8.各国経済:①中国:景気支援のため、金融緩和に動いた当局

グローバル時代の投資戦略
世界経済
8.各国経済:①中国:景気支援のため、金融緩和に動いた当局
過剰流動性
 2014年後半より中国景気の回復基調の弱さが目立ち、2014年通年の実質GDP成長率は前年比
+7.4%と、政府の年間目標である同+7.5%を下回りました。2015年末にかけて、不動産市場や過剰
生産能力などの調整圧力が依然大きく、景気は下振れリスクに見舞われる状況が続く見込みです。
 景気低迷の背景には、(1)生産年齢人口率の低下による中期的な潜在成長力の低下、(2)指導部
の汚職摘発運動による短期的な内需の下押し、(3)不動産価格の低迷、などがあると考えられます。
市場の歪み
 2014年後半より、高まる中国の景気減速懸念
中国 実質GDP成長率と鉱工業生産(前年比)
中国 経済成長の主要目標と実績
(%)
20
米国経済
鉱工業生産
2014年
目標と実績
2015年
目標
実質GDP
年間成長率
+7.5%
(+7.4%)
+7.0%
消費者物価
+3.5%
(前年比)
(+2.0%)
15
欧州経済
通貨供給
(M2、前年比)
10
+7.3%
日本経済
実質GDP
成長率
2008
2010
2012
2014
(年)
注) 直近値:実質GDP成長率: 2014年10-12月期、鉱工業生産: 2015年1-2月
新興国
(%)
+12.0%
▲2.1%
新規
就業者数
1,000万人
▲2.3%
(▲2.1%)
1,000万人
(1,322万人)
注) 括弧内は2014年の実績値
出所)各年度『政府活動報告』より当社経済調査部作成
出所)中国国家統計局、CEIC
7
+13.0%
(+12.2%)
財政赤字
対GDP比
+6.8%
5
+3.0%
中国 消費者物価(前年比)
中国 実質小売売上高(前年比)
14
各国経済
6
(%)
13
5
12
主要金融資産
4
11
コア
物価
3
10
(食品・
燃料除く)
2
1
9
8
0
2011
2012
2013
2014
2015
+9.4%
2011
(年)
2012
2013
2014
2015
(年)
注) 直近値:2015年1-2月、実質小売売上高(前年比)は同名目値から消費
者物価(前年比)を引くことで求めた。
出所)中国国家統計局、CEICより当社経済調査部推計
注) 直近値:2015年2月
投資戦略
中国 主要経済指標
1月
2月
3月 4月 5月
2013年
6月 7月 8月
9月
10月 11月 12月 1月
2月
3月
2014年
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2015年
1月
2月
製造業PMI(HSBC)
52.3 50.4 51.6 50.4 49.2 48.2 47.7 50.1 50.2 50.9 50.8 50.5 49.5 48.3 48.0 48.1 49.4 50.7 51.7 50.3 50.2 50.4 50.0 49.6 50.1 50.7
製造業PMI(国家統計局)
50.4 50.1 50.9 50.6 50.8 50.1 50.3 51.0 51.1 51.4 51.4 51.0 50.5 50.2 50.3 50.4 50.8 51.0 51.7 51.1 51.1 50.8 50.3 50.1 49.8 49.9
輸出額(ドル建て)前年比: %
25.0 21.7 10.0 14.6 0.9 ▲ 3.3 5.1 7.1 ▲ 0.4 5.6 12.7 4.3 10.6▲18.1 ▲6.6 0.9 7.0 7.2 14.5 9.4 15.3 11.6 4.7 9.5 ▲ 3.2 48.3
9.9
6.8
8.9 9.3 9.2 8.9 9.7 10.4 10.2 10.3 10.0 9.7 8.8
8.8 8.7 8.8 9.2 9.0 6.9 8.0 7.7 7.2 7.9
13.9 12.6 12.8 12.9 13.3 13.2 13.4 13.3 13.3 13.7 13.6 12.9
10.7
12.2 11.9 12.5 12.4 12.2 11.9 11.6 11.5 11.7 11.9
鉱工業生産 前年比: %
小売売上高(名目)前年比: %
対前月で鈍化した月
対前月で改善した月
巻末の「本資料に関してご留意頂きたい事項」および
「本資料中で使用している指数について」を必ずご覧ください。
出所)中国国家統計局、CEIC
45
KOKUSAI Asset Management Co., Ltd.
為替相場
+1.6%
総合
物価
+1.4%
KOKUSAI Asset Management Co., Ltd.
