Title Author(s) 道路地図複雑さ数値化法における可変単位地区問題 倉本, 亮介 Citation Issue Date URL 2011-03-25 http://hdl.handle.net/10748/4122 DOI Rights Type Textversion Thesis or Dissertation publisher http://www.tmu.ac.jp/ 首都大学東京 機関リポジトリ 修 題 士 学 位 論 文 名 道 路 地 図 複 雑 さ数 値 化 法 に お け る 可変単位 地 区問題 指 導教授 鈴 木登志雄 平 成23年1.月7日 准 教授 提 出 首都大学東京大学院 数 理情 報科 学専攻 理 工学研 究科 学修番号 09878306 氏 倉本 名 亮介 学位 論 文 要 旨(修 士(理 学)) 論文著者名 倉本 亮介 論文題 名:道 路地 図複雑 さ数値化 法 にお ける可変単位 地 区問題 地 図 上 の 各 部 分 に 統 計 値 を割 り 当 て る 作 業 に お い て 、 使 用 す る集 計 単 位 地 区 が 変 わ る こ と で 、 デ ー タ の 見 え 方 や 分 析 の 結 果 が 変 わ っ て しま うこ と が あ る。 これ を 、 可 変 単 位 地 区 問 題(ModifiableArealUnitProblem)と い う。 使 用 す る集 計 単 位 地 区 の 取 り方 に 優 劣 を つ け る こ と は 難 し く、 可 変 単 位 地 区 問 題 に 対 す る 一 般 的 な 解 決 策 は ま だ 見 出 され て い な い 。 問 題 自体 は す で に1930年 代 に も統 計 学 上 で 指 摘 され て お り、 地 理 学 に お い てOpenshawが こ の 問 題 を大 き く取 り上 げ 、 そ の 後 も継 続 的 に 研 究 の 必 要 性 が 訴 え られ て き て い る 。 一方 、 川 村 保 敬 は 、 地 図 の 複 雑 さ を 数 値 化 す る研 究 を行 っ た 。 道 路 区 画 の 複 雑 さ を数 値 化 す る指 標 と して 、 川 村 は3つ の 指 標 を 用 い た 。 周 二 乗 面 積 比 に 基 づ い た 量(11)・ れ た 正 方 形 内 に存 在 す る 区 画 面 積 の分 散 に 基 づ い た 量(12)・ 与え ら 与 え られ た 正 方 形 内 の 白 黒 情 報 を あ ら ゆ る 角 度 か ら1次 元 の 配 列 と して 読 み 、 白 の 連 の 分 散 を求 め そ れ に 基 づ い て 定 め た 指 標(13)の3つ で あ る。 具 体 的 な 実 験 方 法 は 、 広 域 地 図 デ ー タ を小 正 方 形 領 域 に 分 割 し、 一 つ 一 つ の 領 域 に対 し て 上 記 の11,12,13を 計 算 し、 そ の 数 値 を も とに 地 図 を 塗 り分 け る とい うも の で あ る 。 本 稿 で は 、 川 村 の研 究 に お け る可 変 単 位 地 区 問 題 を 軽 減 す る具 体 的 な 方 法 を 提 案 す る。 第!章 で は 、 川 村 の研 究 内容 の 復 習 と して 、 複 雑 さ を 求 め る 指 標 の 説 明 お よ び 、 計 算 方 法 つ い て 詳 し く述 べ る。 第2章 で は 、 平 行 移 動 に よ っ て 生 じ る 可 変 単 位 地 区 問 題 の 軽 減 策 と して 、 新 た な 地 図 デ ー・ タ抽 出 法 を提 案 して い る 。 川 村 は、 地 図 を正方 形領 域 に分割 す る こ とに よって 、分 割境 界 に生 じる不規則 な ブ ロ ッ ク をす べ て 排 除 して い る(該 当 す る 区画 を 黒 く塗 りつ ぶ して い る)。 彼 が 世 田 谷 区 ・目黒 区 の 地 図 を用 い て 行 っ た 実 験 で は 、 平 均 して 地 図 デ ー タ の 面 積 の57.9%が 除 され て い る。 本 稿 で は 、 領 域 の 中心 部 か ら50%以 黒 塗 りに よ っ て排 内 に含 ま れ る ブ ロ ッ ク を 排 除 せ ず に 残 す とい う方 法 を 採 用 す る 。 これ に よ り、 上 記 の 地 図 に お い て 排 除 され る 不 規 則 な ブ ロ ッ ク を 、 面 積 に して13.5%に 第3章 お さ え る こ とが で き た 。 で は 、 角 度 に よ っ て 生 じ る 可 変 単 位 地 区 問 題 の 軽 減 策 と し て 、11,12,13に 新 た な 指 標11,12を 提 案 して い る。 代わる 川 村 の 用 い た 指 標 の 中 で も13は 角 度 の 影 響 を 強 く受 け る 。 そ の 軽 減 策 と して13を 用 い な い 新 た な 指 標 と して 、 1 h=百1・ 一2 }、=扉 一1 を 提 案 す る。 ス キ ャ ン す る 画 像 が 単 純 な 長 方 形 格 子 の 場 合 、 至1,12,夏3の ll・-2一 一 間 に、 一 ・-1・ と い う 関 係 式 が 成 り 立 つ 。 こ の 関 係 式 が 、11,12導 ま た 、 可 変 単 位 地 区 問 題 と は 別 に 、11,12,至3は 入 の 動 機 で あ る。 、 そ れ ぞ れ の と る値 域 が 互 い に 大 き く異 な る と い う 問 題 が あ る 。 そ の た め 、 川 村 は 塗 り分 け 前 に 、11,12,13の 値 が0か ま る よ う に1次 変換 す る必要 が な く 変 換 を 行 っ て い る 。11,12を 用 い る こ と に よ っ て 、1次 ら100に 収 な った。 第4章 で は 、 第2章 ・第3章 で 提 案 し た 方 法 を 実 際 に 用 い て 、 地 図 の 塗 り分 け を 行 っ て い る。 本 稿 で は 、 世 田 谷 区 ・目黒 区 に加 え て 、 道 路 区 画 が 碁 盤 目状 と して 知 られ る 京 都 市 中京 区 の 地 図 に つ い て も塗 り分 け を 行 っ て い る。 計 算 の 結 果 、hと12の 中 京 区 の 地 図 で は 値0.43と な る 。) 相 関 係 数 は 、 世 田 谷 区 ・目 黒 区 の 地 図 で 値0.20に な っ た 。(単 純 な 長 方 形 格 子 の 場 合 、11と12の 対 して 、京 都 市 相 関 係 数 は1と 目次 - 第1章 序 ・ 1 L1序 ・ ・ の 説 明 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … . 4 ・ 1.2用 語 ・ ・ ・ ・ ・ … ◎ ・ ・ ・ ・ ・ … 4 ・ 二 乗 面 積 比 1.2.2区 画 面 積 の 分 散 を 修 正 し た 量 ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 1.2.3連 の 長 の 分 散 を 修 正 し た 量 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 5 1.2.1周 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 5 一 さ ・ ・ ・ ・ … 7 1.3計 算 方 法 ・ 部 に ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … ● ●'.o 9 ・ 第2章 領 域 周 辺 関 す る 問 題 の 軽 減 9 2.1 序 2.2 川 村 の 地 図 デ ー タ 抽 出 法 に お け る 問 題 点 2.3 問 題 点 を 考 慮 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … ◎ ・ ・ ・ ・ … .● ●' 0 1 肇1 1 し た 地 図 デ ー タ 抽 題 2.3.2新 方 式 か ら 得 た 地 図 塗 角 度 に 関 点 の 軽 減 策 す る 3.1新 た な 指 標 3.2三 指 標 の 関 係 式 問 題 り分 け 領 域 の 変 更 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 減14 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … ● .