アミオダロン中止後に発症した ARDS様重症肺障害

Prog. Med.
35︵suppl. 1︶ 371∼375, 2015
一般講演
₈
アミオダロン中止後に発症した
ARDS様重症肺障害に対する病診連携の経験
横山 広行1)
松本 万夫2,3) 加藤 律史3)
村松 俊裕3)
内服薬
ワ
ン 1.5 mg
ン ン 40 mg
ト バ
チン 10 mg
チ
ム 100 mg
ン
ー 15 mg
ロチ
ム 0.25 mg
じめに
ン投与中止後
発症し
症候群 ARDS 様重症肺障害
報告
対
,急性呼吸促迫
病診連携
経験
.
症例提示
症 例
60歳代,男性.
主 訴
咳嗽,血痰.
現病歴
201X年10月 5 日頃
,
2 日後
初診時所見
胸痛
咳嗽時
血痰
訴え,
実地医家外来
音,ベ
側
下腿浮腫
受診し
・
音
,以前
認
し.両
胸部単純CT所見
4
い
異常
.
.
ニン1.10 mg/dL,BNP
32.約 pg/mL,PT─INR 1.53.
初診時胸部X線所見 図 1
浸潤影
認
1約年前
ン200 mg/日
入院し
行わ
右肺中葉
対し
服薬し
い
,AF
指摘さ
,非
初診時
月前
胸部単純CT
,特
全身状態
.
し,
2 日後,地域
継続投与
ン
中止さ
ン角膜炎
,
ン
ン
H. Yokoけama 横山内科循環器科医院/国立循環器病研究
ン ー 2 K. Maがかきmoがo 東松山医師会病院 3 N. Kaがo,
T. Mきおamaがかき 埼玉医科大学国際医療 ン ー心臓内科
イ
医師会病院
,著明
連絡
あ
肺浸潤影
変化
認
あ
浸出期
示唆さ
う
系抗生物質,鎮
症状
胸部単純CT画像
認
胸
,呼吸困難
悪
撮影
訴え
.
2 日前
初診時
明
異
.
胸部単純CT所見 図 3
訴え,
, 2 日後
.
胸部X線所見 図 2
.
い
報告
い
ー
ン
安定し
処方し帰宅.患者本人
後,脳梗塞
対し
予
過
咳薬,去痰薬
日
1
.
経
し
, 1 年前
,術後
201X年 9 月 3 日羞明感
診断さ
下葉
慢性心房細動 AF
契機
ョン
い
認
部単純CT検査
.
持続性心室頻拍 NSVT
さ
投与開始さ
白血球数4,400/µL,BUN 1約 mg/
dL,CRP 4.94 mg/dL,
ー
40 mg/日
正常洞調律.
血液生化学所見
軽度
図 1 初診時胸部X線所見 2₀1X年1₀月 7 日
.
し.肺野湿
し,心雑音
軽度認
心電図所見
既往歴
テ記載
血圧142/70 mmHg,心拍数75 bpm 洞
調律 ,SpO2 97% 室内気 .頸静脈怒張
性
電子カ
認
ARDS
伺わ
.病変
,ARDS
臨床症状
大学病院心臓内科
典型的初期症状
分布
認
間接的障害
緊急入院
,
.
入 院 時 所 見 CRP 約.3 mg/dL,白 血 球 数5,900/µL
Neきが 6約.約%,Lけmph 11.4%,Mono 14.約%,Eoかi 5.0%,
──3₉(371)──
Progress in Medicine Vol. 35 suppl. 1 2015
電子カルテ記載
図 3 胸部CT所見 2₀1X年1₀月 ₉ 日,第 3 病日
浸出期 斑状・び
分布,一部間質浮腫
図 2 胸部X線所見 2₀1X年1₀月 ₉ 日,第 3 病日
性
反映し
状陰影,背側荷重部優位
小葉間隔壁 肥厚や網状影.
漸減中止し,中止時 4 月 3 日
示
図4
う
完治し
い
胸部単純CT検査
.
退院後 経過
退院後,症候性癲癇
院中
伴う冠攣縮性狭心症
ST上昇
,抗不整脈薬
ニ
ン
中止し
本症例
AF
再発し
.
5
月経過し安定し
ー
ー
ョン
ベ
時点
保
発症し
肺障害
施行し,最終的
洞調律
,急激
入
認
中止し
,再度
図 4 経過 2₀1X+1 年 4 月 3 日
入院し,
い
.
ン
肺障害 amiodaおone pきlmonaおけ がoぐiciがけ APT
Baかo 0.2% ,ワ
あ
.IgE
ン服用中
KL─6
中濃度以下
本症例
洞調律,ST─T変化
し.
月以上経過し,し
240 ng/mL
あ
ン
あ
,代謝産物
4約1 ng/mL
い
,
.