世界経済
低下する潜在成長率と内需の重石となる汚職摘発運動
過剰流動性
 人口動態の悪化などに伴って、中国の潜在成長率は今後緩やかに低下する見込みです。世界銀
行の予測では、2026-30年の平均成長率は+5%と2001-13年の同+10%を大幅に下回る見通しです。
 一方、2013年後半から習近平政権による汚職摘発運動が厳しさを増しています。官僚への贈答品
などに用いられるぜいたく品の消費が押し下げられ、汚職の疑いをかけられることを恐れる官僚が
投資計画の許認可をたな晒しにするなど副作用も生み、短期的に内需の重石になるとみられます。
中国 2030年までの実質成長率見通し
20
(%)
+10.5%
15
中国 生産年齢人口の推移
(%)
2015年以降は
予測値
2001-13年
平均値:
72
10
+10.0%
74
70
10
8
2016-20年
予測値
+7.0%
2026-30年
予測値
+5.0%
2021-25年
予測値
1981-1990年
平均値:
生産年齢
人口
(左軸)
1990
2000
2010
2020
2030 (年)
注)予測値は世界銀行『China 2030』に基づく。
総人口に
占める割合
(右軸)
62
60
4
58
1980
2000
2020
2040
(年)
注)生産年齢人口:15-64歳、データは5年単位
出所)国連より当社経済調査部作成
 官僚への贈答品にも使われるぜい沢品の売上は、汚職取締り運動に伴い低迷
中国 高級官僚の年間摘発人数
(県知事・大臣クラス以上)
注:2014年、同クラスの
総人数は約100人
30
80
習近平氏時代
(2013年~)
(%)
60
宝石類、
高級腕時計等
売上
40
(金額ベース、香港)
28
為替相場
20
主要金融資産
(人)
中国 ぜい沢品売上
(前年比、3ヵ月移動平均)
20
カジノ・ゲーム
産業売上
-20
0
2014 (年)
1990 1995 2000 2005 2010 2015
(チップ収入除く、
マカオ)
-40
注)直近値:2014年
出所)人民日報等各資料より当社経済調査部作成
巻末の「本資料に関してご留意頂きたい事項」および
「本資料中で使用している指数について」を必ずご覧ください。
(年)
2011 2012 2013 2014 2015 2016
出所)CEIC
注)直近値:2015年2月
46
投資戦略
0
10
各国経済
出所)世界銀行『China 2030』、中国国家統計局、
CEICにより当社経済調査部作成
40
新興国
1980
6
+5.9%
+9.3%
0
64
日本経済
5
66
欧州経済
68
米国経済
1991-2000年
平均値:
(億人)
12
市場の歪み
 人口動態の悪化に伴って、中長期的に低下していくとみられる潜在成長率
グローバル時代の投資戦略
世界経済
景気支援の姿勢に転じた金融当局
過剰流動性
 2013年6月以降、政府は住宅ローンの頭金比率の引上げ(2軒目:6割→7割)など、投機的需要を
抑制する一方、低・中所得者向け住宅の供給を増やしてきました。その結果、2014年初から不動
産販売が伸び悩み、地方の中小都市を中心に、価格が下落に転じた都市の数は増えています。
 景気が鈍化する中、人民銀行は2014年11月に続き、2015年2月に追加利下げに踏み切りました。
今後、景気減速が続けば、預金準備率の引下げなど、新たな緩和措置を講じる可能性もあります。
市場の歪み
 不動産価格の低迷も内需を下押しか
中国 70都市の新築住宅価格
70
(都市の数) 騰落率(前月比基準)別都市の数
上昇
米国経済
(2)
60
横ばい
50
(%)
150
建設着工
100
欧州経済
(4)
50
下落
0
(64)
中国 不動産 建設着工・販売面積
(前年比、3ヵ月移動平均)
販売
-50
40
2007
2009
2011
日本経済
20
中国 新築住宅価格(前年比)
(%)
30
20
2015 (年)
出所)中国国家統計局、CEIC
注)直近値:2015年2月
30
2013
上海
北京
10
新興国
10
0
-10
0
各国経済
2011
2012
2013
2014
2015 (年)
注)( )内は都市の数、直近値:2015年1月
出所)中国国家統計局、CEIC
温州
(浙江省)
-20
2007
2009
注)直近値:2015年1月
2011
2015 (年)
2013
出所)中国国家統計局、CEIC
 2014年4月以降、相次ぎ打ち出された金融緩和策
中国 2014年4月以降の金融緩和策
時期
主要金融資産
2014年
4月
5月
6月
内容
農村部の商業銀行等に対し、
預金準備率の引下げ
22
(%)
中国 基準金利と預金準備率
(農村商業銀行:18%⇒16%、
農村合作銀行:14.5%⇒14%)
(%)
6.5
1年物貸出基準金利
1軒目の住宅ローンへの優先融資
(右 軸)
6.0
預金準備率引下げの適用銀行数の拡大
当局は一部の商業銀行に対して、預金準備
率を50ベーシス・ポイント(bp)引き下げ
7.0
21
5.5
(前回の農村部商業銀行等は対象外)
住宅ローンの規制緩和
(1軒目のローンを完済していれば、2軒目の購入について
1軒目と同等条件のローンで優遇)
10月
投資戦略
11月
5.35%
(大手銀行、左軸)
20
4.5
当局は各銀行に対して、
計2,695億元の流動性を供給
4.0
19.5%
人民銀行、基準金利の引き下げを実施
1年物貸出金利:6.00%⇒5.60%
1年物預金金利:3.00%⇒2.75%
5日、人民銀行、各商業銀行に対して、預金
準備率を50bp引き下げ(中国農業発展銀行は追加
5.0
1年物預金基準金利
19
3.5
(右 軸)
3.0
で400bp、一部の商業都市銀行は追加で50bp)
2015年
2月
16日、人民銀行、一部の地方銀行に対して、
預金準備率を50bp引き下げ
28日、人民銀行、基準金利の引き下げを実施
1年物貸出金利:5.60%⇒5.35%
1年物預金金利:2.75%⇒2.50%
2.5
2.50%
18
2011
2.0
2012
2013
2014
2015
注)直近値:2015年3月11日
出所)各種報道より当社経済調査部作成
巻末の「本資料に関してご留意頂きたい事項」および
「本資料中で使用している指数について」を必ずご覧ください。
出所)中国人民銀行、Bloomberg
47
(年)
KOKUSAI Asset Management Co., Ltd.
