H27年度1学期始業式訓辞

平成27年度
始業の言葉
校長
泉
雄二郎
「期するところあり。」教職員と生徒皆さんの眼差しに、力強さを感じます。
平成27年度の始まりにあたり、生徒の皆さん、教職員の皆さんとともに、思いを一つにいた
しましょう。 本年度、生徒目標として4つのことを掲げます。
1)学びの基盤として、自己と他者に丁寧に向き合うこと。
・よい人間関係を、構築せよ、ということです。
2)学びの徹底として、取りに行く姿勢をもち、学びを継続すること。
・基礎知識としての持ち駒や技を増やすには、修練・鍛錬が必要です。ここは、歯を食いしば
って取り組む。
・記憶したことを単純に表出するだけの学習で満足しない。初見では解けそうにない問いに、
今現在の持ち駒で、挑戦する、一人で考える。
・次に「私はここまで考えた。」と自分を晒す。他者とのやり取りで新たな視点を獲得し、
「ああ、そういうことか。」と気づく。そして、再度、一人で考え、答えを紡ぐ。
・授業の理想型です。
3)学びの実践として、高みを目指しやり遂げる経験をすること。
・皆さんの日常には、現状でよいとする感覚はないでしょう。
・部活動では、その意識が、特に強い。
・低い山でも、登り切ると見えてくることがある。
・「今日も遅刻しないで学校に行こう。」これだって、立派な山登りです。
4)学びの拡大として、地域・社会・世界に必要とされる人になることをめざすこと。
・あらゆる仕事の先には、困っている、助けを求めている人がいます。学びの先も、同様です。
・スコアアップ、試験突破は、過程であって、その先を見据えた、真正の学びこそ、私たちが
追求すべきものです。
・地域課題を認識し解決に向かう提言を行い、さらに、提言を実行しようとする仲間。
・趣味で取組んでいる音楽活動で、子供たちに夢を与えようとする仲間。
・震災ボランティアに参加し、思いを語る仲間。
・思い切って海外に飛び出す仲間。
・一歩踏み出す勇気から、本物の学びの”タネ”がみつかるのです。
昨年度、皆さんの視野を、地域から社会に、さらには世界へと広げようと考えました。H26年
度から始まった文部科学省の研究指定校事業であるスーパーグローバルハイスクール(SGH)に
申請しました。皆さんの前に、飛び越えたくなるような魅力的な高いハードルを示し、皆さんの可
能性を、一層に広げ、高めようと思いました。
しかし、認可に至りませんでした。H28年度、チャンスがあれば、再度申請いたします。
さて、明日、320名の後輩が入学いたします。2年生は、1年前を思い出してほしい。新入
生にとって、明日からの1週間は、期待・不安・緊張の連続です。
1年生を支えること、皆さんの文化の中に、上手に招き入れることは、2・3年生の非常に重
要な仕事であり学びです。助けを求める人に向かうことが、真正の学びの姿だからです。
彼らを北高文化に、いち早く巻き込むために、どうか、手本として、良き立ち振る舞いを示し
てほしい。明日の入学式では、昨年と同じように、君たちに出番を与えます。静寂と歌声のコン
トラスト。加えて、式辞の中で、「2・3年生は、新入生にチャレンジを促し、手本になり、時に
は相談者として、新入生を支えていきますか。」と問いかけるので、一斉に、「はい!」と、新入
生、保護者に感動を与えるような、返事をしてほしい。
この一瞬に、新入生と保護者は、北高生の学びの高さ、学びの基本的作法であるレスポンシビ
リティー、期待されること・求められていることに体を開き積極的に反応する力の高さを感じ取
ってくれます。
学びに対する積極性に満ちた学校、地域・社会を牽引するリーディングスクールとして存在感
を発揮する学校をめざすことを誓い合い、新年度をスタートいたしましょう。
以上、H27年度始業の言葉といたします。
2015.04.08