● ●'● ● 14 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …14 純 な 長 方 形 格 子 3.2.2三 指 標 に お け る 三 指 標 の 関 係 の 関 係 式 の 証 明 し い 指 標 の 導 入 に よ る 利 点 式 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …M ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …15 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …19 23 新 た な 指 標 を 用 い た 塗 り分 け 実 例 4.1 塗 り分 け 方 法 4.2 塗 り分 け の 結 果 第5章 ◎ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … の 軽 3.2。1単 3.3新 第4章 の 導 入 … ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … 9廟 肇λ 2.3.1問 出 法 の 提 案 1⊥ 肇ま 第3章 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … ・ ・・ ・・ ・ ・・ … 23 ・・ ・・ ・ ・・ … 24 26 ま とめ 5.1 軽減策の総括 26 5.2 今後の課題 28 第6章 付 ・ 録29 6.1 11と12の 6.2 各 指 平 標 の 分 均 布 と 分 ・ 散 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …29 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …30 6.311と12の 6.4塗 相 り 分 け 関 結 果 グ ラ フ ・ ・ ・ 6.4.1世 田 谷 区 6.4.2京 都 中 市 ・ ・ ・ 目 黒 京 区 の ・ ・ 区 塗 ・ ・ ・ ・ の ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 塗 り 分 け 結 り 分 け 結 果 ・ ・ ・ ・ 果 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … ・ ・ ・ … ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …34 ◎ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …36 ・ ・ ・ ・ ・ …36 ・ ・ ・ …45 一 ・ … 一 謝辞 48 参考文献 49 09878306倉 第1章 本 亮介 序 1.1序 地 図 上 の 各 部 分 に 統 計 値 を割 り 当 て る 作 業 に お い て 、 使 用 す る集 計 単 位 地 区 が 変 わ る こ と で 、 デ ー タ の 見 え 方 や 分 析 の 結 果 が 変 わ っ て しま うこ と が あ る。 これ を 、 可 変 単 位 地 区 問 題(ModifiableArealUnitProble田)と い う。 使 用 す る集 計 単 位 地 区 の 取 り方 に 優 劣 を つ け る こ と は難 し く、 可 変 単 位 地 区 問 題 に 対 す る 一 般 的 な 解 決 策 は ま だ 見 出 され て い な い [4]。 問 題 自体 は す で に1930年 てOpenshaw[7]が 代 に も統 計 学 上 に お い て 指 摘 され て お り16]、 地 理 学 に お い こ の 問 題 を大 き く取 り上 げ 、そ の 後 も継 続 的 に研 究 の 必 要 性 が 訴 え られ て き て い る。 一方 、 川 村 保 敬 は 、 地 図 の 複 雑 さ を数 値 化 す る研 究 を行 っ た[1]。 道 路 区 画 の 複 雑 さ を数 値 化 す る指 標 と して 、川 村 は3つ の 指 標 を 用 い た 。 周 二 乗 面 積 比 に 基 づ い た 量(11)・ られ た 正 方 形 内 に存 在 す る 区 画 面 積 の 分 散 に 基 づ い た 量(12)・ 与え 与 え られ た 正 方 形 内 の 白黒 情 報 を あ ら ゆ る 角 度 か ら1次 元 の 配 列 と して 読 み 、 白 の 連 の 分 散 を 求 め そ れ に 基 づ い て 定 め た 指 標(13)の3つ で あ る。 具 体 的 な 実 験 方 法 は 、 広 域 地 図 デ ー タ を 小 正 方 形 領 域 に 分 割 し、 一 つ 一 つ の 領 域 に 対 し て 上 記 の11,12,13を 計 算 し、 そ の 数 値 を も と に地 図 を 塗 り分 け る とい う も の で あ る。 本 稿 で は 、 川 村 の 研 究 に お け る 可 変 単 位 地 区 問 題 を軽 減 す る 具 体 的 な 方 法 を提 案 す る。 第1章 で は 、 川 村 の 研 究 内 容 の 復 習 と して 、 複 雑 さ を 求 め る指 標 の 説 明 お よび 、 計 算 方 法 つ い て 詳 し く述 べ る 。 第2章 で は 、 平 行 移 動 に よ っ て 生 じ る 可 変 単 位 地 区 問 題 の 軽 減 策 と して 、 新 た な 地 図 デ ー タ抽 出 法 を 提 案 して い る。 川 村 は 、 地 図 を 正 方 形 領 域 に 分 割 す る こ と に よ っ て 、 分 割 境 界 に 生 じる 不 規 則 な ブ ロ ッ ク を す べ て 排 除 し て い る(該 当 す る 区 画 を 黒 く塗 りつ ぶ して い る)。 彼 が 世 田谷 区 ・目黒 区 の 地 図 を 用 い て 行 っ た 実 験 で は 、 平 均 して 地 図 デ ー タ の 面 積 の57.9%が 除 され て い る 。 本 稿 で は 、 領 域 の 中 心 部 か ら50%以 黒 塗 りに よ っ て 排 内 に含 ま れ る ブ ロ ッ ク を排 除 せ ず に 残 す とい う方 法 を採 用 す る。 こ れ に よ り、 上 記 の 地 図 に お い て 排 除 され る 不 規 則 な ブ ロ ッ ク を 、 面 積 に して13.5%に 第3章 お さ え る こ とが で き た。 で は 、 角 度 に よ っ て 生 じる 可 変 単 位 地 区 問 題 の軽 減 策 と して 、11,12,13に 代わる 新 た な指 標11,12を 提 案 して い る。 川 村 の 用 い た 指 標 の 中 で も13は 角 度 の 影 響 を 強 く受 け る。 そ の 軽 減 策 と して13を 用 い な 1 09878306倉 本亮 介 い 新 た な 指 標 と して 、 1 1・=百1・-2 1、=編 丁 了 一1 を提 案 す る。 ス キ ャ ン す る 画 像 が 単 純 な 長 方 形 格 子 の 場 合 、11,12,13の lI、-2=研 一 ・-1・ と い う 関 係 式 が 成 り 立 つ 。 こ の 関 係 式 が 、11,12導 ま た 、 可 変 単 位 地 区 問 題 と は 別 に 、11,12,13は /(・ 間 に、 入 の 動 機 で あ る。 、 そ れ ぞ れ の と る値 域 が 互 い に 大 き く異 な る と い う 問 題 が あ る 。 そ の た め 、 川 村 は 塗 り分 け 前 に 、11,12,13の 値 が0か ま る よ う に1次 変 換 す る必 要 が な く 変 換 を 行 っ て い る 。11,12を 用 い る こ と に よ っ て 、1次 ら100に 収 な った。 第4章 で は 、 第2章 ・第3章 で 提 案 した 方 法 を 実 際 に 用 い て 、 地 図 の 塗 り分 け を 行 っ て い る。 冷 図1.1新 方 式 で 世 田谷 区の 地 図 を塗 り分 け た例(1d342) 2 09878306倉 本亮 介 本 稿 で は 、 世 田 谷 区 ・目黒 区 に加 え て 、 道 路 区 画 が 碁 盤 目状 と して 知 られ る京 都 市 中 京 区 の 地 図[2]に つ い て も塗 り分 け を 行 っ て い る。 図1.2新 方 式 で 京 都 市 中京 区の 地 図 を塗 り分 け た例(06nd644) 塗 り分 け の 結 果 は §6.4に 掲 載 して い る 。 複 雑 さ を地 図 上 に 可 視 化 す る こ とで 、 世 田谷 区 ・目黒 区 と京 都 市 中京 区 の 道 路 区 画 の 複 雑 さが 明 確 に違 うこ とが 見 て とれ る。 ま た 、11と12の 相 関係 数 は 、世 田谷 区 ・目黒 区 の 地 図 で値0.20に の 地 図 で は 値0.43と な っ た 。