値
あ
モ
残存し
い
入院時胸部単純CT所見 入院 9 日目
査
,
出期
,体系的報告
指標
い.
上昇し
ン中止後35日経過し
ン血中濃度
ニ
様陰影
著明
殖期,部位
障害
.ARDS
線維化期
入院時胸部X線所見 入院 7 日目,15日目
呼吸状態
し
,11日目
安定し
表
必要
浸
撮影.全
い
,画像所見
悪
ニ
ン60 mg/日
開始
ニ
ン
著効し,11月
胸部X線所見
APT
,副作用
あ
い
,海外
報告
場合
.
10%発現
10%
し
諸説あ
致死的
,通常
総投与量
本
い
関
,明
ン
5
月
う
機序
──4₀(372)──
,中止
関し
月後
あ
,
分
.
日
ン投与 1 年
4.2%,7.約%,10.6%
APT
一般的
惹起
141 mg/日
2通
細胞内ホ
加
いわ
記載さ
,
,平均維持投与量
ン脂質
重篤
発生率
,
意見
報告
認
胞内
最
.発現時期
投与開始 6 〜12
相関
APT
中
1 〜15%
.FDA能書
ン
ニ
あ
ン
.
退院後胸部単純CT所見
薬剤性肺
投与中止
察
後, 3 年後, 5 年後
2 日退院.退院後2約日目
認
観察
1
初回
ン
考
陰影
.
退院後胸部X線所見
改善
進行し
,
.
し
身状態
散見さ
ン投与中止
急激
十分
.
い.
,
あ
あ
症例報告
エ
胸部単純CT検
あ
イン
関
見当
肺障害
,中止後
有効血
.
し
,最大
肺障害出現
い
びSP─D
入院時心電図
ン中止後
ニン1.07 mg/dL,
BUN 15 mg/dL,BNP 32.5 pg/mL.肺障害
あ
う
2.05
PT─INR
3,404 IU/mL,
ホ
指摘さ
パー
直接的
あ
い
1
.
.1
阻害し,細
肺細胞傷害
あ
第19回アミオダロン研究会講演集
,
答
う1
あ
CD約
関与
細胞傷害
一方
発症しや
投与期間,総投与量
報告
,
あわ
投与中止し,ベ
,総投与量
若干少
兆候
,鑑別
.従来
総投与量
あ
し
あ
替え
ン
薬剤性肺障害
診断
ン
用
肺障害
.本症例
否定
,
肺拡散能 DLco
あ
ン
い.
作用し
肺障害
胸部X線検査,症状
重要
あ
.し
あ
あ
赤沈,CRP
あ
LDH,
質性肺炎
ー
,い
症例
定期的
対
正常
高分解能CT
異常陰影
.炎症
ー
ー
し
,肺障害
ー
ー
し
ー
ー
ー
し
ー
し
KL─6
SP─D
非典型的,非特異的
わ
検
巨大
組織
あ
血漿中
び脂肪
ン
代謝産物
期投与時
脂肪
経
症例
経験し
報告さ
え
難しい点
副作用
投与さ
他
あ
投与中止し
抗不整脈薬
.例え
,
ン
,長
長
.休薬
1
2
3
.
4
,本症例
う
,
場合,必
代替薬
,肺障害
ン
肺障害
薬剤性
良好
免疫反応
体内分布容積
非常
再発し
月以上
疑
大
報告
,
経
あ
,薬
あ
,合併症
い
容易
想像さ
.
使用
場合
,例
限定さ
う
反応性
,間接的
ン中止後 1
,
不整脈手帳
記載
薬剤性肺炎
あ
う
ARDS様
イ
発症
専門施設
,
エ
い
ン
.
有し,
2
月後
.
剤性肺炎
,中止・減
半減期
いう報告
ン
,投与中止後
あ
作用
発症し
対処
長
状態
ン
う
処方薬剤
薬剤性肺障害
,情報
急性期診療
起
共有化
,
可能性
必要
あ
あ
.
豊富
30〜40日 100
い
同様
平均46日
半年
得
6,
7
分布容積
長期間存在
消失し
ン
APT
非常
2,
3
副作用
し
ン
分布 ,
血中消失半減期
超え
量後
,
い
あ
.
肺毒性
中止後 2 〜 3
以上
さ
,確定診断
脂肪組織,骨随,肝臓
高濃度
日
関し
併
5
,本症例
ン
投与中止後
発症時期
い
相互作
論文
若干残
正常値,画像
KL─6
.
IgE,間
難しい.
APT
体内
あ
,直接
白血球数,
有用
あ
あ
非特異的
好酸球数
他剤
エベ
い
示し,IgE高値
胸部X線検
し,胸部X線所見
,胸部CT検査 特
出さ
症例
場合
併用し
.
おわりに
定期的測定
.高
い
早期
本症例
さ
あ
や
替え
不明
圧 PaO2 ,肺胞気─動脈血酸素分圧較差 A─aDO2
査
切
ン
.