為替相場
9月
預金準備率
当局は大手銀行5行に対して、
計5,000億元の流動性を供給
KOKUSAI Asset Management Co., Ltd.
世界経済
システミックな銀行危機の回避は可能か
過剰流動性
 近年、シャドー・バンキング部門の資産は急拡大し、投融資先には信用力に乏しい企業も多い模
様です。今後、金融商品の償還に問題が生じれば、一時的に市場が混乱する可能性が残ります。
 これまで当局は主要商業銀行に関しては財政資金による資本注入や不良債権の買い取りなど、シ
ステミックな銀行危機を回避しようとしてきました。政府の十分な財政余力を考慮した場合、今後も
小規模な市場の混乱はあれど大規模な銀行危機は回避される可能性が高いと考えられます。
市場の歪み
 政府の財政余力は大きく、金融システムの安定化を保つ能力は十分か
中国 シャドー・バンキング部門
シャドー・バンキング業務
(合計:対2014年名目GDP比68%)
信託商品
(15%)
(9%)
200
ネット理財商品
(5%)
委託貸付
中央政府
債務残高 合計
53.3%
100
小型貸付会社、
リースなど(4%)
 多岐にわたる 当局による不良債権処理方法
弱
1998年6月
海南発展銀行
倒産
閉鎖と倒産
1996年
(債務の株式化等)
公的資金の投入
による資本増強
2003年12月
2006年10月
新華証券
登録取消
海南賽格国際信託
倒産
中国 大手5銀行
資産規模(2013年末)
2004-05年
自己資本補充の目的
で、各銀行は劣後債
(計1,470億元)を発行
(兆米ドル)
1.中国工商銀行
2.9
2.中国建設銀行
2.4
1999年
2012年2月
2013年2月
3.中国銀行
2.0
大手行向けの金融
資産管理会社
(AMC)の設立
当局は地方の
資産管理会社
(AMC)の設立を指示
当局は地方の
資産管理会社の
事業内容を明確化
4.交通銀行
0.9
5.中国農業銀行
0.4
1998年8月~
強
福建国際信託
登録取消
当局は国有銀行
支援を本格化
2003年12月
建設銀行と中国
銀行に計450億
米ドル資本注入
2005年4月
工商銀行に
150億米ドル
資本注入
2005年11月
農業銀行に
380億米ドルの資本注入、
6,651 億元の不 良債権を買取、
1,506 億元の無利息貸付を実施
出所)CEIC、各種報道より当社経済調査部作成
巻末の「本資料に関してご留意頂きたい事項」および
「本資料中で使用している指数について」を必ずご覧ください。
48
投資戦略
資産管理会社へ
の外部移管
政
府
の
介
入
エバー・ブライト
(光大)信 託
債務危機
2001年12月
広東国際信託
(GITIC)倒産
為替相場
資本増強
1999年1月
主要金融資産
金融機関の
各国経済
注)中国の政府部門債務残高は2013年6月末時
点の地方と中央の合計値。その他:2013年末
出所)IMF、CEIC
新興国
インドネシア
トルコ
南アフリカ
メキシコ
タイ
中国
マレーシア
出所)中国人民銀行、中国銀行業監督管理委員会、中国信託業協会、
CEIC、各資料より当社経済調査部作成
インド
注)()内は各資産規模の対2014年名目GDP比。直近値は信託商品と理財商品
(オンバランスとオフバランス両方)のみ2014年6月末、その他の項目は2013年末。
ブラジル
(地下金融、3%)
ドイツ
0
民間貸付
米国
(9%)
日本
引受手形
地方政府
債務残高
日本経済
(12%)
貸出
(146%)
新興国
欧州経済
理財商品
オンバランス
(20%)
政府債務残高(対GDP比) 国際比較
先進国
その他金融機関
(信託会社等)
理財商品
オフバランス
(%)
米国経済
銀 行業務
オンバランス
銀 行業務
オフバランス
300
グローバル時代の投資戦略
世界経済
②オーストラリア:資源価格の下落が景気の重石に
過剰流動性
 2014年10-12月期の実質GDPは、前期比年率+2.2%と過去平均を下回る水準でした。消費者物価
は、国際的な原油安などの影響を受けて、インフレ目標の下限近辺で推移しています。オーストラ
リア中銀は2015年2月に利下げを実施、声明文では通貨高をけん制し資源輸出を支える方針です。
 中国の成長率鈍化や原油安の影響で主要輸出品である鉄鉱石や石炭の価格は下落基調です。
輸出金額の低迷が続けば、今後も企業の設備投資や雇用の抑制が続く可能性があります。
市場の歪み
