ハイブリッド証券に関する格付方法の変更を検討

NEWS RELEASE
2015年4月7日
「ハイブリッド証券の資本性の評価と格付の視点」
格付方法の変更を検討
格付投資情報センター(R&I)では、格付方法「ハイブリッド証券の資本性の評価と格付の視点」に
関し、資本性評価の一部を変更及び明確化することを検討しています。その骨子と背景は以下の通りで
す。検討を終了した時点(1~2 カ月程度を想定)で、最終的な変更後の格付方法を別途公表いたします。
本格付方法は、事業法人等が発行するハイブリッド証券(格付方法「規制資本商品と金融機関等の格
付の考え方」の対象を除く)が対象となります。格付方法を変更した場合、信用格付及び現状の資本性
評価に与える影響はないと想定しています。
■変更及び明確化案の骨子
1.期限付きと永久の関係
従来、期限の定めがある場合とない場合(永久)で資本性評価における取り扱いに差を設けていたが、
永久は超長期の延長ととらえることとする。
2.リプレイスメントの規定*について
資本に類似する性質の永続性の観点から、コールオプションが付されている場合のリプレイスメント
の規定は、資本性評価において引き続き重要であると考えている。ただし、あらかじめ定めた資本水準
や資本負債構成等など、一定の要件の充足をリプレイスメントの代替とみなすことも検討可能である。
また、繰り上げ償還のインセンティブが発行 10 年以降に生じるハイブリッド証券については、目線と
する資本の水準や資本負債構成等が市場へ明確に示される限りにおいて、リプレイスメントの規定がな
い場合でもクラス 3(資本性 50)を検討可能とする。
*リプレイスメントの規定:コールする場合、同等以上の資本性のある証券等で資金調達すること。
■変更を検討する主な背景
R&I では、主として(1)償還までの期間(2)利息や配当の支払いの繰り延べ(3)破綻時における
請求権の順位、の 3 つの観点から資本性を評価している。なかでも元本の償還は金額が大きく、信用力
評価においてリファイナンスは大きな関心事であることから、期間を最も重視。コール条項のある超長
期債や永久債をクラス 3(資本性 50)以上と評価するには、リプレイスメントの規定が要項に記述され、
順守する意思を確認できることを要件としてきた。
R&I では、ハイブリッド証券に初めて格付を付与して以降、折に触れて発行者とミーティングを実施
してきた。ハイブリッド証券の発行事例が積み上がったことで、リプレイスメントの規定の順守状況を
財務規律に対する姿勢として評価できるようになってきている。また、多くの発行者は、目標や規律と
する資本の水準や資本負債構成等を十分に意識し、その中でハイブリッド証券の位置付けを明確にした
財務運営を行っていることが理解できた。このため、今後は発行者の財務運営方針を尊重して評価する
ことを検討する。
リプレイスメントの規定がないか、一定の要件の充足をリプレイスメントの代替とみなす場合、信用
力を評価するうえで、将来の資本蓄積とハイブリッド証券の資本性を二重に織り込むことは避けなけれ
ばならない。信用評価は将来の債務履行能力を見通すもので、負債に属するハイブリッド証券が必ず償
■お問合せ先
■報道関係のお問合せ先
株式
会社
: インベスターズ・サービス本部
: 経営企画室(広報担当)
TEL. 03-3276-3511
TEL. 03-3276-3438
格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1
E-mail. [email protected]
日本橋一丁目三井ビルディング
http://www.r-i.co.jp
信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信
用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の
検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発
行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。
©Rating and Investment Information, Inc.
NEWS RELEASE
還されるならば実質的にも負債である。ハイブリッド証券の一部が資本に類似するとみなされるからに
は、どのような状態になったら当該証券の永続性が失われるかを、発行時点でシニア債権者等に明確に
示す必要があると考える。
■格付方法の変更案の事前公表について
格付方法の変更案は、変更後の格付方法を別途公表するまで、下記の URL に開示いたします。
http://www.r-i.co.jp/jpn/cfp/about/methodology/index.html
以上
■お問合せ先
■報道関係のお問合せ先
株式
会社
: インベスターズ・サービス本部
: 経営企画室(広報担当)
TEL. 03-3276-3511
TEL. 03-3276-3438
格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1
E-mail. [email protected]
日本橋一丁目三井ビルディング
http://www.r-i.co.jp
信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信
用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の
検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発
行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。
©Rating and Investment Information, Inc.