起
ン
ン
.酸素飽和度 SpO2 ,動脈血酸素分
有用
あ
気管支
抗不整脈薬
免疫抑制剤
,
い
経時的測定
必要
他
結論
挙
中止し
ン
除外
服用し
臨床経過
,
他剤
,
検討
い
病理所見
い
し
用
感染症,膠原病,
類似し
.肺
一致し
副作用
,
多
報告さ
理由
,APT
基本
,発症時
い
ン
切
非常
多
.
挙
否定的
有用
い
ケー
替え
薬剤性間質性肺炎
APT
さ
起
,ベ
異
あ
切
,本症例
肺胞洗浄所見
,非特異的
疾患
報告
し,最終診断
約0〜370 g
血性心不全,肺梗塞
APT
.
肺障害
投与開始し,
難しい.診断
ン
.
あ
さ
い印象
月後
,乾性咳嗽,微熱,呼吸困難,全身倦
確定診断
あ
4
用量
発症
怠感,食欲不振,体重減少
診断
長い
総投与量45 g
比
APT
いう用量依存
ン200 mg/日
維持量100 mg/日
APT
い
,半減期
本症例
発見
起
2
指摘さ
う
間接的免疫応
.
高用量ほ
性
ンパ球
起
5
肺障害
──41(373)──
文
献
Yamada Y, Shiga T, Maがかきda N, eが al Incidence and
pおedicがoおか of pきlmonaおけ がoぐiciがけ in Japaneかe paがienがか
おeceiving loく ─ doかe amiodaおone. Ciおc J 2007 71
1610─1616.
加藤和三,浦野英俊,諏訪俊男 塩酸
ン
単回投与,長期投与
薬物動態 検討.基礎
臨牀 1993 27 5261─5274.
Campbell TJ, Williamか KM Theおapeきがic dおきg moniがoおing anがiaおおhけがhmic dおきgか. Bお J Clin Phaおmacol 2001 52 Sきppl 1 21S─34S.
大久保史子,安東 優,葦原義典ほ
ベ
原因 考え
薬剤性間質性肺炎 1 例.日呼吸会
誌 2006 44 17─21.
Mella A, Meかかina M, Ranghino A, eが al Pきlmonaおけ
がoぐiciがけ in a おenal がおanかplanが おecipienが がおeaがed くiがh
Progress฀in฀Medicine฀Vol.฀35฀suppl.฀1 2015
6
amiodaおone and eveおolimきか a caかe of hけpoがheがical
かけneおgけ and a pおopoかal foお a かcおeening pおoがocol. Caかe
Rep Nephおol Uおol 2014 4 75─約1.
和田匡史,渡邊敦之,小出祐嗣ほ
薬剤中止後 2
月 ARDS し 再燃・ 悪 認
ン誘
7
──42(374)──
発性肺障害 1 症例.Pおog Med 2012 32 かきppl. 1
505─509.
千葉雄太,浅野 拓,大西克実ほ
ン中
止 3 月後 間質性肺炎
悪 来し 1 例.Pおog
Med 2013 33 かきppl. 1 75約─761.
第19回アミオダロン研究会講演集
質疑応答
座長/杉 薫 東邦大学医療セン
山下 武志
ー大橋病院循環器内科教授 公益財団法人心臓血管研究所所長 演者/横山 広行 横山内科循環器科医院/国立循環器病研究セン
杉 座長 ベプ
害
うもあ
ジ
う
選択
起
あ
あ
思い
結構い
.今後
.
管理
い
経過
,い
う
横山 演者 共同演者
,現在
状況
発症
1 年以内
好酸球
ほ
多く
考え
横山 IgE
少
あ
好酸球
い印象
っ
う
関係
鈴木 ア
う
杉 薬剤
いく必要
例
.
一番気
埼玉医科大学
注意深く
IgE
影響
横山 本症例
追跡
,詳
症例
も 1 年以内
く検討
多く,慢性期
.本症例
,IgE
肺
後IgE
,
う使っ
1 年以上
好酸球
考え
──43(375)──
い
思い
あ
も
思い
検討
必要
あ
ン
副作用
い
思い
肺障害,甲状腺障害
IgE
IgE
.そ
追跡
.
.
,事前
考え
く注意
,本症
く,薬剤中止
も
いく
.
.
可能性
わけ
,投与中止後
い
難
う
思い
,発症
い
間違い
そ
う
い
判断
山下 座長 アミオ
機序
う
あ
高く,指標
追跡
.
い
ギー性反応
横山 免疫性反応
.
症例
症例
肺障
も起
松本先生も,そ
鈴木 東京女子医大 当院
障害
ジ
,単独投与
厳重
.
.本症例
,ベプ
患者
場合
い
ー
,発症
,そ
.
,服用中
,最近
報告