 2014年10-12月期は設備投資が低迷、総合物価がインフレ目標を下回る
15
米国経済
10
(%)
オーストラリア 実質GDP
(需要項目別寄与度、前期比年率)
オーストラリア 消費者物価
5.5
公的需要
民間設備投資
在庫投資
5.0
(予想)
4.5
純輸出
消費者物価(前年比)
2014年10-12月期
総合物価 +1.7%
コア物価 +2.1%
インフレ目標
+2~3%
4.0
欧州経済
実質GDP
5
(%)
3.5
3.0
0
2.5
日本経済
-5
民間住宅投資
個人消費
新興国
2012
1.5
過去10年の平均 +2.8%
-10
2011
2.0
2014年10-12月期
実質GDP +2.2%
2013
2014
2015
1.0
(年)
2004
2016
注) 2015年1-3月期から2016年1-3月期までが当社経済調査部の予想値。
2006
2008
2010
2012
(年)
2014
注)コア物価は変動の大きい品目を除いたもの。
出所)オーストラリア統計局より当社経済調査部作成
出所)オーストラリア統計局、オーストラリア中銀
各国経済
中国の成長率鈍化や原油安による石炭や鉄鉱石の価格下落が輸出の重石
資源価格と中国の実質GDP
主要金融資産
18
オーストラリア 輸出と鉱物資源の寄与度
(2012/13年度を100)
(%)
16
石炭、鉄鉱石価格指数
(右軸)
14
10
原油価格指数
(右軸)
8
投資戦略
6
中国・実質GDP
(前年比、左軸)
4
2009
2011
2013
2015
(年)
80
160
70
140
60
120
50
100
40
80
30
60
20
40
10
20
0
0
-10
-20
-20
-40
-30
注)石炭、鉄鉱石価格指数は米ドル建て、原油価格指数はWTI先物の直近限月で
米ドル建てを指数化。2012/13年度は2012年7月~2013年6月。
直近値は、石炭・鉄鉱石価格指数が2015年2月、原油価格指数は同年3月20日、
中国GDPは2014年10-12月期。
(%)
輸出構成比
その他
21%
輸出金額
(前年比)
鉱物資源
48%
サービス
うち鉱物資源
19%
農作物
12%
うち鉱物資源
以外
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
(年)
注)直近値は2015年1月。鉱物資源は石炭・鉄鉱石など。輸出構成比は
2015年1月時点。
出所) オーストラリア中銀、Bloomberg、中国国家統計局より当社経済調査部作成
巻末の「本資料に関してご留意頂きたい事項」および
「本資料中で使用している指数について」を必ずご覧ください。
出所)オーストラリア統計局より当社経済調査部作成
49
KOKUSAI Asset Management Co., Ltd.
為替相場
12
180
KOKUSAI Asset Management Co., Ltd.
世界経済
人口増加や低金利が消費や住宅投資を拡大
過剰流動性
 鉱業や製造業などの輸出関連企業の雇用抑制で失業者数が増加し、失業率が上昇しています。
企業の設備投資は2012-2013年度にピークを迎え、今後も鉱業部門を中心に減少する見込みです。
 過去に比べて低い政策金利、人口の増加(2014年6月:前年比+1.6%)などで個人消費や住宅投資
は堅調です。国際的な資源価格の下落が和らぐことで、今年後半は成長率の拡大を予想します。
軟調な展開が続くオーストラリアドルも、今年後半にかけては徐々に底堅さを示すとみています。
市場の歪み
失業率は上昇傾向、設備投資は鉱業部門を中心に抑制される見込み
オーストラリア 民間設備投資
オーストラリア 失業率と失業者数
8
(万人)
(%)
(億オーストラリア
ドル)
180 2,000
7
2015年2月
6.3%
政策金利を引き下げ後
利上げ再開のタイミング
6
140 1,600
120
100
5
80
60
3
2015年
2月
77.7万人
失業者数(右軸)
2002
2005
2008
(年)
2011
1,000
800
40
400
20
200
0
その他
600
鉱業
0
新興国
2
1999
1,200
日本経済
4
1,400
欧州経済
失業率
(左軸)
米国経済
(企業の計画)
160 1,800
(年度)
03-04 05-06 07-08 09-10 11-12 13-14 15-16
2014
注) 年度は当年7月~翌年6月(例