(単 純 な 長 方 形 格 子 の 場 合 、11と12の 3 対 して 、 京 都 市 中 京 区 相 関 係 数 は1と な る。) 09878306倉 1.2用 本 亮介 語 の説 明 本 節 で は川 村[1]の 用 語 説 明 の節 を 要 約 ・引 用 す る。 道 路 区 画 の 複 雑 さ を数 値 化 す る際 に 用 い た 地 図 デ ー タ は 、 国 土 地 理 院 が 発 行 す るCD遭OM 版 数 値 地 図[3]か ら道 路 中 心 線 を抽 出 した も の で あ る。 本 研 究 で は 、 東 京 都 内 の 中 で も世 田 谷 区 ・目黒 区 に焦 点 を 当 て 、2区 が 含 まれ る 全 て の 地 図 デ ー タ を 全 て扱 うこ と とす る。 ま ず 、 オ リ ジ ナ ル の 地 図 を モ ノ ク ロBMPフ ァ イ ル と して 保 存 し 、 そ れ ら を 幾 っ か の 正 方 形 領 域 に 分 割 す る。 そ の 際 に 生 じ る不 規 則 な ブ ロ ッ ク を 、 一 定 の 条 件 に 従 っ て 黒 く塗 り つ ぶ し、 与 え られ た 正 方 形 領 域 に 必 要 な 情 報 だ け を残 す 。 出 来 上 が っ た 正 方 形 領 域 を ス キ ャ ン し、 これ か ら定 義 す る3つ 指 標 の 計 算 を 行 っ て い る。 以 下で 「 領 域 に 含 ま れ る す べ て の 区画 に 渡 っ て 」 と い う場 合 、 これ らの 黒 塗 り した 区 画 を無 視 す る。 → 図1.2.1川 村 方 式 で 不 規 則 なブ ロ ック を黒 塗 り した例 単 に 区画 と言 っ た 場 合 は 、 閉 曲線 で 囲 まれ た 単 一 の 図 形 の こ と を 指 す も の とす る。 1.2.1周 二 乗 面 積 比 実 験 心 理 学 で は20世 紀 半 ば 以 降 、 た び た び 閉 曲線 で か こ ま れ た 図 形 に 対 す る複 雑 さ の 心 証 に つ い て の 実 験 と分 析 が な され て い る。 特 にAtt難eaveとArnoultは 、相似 拡 大 で不変 な 量 と して 閉 曲線 の 周 の 長 さの 二 乗 と、 閉 曲線 が 囲 む 面 積 の 比 に 注 目 した 。 以 下 で は これ を周 二 乗 面積 比(1三)と よぶ 。 4 09878306倉 各 区間の周の長 さを緬 積をAiとす るときの 肱 本 亮介 のことを周二乗面積比 と蟷 具 体 的 に 、 円 で は 最 小 値4π を と り、 正 方 形 で は16、 星 型 の よ うに 凹 凸 が 多 い 図 形 で は 大 き く な る。 地 図 上 に 指 定 され た 正 方 形 領 域 に お い て 、 こ の領 域 に 含 ま れ る 区 画 の す べ て に 渡 っ て周 二 乗 面 積 比 の 平 均 値 を 求 め る。 た だ し、 区 画 の 面 積 に 比 例 した 加 重 平 均 を と る。 へ NΣ 熊 胤 た 同 A 2 B ゑ Nド Σ A × 唯.2.2区 92 兀 N同 Σ 11:= A' 画 面 積 の 分 散 を 修 正 した 量 地 図 上 に 指 定 され た 正 方 形 領 域 に お い て 、 こ の 領 域 に 含 ま れ る 区 画 の 面 積 の 分 散 をσλ、 平 均 をmAと し、 以 下 の 量 に 着 目す る。 σ盈 12:讐==7 mA 分 散 に基 づ く指 標 な の で 、 合 同 な 区画 だ け か ら な る領 域 で は最 小 値0を 1.2.3連 上 記 の12と と る。 の 長 さ の 分 散 を 修 正 した 量 似 た 量 をi次 元 で 考 え る。地 図 上 の領 域 を横 切 る 直 線 上 に お い て 道 路 中 心 線 で な い ピ ク セ ル が 続 く か た ま り、 つ ま り連 の 長 さ の 分 散 を 求 め て 、 そ れ を 平 均 値 の 二 乗 で 割 る。 具 体 的 に は 以 下 の 通 りで あ る。 こ の 実 験 で 用 い る 地 図 画 像 ビ ッ トマ ップ に お い て は 道 路 中 心 線 が 黒 、 そ うで な い 部 分 が 白 で 表 わ され て い る。 地 図 上 に 指 定 され た 正 方 形 領 域K(あ 独 自 の方 法 で 黒 く塗 っ た も の)を 以 下 の4通 らか じ め周 辺 部 の 半 端 な 領 域 を りの 方 法 で ス キ ャ ン し、1(黒)と0(白)の 列 を 作 る。 こ こで 行 は水 平 の 並 び 、 列 は 垂 直 の 並 び を 表 す 。 (A)上 の行 か ら順 に 、左 か ら右 ヘ ス キ ャ ン(英 文 方 式)。 (B)右 の列 か ら順 に 、 上 か ら下 ヘ ス キ ャ ン(和 文 方 式)。 5 09878306倉 本 亮介 (C)領 域Kを 反 時 計 周 りに45度 回 転 させ て か ら 、 上 の 行 か ら順 に 、 左 か ら右 ヘ ス キ ャ ン。 ①)領 域Kを 反 時 計 周 りに45度 回 転 させ て か ら、 右 の 行 か ら順 に 、 上 か ら 下 ヘ ス キ ャ ン。 た だ し、(c)(D)を 行 う前 に 、(ll)の の 形 の ブ ・ ッ ク を(ll)に 形 の ブ ・ ッ ク を(ll)に 修 正 す る・ これ は余斗め の 線 を醗 修 正 し・さ ら1こ(ll) に す るた め で あ る・ ⇒ こ う して 得 た4つ の ビ ッ ト列 の 各 々 に つ い て 、0の 連 の 長 さの 分 散 砿 と平 均m裂 を求 め 盛 (1ユ3) m盈 を求 める。 (A)の ビ ッ ト列 に つ い て の(1、1,3)と(B)に の ビ ッ ト列 に つ い て の(1⊥3)と(D)の つ い て の(1ユ3)の 平 均 値 を 求 め 、 次 に(C) ビ ッ ト列 に つ い て の(1ユ,3)の し て 得 た ふ た つ の 平 均 値 の 内 、 小 さ い 方 を13と 6 す る。 平 均 値 を求 め る 。 こ う 09878306倉 1.3計 本 亮介 算方法 こ こ で は 、 コ ン ピ ュ ー タ 上 で の デ ー タ の表 現 方 法 と 、1.2で 定 義 し た 指 標 の 近 似 値 を計 算 す る 方 法 、 特 に 各 区 画 の 面 積 と周 の 長 さの 計 算 方 法 に つ い て 述 べ る 。 な お 、 本 節 に お い て も川 村 の 論 文 を要 約 ・引用 す る。 以 下 各 区画 の 周 の長 さをg、 面 積 をA呈 とす る 。ま た 、値0を 値1を もつ ピ ク セ ル を 白 ピ クセ ル 、 もつ ピ ク セ ル を 黒 ピ ク セ ル と よぶ 。 ま ず 、 注 目す る 区 画 を1つ 選 ぶ 。 あ る 区 画 の 面 積 は 、 そ の 区 画 内 部 の 白 ピ ク セ ル の 数 を 数 え る こ とに よ っ て 求 め られ る。 例 え ば 図1.3.1の 場 合 、 こ の 区 画 の 面 積 は36と す る。 図1.3.2 図1.3.1 区 画 の 周 の 長 さ に つ い て も 、 そ の 区 画 を 囲 う黒 ピ ク セ ル の 数 を 数 え る こ と に よ っ て 求 め られ る 。 た だ し 、 図1.3.3の よ う に 上 下 左 右 に 繋 が っ て い る 部 分 は 長 さ1と の よ うに 斜 め に 繋 が っ て い る部 分 は長 さ ⑫ は20+10∼ 僖 と し て 計 算 す る 。 図1.3.1の とな る 図L3.3長 さ1の 図L3.4長 例 7 さ⑫ の 例 し 、 図L3.4 場合 、周 の長 さ 09878306倉 こ れ ら の 値 よ り 、 単 一 の 区 画 のg,Aiの 本 亮介 値 を 求 め る こ とが で き る。 こ れ を す べ て の 区 画 に 対 し て 行 う こ と に よ り 、1隻の 値 を 求 め る こ と が で き る 。 ま た 面 積 の 平 均 値 と 分 散 の 値 を も と め る こ と に よ り 、12の 値 を 求 め る こ と が で き る 。 川 村 は 、 こ こ で 求 め た11,12,13の れ ぞ れ1乞,r、,1'、 値 がOか ら100に と し た 。 最 終 的 に1'』12+蛎 お さ ま る よ う に1次 値 に 応 じ て6鵬1こ て い る。 