「ひょうごの遺跡2016-調査研究速報-」(PDF:570KB)

作成年月日
平成28年1月25日
作成部局
教育委員会事務局文化財課
兵庫県立考古博物館
企画展
「ひょうごの遺跡 2016-調査研究速報-」
松帆銅鐸 1 号銅鐸(南あわじ市蔵)
兵庫県教育委員会が昨年度(平成 26 年度)に刊行した発掘調査報告書にもとづく調査
研究の成果と今年度(平成 27 年度)行った発掘調査の最新情報を紹介します。あわせて、
昨年の4月に南あわじ市で発見され大きな話題となった「松帆銅鐸」も速報展示します。
1 会
7 開館時間
8 休 館 日
平成 28 年 1 月 30 日(土)~3 月 27 日(日)
※松帆銅鐸(実物)は、2 月 27 日(土)から会期末まで展示予定
「ひょうごの遺跡 2016-調査研究速報-」
兵庫県立考古博物館 特別展示室 (加古郡播磨町大中 1-1-1)
兵庫県立考古博物館
公益財団法人 兵庫県まちづくり技術センター 埋蔵文化財調査部
南あわじ市教育委員会 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究
所
9:30~17:00 (有料ゾーンへの入場は 16:30 まで)
月曜日(祝休日の場合は翌平日)
9 観 覧 料
通常の料金で観覧いただけます
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4
5
6
期
展覧会名
会
場
主
催
共
催
協
力
大人 210 円(160 円) 大学生 150 円(120 円)
高校生 100 円(80 円) 中学生以下無料
※( )内は 20 名以上の団体割引料金
※障害者およびその介護者 1 名は半額、
満 65 歳以上の方は大人料金の半額
1
-展覧会の構成と主な展示品-
Ⅰ 平成 26 年度刊行の発掘調査報告書より
昨年度、県教育委員会が刊行した発掘調査報告書より9遺跡の出土品を、
研究成果をふまえて展示します。
≪主な展示品≫
わ ど う か い ち ん ぎ んせ ん
ぐ ぞ う
◎和同開珎銀銭〔九蔵遺跡/南あわじ市〕
和同開珎銀銭は、県内の発掘調査では初めて出土
しました。
しょくにほん ぎ
『続日本紀』によると、和銅元(708)年 5 月に発行
されましたが、翌和銅 2 年・3 年には早くも銀銭禁止令が
出されています。そのため、きわめて短い期間しか使われ
なかったものと考えられ、全国でもこれまでに 48 例しか
和同開珎 銀銭
知られていない貴重な資料です。
(当館蔵)
ひとがた
た い
◎人形[田井A 遺跡/淡路市]
かたしろ
人形とは、古代の人々が災厄から逃れるために作った木製の形代で
す。白鳳時代から平安時代にかけての川跡から出土しました。この川跡
からは、人形以外にも数多くの木製祭祀具が出土しており、近くに祭祀
を行った当時の役所跡がある可能性が高いと考えられます。
Ⅱ 平成 27 年度の 発掘調査速報
今年度、県教育委員会が(公財)兵庫県まちづくり技術センターに
委託して行った発掘調査から、5遺跡を選んでその成果を速報展示し
ます。
また、当館の古代官道調査研究事業による
むかいやま
向山遺跡(姫路市)の発掘調査成果をパネル
で紹介します。
人形
(当館蔵)
※向山遺跡
おお ち のうまや
古代山陽道の大市駅家に比定されており、今
回建物の礎石が発見され、瓦葺き建物の位置
が初めて確認されました。
向山遺跡 発見された礎石
Ⅲ 「松帆銅鐸」速報展示
昨年4月に南あわじ市で発見された「松帆銅鐸」のほか、近隣から出土した銅鐸の
こ つ ろ
複製品や「古津路銅剣」など関連資料を展示します。
一括埋納された7口という多数の銅鐸の出土は数十年に一度の大発見です。また、
ぜつ
ちゅう
銅鐸を鳴らすための「舌」を伴って発掘されたのは初めてです。さらに、 鈕 には銅
鐸をつり下げるための紐が、舌の孔には舌を銅鐸内部につり下げるための紐が残るも
のがあり、銅鐸の使用方法を知る上で大きな手がかりが得られました。
※松帆銅鐸(実物)は、2 月 27 日(土)から展示予定。
都合により展示内容が変更になる場合があります。
2
3・4号鐸X線CT画像(奈良文化財研究所提供)
入れ子状態の3・4号鐸
3号鐸の鈕に残る紐
4号鐸の舌と孔に残る紐
入れ子状態の6・7号鐸
6号鐸内面の様子
問い合わせ先
兵庫県立考古博物館 〒675-0142 加古郡播磨町大中 1-1-1
ホームページ http://www.hyogo-koukohaku.jp/
【企画内容に関すること】担当学芸員 鹿倉智美・岡田章一
TEL 079-437-5562(学芸直通) FAX 079-437-5599
【取材・写真提供に関すること】企画広報課
TEL 079-437-5589(代表番号) FAX 079-437-5599
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