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世界に羽ばたく日本人
アメリカや海外で活躍している日本人を紹介して行きます。
客室乗務員 “山崎 智重美”さん
山崎 智重美
[役職] 客室乗務員
[会社名] 米系航空会社
[海外在住歴] 香港3年、アメリカ25年
[星座] 山羊座
[出没地] LES, Mid Town ,Greenwich, Sometime London, Barcelona
[プロフィール]
大学を卒業後、キャセイパシフィック航空に客室乗務員として、入社。
香港ベースとなり、香港へ移住。東南アジア、中東、オーストラリア、ヨーロッパ路線を乗務。結婚を機に退職し、
ニューヨークへ移住。長女を出産し、コネチカット州のグリニッチに引っ越す。
その後3人の子供を出産し、4人の子供の母として、育児に専念する。
子供達の手が離れたのをきっかけに、再就職を考えていたところ、現在の米系航空会社のニューヨークベースの客
室乗務員の求人広告をみて、受け合格。現在は、ニューヨークベースで主に成田線、国際線、国内線に乗務し6年
になる。
[山崎 智重美さんにインタビュー! ]
Q:素晴らしい経歴ですね!自己紹介をお願いいたします!
子供の頃から、アメリカの漫画、ドラマ、もちろんセサミストリートを観たり、小学校でビートルズと出会ってか
ら洋楽にはまったり、アメリカと英語は私の中で憧れでした。アメリカントップ40や FEN を毎夜聞きながら、い
つかこんな風に英語が話せたらと英会話の勉強をしてみたもののなかなか身に付かず。
大学に入ったとき、このままではなにもかわらないと一念発起して当時スパルタで厳しいと言われていた、松本英
語専門学校の夜間部に2年通い、英語を話すことの楽しみと可能性を探し得ました。大学卒業後は絶対に海外に出
て住みたい、世界を見たいという夢がありましたが、留学するには、資金がない、これ以上は親に頼れないという
ことで、一番可能性が高いのは、海外に住める仕事を見つけることでした。
毎週,Japan Times の Classified AD で仕事を探していました。特に海外に住むと。もう一つの夢は世界を見たいと
いうことだったので。エアラインで働けたら、一石二鳥。海外ベースは当時、シンガポールエア、エアフランス、
キャセイパシフィックの3社だけでした。そんな時にキャセイを受け合格したのは、すごい幸運でした。香港とい
う異国に住み、世界中を旅した経験は Exciting でした。
そのあとアメリカに移り、今度は4人の子供の母として、典型的なアメリカの郊外ママの生活をしていた時も、毎
日が戦争のようであり、子供達の成長をグリニッチというすばらしい環境のなかで、育てられたことはすばらしい
経験です。
まさか、10何年というブランクの後、またエアラインに復帰できたことはまたまた、夢のようでした。今は。下
の2人の子を育てながら、世界中飛び回るという生活は決して楽ではありませんが、毎日がとってもわくわくな人
生を送っています。
Q:山崎さんにとってのニューヨークって何でしょうか??
毎回私の中で、憧れのアメリカと言えば、初めての海外旅行で行ったハワイ、そしてカリフォルニアの青い空でし
た。それが住むことになったのは、ニューヨーク。テレビで見たことしかなかった土地でした。なぜか、いろいろ
な国をあれだけ行ってた訳ですが、ニューヨークだけは来たことがありませんでした。来た当時、20数年前のニ
ューヨークは治安もまだ悪く。地下鉄で Hold Up があったり、あたりやがいたりと。とにかく、気をつけろ、危険
から自分で身を守れと言われ続けて、本当に怖いという思い出が一番強いですね。今みたいに、どこにいっても安
全ではなかったです。
しかし、とにかく活気に満ちてて、その反面、自分は自分でしか守れない、頼れないという厳しい面もすごくあっ
たと思います。今では、もう25年近くニューヨーク近郊に住み、この土地のいい所も、悪いところも見ながら、
とうとう第二の故郷となりました。Lagaudia Airport に毎回 Landing する時に左手見る摩天楼をみながら、帰って
来たと思えるのが、この街の不思議な魅力なんですね。
Q:なるほど、なるほど、で、気になるこの業界に入ったきっかけは?
