アミオダロン投与症例における 甲状腺中毒症発現

Prog. Med.
35(suppl. 1):362〜365, 2015
一般講演
6
アミオダロン投与症例における
甲状腺中毒症発現リスクの検討
山田 隆弘
萩原 誠久*
飛田 尚重
鈴木 敦
AIH
じめに
ミ
ン使用
状腺機能障害
腺機能障害
1
伴う副作用
一般的
脈
し
知
発症率
い
14〜20%
.特
甲状
報告さ
い
関し
AIT
ン
あ
甲状腺副作用
,さ
い
2 型 破壊性甲状腺炎型
分類さ
.日本
10%程度 ,AIT 1 型
あ
2型
多
わ
以前,
心室性不整脈232例
を投与し
こ
AIT
ミ
対し
2
心室性不整
.
伴うAIT
い
い.今回わ
ン投与例を対象
向
対象
.わ
,19低7〜2011年
1,167例
ン
日
下症
あ
明
し
.
単回処方例含
あ
ー
間
ミ
ンを内服し
.1,159例
主
ュー
非AIT
n=1,077
p値
平均年齢
57 ±15.5
4低 ±14
57 ±14
<0.001
904 7低%
71 低7%
低33 77%
0.471
737 6低%
0.347
低00 69%
63 77%
417/4低7/139/116
36/42/12/10%
39/37/3/3
4低/45/4/4%
22.低 ±3.低
23.1 ±4.6
22.6 ±3.9
0.754
6低 ±32
74 ±25
67 ±29
0.01低
左室収縮能 %
37 ±17
35 ±15
34 ±14
0.339
ACE阻害薬/ARB
低5低 74%
66 低0%
792 74%
0.6低2
Ca拮抗薬
359 31%
23 2低%
336 31%
0.121
/
/
BMI kg/m2
eGFR mL/min/1.73m2
β遮断薬
ミ
ン初期投与量 mg
ミ
ン維持投与量 mg
ミ
ン投与期間 yeaおか
37低/450/136/113
0.024
35/42/13/10%
742 64%
60 73%
6低2 63%
0.005
296 ±167
266 ±1低低
257 ±164
0.203
140 ±71
2.9[1.1〜4.9]
人数,平均 ±標準偏差 ,中央値[四分位]
T.Yamada,T.Tobiがa,A.Sきzきki,T.Shiga,N.Hagiくaおa
*
AIT
n=低2
124 ±65
4.7
[3.7〜6.3]
%.
東京女子医科大学循環器内科
──30(362)──
初回処方
.TSH0.01μIU/mL未満をAIT例
収集
男 性
/
.
対象と方法
全患者
n=1,159
NYHA
わ
,AIT発生
検討し
表 1 患者背景
心室性不整脈
ク因子
AIT
ミ
さ
ク因子を後
AIT
12.5%,甲状腺機能
ン使用
明確
,当院
甲状腺中 毒 症
AIT 1 型 バセドウ病型
を報告し
ミ
わ
ミ
発症し,AIT発症例
多いこ
し,
.
10.低%
再発
し
,肺障害や甲
志賀 剛
127 ±57
2.7
[1.0〜4.7]
0.005
<0.001
行い,
第19回アミオダロン研究会講演集
表 2 AIT発症リ
ク因子 多変量ロ
テ
ック回帰分析
人
HR
95%CI
p値
400
年齢 peお1yeaお
0.96
0.94〜0.9低
<0.001
350
性別 女性
0.6低
0.31〜1.53
0.36
300
BMI peお1kg/m2
1.01
0.99〜1.00
0.低2
NYHA peお1claかか
0.71
0.47〜1.0低
0.11
維持投与量 peお1mg
1.00
0.99〜1.00
0.29
200
左室収縮能 peお1%incおeaかe
0.99
0.97〜1.01
0.27
150
eGFR peお1mL/min/1.73m2
1.00
0.99〜1.01
0.6低
ACE阻害薬/ARB
1.63
0.73〜3.66
0.24
Ca拮抗薬
1.22
0.60〜2.50
0.59
50
β遮断薬
1.90
0.92〜3.92
0.0低
0
1.23
1.11〜1.36
<0.001
因 子
ミ
ン投与期間
peお1yeaお
AIT
非AIT
250
100
10
20
30
40
図1 AIH発症累積回避率 %
高いこ
こ
60
検討
1
2
3
948
777
が検定,χ 検定,
4
5
451
328
あ
ック回帰分析法
結
統計解
わ
果
AIT発症率
後
向
心室性不整脈を認
.詳細を表 1
AIT発症
ク
こ
,年齢
び
意差を認
表2 .
2 .AIT発症
リ
.AIT例
示す.こ
多変量
Faおhan
報告
AIT
結果
ク因
合致し
い
項目
低2
ン投与59例を対象
,
ミ
ン投与期間
いこ
異
AIT
を報告し
結果
, ミ
,
今後
,
.し
ン血中濃度
ミ
検討
,
必要
し,
言及さ
あ
ン血中濃度を含
ミ
ン中止例
,
い
.