出所) オーストラリア統計局より当社経済調査部作成
03-04年度:2003年7月~2004年6月)。
出所) オーストラリア統計局から当社経済調査部作成
各国経済
利下げの効果や人口増加などで住宅市場は好調、中銀は声明文で通貨高を抑制
オーストラリア 通貨と政策金利
オーストラリア 建設許可件数と住宅価格
(%)
(万件)
1.7
住宅価格・8大都市平均
(左軸、前年比)
2014年
10-12月期
10
1.4
0
2015年
1月
0.96
万件
0.8
-20
2002
2005
2008
2011
2014
1.0
6
0.9
5
0.8
4
0.7
3
0.6
(年)
0.5
政策金利
(右軸)
2.25%
↑オーストラリアドル高
0.5
民間住宅建設許可件数
(右軸、3ヵ月移動平均)
7
↓オーストラリアドル安
0.4
1999
出所)オーストラリア統計局
巻末の「本資料に関してご留意頂きたい事項」および
「本資料中で使用している指数について」を必ずご覧ください。
2003
2007
2011
2015
(年)
出所)オーストラリア中銀、Bloomberg
50
2
1
0
投資戦略
-10
1.1
8
為替相場
+7.0%
1999
(%)
2015年3月11日
オーストラリアドル
対米ドル(左軸)
0.7596
1.1
20
-30
1.2
主要金融資産
30
(米ドル/
オーストラリアドル)
グローバル時代の投資戦略
世界経済
③ブラジル: マイナスに転じた経済成長率と高止まる物価
過剰流動性
 2014年7-9月期の実質GDP前年比は▲0.2%と前期の▲0.9%に次ぐマイナスに。2014年通年の成長
率は0%前後、2015年通年も小幅のマイナス成長が見込まれるなど、景気は不振を極めます。
 経済運営の健全化を重視するレビ新財務相は公共料金引上げ等を実施し、消費者物価は上昇。
雨不足に伴う水力発電量不足によって、一層のインフレ圧力も予想されます。中央銀行は景気低
迷下でも利上げを強いられており、累積利上げの効果浸透により景気は一層冷え込む見通しです。
市場の歪み
景気回復が勢いを欠く中(左)、消費者物価は高止まり(右)
14
米国経済
12
欧州経済
6
日本経済
0
ブラジル 実質GDP
(%)
(%)
(需要項目別寄与度、前年比)
2014年7-9月期
実質GDP
▲0.2%
10
実質GDP
8
ブラジル 消費者物価前年比と政策金利
20
※コア物価は食品・管理価格除くベース。
15
政策金利
(SELIC金利
誘導目標)
4
純輸出
その他
政府消費
家計消費
固定資本
投資
2
-2
10
総合物価
5
コア物価※
-4
新興国
-6
2005
2007
2009
2011
2013
0
2015
(年)
注)直近値は、2014年7-9月期。
2005
2007
2009
2011
2013
2015
(年)
注)直近値は、政策金利: 2015年3月23日、消費者物価: 同年2月。
各国経済
出所)ブラジル地理統計院(IBGE)、CEIC
出所)ブラジル地理統計院(IBGE)、ブラジル中銀、Bloomberg、CEIC
政府債務水準は高止まり(左)、高水準の経常赤字が続く(右)
10
(%)
ブラジル 財政収支と政府債務
(%)
(億米ドル)
100
主要金融資産
8
2
80
一般政府債務のGDP比
(線:右軸)
60
100
直接投資
0
-4
投資戦略
-10
その他
投資
40
-100
経常収支
-200
一般政府財政収支のGDP比
(棒:左軸)
20
-300
証券投資
-400
-12
-14
0
1996 1999 2002 2005 2008 2011 2014
(年)
注)Fitch Ratingsによる集計値。(財政収支のデータは1998年から)
2013年までは実績、2014-16年は同社による予測。
出所)Fitch Ratings
-500
2005 2007 2009 2011 2013 2015
注)直近値は、2014年10-12月期。
巻末の「本資料に関してご留意頂きたい事項」および
「本資料中で使用している指数について」を必ずご覧ください。
(年)
出所)ブラジル中銀、CEIC
51
KOKUSAI Asset Management Co., Ltd.
為替相場
-2
-8
300
200
0
-6
ブラジル 国際収支(四半期)
総合収支
400
6
4
500
KOKUSAI Asset Management Co., Ltd.