8 変 換 を行 い 、 そ 地 図 を 塗 り分 け 09878306倉 第2章 本亮 介 領域 周辺部 に関す る問題の軽減 2.1序 分 割 した 小 領 域 の 周 辺 に 生 じる 不 規 則 な ブ ロ ッ ク を 黒 塗 りす る(捨 て る)際 川 村 の行 っ た 方 法 で は 、 面 積 に し て 半 分 以 上 が 捨 て られ る こ と が しば しば あ っ た 。 実 際 に 川 村 が 用 い た 世 田谷 区 ・目黒 区 の 地 図 で は 、 面 積 の 平 均57.9%が 本 論 文 で 提 案 す る 方 法 で は,上 捨 て られ て い た 。 記 地 図 で 面 積 の 平 均13.5%が 捨 て られ る に と ど ま っ た 。 (図2.1) 800弩i 700i 600陸 i400 1 300i i 1 500i 口新 方 式 闘川 村 方 式 200i lll 1。。} 。1 00.10.2α3α40.50.6α70.80.9遷 図2.1不 規 則 な ブ ロ ッ ク を黒 塗 り した 際 の 、 白色 領 域 が排 除 され る割 合(世 9 田谷 区 ・目黒 区 の 地 図 全 域) 09878306倉 2.2川 本亮 介 村 の 地 図 デ ー タ抽 出 法 に お け る 問 題 点 川 村11]の 方 法 で は 、 不 規 則 な ブ ロ ッ ク を捨 て る 際 、 正 方 形 領 域 の 周 に接 す る ブ ロ ッ ク は 全 て 黒 塗 り して い る。 → 図2。2.1川 村方式 で不規則 なブロ ックを黒塗 りした例(図1.2.1改 め) しか し実 際 に 与 え られ た 正 方 形 領 域 に川 村 の 方 法 で 黒 塗 り を施 す と、 下 図 の よ うに ほ と ん ど の 領 域 が 排 除 さ れ る 画 像 が 多 く 見 られ た 。 / /・ \ → 図2.2.2川 村 方 式 で不 規 則 な ブ ロ ック を 黒 塗 り した とき 、 ほ とん どの 領 域 が 黒 塗 りされ る例(ld242_720_720) そ こ で 、 問 題 点 を軽 減 で き る画 像 の 抽 出 方 法 を 次 に 提 案 す る。 10 09878306倉 本 亮介 2.3問 題 点 を 考 慮 した 地 図 デ ー タ抽 出 法 の 提 案 2.3.1問 題 点 の軽 減 策 地 図 デ ー タ を残 し信 頼 度 を 上 げ る た め に 、 今 ま で 黒 塗 り して い た 不 規 則 な ブ ロ ッ ク で も 、 正 方 形 領 域 の 中 心 部 か ら面 積 に して50%以 内 の 点 を含 む ブ ロ ッ ク は 黒 塗 りせ ず に救 済 す る と い う方 式 を とる 。(図2.3.1) 具 体 的 に 、 与 え られ た 正 方 形 領 域 の 中 心 部 に 、 元 の 正 方 形1辺 の 長 さ の0.7倍 の長 さ の 小 正 方 形 を 考 え る。 こ の 小 正 方 形 の 面 積 は 元 の 正 方 形 と比 べ て0.7×0。7=0.4 9倍 で お よそ 半 分 と な る。 、胃 轡激 図2。3.1接 図2.3。2従 す れ ば救 済 の対 象 とな る領 域(グ レー) と、新 方 式 で救 済 され る領 域(薄 中 心部 お よ そ 半 分 に 相 当 す る領 域 → 図2。3.3新 来 の 方 式 で 計 算 対 象 と な っ た領 域(濃 グ レー) 方 式 で 不 規 則 な ブ ロ ッ ク を 黒 塗 り し た 例(1d242_720_720) 11 グ レー) 09878306倉 本亮 介 新 方 式 に よ っ て 排 除 され る ブ ロ ック は 大 き く減 り、 1つ の可変単位地区問題 を軽減す る こ と とな っ た 。 800-, 7001 } 600i i 500! 1 4・・i 3。。! 匿川 村 方 式 2・・{ 1・・l ol ■ ■闘 一 肚 ■ ■員 … 日新 方 式 00.10.2α30。40.50.60.70,80.91 図2.1不 規 則 な ブ ロ ッ ク を 黒 塗 り し た 際 の 、 白 色 領 域 が 排 除 さ れ る 割 合(世 2.3.2新 田 谷 区 ・ 目 黒 区 の 地 図 全 域)(再 掲) 方 式 か ら得 た 地 図塗 り分 け領 域 の 変 更 こ こ で は 、 地 図 を 塗 り分 け る領 域 を 変 更 した こ と に つ い て 述 べ る。(塗 り分 け の詳 細 は 第 4章 に記 載 す る。) 川 村 は 、 小 正 方 形 に 指 標 の 数 値(色)を 与 え る た め に 、 面 積 に して そ の3倍 を含 め て 計 算 して い る。(図2.3.4) 図2。3.4川 村 方 式 で 指 標 を讃 算 す る領 域(全 体)と 、複 雑 さを 塗 り分 け る領 域(グ 12 レー) の周 囲情 報 09878306倉 本 稿 で は 、 §2.3.1で 本亮 介 紹 介 し た 方 法 に し た が っ て 、小 正 方 形 に 指 標 の 数 値(色)を 与 え る。 (図2。3.5) 〆紳 へ 図2.3.5新 方 式 で指 標 を 計 算 す る領 域(全 体)と 、 複 雑 さ を塗 り分 け る領 域(グ レー) こ の 方 法 で 塗 り分 け る こ と で 、 塗 り分 け を す る 区 画 と周 囲 の 区 画 の情 報 量 が お よ そ1: 1と な る。 さ ら に 、 塗 り分 け 範 囲 が 大 き く な っ た 分 、 隙 間 な く塗 り分 け る た め に 切 り出 す 画 像 数 も減 らす こ とが で き た 。(世 田谷 区 ・目黒 区 の 地 図 で2079枚 13 か ら1155枚 と な っ た 。) 09878306倉 第3章 3.1新 本亮介 角度 に関 す る問題 の軽 減 た な指 標 の 導 入 本 章 で は角 度 に 関 す る 可 変 単 位 地 区 問題 を軽 減 す る1つ の 方 法 を提 案 す る。 与 え られ た 正 方 形 領 域 内 の 白 の連 の 分 散 を 基 に した 指 標(13)は 、ス キ ャ ン す る角 度 に よ っ て 大 き く値 が 変 化 す る とい う問 題 点 が あ っ た。 11,12を 1 1・・=百1・ 一2 1、・=戸 一1 と定 義 して 、 角 度 に よ らな い 指 標1瓢11+12の 値 に応 じて 複 雑 さ を数 値 化 す る。 本 章 で は1エ,12導 入 の 動 機 とな っ た 関係 式 と、 これ ら新 しい 指 標 の利 点 を紹 介 す る。 3.2三 指 標 の 関係 式 3.2.1単 純 な 長 方 形 格 子 に お け る三 指 標 の 関係 式 本 節 で は 、 あ る 条 件 下 で は 、3つ の 指 標11,12,13の と を 示 す 。 こ こ で は 、川 村 の 行 っ た1次 水 平(東 西)方 し た13を13μ 間 に 、 単 純 な 関 係 式 が 成 り立 っ こ 変 換 を 施 す 前 の 指 標(11,12,13)を 向 の み に つ い て 計 算 し た13を13h、 垂 直(南 北)方 用 い る。ま た 、 向の み につ い て計算 と呼 ぶ こ と にす る。 ま ず 、 正 方 形 が 任 意 のn-1本 の 東 西 道 路 とn-1本 の 南 北 道 路 に よ っ て 、n2個 の 格 子 に 区 切 られ て い る と き 、(つ ま り道 路 区 画 と して 単 純 な長 方 形 格 子 を 考 え る と き) 11瓢8(13十2) が 成 り立 っ 。 14 (3ユ ユ) 09878306倉 さ ら に1鋤 諜13.と 本亮 介 い う条 件 を 加 え る こ と で 12=(13+1)2-1 (3ユ2) が 成 り立 つ 。 これ らの 式(3.1.1),(3.1.2)を そ れ ぞ れ13に 関 し て 解 き 、13=13と お き 直 す こ とで 1 1・=菖1・ 1、=、 噛2 炉[-1 ∫3=13 を得 る。 そ こで、 1 1・:=百1・ 1、・躍 一2 研 一1 13:濯13 と お く と 、 単 純 な 長 方 形 格 子 に お い て 、11瓢12綴13が 3.2.2三 §3.1で 指 標11,12を 成 り立 つ 。 指 標 の 関 係 式 の 証 明 紹 介 し た 式(3.1.1),(3.1.2)の 証 明 を 行 う に あ た っ て 、 最 初 に §1.2で 再 度 確 認 し、1鏑,茎3v,13加 紹 介 した を下記 の式 で表 わす 。 