ご参考資料 Vol. 100 (対象期間:2015年3月2日~2015年3月13日) 米雇用統計を受けて米国の早期利上げ観測が強まる中、インドネシアの株式・債券市場から資金が流出し、株安、債券安、通 米雇用統計を受け 米国 早期利上げ観測が強まる中 イ ドネシ 株式 債券市場から資金が流出し 株安 債券安 通 貨安となりましたが、対象期間中の下落幅は限定的でした。インドネシアの代表的株価指数であるジャカルタ総合指数は米雇 用統計の発表前に史上最高値を更新した後下落に転じ、対象期間では0.4%の下落に留まりました。インドネシア10年国債利 回りは一時7.85%まで上昇しました。為替動向については、為替市場欄と2ページ目の基礎講座をご参照ください。 [株式市場]ジャカルタ総合指数の推移 (ポイント) 日付 終値 2月27日 3月6日 3月13日 5,450.29 5,514.79 5,426.47 [株式市場] 海外投資家によるインドネシア株式の取引は、2月に昨年7月来の高 水準である10.6兆ルピアの買越しとなった後、3月第1週も0.9兆ルピ アの買越しとなりました。しかし、3月6日に発表された良好な米雇用 統計を受けて米国の早期利上げ観測が強まると 3月第2週には2 4 統計を受けて米国の早期利上げ観測が強まると、3月第2週には2.4 兆ルピアの売越しに転じました。 週間騰落率 (前週末比) 1.2% -1.6% [債券市場] インドネシア10年国債の利回りは、海外投資家が国債保有を減少さ せる中で一時7.85%まで上昇(価格は下落)した後に低下して7.36% で対象期間の取引を終えました。海外投資家によるインドネシア国 債保有残高は、年初から2月末までで昨年の増加額の約3分の1に 相当する46.3兆ルピア増加しましたが、3月は米国の早期利上げ観 測が強まったことなどが影響して11日までに9.9兆ルピア減少しまし た。 1,000 2006年12月 2008年12月 2010年12月 2012年12月 2014年12月 出所:Bloomberg L L.P.のデ P のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 タに基づきイ ストスプリング インベストメンツ作成。 上記のグラフは2006年12月28日からの推移を示しています。 [債券市場]インドネシア自国通貨建て10年国債利回りの推移 25% 日付 利回り 20% 2月27日 3月6日 3月13日 7.06% 7.48% 7.36% 15% [為替市場] 変化幅 (前週末比) 0.42% -0.12% 為替市場では、米国の早期利上げ観測が強まり、昨年後半からの 米ドル高が一段と進む中で、インドネシアルピアは対象期間中に対 米ドルで2.0%安となりました。しかし、円も対米ドルで下落し、インド ネシアルピアの対円での下落率は0.2%の小幅に留まりました。 [ニュース] 10% 物価上昇率、予想を超える鈍化 5% 0% 2006年12月 2008年12月 2010年12月 2012年12月 2014年12月 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベトメンツ作成。 上記のグラフは2006年12月29日からの推移を示しています。 経済 [為替市場]インドネシアルピアの対円レートの推移 インドネシアルピア高円安 (円) 1.5 1.3 日付 為替レ ト 為替レート 2月27日 3月6日 3月13日 0.922 0.927 0.920 週間騰落率 (前週末比) 0.5% -0.8% ニッケル製錬所、11ヵ所で建設予定 1.1 0.9 3月2日に発表されたインドネシアの2月の消費者物価指数 (CPI)は、上昇ペースが予想を超えて鈍化しました。昨年 11月に政府がガソリンなどの燃料価格を引上げたことを受 けて、12月のCPI上昇率は前年同月比+8.36%に加速しま したが、1月は同+6.96%、2月は同+6.29%と2ヵ月連続の 鈍化となりました。原油安などで物価が落着きを見せる中 インドネシア中央銀行(BI)は2月17日の金融政策決定会 合で利下げに踏切りました。インドネシアルピア安が進む 中で一段の利下げは難しいと考えられますが、CPI上昇率 が予想以上に鈍化したことを受けて、将来的には追加利 下げを行うとの見方も浮上しています。 インドネシア ルピア安 円高 産業 0.7 2006年12月 2008年12月 2010年12月 2012年12月 2014年12月 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 上記のグラフは2006年12月29日からの推移を示しています。 (100インドネシアルピア対 円レート) インドネシアの政府関係者は3月10日、今後2年間に国内 11ヵ所でニッケル製錬所を建設予定であることを明らかに しました。インドネシア政府は、原材料が加工されずに輸 出されることは国内産業の育成を妨げるとの考えに基づき 銅やニッケルなどの鉱石を未加工のままで輸出することを 2014年1月から原則として禁止しています。11ヵ所のニッケ ル製錬所が完成すれば、2018年には未加工鉱石の輸出 が禁止される前年(2013年)の輸出量の50%に相当する ニッケル鉱石の加工ができるようになると政府関係者は述 べています。 英国プルーデンシャル社はイーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社です。最終親会社およびそのグループ会社は主に米国で事業を展開 しているプルデンシャル・ファイナンシャル社とは関係がありません。 