世界経済
高金利通貨ながらレアル相場の上昇力は限定的か
 3月初旬には上下院議長が石油公社の不正資金供与疑惑の容疑者となるなど政治混乱が拡大。
上下院内ではルセフ大統領の弾劾を求める声もくすぶります。政治混乱の中で財政再建策が遅延
する可能性も浮上、金融市場の一部は投機的等級への格下げリスクも意識し始めたとみられます。
市場の歪み
 伸びる内需と伸び悩む生産(左)、低下が懸念される潜在成長力(右)
(2003年=100)
220
12
10
2004-2010年
平均:+4.5%
8
注) 季節調整済。両数値とも
2003年=100として指数化
ブラジル 実質GDP前年比と中期平均
米国経済
小売売上
数量
200
180
(%)
ブラジル 鉱工業生産と小売売上
6
4
鉱工業
生産
140
2011-2015年
平均:+1.1%
欧州経済
160
2
日本経済
120
0
100
-2
出所)ブラジル地理統計院(IBGE)、CEIC
2006
2008
2010
2012
(年)
2014
注)2004年1-3月期から2014年7-9月期は実績値。2014年10-12月期
から2015年10-12月期はBloomberg集計エコノミスト予想の中央値
(2015年3月23日時点)。
政治不安や成長力と信用力の悪化などを嫌気して下落基調のレアル相場(右)
(億米ドル)
200
ブラジル 外国人の証券買越額
(億米ドル)
4,000
3,500
150
125
100
(レアル/米ドル)
1.2
レアル相場:
対ドル直物(右軸)
1.4
1.6
1.8
3,000
債券
2.0
2,500
2.2
レアル高
50
2,000
25
0
株式
2.8
1,000
-75
レアル安
-50
外貨準備
(左軸)
-100
2008
2010
2012
2014
(年)
注)直近値は、2015年1月。
500
2007
2.6
3.0
3.2
3.4
2009
2011
2013
2015
(年)
注)直近値は、2015年3月23日。
出所)ブラジル中銀、CEIC
巻末の「本資料に関してご留意頂きたい事項」および
「本資料中で使用している指数について」を必ずご覧ください。
出所)ブラジル中銀、Bloomberg
52
投資戦略
1,500
-25
2.4
為替相場
75
主要金融資産
175
ブラジル 外貨準備と為替相場
各国経済
出所)ブラジル地理統計院(IBGE)、Bloomberg
新興国
-4
80
2004
(年)
2003 2005 2007 2009 2011 2013 2015
注)直近値は、2015年1月。
過剰流動性
 近年、潜在成長率は低下し財政は悪化しており、格付大手ムーディーズが2014年9月に同国の長
期格付Baa2の見通しをネガティブに引下げるなど、信用力の悪化への懸念が高まっています。
グローバル時代の投資戦略
世界経済
④メキシコ: 落着いた物価の下で緩やかな景気回復が続く
過剰流動性
 昨年10-12月期のGDP前年比は+2.6%と回復基調ながらやや勢いに欠け、今年2月の総合消費者
物価は前年比+3.0%と低位。原油安に伴う歳入減少などを見越して、政府は1月末にGDP比0.7%相
当の歳出削減を公表。財政の下押し効果も加わり景気回復の速度は緩慢なものとなりそうです。
 1月末の中央銀行政策会合議事録は原油とペソ安、米利上げリスク等に言及、米利上げ開始前後
の利上げも検討中の模様。政策当局の慎重な経済運営は中期的にペソ相場を下支えるでしょう。
市場の歪み
 緩やかに回復する景気(左)、比較的落着いたコア消費者物価の上昇率(右)
メキシコ 実質GDP
(%)
(%)
(需要項目別寄与度、前年比)
10
米国経済
2014年10-12月期
実質GDP
+2.6%
実質GDP
8
6
メキシコ 消費者物価前年比と政策金利
9
8
政策金利
(翌日物金利)
4
7
欧州経済
固定資本
投資
政府消費
民間消費
在庫投資
純輸出
2
0
-2
注) コア物価:生鮮食品と
エネルギーを除く
6
5
総合物価
日本経済
-4
4
-6
-8
3
-10
コア物価
新興国
-12
2005
2007
2009
2011
2013
2015
2
2005
(年)
2007
2009
2011
2013
2015
(年)
注)直近値は、政策金利: 2015年3月23日、消費者物価: 2015年2月。
政策金利は2008年1月18日以降のデータ。
注)直近値は、2014年10-12月期。
各国経済
出所)メキシコ国立統計地理情報院(INEGI)、CEIC
出所)メキシコ国立統計地理情報院(INEGI)、メキシコ銀行、Bloomberg
 政府債務は低位(左)、多額の証券投資で国際収支は黒字基調(右)
主要金融資産
10
(%)
メキシコ 財政収支と政府債務
(%)
100
8
250
6
4
2
80
一般政府財政収支のGDP比
(棒:左軸)
60
-2
-4
40
-6
投資戦略
-10
一般政府債務のGDP比
(線:右軸)
20
-12
200
メキシコ 国際収支(四半期)
総合収支
150
その他
投資
100
証券投資
50
直接投資
0
経常収支
-50
-100
-150
-200
-14
0
1996 1999 2002 2005 2008 2011 2014 (年)
注)Fitch Ratingsによる集計値。
2013年までは実績、2014-16年は同社による予測。
出所)Fitch Ratings
-250
2005 2007 2009 2011 2013 2015
注)直近値は、2014年10-12月期。
巻末の「本資料に関してご留意頂きたい事項」および
「本資料中で使用している指数について」を必ずご覧ください。
(年)
出所)メキシコ銀行、CEIC
53
KOKUSAI Asset Management Co., Ltd.
為替相場
0
-8
(億米ドル)
300
KOKUSAI Asset Management Co., Ltd.