正 方 形 領 域 に含 ま れ る 各 区 間 の 周 の 長 さ をg、 面 積 をAi、A=Σ Σ塾、髪 ×A・ 匙1Aiと す る と き 、 Σ建、9・ 11:諜A=A 正 方 形 領 域 に含 まれ る 区 画 面 積 に 関 す る、 平 均 値 をm、 15 分 散 を σ2と す る と き 、 09878306倉 本亮 介 σ2 12:篇 マ 正 方 形 領 域 に 含 ま れ る水 平 方 向 に 関 す る 白 の連 の 長 さ に 関 す る平 均 値 をmh、 分 散 を σh2 とす る とき 、 σh2 13h:臨 蘇 正 方 形 領 域 に 含 ま れ る垂 直 方 向 に 関 す る 白 の連 の長 さ に 関 す る平 均 値 をmv、 分 散 を σv2 とす る と き 、 豆 卸舞 そ し て 、13 ,hと1卸 を 用 い て 、 1 1刷h・ ・ ㌔(13 ,難+13,v) と定 義 す る。 これ らの 指 標 は 、 い ず れ も相 似 拡 大 に 関 して 不 変 で あ る。 そ こ で 議 論 を 単 純 に す る た め に 、 以 下 で は 正 方 形 領 域 の1辺 る。(図3.2.1参 の 長 さ を1と し、 水 平 方 向 ・垂 直 方 向 に そ れ ぞ れn分 照) 16 割す 09878306倉 レ yn k つ ム y て ー y r \ こ ノ又 IX2Xn ノ 又 .ンX 図3.2.1単 ま ず 、 長 さ を1に 純な長方形格子の例 し た こ と で 、13 ,h,1卸,至3,hvを 1σh・-m[(水 賠m 計 算 す る こ とが で き る。 平 方 向 の 連 の 長 さ)「 一(m[水 h・(琳 1 平 方 向 の連 の 長 さD2 平方向の連の矧)・ 一( (堂 ×1書→ 一・ ロ nΣx・ _① ・一 ・ i=1 同 様 に して 、 れ _② 13・-nΣy・2-・ i=1 が 成 り立 っ 。 した が っ て 、 _③ 1ミh・ 一 呈 Σ(X・2+y・2)弓 茎躍1 とな る。 17 本 亮介 09878306倉 ・(3 .1.1)の 証 明 け 1・一 Σ な Σ(2(x{+yi))2 韮 離11竃1 む =4Σ な Σ(Xi・+2x・yi+yi・) i瓢1治1 こ こ で Σ{』x星=Σ 舞y茎=1で -4倭+n書 あ る こ と に 注 意 して 計 算 す る と、 ガ+2) ③ に よ り、 11==813 ,hv十16=8(13十2) が 示 され た 翻 ・(3 .1.2)の 証 明 亀一絵塾1薪 -n・ ∫ Σ(X・ ・y」 ・「5X・y」+素) i,j 雛バ(書 り(書y∼)-2+・ ①②によ り、 1、=(1、 さ ら に13 、h=13,vと ,h+1)(1、,。+1)-1 す る と、 12=(13+1)2-1 が 示 され た 園 18 本 亮介 09878306倉 3.3新 しい指 標 の 導 入 に よ る 利 点 本 節 で は 、}1」2を へ の1次 本亮 介 導 入 す る こ と に よ っ て 、 川 村 が 行 っ た 互1,12,13か ら1'1,r2,r3 変 換 の 必 要 が な くな っ た こ との 利 点 に つ い て 述 べ る。 川 村[11に お け る1'エ,r2,r3は 、 も と と な る 指 標11,12,13か ら1次 変i換 を し 、 小 さ い 値 ・大 き い 値 の 切 り捨 て る こ と で 得 られ て い る 。 実 際 に行 われ た 方 法 と して 、世 田谷 区 ・目黒 区 全 域 に つ い て の 各 指 標 の 平 均 値 をmと 分 散 σ2を求 め 、 α=m-1,96σ β 課m十1.96σ と す る と き 、 α が0、 βが100に 対 応 す る よ う に 、1次 変 換 し た 。 つ ま り、 指 標Inを 変 換 し た 値1'nを 以 下 の よ う に 定 め て い る 。 聡罵 (た だ し 、 右 辺 が0以 1捻一 αr β 一 α ×100 下 の 場 合 は1'n驚0、100以 上 の 場 合 は1'n鱗100と す る 。) 川 村 は今 後 の 展 望 と して 、他 の 地 域 で も三 指 標 平 均 値 の 正 当性 を 失 わ せ な い た め に 、様 々 な カ テ ゴ リー に 属 す る12枚 指 標 平 均 値1"。 の 人 工 的 に作 成 した 基 準 図 形(図3.3.1)を の 使 用 を 提 案 して い る。12枚 用 意 し、 新 た な 三 につ い て の 各 指 標 の 平 均 値 をm'と 分 散 σ'2を 求め、 α'=mL1.96σ' β'=m'十1,96σ' と した と き の 以 下 の 指 標 で あ る。 In一 1"n諜,×100 βL (た だ し 、 右 辺 が0以 下 の 場 合 は1"n=0、100以 α' α 上 の 場 合 は1㌔=100と 19 す る 。) 09878306倉 図3.3。1川 村 の用 い た12枚 本亮介 の基 準 図形 の抜 粋 長 方 形 格 子 に お い て 同 じ値 を と る よ うに つ く られ た11,}2を 用 い る こ と に よ っ て 、 値 の 切 り捨 て を 行 うこ と な く塗 り分 け に 必 要 な 計 算 が で き る よ うに な っ た 。 さ らに 基 準 図 形 を用 い る必 要 が な く な っ た た め 、 他 の どの 地 域 で も11,12を 用 い て 計 算 が で き る。(具 体 的 な 地 図 に お け る11,12の 平 均 と分 散 に つ い て は §6.1を 参 照) ま た 、 あ る種 の モ デ ル で 、13卸 が(結 果 と して11お よ び}2も)近 似 的 に 正 規 分 布 に した が う こ とを 鈴 木 は 指 摘 した 。 以 下 に そ の 証 明 を 述 べ る。 ま ず 、 確 率 変 数Xは (3.32)が 区 間[0,a]の 一 様 分 布 で あ る と す る 。 こ の と き 以 下 の(3.3.1)と 成 り立 つ こ とを 示 す 。 ak E[xk1-k +、 σ・剛2k≒r(1k十1)、}・ ・k これ ら よ り、 E[X]覧 α ・E[X2】-7 α2 a24a4 σ2[X]=豆 ・ σ2[X2】 一 石 した が っ て 、 E[X2十(a-X)2]=2E[X2]-2αE[X】 十 α2 2a・(3,3.1) 3 σ2[X2十(a-X)2]=σ2[2×2-2aX十 α2】 a4 =一(3 が 成 り立 っ 鐵 20 .3,2)45 09878306倉 本 亮介 上 記 の 式 を ふ ま え て 、 §3.2.2で 扱 っ た 単 純 な 長 方 形 格 子 に 、 以 下 の 条 件 を加 え た モ デ ル を考 え る 。 k薫n/2(nは 偶 数)と お い て 、 i 0≦ ∀i≦k, P2i=q2i=i∼ と す る 。(図3.3.1) 1 = n q 2 臣 q q4 q2 qo=Po二 ・=01漏Pn P2P4Pn_21 図3.3.1添 え 字 が2k番 犀の 点 を 均等 に 配 置 した 長 方 形 格 子 ま た 、添 え 字 が 奇 数 の 点 は 、偶 数 の 点 の 間 に ラ ン ダ ム に と る 。 例 え ば 、p1は 上 の 一 様 分 布 に し た が う とす る 。 こ こ で 、a=2/nと お く と 、 nk I3h-nΣP・2-・-nΣ{P・ ・2+(a-P・ ・)2}一 i=1量=1 -nk× 表 Σ{P・ ・2+(a-P・ ・)・}一 ・ i篇1 同様 に して 、 ゑ 1卸 一nk× 嚢 Σ{q・ ・2幸(a-q・i)・}一 i躍1 し た が っ てnが 大 きい とき、 21 ・ ・ 閉 区 間[Po,p2] 09878306倉 咽 諜賦×Ell書瞳+(a司 ≒n×呈×1÷ ・ 本亮 介 一・ ((33ユ)と 中 心 極 限 定 理 に よ り) =三 3 さ らに 、 魂一 × ♂臥(a一 司 ≒(nn×-2)・×訟 ×(1)4xl聯2)と 中欄 定 理 に よ り) 8 = 45n が 成 り立 っ 。 同 様 に して 、 E 司 ≒1,σ ・團 ≒義 も 成 り立 っ 。 以 上 よ り 、1鋤vの 定 義 に し た が っ て 、 E国 ≒1,σ ・團 ≒41 n を得 る。 以 上 に よ り、 道 路 区 画 と し て 図3.3.1で れ ば 、13は 平 均1/3、 分 散4/45nの し た が っ て 、 §3.2.2の 定 め た よ う な 道 路 区 画 を 考 え る と き 、nが 大 きけ 正 規 分 布 に 近 似 的 に し た が う。 結 果 に よ り、11お よ び}2も 正 規 分 布 に 近 似 的 に し た が う こ と が わ か っ た。 璽 22 09878306倉 第4章 第2章 本 亮介 新 た な 指 標 を用 い た 塗 り分 け実 例 ・第3章 で川 村[1]の 可 変 単位 地 区 問 題 に 関 す る 軽 減 策 を 詳 し く述 べ た 。 