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【外国語】亀井伸治ゼミ
演習テーマ：ドイツ文化研究
このゼミは、ドイツ語圏の文化に関する知識と理解を深めることを目的としています。それと同時に、ドイツ語を運用する能
力を高めることも目指します。
わたくしの専門分野は、1800 年前後のドイツの小説、特にロマン主義の作品と、当時の娯楽小説を代表するジャンルのひとつ
シャウアーロマーン
〈恐怖小説〉とは、同時代に英国で大流行していた〈ゴシック小説〉の、いわばドイツ
である〈恐怖小説〉に属する作品です。
版です。
〈ゴシック小説〉というのは、お化けや幽霊が出てくる城館や僧院などを舞台にして、純真可憐な乙女や青年貴族が悪者
や秘密結社に怖い目にあわされたりする小説ジャンルをいい、その後のミステリーやサスペンス、ホラー小説・映画の元になり
ました。また、現在ファッションなどに見られる、新たな美学の一形式たる〈ゴス〉もこれに由来します。このように、現代の
サブカルチャーにも大きな影響を与えて来たジャンルです（そもそも〈ゴシック小説〉自体が二百年前のサブカルチャーではあ
りますが）
。
十八世紀末は、政治的にも経済的にも社会が激しく変動した時代でした。さらに、光学・医学・博物学などの科学が文学・芸
術に対して前例のないほど深く関わり始めた時期でもありました。ゼミではまず、多様な価値観がひしめくこの時代の文学作品
や研究書を講読します。それらのテクストに対する批判的読解によって、幅広い視野と多角的な視点で対象を考察する方法を習
得することができるでしょう。次に、自分の関心に従って自由に選んだテーマにそれを応用し反映させた発表やディスカッショ
ンをしてもらいます。
何より文学や芸術（音楽、美術、映画など）が大好きであること（十八世紀のものでなくても構いません）
、そして、ドイツ語
の学習歴があり、少なくとも初等文法をマスターしていることが履修の条件です。
知的関心と学習意欲の旺盛な学生諸氏の積極的な参加を期待しています。

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