航空業界に入ったきっかけは、先ほども書きましたように、自分の夢が叶う職業だったからです。海外に住んで働
く、世界中を見て回る。
そして、この仕事についてみると、さすがにその夢は叶いましたが、それなりにつらいこともたくさんありました。
月の半分以上が、外国を飛び回りなおかつ、帰ってくる場所も香港という異国の地でしたから。足が地についてい
ないかの様な生活を送っていました。
退職した後は、今度は自由に世界中を飛び回れる Flight 人生が恋しい病にかかりました。最初つとめていたアジア
系のエアラインは27歳という年齢制限があったので、もう二度とあの仕事には就けないと思うと、もっともっと
恋しくなりましたが、無理とあきらめていました。そんな時に見た米系航空会社の募集要項は、なんと年齢制限は
全くなかったのでした。身長制限も、アジア系の様に、写真提出もなく?そうですよね、アメリカでそれをやった
ら、Deccremination になってしまいますから。しかし、Japanese Speaker30 人の枠に、10,000 人以上来るという状
況でした。
幸運にも採用され、またこうして、飛ぶことができる事は夢のようです。アメリカという国が、自由で、いくつに
なっても夢を追えるところは、本当にすばらしいです。私の会社では、違う職種、ちがう環境で生きて来た人たち
の経験や体験を今の仕事に生かしてほしいというものでした。
また、たくさんの国の人と出会い、たくさんの方達の旅の思い出をつくるお手伝いができる楽しさはこの仕事につ
いたときから、かわらない喜びです。
Q:なかなかフライトアテンダントのスケジュールとかが、どうなってるのかわからないのですが。どのくらいの頻
度で飛ぶのですか?
毎月そのベースごとで最低の働いてほしい時間が提示されて,それに応じて希望の時間をビッドします。同時にど
んなところに飛びたいか、国際線か国内線か。などをコンピューターで入力して、スケジュールが数日後入ってき
ます。
その後、他の人とフライトをスワップしたり、もっと飛びたい人にとってもらったりと、自分なりのスケジュール
をつくる事が可能です。私は、主に成田便と、その他にロンドン便やスペイン、イタリア便をもらって飛んだりし
ます。ひと月日数でいったら、20日前後で飛んでます。アメリカの航空会社は、そういうところがとても自由で
自分のライフスタイルに合わせて、働けるところがすごいですね。
子供のいるママ達は、その日に帰ってくるフライトを飛んで、子供と毎日いられるようにしていたり、外国に家族
がいる人は、そのフライトを飛んで、家族にあいにいったりと。驚く事にたくさんの同僚はアフリカ、ヨーロッパ
またアジアからも、コミュートしてきてます。
Q:ニューヨークのベースということですが、何か他のベースと違うところはありますか?
NY base Crew は、この街と同じで、本当に Melting Pot です。
特にニューヨークからは、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、南アメリカ、カリブとたくさんの路線があり、私の会
社では、その行く先の国の言葉を話す、スピーカーと言われるクルーが2~3人乗ります。ですから、いろいろな
国をバックグランドにしてるクルー達がいて、とても楽しいですね。
そんな中で働いているので、とても Flexible, Low key です。それぞれの国や文化が大好きで、いつも、どこに行
ったら楽しい、何を食べたらおいしいと、情報交換のいい場所でもあります。もちろん私も、日本の観光大使、食
大使になってます。
Q:航空会社での違いはありますか?
アジアのエアラインでは、かっちりとサービスから、ユニフォームの着方から、髪型、お化粧まで決められていま
した。米系は、自由ですね。
ユニフォームも、最低の規定はあっても、鞄、スーツケース、靴などは自前ですし。特に上司もいませんし、同僚
も毎回かわります。スケジュールの管理からすべて、今は自分でコンピューターで確認していきます。
働く事に際して、とても個人の責任と自由を重んじてくれてると思いますね。
仕事に関しても、アメリカ人の方達の求めるサービスと、アジアの会社で求められていたサービスはかなり違う様
に思います。アジアでは、とにかく丁寧なおもてなしを求められていました。
アメリカでは、ウイットに富んだ会話、楽しませてくれるサービスを求められますね。問題があった時も、その場
を変えられる機転の効かせ方、それをどう好転させていくかとか。学ぶ事はまだまだたくさんありますね。
特に英語でジョークは、なかなか修行がいります。
Q:本当に素晴らしい職業、そして豊富な人生経験だと思いますが、、、更なる夢は??
今は、まだ子育てと仕事の両立でなかなか自分の時間も持てませんが、たくさんの未だ行ってない土地、国を訪れ
ていきたいです。そのためにも、他の国の言葉を覚えたいです。イタリア語、スペイン語、脳みそが退化するまで
になんとかできたらいいです。
Q:JP WORLDS に一言
すればよかったという後悔をするぐらいなら、しなければよかったという後悔をした方が、良いと思っていままで、
やってきました。
辛い事、苦しい事もいっぱいありましたが、色々な経験が、今の自分をつくっていると思います。
皆さんも人生いつになっても何がおこるか、わかりません。いつになってもチャレンジし続けてください。
そして自分の選択に責任と希望を持って。生きていくって、面白いです。
山崎 智重美さん、本当にすばらしいインタビューありがとうございました!
協力:記事提供
ワールド情報サイト
JP Worlds
https://jpworlds.com/