1 次のポリマーに関し、構造式・慣用名・IUPAC

高分子化学Ⅱ
平常テスト⑤標準解答(H24.05.17)
1 次のポリマーに関し、構造式・慣用名・IUPAC 名を答えよ。
(1) ケブラーⓇ
(2) ビオノーレⓇ
-(NHφNH-COφCO)n-
-[O(CH2)4O-CO(CH2)2CO]n-
(3) PEO
-(OCH2CH2)n-
IU poly[imino(p-phenylene)IU poly(oxysuccinyloxyIU poly(oxyethylene)
慣 poly(ethylene oxide) or
iminoterephthaloyl]
tetramethylene)
慣 poly(p-phenylene tere慣 poly(butylene succinate)
poly(ethylene glycol)
phthalamide)
ただし、φは p-C6H4 基
2 コハク酸[A 成分]とブタン-1,4-ジオール[B 成分]の重縮合について、A 成分=36.540(g),B 成分=
χ(g)の仕込みでp→1 となるように重合し、Xn=25.000 の両末端アルコール型オリゴエステルy(g)
を得た。また水z(g)が副生した。次の小問に答えよ。ただし原子量を次の通りとする。C: 12.01, H: 1.01,
O: 16.00
(1) χを計算せよ。
Mw(A)=12.01×4+1.01×6+16.00×4=118.10
Mw(B)=12.01×4+1.01×10+16.00×2=90.14
解法 1 Xn=(1+r)/(1-r),r=[A]/[B]=(36.540/118.10)/(χ/90.14) より、
25.000=[1+(36.540/118.10)/(χ/90.14)]/[1-(36.540/118.10)/(χ/90.14)]
=[(χ/90.14)+(36.540/118.10)]/[(χ/90.14)-(36.540/118.10)]
25.000×[(χ/90.14)-(36.540/118.10)]= [(χ/90.14)+(36.540/118.10)]
(24.000/90.14)χ=26.000×(36.540/118.10),χ=30.21331(g)//
解法2 p→1 であるから、仕込みモノマーは全てオリゴエステルに取り込まれると考えてよい。したがっ
て、このオリゴエステルには A,B それぞれが 12.000,13.000 単位含まれていることが分かる。
(36.540/118.10)×(13.000/12.000)×90.14=30.21331(g)//
(2) このオリゴエステルの構造式を正しく示せ。有効数字に留意せよ。
H-[O(CH2)4O-CO(CH2)2CO]12.000-O(CH2)4OH
繰り返しの数は 12.000 であり 12 ではない。すなわち、Xn =(12.000×2+1)=25.000
(3) yおよびzを計算せよ。
解法1 A が 12.000 単位含まれているのだから、オリゴエステルの物質量は(36.540/118.10)×(1/12.000)
になる。オリゴエステル:C100.000H154.000O50.000 の構成なので、Mw(オリゴマー)=12.01×100.000+1.01×154.000
+16.00×50.000=1201.000+155.540+800.000=2156.540=2.156540・103
y=(36.540/118.10)×(1/12.000)×2.156540・103=55.60258(g)//
解法2 z(g)を求めてしまい、仕込みの A+B(g)から差し引く。
オリゴエステルの合成は、12.000A+13.000B → (A-B)12.000-B+24.000・H2O
z=18.02×(36.540/118.10)×(24.000/12.000)=11.15073(g)//
y=36.540+30.21331-11.15073=55.60258(g)//
の関係になるから、