2015春季生活闘争第6号 発 行 中小共闘センター 発行人 進藤 衛 2015・3・24 連合秋田労働局 中小共闘センター/非正規労働センター 〒010-0001 秋田市中通 6 丁目 7-36 TEL.018-833-0505 3月18日(水)、秋田県に対して、経済の好循環に向けた産業政策と雇用政策の一体的推進、雇用の安 定と公正労働条件の確保、ワーク・ライフ・バランスの実現、公契約適正化の推進、男女平等参画社会実現、 労働教育の推進、年金積立金の適正運用等、7項目23点の要請書を手交し、4月末まで回答するよう求め ました。 【東海林会長】「2015春季生活闘争は、本日、大手・中央の集中回答日を迎え昨年を上回る金額の回答 が示されている。秋田においては、その流れを受けて今後の労使交渉の本格化、進展がはかられてくる。県 内の厳しい状況は認識しつつも、日本経済が長期のデフレから脱却し、経済の好循環を作っていくためにも、 また、秋田県の将来のためにも賃上げは重要な要素であり、今年がチャンスであると認識している。地場・ 中小が多数を占める県内企業へのバックアップや働く者の生活向上、労働条件の改善に資する支援策の拡充 について、県の立場からご支援とご指導をいただきたい。」 【佐竹知事】 「県内経済の活性化には、消費の拡大といった内需型の経済構造を作り出していく必要があり、 国においても様々な消費喚起を行っているが、やはり昨年の消費増税を上回る所得の向上、一定の伸びがな いとデフレスパイラルからは抜け出せない。秋田県中小企業振興条例では、企業が利益を挙げた際に労働者 への還元を促す条項も盛り込んでいる。県内中小企業の付加価値・生産性を高め、労働条件の改善・適正な 配分が、最終的には経済の活性化に寄与するものと考えており、県としてもそういった姿勢で臨んでいる。 経済界には、賃金の改善や優秀な人材確保について、様々な場面で可能な限り配慮していただくようメッセ ージを発信している。特に優秀な人材確保は、技術の伝承や企業の存続・繁栄の根源であることから、可能 な限り正規雇用に繋がる行政支援を行ってまいりたい。また、労働法制や働く人の権利等についての労働教 育の拡大、労働に関わる相談窓口の充実強化、働きながら安心して子育てが出来るよう、幅広い視点での子 育て支援の強化など、要請内容については県としても共通認識を持っている。労働に関する明るい兆しとし ては、県内就職を希望する若者が増えてきている。若い人の県内定着も見据え、賃金の引き上げや労働環境 の改善に繋がる様々な支援に今後も取り組んでまいりたい。」 また、同日の3月18日(水)、秋田労働局に対しては、監督・機能の強化、雇用の安定・創出、公正労 働基準の確立、最低賃金の改正と行政指導の強化、ワーク・ライフ・バランスの実現、男女平等参画社会の 実現など5項目30点の要請書を手交し、諸要請事項への対応を求めました。 【東海林会長】「今次闘争は、経済の好循環を作りだす重要かつ責任の重い闘いである。働く者の生活安 定には大幅な賃上げが必要であり、真摯な労使交渉を重ね、労働条件の改善に臨んでいるところである。一 方、現国会では労働法制の改正が議論されており、労働者保護に逆行する見直しには、労働組合として断固 対峙していく。労働環境は様々な課題が山積しており、労働行政として更なる監督機能の強化をはかられる とともに、雇用安定・創出に向けた取り組み強化と推進、公正労働基準の確立に向けた積極的な対応を要請 し、安心して働ける社会づくりに向けて、一層のお力添えをいただきたい。」 【小林労働局長】「現国会では、女性の活躍推進や若者雇用対策などの関連・新法を含め、労働法制の改 正が審議されている。法の施行により、働く者に不利益が生じないよう指導をしていくとともに、改正内容 の正確な理解が得られるよう周知・啓発に努めていく。また、長時間労働に起因する賃金未払いといった労 働環境に問題がある事業所については、他の関係機関と連携し引き続き監督・指導を徹底してまいりたい。 労働行政として、雇用の維持・改善といった職業安定行政に力を入れているところであり、それぞれの立場 の違いはあるが、今要請の主旨についてもご意見を踏まえ、平成27年度に向けた労働局の行政推進並びに 労働環境整備の取り組みに活かしてまいりたい。」なお、秋田労働局とは本要請後、連合秋田と秋田労働局 による「秋田地域産業労働懇談会」を開催し、県内の労働行政を取り巻く課題等について、意見交換を行い ました。
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