平成 27(2015)年度三重短期大学法経科第二部入試 正解(解答例) 問1

平成 27( 2015) 年度 三重短 期大学 法経 科第二 部 入試
正解 (解答 例)
問1
現在、自 動車を 運転 するに は、免 許の取 得や速 度 制限をは じめ とする 交通ル ール が定め られて い るが、
例えば制 限速 度を一 律時速 三〇 キロメ ートル に するなど 、よ り厳し く交通 ルー ルを設 定する こ とによ
って、交 通事 故を大 幅に激 減さ せるこ とがで き るという こと。(118 字)
問2
自動車を 全面 的に禁 止すれ ば、 交通事 故はゼ ロ になるは ずで あるに も関わ らず 、それ をしな い のは、
われわれ が自 動車の 利便の ため なら「 人をひ き 殺しても いい 」と考 えてい るか らだ、 という こ とを認
めざるを 得な いこと 。( 100 字 )
問3
今 の私た ちの 社会が 「人を ひき 殺して もよい 社 会」であ る と いう筆 者の主 張を 否定す るのは 難 しい
が、 だと する と、 私 たちは 人を 殺すこ とに関 与 している 責任 を問わ れ ざる を得 ない。 それか ら 逃れた
ければ、 自動 車の全 面禁止 や大 幅な速 度制限 を 受け入れ なけ ればな らない こと になる が、 し か しその
一方で 事 故が 起これ ば人が 死ん でしま うよう な スピード で運 転でき るほど 自動 車を 自 由に使 え ること
で、 私た ちの 社会や 暮らし が初 めて成 り立っ て いる のだ 、と いうこ と も認 めな くては ならな い 現実だ
と考えら れる 。こ の 問題は 、十 分な議 論の上 に たった 社 会的 な合意 なしに 、自 動車の 導入が な し崩し
的に行わ れた ことが 根本に ある と考え られる の で、 小手 先の 改善で なんと かな るよう な話で は ない。
まずその こと を私た ち全員 が自 覚し、 自動車 の 利用や交 通の あり方 につい ての 、より よい社 会 的 な決
定が 行わ れる ように 努力し てい くこと が 、何 よ りも 大切 なの ではな いだろ うか。(394 字 )