おわりに
対し
ン投与期間
ミ
い.
検討す
ッ ク回帰分析を
ミ
こ
し
,
検討
検討
あ
4
ク因子
詳細
.低00例 69%
ン投与303例を対象
,今回
以上
男性904例,女性254例,平均年齢57±15.5歳
有
間
ミ
唆さ
ン投与例
び年齢
AIT発症
い
,
ミ
ク因子
ン投与期
こ
示
.
ク
ン投与開始時期を年代別
あ
図1 .
,60歳
,AIT発症率を年齢
,20歳代,30歳代,40歳代
25%,20%
解析し
察
報告し
わ
1 .患者背景
ーク
ク
ン投与開始
図2 .
あ
い
別
傾向
,Faおhan
し
ミ
AIT発症
辺
,若年 62歳未満
子
AIH発症累積回避率
.
行
AIT発症人数
ミ
2 年す
, ミ
3
有意
2
あ
90 歳代
.
628
ミオダロン投与開始後
析を行
80
期間をKaplan─Meieお法
加す
Ahmed
1,159
図2 ほ
,
考
20
Number
at Risk
70
40
観察期間 年
代
あ
.
,観察期間
徐々
0
早期
示さ
AIT発症
n=1,159
0
例
60
ミオダロン投与開始年代別
ン投与開始時期
100
80
50
アミオダロン開始時の年齢
2低%,
AITを発症し,一方,60歳代,70歳代
7 %, 4 %
AITを発症し
.
ミ
文
献
1 BogazziF,TomiかがiL,BaおがalenaL,eがal Amiodaおone
andがheがhyおoid a2012きpdaがe.JEndocおinolInぎeかが 2012 35 340─34低.
2 ShigaT,WakaきmiM,MaがかきdaN,eがal Amiodaおone
─ Indきced がhyおoid dyかfきncがion and ぎenがおicきlaお がach-
──31(363)──
Progress in Medicine Vol. 35 suppl. 1 2015
yaおおhyがhmiaかdきおinglong─がeおmがheおapyinJapan.Jpn
CiおcJ 2001 65 95低─960.
3 AhmedS,VanGeldeおIC,WieかfeldAC,eがal Deがeおminanがか and oきがcome of amiodaおone ─ aかかociaがed がhyおoid dyかfきncがion. Clin Endocおinol Oxf 2011 75
3低低─394.
4 FaおhanH,AlbきlきかhiA,TaqiA,eがal Incidenceand
paががeおnofがhyおoiddyかfきncがioninpaがienがかonchおonic
amiodaおone がheおapy expeおience aが a がeおがiaおy caおe
cenがおeinoman.OpenCaおdioぎaかcMedJ 2013 7
122─126.
──32(364)──
第19回アミオダロン研究会講演集
質疑応答
座長/小林 義典 東海大学医学部付属八王子病院循環器内科教授
清水 渉
日本医科大学大学院医学研究科循環器内科学分野教授
演者/山田 隆弘 東京女子医科大学循環器内科 清水 座長 AIT発生率 3 %
林先生
TSH
発表
定義
6.3%
考え
悪
い
,臨床的
投与
.
い
う
ま
ニ
起
考えま
.若年者
直接的
毒性
悪化
有田 大分医大 ア
い
思い
障害
関与
考え
山田 ニ
己免疫系
関連
ま
ま
多い
検討
い
有
い
,先行
誘発
清水 35例中19例
,
う
鈴木 基本的
く
症例
ま
ほ
.
ア
思いま
判断
行わ
いま
ま
.
う
症例
甲状腺中毒症
行
際
山田 AIT
う
繰
点
症例
返
い
有田 ア
伴い心不全や不整脈
──33(365)──
.
障害
,
そ
経過
バ
思わ
数例
. 3 回ほ
,
そ1回
ー
ま
い
ま
.
い
繰
返
治療
.
ダロン
後
う
甲状腺
生
結
考え
多い
患者
投与
いう
,そ
ニ
わ
中止
,続行
.
共同演者
,心不全症状
療
,そ
いま
経験
いま
放出
いう
,緩や
山田 先ほ
.
抑制
.
甲状腺細胞
大量
ま
大丈夫
ダロン
いま
有田 そう
沈静化
.
参考
.
,そ
いま
検査値
う
基
ア
テロイド
山田 そ
,ほ
占
テロイド治療
,AIT
い
,一般的
数例程度
基準
少
場合
ン
,そ
治療
,
自
.背景
く一部
甲状腺機能障害
症例
.
非常
協力い
ダロン破壊性甲状腺炎
自己免疫系
いま
鈴木 共同演者 補足
礎疾患
ま
場合や,
急激
報告
内分泌科医
い
.
い
症例
,例え
分泌
困難
ダロン
甲状腺ホ
甲状腺中毒症
,あ
.
.
果TSH
う
治療
う
.
小林 座長 確
,先ほ
いま
違い
山田 演者 そ
ま
伺いま
鈴木
あ
経過
良好
場合
話
あ
ま
テロイド
いま
治
.