【パーキンソン病治療】 県内初 脚橋核をターゲットとした脳深部刺激術を実施 歩行障害のあるパーキンソン病治療に期待 2015 年 3 月 23 日 社会医療法人財団 慈泉会 社会医療法人財団 慈泉会 相澤病院では、この度、長野県初、国内では 2 例目となるパーキンソン病 患者さんに対する「脚橋核をターゲットとした脳深部刺激術の治療」を実施しました。これにより、 難治の歩行障害のあるパーキンソン病の患者さんにとって、有効な治療法がひとつ増えることと期待 されます。 現在、国内の多くの施設で実施されているパーキンソン病の脳深部刺激術は、運動症状改善に有効と いわれる「視床下核」や「淡蒼球」をターゲットとした治療法(電極を脳内に留置して微弱な電気で 刺激する治療法)です。今回当院では、過去に淡蒼球の治療を行ったが歩行困難となった患者さんに 対して、歩行の改善に効果があるとされる「脚橋核」をターゲットとした刺激術を実施。脳幹にある 脚橋核への電極植え込みは難しいとされていましたが、神経電位記録を担当する神経内科の医師、 手技を担当する脳神経外科の医師、ターゲットを測定する脳神経外科の医師が属する定位脳手術 チームで、それぞれの専門性を活かした技術により植え込みに成功しました。脳内電極植え込み術後 には、既に歩行の改善効果を確認しています。また、これまで手術合併症はありません。 概 要: 過去に大脳基底核の脳深部刺激術を受けたパーキンソン病の患者さんが、病気が進行した ために歩行困難となりました。今回、脳幹にある脚橋核に電極を植え込む手術は合併症 なく実施され、歩行障害が劇的に改善しています。 実施日: 2015 年 2 月 24 日 脳内電極植え込み術 2015 年 2 月 27 日 パルス刺激装置植え込み術 実施チーム: 相澤病院定位脳手術チーム ・神経電位記録 橋本 隆男(神経内科 統括医長) ・執刀医 八子 武裕(脳神経外科 統括医長) ・シミュレーション 四方 聖二(ガンマナイフセンター長) < 発信元 > 社会医療法人財団 慈泉会 広報企画室 担当:寺澤 Tel.0263‐33‐8600 Fax.0263‐32‐6763
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