世界経済
⑤トルコ: 原油価格の下落と内需の低迷により、経常赤字が緩やかに縮小
過剰流動性
 原油価格下落によるインフレ率低下を理由に、中銀は2015年1月・2月に連続で利下げを実施しま
した。6月7日の議会選挙に向けて景気を加速させるため、エルドアン大統領が中央銀行に利下げ
圧力をかけていることも背景と考えられ、選挙前にさらなる追加利下げ実施の可能性があります。
 財政は健全で経常赤字は縮小傾向が続いています。ただし消費者物価は前年比+7.55%(2015年2
月)と依然高い伸びが続いており、米国の利上げが近づく中、通貨リラの安定性が懸念されます。
市場の歪み
 2015年1月・2月の利下げは、選挙前の景気加速を意図した政治的圧力も背景か
(%)
25
トルコ 実質GDP
トルコ 消費者物価前年比と政策金利
米国経済
政府投資
政府消費
15
25
2014年
7-9月期
+1.7%
民間固定
資本投資
20
(%)
(前年比、需要項目別寄与度)
20
10
欧州経済
総合物価
15
5
翌日物
貸出金利
0
10
-5
-15
5
実質GDP
-20
在庫投資
2005
2007
2009
2011
2013
(年)
(年)
注)右図の直近値は、消費者物価は2015年2月、他は2015年3月18日。コア物価はエネルギー、食品、飲料、タバコ、金を除くベース。
政策金利は、一週間物レポ金利で、2010年5月20日以降のデータ。
出所)トルコ統計庁、トルコ中央銀行より当社経済調査部作成
各国経済
 健全な財政運営が継続する一方で、原油価格下落を受け経常赤字も縮小
(%)
トルコ 財政収支と政府債務
8
6
(%)
100
一般政府債務のGDP比
(線:右軸)
80
4
200
トルコ 国際収支(四半期)
総合収支
その他投資
証券投資
直接投資
0
-2
-4
40
-6
一般政府財政収支のGDP比
(棒:左軸)
-14
20
0
-200
-300
2004 2006 2008 2010 2012 2014 2016
1996 1999 2002 2005 2008 2011 2014 (年)
注)Fitch Ratingsによる集計値。
2013年までは実績、2014-16年は同社による予測。
投資戦略
-8
経常収支
-100
(年)
注)直近は2014年10-12月期。上図の総合収支は、直接投資、証券投資、その他
投資、経常収支の合計に、誤差脱漏等を加えたもの。
出所)Fitch Ratings
巻末の「本資料に関してご留意頂きたい事項」および
「本資料中で使用している指数について」を必ずご覧ください。
為替相場
60
0
-12
300
100
2
-10
(億米ドル)
主要金融資産
10
新興国
コア物価
0
2006 2008 2010 2012 2014 2016 2018
-25
2003
政策金利
翌日物
借入金利
純輸出
個人消費
日本経済
-10
出所)トルコ中央銀行より当社経済調査部作成
54
グローバル時代の投資戦略
世界経済
⑥インド: 急速に鈍化する物価と、安定化する経常収支
過剰流動性
 2014年10-12月期の実質GDPの前年比は+7.5%と前期の+8.2%より低下しつつ堅調で、2015年1月
の消費者物価は前年比+5.1%と低位。1-9月期の経常赤字が前年同期の3分の1以下に留まるなど、
前政権下で低成長と高物価と経常赤字拡大に悩んだ経済は、新政権下で安定化しています。
 物価が沈静化する中、中央銀行は1月と3月に利下げを実施。落着いた物価や安定化した経常収
支の下で、年内に0.5%ポイント程度の追加利下げが行われ、景気を下支えると予想されます。
市場の歪み
 回復する実質GDP成長率(左)、大きく低下した物価上昇率(右)
16
インド 実質GDP
(%)
(%)
(需要項目別寄与度、前年比)
米国経済
14
2014年10-12月期
実質GDP
+7.5%
実質GDP(新基準)
2011-12年市場価格
12
10
8
欧州経済
統計誤差
在庫投資
固定資本
投資
政府消費
6
4
2
実質GDP(旧基準)
2004-05年要素価格
日本経済
0
民間消費
純輸出
-2
-4
-6
新興国
-8
2006
2008
2010
2012
2014
(年)
注)実質GDPの旧基準は2014年7-9月期まで、新基準は2012年4-6月期から
2014年10-12月期。需要項目別寄与度は新基準ベース。
インド 総合物価の前年比と政策金利
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
-1
-2
-3
2005
政策金利
(レポ金利)
消費者
物価
卸売物価
2007
2009
2011
2013
2015
(年)
注)直近値は、物価: 2015年2月、政策金利: 同年3月18日。
出所)インド商工省、インド中央統計局、インド準備銀行(RBI)、CEIC
出所)インド中央統計局、CEIC
各国経済
緩やかに縮小する財政赤字幅(左)、急速に縮小した経常赤字幅(右)
10
主要金融資産
8
6
(%)
インド 財政収支と政府債務
(%)
一般政府債務のGDP比
(線:右軸)
4
(億米ドル)
100
80
2
60
0
-4
一般政府財政収支のGDP比
(棒:左軸)
40
-6
投資戦略
-8
20
-10
-12
-14
0
1996 1999 2002 2005 2008 2011 2014 (年)
注)Fitch Ratingsによる集計値。
2013年までは実績、2014-16年は同社による予測。
インド 国際収支(四半期)
その他
投資
証券投資
総合収支
直接投資
経常収支
2005 2007 2009 2011 2013 2015
(年)
注)直近値は、2014年10-12月期。
出所)Fitch Ratings
巻末の「本資料に関してご留意頂きたい事項」および
「本資料中で使用している指数について」を必ずご覧ください。
出所)インド準備銀行(RBI)、CEIC
55
KOKUSAI Asset Management Co., Ltd.
