「東京水道施設整備マスタープラン」の取組状況 取 組 水源の確保 平成25年度の主な実施内容 評 価 ◇平成25年11月、「八ッ場ダムの建設に関する基本計画」の変更が行われ、工期が平成31年度までに延伸されました。 ◇八ッ場ダム建設事業の本体関連工事などを実施しました。 ◇都の主要な水源である利根川水系では、近年3年に1回程度の割合で取水制限を伴う渇水が発生しています。厳しい渇水の際にも首都東京の安 定給水を継続するためには、安定した水源の確保が必要です。八ッ場ダム建設事業は、将来にわたり安定的な給水を確保するために重要な施設で あり、一日も早い完成が待たれます。 ◇境浄水場再構築、三郷浄水場増強の設計を実施しました。 ◇浄水場は、平成30年代以降一斉に更新時期を迎えます。更新に当たっては、更新期間中にも安定給水を確保するため、代替浄水施設をあらかじ め整備することが必要です。東村山・金町浄水場更新に向け、境浄水場及び三郷浄水場への代替浄水施設整備の取組を着実に進めています。 取組 1 水源の確保 取組 2 浄水場の更新 取組 3 設備機器の 更新 ◇東村山浄水場などのポンプ設備更新、金町浄水場の薬品注入設備更新、朝霞浄水場の排水処理設備更新、境浄水場などの監視 ◇浄水場に多数存在する重要な設備機器は、更新時期を迎え、計画的な更新が必要です。このため、更新期を迎えた設備機器の整備を計画どお 制御設備更新の工事を進めました。 り進めています。 取組 4 導水施設の 二重化 ◇第二原水連絡管(第二朝霞東村山線(仮称))整備の工事及び東村山境線(仮称)整備の設計を実施しました。 ◇導水施設は、災害や事故時だけでなく、更新時においても停止することができないため、二重化によるバックアップ機能の確保が必要です。朝霞 東村山線原水連絡管の二重化(第二朝霞東村山線(仮称))を平成30年度までに、境浄水場の再構築に併せた東村山境線(仮称)を平成33年度ま でにそれぞれ完成させるよう整備を着実に進めています。 取組 5 送水管の 二重化 ・ネットワーク化 ◇多摩丘陵幹線整備、多摩南北幹線整備の工事及び第二朝霞上井草線整備、境浄水場関連送水管整備の設計を実施しました。 ◇送水管については、災害・事故時や更新時においても、給水の確保が不可欠であるため、二重化・ネットワーク化によるバックアップ機能の確保が 必要です。多摩丘陵幹線、多摩南北幹線、第二朝霞上井草線及び境浄水場関連送水管などの二重化・ネットワーク化整備を計画どおり進めていま す。 取組 6 給水所の 新設・拡充 ◇江北給水所整備、上北沢給水所(仮称)整備の工事を進めるとともに、和田堀給水所整備に伴う既存施設撤去工事に着手しまし た。 ◇王子給水所(仮称)整備、駒沢給水所整備の設計・調査を進めました。 ※事故時の安定給水確保率 78% ◇給水所については、新設・拡充により、配水区域を適正な規模に分割・再編し、断水等の影響が広範囲に及ばないようにすることが必要です。江 北給水所、上北沢給水所(仮称)、王子給水所(仮称)の新設整備及び和田堀給水所、駒沢給水所の拡充整備を着実に進めています。 取組 7 多摩地区の 小規模浄水所 の再構築等 ◇ひむら浄水所整備の工事及び奥多摩町の浄水所更新(大丹波、小河内、日原)の設計を実施しました。 ◇水源井戸2か所を整備しました。 ◇多摩地区の小規模浄水所は、市町営水道時代に建設された施設が多く、老朽化が進行しているため、統合を含む施設の整備が必要です。また、 水源井戸については、計画的な更新・統廃合を行い、災害や事故等に備えとして活用できるようにすることが必要です。奥多摩町の浄水所の整備を 着実に進めるとともに、老朽化進行状況を踏まえ水源井戸の更新・統廃合に取り組んでいます。 取組 8 多摩地区の 配水区域の 再編 ◇北多摩地域の給水所等の整備(幸町浄水所、柴崎浄水所)の設計を実施しました。 ◇南多摩東部地域の給水所等の整備(深大寺浄水所)の設計を実施しました。 ◇多摩地区の配水区域は、各市町域内で設定されており、地盤の高低差等が考慮されておらず、区域数も多くなっています。このため、拠点となる 給水所等や管網を整備し、適切な配水区域に再編することが必要です。配水池容量や老朽化状況を踏まえ、幸町浄水所、柴崎浄水所及び深大寺 浄水所の給水所等の整備を進めています。 取組 9 貯水池及び 取水・導水施設 の耐震化 ◇村山上貯水池堤体強化の設計を実施しました。 ◇砂川線耐震化の工事を実施しました。 ◇武蔵水路改築事業(水資源機構事業)の工事を実施しました。 ◇村山上貯水池は、耐震診断の結果、貯水機能は損なわないものの、堤頂部の沈下等が生じる可能性があるため、堤体強化工事が必要です。ま た、取水・導水施設についても、耐震診断の結果を踏まえ、計画的に耐震化に取り組むことが必要です。村山上貯水池堤体強化の設計に着手する とともに砂川線や武蔵水路改築(水資源機構事業)の整備を着実に進めています。 取組 10 浄水施設の 耐震化 ◇小作浄水場耐震補強工事に向けた調整を実施しました。 ※ろ過池耐震施設率 76% ◇浄水施設については、着水井から浄水池、排水処理施設までの連続性を考慮して、耐震化に取り組むことが必要です。