こ の 章 で は 、 軽 減 策 を実 際 に 取 り入 れ た デ モ ン ス トレー シ ョ ン を行 い 、 結 果 を 考 察 す る。 4.1塗 り分 け 方 法 塗 り分 け に用 い た 地 図 デ ー タ は 、 国 土 地 理 院 が 発 行 す るCD-ROM版 数 値 地 図[3]を 用 い 、 道 路 中 心 線 だ け を抽 出 した も の で あ る。 そ の 中 で も世 田 谷 区 ・目黒 区 が 含 ま れ る も の 全 て を扱 い 、 そ れ ら をモ ノ ク ロBMPフ ァイ ル に 変 換 した。 こ こ ま で は 川 村[1]と 同 じ条 件 で あ る。 と 趣LD灘154⑯ 命 卿5 ざD24蜘 響 頭 上2響 冒L[ ∼D244LD253LD254LD263轡4LD物+[ ㌻:1:灘::1麟鍛: 趣2夷 學一2L中61L9蝉 LD4軸54鱒 雌 ゐ蟹 蝉 し し 釜65趨幽 恥6}イD562LD5育 、 図4.1使 用 した 地 図 デ ー タ(世 τ亡 田 谷 区 ・ 目黒 区)[3] 地 図 を 正 方 形 領 域 に分 割 した 際 に 生 じる 不 規 則 な ブ ロ ッ ク の扱 い に つ い て は 、 第2章 で 提 案 した 方 式 で 黒 塗 りを施 した 。 塗 り分 け る箇 所 は §2.3.2で 紹 介 した よ うに 、正 方 形 領 域 の 中 心 部50%と す る こ と に よ っ て 、 分 割 数 を 減 ら し、 ス キ ャ ンす る画 像 の 枚 数 を 減 らす こ とが で き た。(世 田谷 区 ・目黒 区 の 場 合2079枚 か ら1155枚 とな っ た 。) 指 標 を 計 算 す る プ ロ グ ラ ム に は 、 川 村 の も の を使 わ ず に新 た に コー デ ィ ン グ した 。 新 し い プ ロ グ ラ ム で 追 試 を行 い 、 川 村 の 計 算 結 果 が 正 しい こ と を確 認 した 。 と く に、面 積 を 求 め る プ ロ グ ラ ム に お い て 、川 村 は 再 起 処 理 を 多 く使 う方 法 を とっ た が 、 本 研 究 で は ス キ ャ ン ラ イ ン ・シ ー ドフ ィ ル 法[5]を 用 い る こ とで 動 作 が 安 定 した 。 23 09878306倉 4.2塗 本亮 介 り分 け の 結 果 指 標11,12を 用 い た 塗 り分 け 結 果 は 以 下 の 通 りで あ る 。 複 雑 さ を 計 算 す る指 標 の値 が 高 く な る に つ れ て 、 白()→ 薄 黄()→ 黄 色()→ 薄 榿(の → 榿 色(■)→ 赤(■)な る よ うに6 段 階 に 塗 り分 け て い る。(す べ て の 地 図 の 塗 り分 け結 果 は 、 §6.4に 掲 載 して い る) ま た 、 本 研 究 で は 、京 都 市 中京 区 を含 む 地 図[2]に つ い て も 同 様 の 実 験 を 行 っ た 。 道 路 中 心 線 が 長 方 形 格 子 に近 い 代 表 的 な 地 域 と比 較 す る こ とで 、 指 標 の と る値 の 違 い に も 注 目 し た。 、1▼ 綾r幽 ・6嘱鱈 "示 。6滋 3 吟 06NDε43 L 岬{函, 面 而43 噸藩 】」 11ハ 06N 嚢1整 桝 σ酬 噂744 06N κ 娼 Y 相 関 係 数 は 、 世 田 谷 区 ・目 黒 区 の 地 図 で 値0.20に 対 し な っ た 。(単 純 な 長 方 形 格 子 の 場 合 、11と12の 相関 て 、 京 都 市 中 京 区 の 地 図 で は 値0.43と 係 数 は1と 離 霜 用 した 地 図 デ ー タ(京 都 市 中 京 区)[2] こ の 塗 り分 け に よ っ て 、11と12の ( 輯 一 IlA 、 図4.2使 酬 06閥D6 州 』 鑑ユ r丹 、 に7、 吟 0酬D6 42 06N な る 。) …曲1荘1膿±驚 繭:難醸鞍 齢 覧1漏薩輩 、1マ1頑 τ ヒ イ 三 、 ・一 ・一τ でi涯 一 嶺 コ τへ1聾 産繰罷斗謄 需耐 葱嶺解 図1.1新 図1.2新 方 式 で 世 田谷 区の 地 図 を塗 り分 け た例 (ld342)(再 方 式 で 京 都 市 中京 区 の 地 図 を塗 り分 け た例 (06nd644)(再 掲) 24 掲) 09878306倉 本 亮介 川 村[1]と 比 べ て 、 塗 り分 け る位 置 と処 理 す る 画 像 の 枚 数 が 違 うた め、 川 村 の 結 果 と若 干 範 囲 に 差 が あ るが 、 大 部 分 は 網 羅 して い る。 罫淵 蝋 出 ヨ n 図1.1新 図4。2川 方 式 で世 田谷 区 の地 図 を塗 り分 け た 例 (ld342)(再 村[1]の 三 指 標 平 均 を用 い た世 田谷 区 の地 図 を塗 り分 け た例(1d342) 掲) ∩ 25 09878306倉 第5章 本亮介 ま とめ 5.1軽 減策の総括 本 節 で は 、 本 論 文 全 体 を通 して 、 川 村 口]と 比 べ 可 変 単 位 地 区 問 題 を どの よ うに軽 減 で き た か を論 じ る。 ま ず 、 第2章 で 述 べ た 領 域 周 辺 部 の 扱 い に よ っ て 、 可 変 単 位 地 区 問題 を軽 減 で き た 点 に つ い て 述 べ る 。 §2.3.1で 説 明 した 新 た な 方 法 に よ っ て 、画 像 の 切 り出 しの 際 に 排 除 され る 地 図 デ ー タ の 割 合 が 、57.9%か ら 王3.5%に お さえ られ た 。 こ れ に よ り、 集 計 地 区 単 位 を変 え る こ とで 、 計 算 に 用 い る地 図 デ ー タ の信 慧 性 が 上 が っ た と考 え られ る。 次 に 、第3章 で 述 べ た 新 た な 指 標 ∫1+12を 用 い た こ とで 、 可 変 単 位 地 区 問 題 を軽 減 で き た 点 にっ い て 述 べ る。 川 村[1]で 複 雑 さ を 計 算 す る 指 標 に含 め て い た 、 白 の連 の 分 散 に基 づ く指 標(13)は 角 度 に 弱 い 性 質 を 持 っ て い る。 道 路 中 心 線 は 必 ず しも 東 西 ・南 北 の 方 向 に 走 っ て い る わ け で は な い か ら、 指 標 粟3に含 め な か っ た こ と は 、 角 度 に よ っ て 生 じる 問 題 を 軽 減 した こ とに な る。 そ して 、 道 路 区 画 の 数 学 的 モ デ ル と して 、 正 方 形 格 子 の 幹 線 道 路 網 と 、 幹 線 道 路 問 に ラ ン ダ ム な 間 隔 で1本 ず つ 生 活 道 路 を 引 い た モ デ ル を 考 え る とき 、Lお よ び12の 分 布 が 近 似 的 に 正 規 分 布 に した が う こ と を §3.3で 確 認 した 。 さ らに 、上 記 の道 路 区 画 の モ デ ル に お い て11=}2と な る の で 、川 村[1]に お け る1次 変 換 が 不 要 とな っ た。 実 際 の 地 図 に お け る分 布 は §6.2に 掲 載 して い る 。 最 後 に 、 可 変 単位 地 区 問題 を軽 減 で き た 点 に つ い て 、 実 際 に 例 を 挙 げ て 説 明 をす る。(す べ て の 地 図 に お け る 塗 り分 け 結 果 は §6.4に 掲 載) 26 09878306倉 1 、ヨギr罫=窺 ,灘ll氏 誕 矛 2 骸 ノ柔 .'畠/ ∫∵ マロア に げ 'ττ訊qh 翁,零 賢 こメ し て の く ロ メ ゼア ピド けロ て お ヨ ギ ノヤ レ r窯 マ 忠誠 弐` ・ ゾ づ 二 ・ こ 一 マ ㌧ 七い _ヅ 方 式) 1d253σll木 こ こ で は 、 世 田谷 区 ・目黒 区 の 地 図 デ ー タ1d253を ( コ 蔀 蹟 ∬、 ジ 底携漸蟻:琶 渦 マ,毫 1d253(新 本 亮介 右 図 の 最 も西 の 列 の 北 か ら3番 寸[1]) 例 に 挙 げ る。 目の 正 方 形 領 域 に お い て 、 見 た 目に は複 雑 と は 思 われ な い 箇 所 が 一 番 濃 い 色(指 標 の と る値 が 大 きい 色)で 塗 られ て い る 。 こ の 一 っ の 理 由 と して 、 計 算 をす る前 に行 う領 域 周 辺 部 の扱 い が 関 係 して い る。 川 村[1]で は 、 画 像 を切 り出 した 際 に 生 じ る不 規 則 な ブ ロ ッ ク は す べ て 排 除 す る た め 、 面 積 の 大 き な ブ ロ ッ ク は 黒 塗 りの 対 象 と な る こ と が 非 常 に 多 い 。 