[安定的]/a-2を維持

NEWS RELEASE
2015年03月18日
【格付維持】
インドネシア共和国
外貨建発行体格付: BBB- [格付の方向性:安定的]
外貨建短期債務: a-2
格付投資情報センター(R&I)は上記の格付を公表しました。
【格付理由】
原油安を背景にした補助金改革により財政政策の自由度が高まっている。金融政策はマクロ経済の安
定を重視した運営が続けられている。インフラ整備の推進と海外からの投資をテコに国際競争力を強化
して高い経済成長を達成していくのが課題だが、2014年10月に誕生したジョコ・ウィドド政権は、その
ための改革をスピード感を持って実行する姿勢を示している。過去2年間の経済成長率はやや鈍かった
が、中期的に6%程度の経済成長が可能とのR&Iの見方に変化はない。経常収支の赤字幅はやや縮小して
おり、今後も格付に照らして許容可能な水準にとどまろう。為替相場の変動容認と対外バランスの改善
により外貨準備高が増えており、外貨流動性の懸念は乏しい。以上を踏まえ、外貨建発行体格付BBB-を
維持した。格付の方向性は引き続き安定的。
2010年から3年連続で6%を記録した実質国内総生産(GDP)の成長率は、2013年及び2014年は5%台に
とどまった。新興国を取り巻く国際金融環境の変化、政治の先行き不透明感、政府・中央銀行がマクロ
経済の安定を重視する政策に舵を切ったことなどの要因を背景に、成長を押し上げていた投資と民間消
費が減速したためだ。
国内要因による経済へのブレーキは緩みつつある。2014年10月に新政権が発足し、その政策の方向性
は明確になってきた。原油価格下落により物価上昇率は鈍化し、2015年2月の消費者物価指数の上昇率は
6.3%に低下した。中央銀行は2012年前半から段階的に利上げを行ってきたが、インフレ率が目標レンジ
の下限に抑制されるとの判断から、2015年2月に政策金利の引き下げを決定した。国際経済及び金融環境
の先行き不透明感は残るものの、2015年は5%台半ばの成長率が見込める。
政府は中期的な経済成長目標として7%を掲げるが、マクロ経済の安定を保ちつつ同ペースを達成する
のは容易ではない。貿易収支は石油・ガスで赤字が定着し、非石油・ガスの黒字幅は縮小している。そ
の影響で経常収支は2012年に赤字に転じた。2014年は、政府・中央銀行による一連の政策努力もあり、
前年の3.2%からやや改善して3%となっている。とはいえ、成長のボトルネックとされているインフラ
整備が進まず、国際競争力が改善されないまま再び内需が盛り上がれば、経常収支は一段と悪化しイン
フレも高進しかねない。
ジョコ・ウィドド大統領も課題は認識しており、国際競争力強化に取り組む姿勢を示している。投資
調整庁(BKPM)で投資許認可のワンストップ化が開始され、手続きの迅速化による投資促進が期待され
る。また、原油価格の下落を受け、政府は2014年末にガソリン補助金の撤廃を決定した。
2015年の補正予算では、当初予算と比べ補助金支出が大幅に削減され、これまで歳出の2割以上を占め
ていた補助金支出は、1割強に抑制される。補助金によって生み出されていた過剰な燃料消費が抑制され
るだけではない。削減分がインフラ関連支出に振り向けられたことで、インフラ整備が進み、生産性が
改善し経済の成長力を押し上げることが期待される。
財政収支の赤字幅はGDP比1-2%程度に抑制されてきた。2015年の当初予算では財政赤字目標をGDP比
2.2%としていたが、補正予算で1.9%へ引き下げられた。中央政府債務も緩やかに減少する見込みだ。
ただ、財政収支の構造的な改善には、税制改正を通じた歳入面の強化が欠かせない。財政運営に余裕が
ある間に、財政構造の改革を進めることができるか、政府の取り組みが注目される。
■お問合せ先 :インベスターズ・サービス本部 TEL.03-3276-3511 E-mail [email protected]
■報道関係のお問合せ先 :経営企画室(広報担当) TEL.03-3276-3438
株式
会社
格付投資情報センター
〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1 日本橋一丁目三井ビルディング http://www.r-i.co.jp
信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありませ
ん。また、R&Iは、信用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に
際し関連情報の正確性等につき独自の検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につ
き、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。
ⓒRating and Investment Information, Inc.
NEWS RELEASE
【格付対象】
発行者:インドネシア共和国
名称
格付
格付の方向性
外貨建発行体格付
BBB-(維持)
安定的
名称
格付
外貨建短期債務
a-2(維持)
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際し関連情報の正確性等につき独自の検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につ
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NEWS RELEASE
信用格付に関わる事項
信用格付業者
登録番号
株式会社格付投資情報センター
金融庁長官(格付)第6号
直近一年以内に講じられた監督上の措置は、ありません。
主任格付アナリスト
原 一樹
信用格付の付与について
代表して責任を有する者
神林 尚
信用格付を付与した日
2015年03月11日
主要な格付方法
ソブリンの格付の考え方 [2012.03.16]
上記格付方法は、格付を行うにあたり考慮した他の格付方法とともに以下のウェブサイトに掲載して
います。
http://www.r-i.co.jp/jpn/cfp/about/methodology/index.html
評価の前提は、以下のウェブサイトの格付付与方針に掲載しています。
http://www.r-i.co.jp/jpn/ratingpolicy/index.html
格付符号とその定義は、以下のウェブサイトに掲載しています。
http://www.r-i.co.jp/jpn/cfp/about/definition/index.html
格付関係者
インドネシア共和国
注 格付関係者は、金融商品取引業等に関する内閣府令第三百七条に基づいて、R&Iが判断したものです。
利用した主要な情報 政府を含む公的機関が作成した財政・経済資料
品質確保のための措置 政府を含む公的機関が作成した、またはそれに準じた信頼性が確保さ
れている資料であること。
情報提供者 -
信用格付の前提、意義及び限界
R&Iの信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定
通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見です。R&Iは信用格付によって、個々の債務等
の流動性リスク、市場価値リスク、価格変動リスク等、信用リスク以外のリスクについて、何ら意見
を表明するものではありません。信用格付は、いかなる意味においても、現在・過去・将来の事実の
表明ではありません。また、R&Iは、明示・黙示を問わず、提供する信用格付、又はその他の意見に
ついての正確性、適時性、完全性、商品性、及び特定目的への適合性その他一切の事項について、い
かなる保証もしていません。
R&Iは、信用格付を行うに際して用いた情報に対し、品質確保の措置を講じていますが、これらの
情報の正確性等について独自に検証しているわけではありません。R&Iは、必要と判断した場合に
は、信用格付を変更することがあります。また、資料・情報の不足や、その他の状況により、信用格
付を保留したり、取り下げたりすることがあります。
利息・配当の繰り延べ、元本の返済猶予、債務免除等の条項がある債務等の格付は、その蓋然性が
高まったとR&Iが判断した場合、発行体格付又は保険金支払能力とのノッチ差を拡大することがあり
ます。
信用格付に関わる留意事項
当該信用格付は、格付関係者からの依頼によるものではありません。
格付関係者から信用評価に重要な影響を及ぼす非公開情報は入手していません。
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ん。また、R&Iは、信用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に
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