ビジネス基礎 ビジネス基礎 テレビ学習メモ 第1回 経済のしくみとビジネス 監修・講師 粕谷和生 学習のねらい 私たちは商品を購入し、それを消費して毎日生活している。それができるのは、だ れかが商品を生産し、その生産された商品をわたしたち消費者にとどける流通の活動 があるからだ。この生産・流通・消費の一連のつながりを経済といい、その経済を支 えるのがビジネスだ。ビジネスには多くの種類があるが、この講座では 20 回にわたり 代表的なケースを紹介していく。さあ、ビジネスの世界に飛び込んでみよう! 調べておこう・覚えておこう 商品/生産/消費/経済 Point 私たちの生活と経済 ① 私たちは、働いて得たお金で欲しい商品を購入し、それを消費しています。このような私た ちの消費生活を支えているのが、生産と流通です。生産とは商品を作ることですが、その商品 には、形のある「もの」だけでなく、形のない「サービス」も含まれます。 ▼ また、流通とは生産された商品を消費者に届ける活動です。私たちにもっとも身近な流通は コンビニエンスストアです。また、トラックで商品を運ぶことも流通です。ただし、商品が「サー ビス」の場合は、生産と同時に消費されますので、流通はかかわりません。 このような生産 → 流通 → 消費の一連のつながりを経済といいます。 Point 経済を支えるビジネス ② 私たちの社会には、生産→流通→消費にかかわる多くのビジネスがあります。つまり、経済 はビジネスによって支えられています。 まず、ビジネスの意味ですが、「ビジネスとは、生産 → 流通 → 消費という経済のしくみの 中で、利益の獲得を目的として、企業が行う事業活動」をいいます。このビジネスの意味は重 要です。 実際のビジネスは数多くありますが、今回は「もの」を生産するビジネスとして、自動車の −2− 高校講座・学習メモ ビジネス基礎 経済のしくみとビジネス 製造、 「サービス」を生産するビジネスとして美容室、流通のビジネスとしてコンビニエンス ストア、生産・流通・消費をより円滑にするビジネスとして銀行と携帯電話などの情報通信を 紹介します。 Point 経済活動の基本的な考え方 ③ 経済活動を行うためには、経済の基本的な考え方を学ぶことが重要です。まず、商品を作る ためには生産要素が必要です。生産要素とは、「土地」などの天然資源、工場などの「資本」、 そして「労働力」の 3 つです。これらの生産要素には限りがありますから、それらをどのよ うに生産のために使うかを考えなければなりません。そのとき、ある選択肢を選ぶと他の選択 肢はあきらめなければならないという「トレード・オフ」の問題が生じます。 番組では、高校を卒業した後、ひとり暮らしをするか、実家で暮らすかの例で解説していま す。ポイント③で学習するトレード・オフと機会費用について、さらに学びたい人は、経済学 の入門書を読んでみましょう。 ▼ −3− 高校講座・学習メモ
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