RISK MANAGEMENT 保険(リスクマネジメント)のページ 今秋より、火災保険期間が最長 10 年になります 損害保険会社各社は、昨年の秋に発表されたとおり、今年の 10 月以降に引き受ける火災保険の契約 期間について、現行の最長 36 年から、最長 10 年に改める予定です。 これは近年、地球温暖化・自然災害の増加や異常気象による被害が増加しており、また、自然災害の将 来予測については不確実な要素が多いことが明らかになってきました。その為、火災保険についても長期の リスク評価が難しくなってきていることが起因しています。 火災保険を長期契約する最大のメリットは、契約期間が長期になるほど、保険料が割引されるという点で す。長期契約の保険料は、1 年間の保険料に所定の長期係数を乗じて計算されます。長期係数の変動に よる割引率は、保険会社によって異なりますが、契約期間を長期に設定する程、割引率は高くなります。 参考例と致しましては、 年間 5 万円の火災保険料で現在、最長契約期間である 36 年の 長期契約をした場合、保険料は 5 万円×36 年=180 万円ではなく、 5 万円×25 年=125 万円で済んでしまう、といった具合です。 ※実際の保険会社の割引率を参考にしたものでは御座いますが、あくまでイメージです。 ただ、長期契約の留意点もあり、 ◆ 補償内容を忘れてしまう ◆ 補償内容を途中で変更することが困難である ◆ 一括払いが前提の為、1 回の保険料負担が大きい ◆ 長期契約の間に新商品が出てきてしまい、補償内容が古くなりがち など、長期契約をお考えの際は、上記の点に留意が必要です。 火災保険の保険料は今後も上がり続ける可能性が高くなっており、長期契約は保険料を安く抑えることが できる可能性があります。今秋の長期契約廃止までに、保険証券を一度確認し、必要に応じて保険の見直 しをしてみるのも良いかもしれませんね。 (社会保険労務士 今原裕介) −8−
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