今 回 の 例 で も 、 大 き な ブ ロ ック が 排 除 され た た め 、 残 っ た わ ず か な 面 積 で 指 標 を 計 算 す る こ と とな り、 本 来 塗 られ る べ き で は な い 色 が 塗 られ た の で あ る。 さ らに 、 右 図 の 北 か ら2番 目 ・東 か ら2番 目の領 域 に お い て も 単 純 と思 わ れ る箇 所 が 一 番 濃 い 色 で 塗 られ て い る。 こ の 理 由 と して 、 §2.3.2で 紹 介 した 、1つ の 箇 所 を 塗 り分 け る た め に考 慮 す る周 囲 情 報 の 大 き さが 関係 して い る の で あ る 。 川 村[1]で は1つ た め に 、 そ の3倍 の 箇 所 を塗 る の 面 積 の 周 囲 情 報 を 含 め て 指 標 を 計 算 し て い る。 こ の 正 方 形 領 域 で は 、 中 心 部 の 大 き な 三 角 形 ブ ロ ッ ク は排 除 され ず に残 るが 、 同 時 に周 囲 に あ る 小 さい ブ ロ ッ ク も多 数 計 算 対 象 と して含 め る こ とに な る。 そ れ に よ り、面 積 の 分 散(結 果 と して 指 標12の と る 値)が 大 き くな り、 三 指 標 平 均 値 が 大 き くな っ て い る。 ( 27 09878306倉 5.2今 本 亮介 後の課題 本 稿 で は 、 複 雑 な 道 路 区 画 の 代 表 と し て 世 田 谷 区 ・目黒 区 の 地 図 で 指 標 を 計 算 し、 そ の 対 照 実 験 と して 、 長 方 形 格 子 に 近 い 道 路 区 画 代 表 と し て京 都 市 中京 区 の 地 図 で も指 標 の 計 算 を 行 っ た 。(世 田谷 区 ・目黒 区 の数 値)〉(京 平 均 値 は 世 田谷 区 ・目黒 区 で値0.82に 都 市 中 京 区 の 数 値)と 予 想 した 通 り、11の 対 して 、 京 都 市 中京 区 で は 値0.51と い う結 果 で あ っ た 。しか し、12の 平 均 値 は世 田 谷 区 ・目黒 区 だ け で な く、京 都 市 中京 区 に お い て も値0.36 と 、ほ ぼ 同 じ値 を とっ た 。一 方 で 、道 路 区 画 を §3.3で 紹 介 した 長 方 形 格 子 と考 え た と き12の 平 均 値 が0.33と な る こ と を確 認 した 。 これ に よ り、 世 田谷 区 ・目黒 区 と京 都 市 中京 区 の 両 地 区 にお い て 、12の 平 均 値 が 長 方 形 格 子 モ デ ル 非 常 に 近 い 値 を とっ て い る こ と が わ か る 。 今 後 の 課 題 と して 、 実 際 の 道 路 に 近 い 数 学 的 モ デ ル を 道 路 区 画 と して 考 え 、}2の 値 が0.33 か ら大 き く離 れ る こ とが あ る の か を調 べ る必 要 が あ る。 そ して 、 §5.1の 例 の よ うに 、領 域 周 辺 部 の扱 い に よ る 可 変 単 位 地 区 問 題 の 軽 減 に つ い て は 説 明 を 行 っ た が 。13を 含 め な い こ と に よ っ て 問 題 を軽 減 で き た 部 分 に つ い て も、 こ の 先 検 証 す る 必 要 が あ る。 28 09878306倉 第6章 本 章 で は 、 第4章 6.1 付録 で行 っ た 塗 り分 け に 関 す る デ ー タ を 掲 載 す る。 ∫1と ∫2の 平 均 と 分 散 ∫1 ∫2 平均値 0.82495 0.36397 分散 0.15882 0.07873 図6.!.1世 田 谷 区 ・ 隠黒 区 の}1と12の }1 平 均 と分 散 ∫2 平均値 0.51194 0.36421 分散 0.13124 O.09018 図6.1.2京 都 市 中 京 区 の1弐 と12の 29 平 均 と分 散 本亮 介 09878306倉 本 亮介 各指標 の分布 6.2 180 160 140 1 120 100 80 60 { 40 20 0 L一 恥置 0020.4 駈 恥 叫 睡__,一 …、 1.21.41.61.822.22.42.62.83 0.60.81 図6.2.1 11の 分 布(世 田 谷 区 ・目 黒 区 、 広 域) 300 250 選 200 150 i 100 50 0 凱 "冑ぎ 0 翫馬 0.20.4 ギ懸 一r… 騰 一一!偽 1.4L61.822.22.42.62.83 0.60.811.2 図6。2.2 ザ 晒 等 …-r麦;・ 12の 分 布(世 顕 谷 区 ・ 目黒 区 、 広 域) 140 120 100 ー 80 60 ー 40 鳳 0 難 20 00.40.81.2 1 山叫_.一 1.622.42.83.23.644.44.85.25.66 図6,2.3∫1+∫2の 分 布(世 30 田 谷 区 ・欝 黒 区 、 広 域) 一 一一 一 燕 09878306倉 本 亮介 iil 祖 h翻 r筆"¶ 00.20.40.6 『'戦 猟↓ 鳳 馬 凧_。 ぎ馬 概 岬 歪,,, 、 ぎ 121.41.61.822.22.42.62.83 C.81 図6.2.4 11の 分 布(京 都 市 中 京 区 、 広 域) 701 60{ 劉 1別 lll』 11 。 凋, 0 き … 0.20.4 「 護1鞘"柵 ぎ 峯 τ 耀雀 弩勲睡 一ヂ刷 縢 ・ ・ 嵐 121.4L6L822.22.42。62.83 0.60.81 図6.2.5 }2の 分 布(京 都 市 中 京 区 、 広 域) :臣 25} lli 瓢1 0 0。40.81.2 駈lh仙 艶 ぎ 円ぎ1窪 L62 図6.2.6 罫 轟1、 ミ 、 き 汀 畳,、.、..ζ 汀.・ 、 2.42.83.23.644。44.85.25.66 11刊2の 分 布(京 31 都 市 中 京 区 、 広 域) 、 芝.毫 、,,照 、 09878306倉 本亮介 100 80 60 20 0 _湘 軌 讐 翻 團 翻監 . 40 T' 1朋1曲 …マ 図6,2.7 ザ"写 駕燭 脇' L11.21.31.41.5 0.50.60.70,80.91 00.10.20.30.4 芋1町 }1の 分 布(世 田 谷 区 ・霞 黒 区 、 詳 細) 160 140 120 100 80 60 40 20 0 [{ 田 00.1 hll煽 脚ぎ騨 写 罫 響 恥 山 ・ 亨 ヂ叩 胃酉 胤 撫i讐 璽 職 凧 図6.2。8 瀞㍗ 唐 臥 1.11.2L3L4L5 0.50。60.70,80.91 0.20.30.4 鰯 £ 凧 ≧唖 … 一 }2の 分 布(世 田 谷 区 ・目 黒 区 、 詳 細) 0 8 0 7 涯 0 6 li 0 5 0 4 0 3 > 0 2 0 1 0 ∴㍊ 00.20.4 0.60。8 図6.2.9 曲酬曲 ,一,凧1甑 眺 !「 餐 1,6 11.21.4 L+}2の 分 布(世 32 1.82222。42.62。83 田 谷 区 ・ 薄黒 区 、 詳 細) 駐脚 恥 へ 09878306倉 本 亮介 鵜i 腰 ∵11且 脚 駒hl朋 囲 00.1 叩ミ 檎m帽 0.20.30.40.50,6 苓聖 ぎ き 富 臥置 鼠 戴調_既 臥,職 …'r 1ユ12L31.41.5 O.70.80。91 図6.2ほ0薮 の分 布(京 都 市 中 京 区 、 詳 細) σゐ 0◎ 署 細1 月 璽 躍黒 ー ll 罎鼠11瓢1 罵 。翻。蹴 蹴 肌 鰍 、 る.ざ ユ0.20.30.4 図6。2.11}2の 。.7。.8 分 布(京 臥 0.911ユ1.21.3L41。5 都 市 中 京 区 、 詳 細) 轍 1絹 創 薩認釈 鯉 分 布(京 33 都 市 中 京 区 、 詳 細) 9創 ・ 。 図6.2.12∫1+∫2の 1.41.61.82 2 0 0.40.60.811.2 劉 紹露麟㎜穰醗國鳳 1さ, 2 0 i畑川隔 讐田 ー ー 糟縁覆歴匿層国隅 一 繧閣 露 罪 夏 0擁 甕懸墨㌦ ll{ 鷹, 』 2.42.62.83 繍ド 辱繍, 12 と 世 る す φ 3 ◆ ◇ ◆ ◇ ◇ ◆ ◇ 癖 ◆ 禽▼ ③桟 ③ ゆ 轡 φ ◇ φ や ゆ 騰。 金撃 、◇ ③ ◇ ◎ ⋮ 畷 0 ⋮ ㍗ ー ⋮ ー ー② 3 2 2.5 三 0 J1 や ◇ φ 攣 轡3 φ 響 塗 碑魂 ◇ ♂ ◇ ◆ ◇ 籔 翼紗 畿 襲鰹 器 夢 ◇ ◆留∼ φ 1 ⋮⋮⋮ ⋮ 陣ー両 ー ⋮ ⋮ ⋮⋮ 匡 ー ー⋮ ⋮聾 34 ◆ 磐 ゆや ◇触 $ ◆ : ・ 識ご叫 寝獄 1.5 0.5 鱒 亀 。