浄水場間において施工時 期の調整等を行い安定給水の確保を図りつつ耐震化を進めています。 取組 11 配水池の 耐震化 ◇練馬給水所耐震補強の工事及び鑓水小山給水所耐震補強、江東給水所耐震補強の設計を実施しました。 ◇晴海給水所、上水南浄水所、程久保給水所、東大和給水所の耐震補強が完了しました。 ※配水池耐震施設率 67% ◇配水池については、切迫性が指摘されている首都直下地震等に備え、引き続き耐震化に取り組むことが必要です。実施に当たっては、液状化危 険度が高い地域にある施設などを優先的に耐震化しています。耐震化工事期間中は配水池容量の低下が伴うことから隣接する給水所の同時施工 を避けるなど、周辺状況を踏まえ着実に耐震化を進めています。 取組 12 配水管等の 耐震化 取組 13 給水管の 耐震化 浄水場の更新 安 定 給 水 の 確 保 バックアップ 機能の強化 多摩地区の 施設整備 施設の耐震化 震 災 対 策 等 の 推 進 ◇配水管については、平成25年度から、より一層効果的に断水被害を軽減できるよう、水道管路の耐震継手化10ヵ年事業に取り組んでいます。実施 に当たっては、首都中枢機関、救急医療機関等に加え、避難所や主要な駅への供給ルート、被害が大きいと想定される地域の管路の耐震継手化を 優先的に進めています。また、配水管に付属する双口空気弁については、耐震性に優れた急速空気弁に順次取り替えています。 管路の耐震化 取組 電力の自立化 14 浸水対策 安 全 で お い し い 水 の 供 給 ◇配水管の耐震継手化、空気弁取替を実施しました。 ◇増加した耐震継手管延長661㎞ ※管路の耐震継手率 35% 自家用発電設備 の増強等 ◇避難所等の給水管耐震強化、私道内給水管整備を実施しました。 ◇避難所・主要な駅の給水管耐震化栓数371栓 ◇私道内給水管耐震化延長69㎞ ※避難所・主要な駅の給水管耐震化率 31% ※私道内給水管耐震化率 35% ◇東日本大震災では多くの塩化ビニル製の給水管が被害を受けたため、塩化ビニル製給水管が多く布設されている私道内の給水管の整備を着実 に進めています。また、避難所及び帰宅困難者が多く集まる駅の給水管の耐震化を優先して進めています。 ◇東村山浄水場の自家用発電設備の増強の工事及び三郷浄水場の自家用発電設備の増強(一期整備)の設計を実施しました。 ◇多摩地区の浄水所、給水所等の自家用発電設備の増強の工事を実施しました。 ◇拝島給水所、高月給水所、芝久保浄水所、美山配水所、養沢第二増圧ポンプ所、養沢第三増圧ポンプ所の自家用発電設備の増 強が完了しました。 ◇配水本管テレメータ改良と自動水質計器改良について、バッテリーの設置を実施しました。 ※大規模停電時における給水確保率 58% ◇東日本大震災後の計画停電により、多摩地区では約26万件に及ぶ断水・濁水が発生しました。切迫性が指摘されている首都直下地震等におい ても電力供給が途絶する可能性があります。水道事業の継続には、電力事情に左右されないように電力の自立化を図り、電力を安定的に確保するこ とが必要です。平成33年度までに大規模停電時における給水確保率を100%にすることを目指し自家用発電設備の整備を着実に進めています。 ◇金町浄水場の浸水対策の工事及び朝霞浄水場、三郷浄水場、三園浄水場、砧浄水場の浸水対策の設計を実施しました。 ◇大型台風や局地的な豪雨により浸水被害が生じるおそれのある水道施設の機能維持を図るため、出入口に止水堰を設置するなどの浸水対策を 平成28年度までに完了するよう整備を着実に進めています。 取組 15 浸水対策 取組 16 多摩川水系の 水質対策 ◇羽村導水ポンプ所の粉末活性炭注入設備整備が完了しました。 ◇東村山浄水場の粉末活性炭注入設備整備の調査を実施しました。 ◇都の主要な水源である利根川水系の全浄水場への高度浄水100%を達成しました。一方で、これまで良好な水質を保っていた多摩川上流域の水 道原水においてもかび臭原因物質が通年にわたり発生するようになったため、羽村導水ポンプ所などへの粉末活性炭注入設備の整備などを進めて います。 取組 17 貯水槽水道の 適正管理 ◇貯水槽水道の適正管理に向けた改善提案や直結給水方式への切替に関する指導・助言を実施しました。 ◇改善指導件数約1万8千件 ※貯水槽水道改善指導率 37% ◇貯水槽水道の利用者に対し安全でおいしい水をお届けするため、貯水槽水道内の残留塩素消費量が多い施設や管理状況に不備がある施設に 対し、個々の施設状況に応じた改善提案や直結給水方式への切り替えに関する指導・助言を行っています。 ◇小中学校の水飲栓直結給水化モデル事業、給水管増径工事等を実施しました。 ◇増加した直結給水栓数約14万1千件 ※直結給水率 69% ◇浄水場から送り出す安全でおいしい水をそのままお客さまの蛇口までお届けするために、小中学校の水飲栓直結給水化モデル事業や給水管増 径工事など直結給水方式への切替え促進に向けた取り組みを着実に進めています。 水質への対応 直結給水方式 取組 への切替え 18 直結給水方式 への切替え促進
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