1/2 ご参考資料 Vol.100(対象期間:2015年3月2日~2015年3月13日) [インドネシア基礎講座] 為替市場動向:早期利上げ観測で、米ドル一段高 3月6日に発表された2月の米雇用統計で市場予想を上回る雇用拡大が示されたことから、米国の早期利上げ観測が強まり、昨年後半から の米ドル高が一段と進みました。雇用統計発表前の1米ドル=120円前後から一時122円台まで円安が進み、インドネシアルピアも他の多く の通貨同様に下落しました(図表1)。しかし、為替市場で起きていることは、米国の順調な景気拡大と金融緩和政策が終了に向かう中での 米ドル高です。インドネシアルピアは過去1年間(2014年3月13日~2015年3月13日)に対米ドルで13.7%下落しましたが、対円では2.2%上 昇しています(図表2)。また、経常赤字は2013年の対国内総生産(GDP)比3.18%から2014年の同2.95%に縮小するなど、インドネシアの経 済ファンダメンタルズは着実に改善しています。インドネシア政府とBIは、経常赤字の一段の削減など通貨安定策を講じる方針ですが、ジョ コ大統領は「ルピア安は外部要因による一時的なものである」と述べ、大きな懸念とは考えていないことを示しました。 (図表1)主要通貨の対米ドル騰落率 (2015年3月5日*~3月13日) 3月13日) 2% (図表2)インドネシアルピアの1年間の騰落率 (2014年3月13日~2015年3月13日) (2014年3月13日 2015年3月13日) 5% 2.2% 0% 0% -2% -4% -5% -6% ロシア 中国 日本 インド マレーシア シンガポール トルコ インドネシア 豪州 ニュージーランド カナダ 英国 韓国 スイス ユーロ 南アフリカ ブラジル -8% 票 -10% -15% 対円 -13.7% 対米ドル * 米雇用統計発表前日 (注)ユーロ以外は、通貨の国名を示す。 出所:図表はいずれもBloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社について 165年以上の歴史を有する英国の金融サービスグループの一員です。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社は、1999年の設立以来、日本の投資家のみなさまに資産 運用サービスを提供しています。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社は、英国、米国、アジアをはじめとした世界 各国で業務を展開しています。 ●最終親会社グループはいち早くアジアの成長性に着目し、アジアでは14の国や地域で生命保険および 資産運用を中心に金融サービスを提供しています。最終親会社グループの運用資産総額は、2014年 6月末現在、約4,570億ポンド(約78兆円、1ポンド=172.63円)に上ります。 アジア株式・債券の運用拠点であるイーストスプリング・インベストメンツ(シンガポール)リミテッドについて ■アジア地域を幅広くカバーする資産運用会社で、インドネシアを含むアジア株式・債券に関する専門知識と豊富な経験を最大限活用した運用を行い ます。 ■株式運用においてはボトムアップ・アプローチによる銘柄選択で厳選したポートフォリオの構築とリスク管理を重視、債券運用においては金利、クレ ジット、為替に対してファンダメンタルズ、バリュエーション、テクニカル等複数の視点で分析、ポートフォリオを構築し、トータル・リターンの最大化を目 指した運用を行います。 [当資料に関しご留意いただきたい事項] 当資料は、インドネシアの証券市場と政治、経済、文化等にかかる情報提供のみを目的として、イーストスプリング・インベストメンツ株式会社(「当社」)が 株式会社DZHフィナンシャルリサーチに情報提供を依頼し作成したもので、特定の金融商品等の勧誘・販売を目的とするものではありません。また、金融 商品取引法に基づく開示資料でもありません。当資料には、現在の見解および予想に基づく将来の見通しが含まれることがありますが、事前の通知なく これらを変更したり修正したりすることがあります。また、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。当資料で使用しているグラフ、パ フォーマンス等は参考データをご提供する目的で作成したものです フォ マンス等は参考デ タをご提供する目的で作成したものです。数値等の内容は過去の実績や将来の予測を示したものであり、将来を保証するもの 数値等の内容は過去の実績や将来の予測を示したものであり 将来を保証するもの ではありません。当資料は信頼できると判断された材料を使い、十分な注意を払って作成していますが、当社および株式会社DZHフィナンシャルリサーチ は、必ずしもその正確性、完全性をお約束するものではありません。また、掲載された企業につきましては、あくまで直近のトピックとしてご紹介させてい ただいたものであり、個別銘柄の売買の推奨を意図したものではなく、当社が運用を行う投資信託への組入れを示唆するものでもありません。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第379号 加入協会 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会 150318(06) 2/2
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