為替相場
-2
350
300
250
200
150
100
50
0
-50
-100
-150
-200
-250
-300
-350
KOKUSAI Asset Management Co., Ltd.
世界経済
財政健全化や成長力強化に取組む新政権
 海外資本流入に伴って国際収支が黒字基調となる中、中央銀行は米ドル買い介入を行い外貨準
備を増強。同残高は過去最高の水準まで増加しており、対外ショックへの抵抗力が高まっています。
市場の歪み
 補助金を削減し財政赤字幅を圧縮(左)、インフレ目標制を導入(右)
インド 中央政府予算(年度: 4月~翌年3月)
インド 金融政策枠組に関する合意
(政府と準備銀行によるインフレ目標制導入の合意)
インフレ目標
2016年1月までに総合消費者物価の前年比
(以下「インフレ率」)を+6%未満に抑制
2016-17年度のインフレ率目標は+4%±2%(+2-6%)
政策金利の設定、対外公表等
RBI総裁(不在の時は金融政策担当の副総裁)が
政策金利等を決定
米国経済
欧州経済
RBIは6ヵ月ごとに下記を公表
a) 物価上昇要因、b) 6-18ヵ月後のインフレ予想
インフレ目標の達成基準
下記の場合はインフレ目標未達成とする
(i) 2015-16年度以降、3四半期に渡り+6%超
日本経済
(ii) 2016-17年度以降、3四半期に渡り+2%未満
目標未達成の場合、RBIは政府に下記を報告
(i) 目標未達成の理由、(ii) 目標達成に向けた
是正措置、(iii) 目標達成までの所要期間
出所)インド財務省
新興国
2011-12 2012-13 2013-14 2014-15 2015-16
年度
単位: 兆ルピー
実績
実績
実績 改定見込 予算案
総歳入(a)
7.88
9.20
10.57
11.69
12.22
6.30
7.42
8.16
9.08
9.20
税収
民営化収入等
0.18
0.26
0.29
0.31
0.70
総歳出(b)
13.04
14.10
15.59
16.81
17.77
経常支出
11.46
12.44
13.72
14.89
15.36
内)利払
2.73
3.13
3.74
4.11
4.56
内)補助金
2.18
2.57
2.55
2.67
2.44
1.59
1.67
1.88
1.92
2.41
資本歳出
財政収支(a-b)
-5.16
-4.90
-5.03
-5.13
-5.56
4.36
4.67
4.54
4.47
4.56
市場調達純額
GDP比: %
総歳入(a)
8.8
9.1
9.3
9.2
8.7
7.0
7.3
7.2
7.2
6.5
税収
民営化収入等
0.2
0.3
0.3
0.2
0.5
総歳出(b)
14.5
13.9
13.7
13.3
12.6
経常支出
12.7
12.3
12.1
11.8
10.9
内)利払
3.0
3.1
3.3
3.3
3.2
内)補助金
2.4
2.5
2.2
2.1
1.7
1.8
1.7
1.7
1.5
1.7
資本歳出
財政収支(a-b)
-5.7
-4.8
-4.4
-4.1
-3.9
出所)インド準備銀行(RBI)公表資料より当社経済調査部作成
(億米ドル)
インド 石油・金輸入額と貿易収支
150
3,600
100
3,400
50
3,200
0
3,000
2,600
貿易収支
-200
-250
2007
外貨準備
2,200
(a+b+c)
(左軸)
2,000
2009
2011
2013
2015
(年)
注)石油と金の輸入額はマイナス表示。
直近値は2015年2月。
出所)インド中央統計局、インド準備銀行(RBI)、CEIC
2009
2011
2013
2015
(年)
注)直近値は、為替相場: 2015年3月23日、
外貨準備: 同年3月13日。
出所)インド準備銀行(RBI)、Bloomberg
巻末の「本資料に関してご留意頂きたい事項」および
「本資料中で使用している指数について」を必ずご覧ください。
56
投資戦略
ルピー安
2,400
-150
42
44
46
48
50
52
54
56
58
60
62
64
66
68
70
為替相場
金
(c)
-100
2,800
ルピー高
石油
(b)
-50
ルピー相場(右軸)
主要金融資産
石油と金を除く
貿易収支(a)
インド 外貨準備と為替相場 (ルピー/米ドル)
各国経済
2014年7月以降の米ドル高基調の下でも安定度の目立つルピー相場(右)
(億米ドル)
過剰流動性
 政府は、2015年2月末公表の新年度予算で燃料補助金の削減等による財政赤字削減や投資環境
改善に向けた方針を公表。また、インフレ目標制導入も公表されました。財政・金融政策の健全化
や投資環境改善による成長見通し改善の期待は、同国の株価や通貨を支えるでしょう。