◇・ 8◇ 零 汽 嬬 %∴ 磁 憾 ◇ φ ﹁婆引蓬壽臣斗 窪{毫㌔旨畢畳 ◆ ≧鳶写冨き"、遷垂ワ写巽幅匿鴇瓦需筆 鼠亀臥ー髭し丼㌦窪蓮{早し臨ヨ 琵舜弓ー ◇ ◇ φ ψ ◇ φ (世 田 谷 区 ・ 員黒 区 、 相 関 係 数0.20) }1と12の 相 関 グ ラ フ 図6.3.1 ◆ 2 r⋮ .ミ嗣、し臼⋮ ◇ ◆ 三 Nう ◇ ◆ の相 関 グ ラ フ 1 1 3 a 0.5 }町几 舶帖 び 囁が戦賊\ L5 相 関 グ ラ フ お よ び 相 関係 数 を 掲 載 田 谷 区 ・目 黒 区 と 、 京 都 市 中京 区 に お け る11と12の 倉本亮介 09878306 2.5 倉本亮介 09878306 3 2.5 w晒 馳 2 ◇ ◆ 蔚馬 L5 φ ◇ ◇ ◎ ◆ ◆ 1 ◇ ◇ ◇◇ 軸 3 ◇ ◇ ◆ ◇ φ ◇ ◆ ◇ ◇ ◇ 0 駄 ∼ 、/琳 浴 ◇ ◇ ◆ 0.5 ◆ ◇ ◆ 円 冑内粕.甲 闇舶 旧 牌 厚,",炉 摩冑7門 いPP1L 圃舗 納門一 」聖P胴 」■ 叩「.P割 「 ■旧 舶A冑",㎞ 卑L圃 「Lh'「 鞘h「 呼、、"卑h買 凋帖A「1早 「W「 隅早"禰"「,A「 闇,「.冑 帖、Aハ 旺 麗 内晒圃h罹「. J1 図6.3.2 11と}2の 相 関 グ ラ フ (京都 市 中 京 区、 木目関 係 数0.43) 35 肋早h凧h1粋" 圃角凧角.h「7AP罹 「L{噛, 冑.L、L阿n削L馳 買r「n貼LP「 」P渦 隔'「 「卍A冑 陛げ" 腎A'A「n㌦L'幽 値値踏L買n「LLL「Ln戸^噛^L 3 2 1 0 1.5 0.5 」■闇 湖 2,5 09878306倉 6.4塗 本亮介 り分 け 結 果 第4章 で 実 験 した 指 標11,12を 大 き く な る に つ れ て 、 白()→ 用 い て 地 図 を 塗 り分 け た 結 果 を掲 載 す る。 指 標 の と る値 が 薄 黄()→ よ うに6段 階 に 塗 り分 けて い る。11+12の 1=11+12 0.4≦1<0.8 1<0.4 対応する色 薄 黄() 白() 黄 色()→ 薄 榿(纒)→ 榿 色(■)→ 赤(■)と な る 値 に対 応 す る色 は 以 下 の 表 の通 り。 0.8≦1<1.2 1.2≦1<1.6 1.6≦1<2、0 薄榿(●) 黄 色() 2、0≦1 榿色(■) 赤(■) A 6.4.1世 田 谷 区 ・目黒 区 の 塗 り分 け 結 果 新 しい 指 標 を 用 い た 塗 り分 け(左)と 川 村[1]の 塗 り分 け(右)で ある。 ∩ 撹 1d144 1d144 〆 ル'r/・ ンで/ 、"ヤ/'細 rノ 劇 蝿 駈 騨 ・ 、㌔ 一 園 譜 舵 誤 威一一 鵜 ㌔/(寸/〉{、 黛 ・ ld242 1d242 36 09878306 ld244 倉本亮介 ld244 ¶'7r η 、1 偽1 ・ 'し,.魯 「) ま,レ' ∩ 凱 擁﹂ いア ㌧ 曼 へ敬 醤 ヨ ロー 1d251 ・ 、し ﹁ 〆⋮㌻ 鱗鷲 r コ ー﹂ 7 葛 ' ∩ 1d251 同 1d252 d252 ld253 53 37 へ澄 図 09878306倉 本 亮介 1d254 1d254 鷲残 攣 、 ∩ 軌 謝 1d261 ld261 ld263 ld263 ∩ '回一…`卜'・ここ\ ㌔'犠 \.\/へ 堰譲 …窯 ト」ザ 目 1d264 ld264 38 09878306倉 重 訴 ハ ' 母 吹匁 〃≠ 、ー, 隔 ! 工 ︽ 、>4 〆・ グ グズ や、! 1d344 ld351 1d351 ld352 1d352 ∩ 、 ーノ 智酒 、 、 , ・' ld344 39 ♪Lや ○ 弱 鰻 武1・ ㌔ ∠ ∀ ンィ ︾な 1d342 ンく' \ 卜 ∠/プ 、/\/ソ ノ 八 蟹 1d342 9>'く 本 亮介 P 09878306倉 婁 、 馬 鼓 窃 、 登 ー 醐 イさ 黛 \嘩 バ レ髪 、 誌 ∩ 軍 キ 孚 嚢 ↓膏 1d353 本 亮介 ld353 蔦蕃 1d354 ∩ 1d361 ld361 製 、 / .ぐへ 勢 ld362 d362 40 ︽ 馨 猿 藻 ダ 妙 F 09878306倉 1d363 ld363 ld364 ld364 1d371 1d371 本 亮介 ∩ 「、ノ ∩ ソ \ハ y隊 /Y 累 ラ 1d373 ld373 41 譜 挙、 ¥ 09878306倉 本 亮介 ノ 懲 ヘロ 9ノ 灘 脇 ld442 ∩ k装きさ 1d454 熱鄭 滑 耕 ミ 、 盗 4h 贅 蟹、 嗣縣 繍幽璽 ∩ ld454 1d451 09878306倉 謬 暴 一一 ヤ' Lコニニ4 ヒ{ ーざ ギL 琿 461 d461 .,,.斗 一 コリ よ ロ ○ 蟻 'ト … 季一一層 髪罷 騰∼ .)< \り宅 み 望一 1 緩 こ) 1d462 囎 ∩ ) 1d46 1d464 1d464 本 亮介 09878306 倉本亮介 ld471 1d471 ○ 趣 悪 ぐ 、 、 ld561 ん影 .ざ ノ 、 一 ・ 魂獣 ld562 1d562 44 ア 総 蛋 ○ (蛍 繋 、〉 摂 . 鎌蕨 欝 鑓 鱗 獄 ﹀、 '﹀、警 バ ﹀め 勢§ 1d561 09878306倉 6.4.2京 本 亮介 都 市 中 京 区 の 塗 り分 け結 果 新 しい 指 標 を用 い た 塗 り分 け(左)と 繹 ∩ 川 村[1]の 実 測 値 方 式 を用 い た 塗 り分 け(右)で 幽し怯 灘 控諏 06nd632 06nd632 驚 ∩ 06nd634 06nd634 06nd641 06nd641 45 ある。 09878306倉 「 訓 .._{乱2 -← 一 工 06nd642 06nd642 06nd643 06nd643 06nd644 06nd644 ○ ○ 工批 薦 一 千…二 灘 旗 Li 一=' =三∬一一 慌ll雌 .⊥ 雪⊥ 'i } 副 裏 鞠=7口 … う ∼…〆7 縣1始 † 罫{ 詫 一 雄 ・「 /十 副 刷 ll 下.二 で, 「 [騨¥ 早 塾 刊 _.届 鴨辱亭 垂 ご丁 }算 「 ⊥ … \\}/ 圭 ・ 諺 1仁 … 乙1. '蟄 1計 ∼ 、1鎗 驚 : 王4 出 06nd732 06nd732 46 本 亮介 09878306倉 06nd741 06nd741 06nd742 06nd742 ○ ○ 47 本 亮介 09878306倉 本 亮介 謝辞 本 研 究 に あ た り、 恩 師 で あ る 鈴 木 登 志 雄 准 教 授 に 深 く感 謝 い た し ます 。 氏 に は 、 本 研 究 に 関 す る こ と だ け で な く、 学 生 生 活 を 送 る 上 で の 御 助 言 、 社 会 に 出 る者 と して の 心 構 え を 多 数 ご指 導 賜 りま した 。 ま た 、 同研 究 室 の 後 藤 大 和 氏 、 中 村 亮 太 氏 に は 指 標 を 計 算 す る プ ロ グ ラ ム を 構 築 す る に あ た り、 的 確 な ア ドバ イ ス を い た だ き ま した 。 改 め て お 礼 申 し上 げ ます 。 最 後 に 、 この 場 を借 りま して 、 私 の6年 間 に及 ぶ 学 生 生 活 を支 え て くれ た 家 族 に 深 く感 謝 い た しま す 。 48 09878306倉 本 亮介 参考 文献 [1] 川 村 保 敬 修 士 学 位 論 文 「ラ ン ダ ム な ビ ッ ト列 に お け る 連:プ ー ル 決 定 木 の 複 雑 さ と 道 路 区 画 へ の 応 用 」(2009) [2] 国 土 地 理 院 「数 値 地 図2500(独 自 形 式)近 [3ユ 国 土 地 理 院 「数 値 地 図2500(空 間 デ ー タ 基 盤)関 東 一3CD-ROM版 [4〕 貞 広 幸 雄 所 収:杉 「地 理 空 間 分 析 」朝 倉 書 店(2003) [5] 「可 変 単 位 地 区 問 題 」 「ペ イ ン ト ・ル ー チ ン シ ー 畿 一lCD-ROM版 浦 芳 夫 編 ド フ ィ ル ア ル ゴ リ ズ ムj http://fussy.web.fc2.co溢/algo/algo3-1.ht恥 [6] Gehlke,C.E.&Bieh1,K.``J◎urnaloftheA憩ericanStatisticalAssociation" CertaineffectsofgrouPinguPonthesizeofthecorrelationcOefficientin censustract盗ateria1.Supp1.29:p169-p170.(1934> [7] Openshaw,S.``Themodifiablearealunitprob!em"CoRceptsandtechniquesin moderngeographyNo.38,GeoBooks,Norwich.Q983) 49 」(2002) 」(2003)
© Copyright 2024 ExpyDoc