ご参考資料 Vol. 99 (対象期間:2015年2月16日~2015年2月27日) インドネシア中央銀行(BI)が予想外の利下げに踏切ったことを受けて、インドネシアでは株高、債券高となりました。インドネシ イ ドネシ 中央銀行( )が予想外 利下げに踏切 た とを受け イ ドネシ は株高 債券高となりました イ ドネシ アの代表的株価指数であるジャカルタ総合指数は世界的な株高も追い風となって史上最高値を更新し、インドネシア10年国債 利回りは大幅に低下(価格は上昇)しました。為替市場では、インドネシアルピア安円高となりました。利下げについては、 2ページ目の基礎講座をご参照ください。 [株式市場]ジャカルタ総合指数の推移 (ポイント) 6,000 5 000 5,000 日付 終値 2月13日 2月20日 2月27日 5,374.17 5,400.10 5,450.29 [株式市場] セクター別では、予想外の利下げを受けて商業・サービスが対象期 間中に6.1%上昇して値上り率トップとなったほか、建設・不動産、金 融なども上昇しました。個別銘柄でも、メディア会社のエラン・マコタ・ テ ク ノ ロギが+15.2% ロギが+15 2% 、 小売のマタハリ・デパートメント 小売のマタハリ・デパ トメ ント・・ ストア が +14.1%となるなど商業・サービスセクターの銘柄の上昇が目立ちま した。 週間騰落率 (前週末比) 0.5% 0.9% 4,000 3,000 [債券市場] インドネシア10年国債の利回りは、予想外の利下げを受けて大きく 低下(価格は上昇)しました。海外投資家によるインドネシア国債保 1,000 有残高の増加額は、2014年の1年間で137.7兆ルピアでしたが、2015 2006年12月 2008年12月 2010年12月 2012年12月 2014年12月 年は2月25日までのわずか2ヵ月足らずで47.0兆ルピアに達していま 出所:Bloomberg L L.P.のデ P のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 タに基づきイ ストスプリング インベストメンツ作成。 す す。 2,000 上記のグラフは2006年12月28日からの推移を示しています。 [為替市場] [債券市場]インドネシア自国通貨建て10年国債利回りの推移 25% 日付 利回り 20% 2月13日 2月20日 2月27日 7.50% 7.21% 7.06% 15% 為替市場では、予想外の利下げに加えて、インドネシア中央銀行 (BI)総裁が2月27日に輸出拡大に向けルピア安を容認する発言を 行ったことから、インドネシアルピアは対象期間中に対円で0.6%安、 対米ドルで1.1%安となりました。 変化幅 (前週末比) -0.29% -0.15% [ニュース] 10% ジ 大統領 ジョコ大統領、国家警察長官の人事案取下げ 家警察長官 人事案 げ 5% 0% 2006年12月 2008年12月 2010年12月 2012年12月 2014年12月 政治 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベトメンツ作成。 上記のグラフは2006年12月29日からの推移を示しています。 [為替市場]インドネシアルピアの対円レートの推移 インドネシアルピア高円安 (円) 1.5 1.3 日付 為替レ ト 為替レート 2月13日 2月20日 2月27日 0.928 0.924 0.922 週間騰落率 (前週末比) -0.4% -0.2% 急成長のアストラ社、昨年は小幅減益 1.1 0.9 インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は2月18日、国会で既 に承認されていた警察長官の人事案を取下げ、副長官を 新たな警察長官とする人事案を発表しました。当初指名さ れた人物に汚職容疑がかかったものの、後日地方裁判所 は容疑自体を無効とする判断を下しました。インドネシア では閣僚の汚職が大きな問題となっていますが、ジョコ大 統領の今後の政権運営の手腕が注目されます。 企業 業績 インドネシア ルピア安 円高 0.7 2006年12月 2008年12月 2010年12月 2012年12月 2014年12月 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 上記のグラフは2006年12月29日からの推移を示しています。 (100インドネシアルピア対 円レート) インドネシア最大の自動車販売会社であるアストラ・イン ターナショナルは、同国の自動車販売台数が急拡大する 中で増収増益を続けてきましたが、2014年は小幅の減益 となりました。インドネシアの自動車販売台数は2009年の 48.6万台から2013年の123万台まで2.5倍以上に増加しま したが、2014年は120.8万台とわずかに減少しました。アス トラ社は、2009年から2013年まで売上高が1.97倍、純利益 が1 93倍と急成長してきましたが 2月26日に発表された が1.93倍と急成長してきましたが、2月26日に発表された 2014年の業績は、売上高が前年比4%増の201兆7,010億 ルピア、純利益が同1%減の19兆1,810億ルピアと増収減 益となりました。しかし、同社の好調な農業部門や金融 サービス部門が自動車部門の不振を補いました。 英国プルーデンシャル社はイーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社です。最終親会社およびそのグループ会社は主に米国で事業を展開 しているプルデンシャル・ファイナンシャル社とは関係がありません。 1/2 ご参考資料 Vol.99(対象期間:2015年2月16日~2015年2月27日) [インドネシア基礎講座] 金融政策:原油安などによる物価の落着きで利下げ余地 昨年10月に誕生したジョコ政権は、11月に燃料価格を引上げると同時に物価上昇圧力を抑えるため政策金利を引上げました。そして今年 1月には長年の財政健全化の課題となっていたガソリンに対する補助金の廃止を遂に実現させました。しかし、インドネシア中央銀行(BI)は 2月17日の金融政策決定会合で、昨年11月に7.5%から7.75%に引上げた政策金利をわずか3ヵ月で7.5%に戻し、これは市場からは予想外 の利下げと受取られました(図表1)。今回の利下げは、原油など商品価格の下落により物価が落着きを見せている中、国内景気を下支え するために行われたものと見られます。BIは同日の会見で、今後もインフレは目標レンジの下限まで鈍化するであろうとの見通しを示しまし た。2015年に入り、世界各国が相次いで利下げなどの金融緩和を実施しています(図表2)。 (図表1)政策金利とCPI上昇率*(前年同月比)及び インフレ目標の推移(2013年1月~2015年2月) インフレ目標の推移(2013年1月 2015年2月) (図表2)世界各国の主な金融政策の決定事項 (2015年1月~2015年2月) (2015年1月 2015年2月) 10% 発表日 9% CPI上昇率 8% 7% 2013年5月 5.75% 6% 2014年11月 2015年2月 7.50% 7.75% 2013年11月 7.50% 政策金利 票 5% (3.5%~5.5%) 4% インフレ目標 (3%~5%) 3% 2013年1月 2013年7月 2014年1月 2014年7月 2015年1月 (注)折れ線グラフは政策金利とCPI上昇率、面グラフはインフレ目標を示す。 * CPI上昇率は2015年1月まで。 出所 インドネシア中央銀行の公開資料とインドネシア統計局のデ タに基づきイ 出所:インドネシア中央銀行の公開資料とインドネシア統計局のデータに基づきイー ストスプリング・インベストメンツ作成。 国/地域 金融政策の決定事項 1月15日 インド 政策金利の引下げ(8.00%⇒7.75%) 1月15日 スイス 政策金利の引下げ(-0.25%⇒-0.75%) 1月20日 トルコ 政策金利の引下げ(8.25%⇒7.75%) 1月21日 カナダ 政策金利の引下げ(1.00%⇒0.75%) 1月22日 ユーロ圏 ロ圏 量的緩和の導入 1月30日 ロシア 政策金利の引下げ(17%⇒15%) 2月3日 オーストラリア 政策金利の引下げ(2.50%⇒2.25%) 2月4日 中国 預金準備率の0.5%引下げ 2月17日 インドネシア 政策金利の引下げ(7.75%⇒7.50%) 2月24日 トルコ 政策金利の引下げ(7.75%⇒7.50%) 出所 各種報道に基づきイ ストスプリング インベストメンツ作成 出所:各種報道に基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社について 165年以上の歴史を有する英国の金融サービスグループの一員です。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社は、1999年の設立以来、日本の投資家のみなさまに資産 運用サービスを提供しています。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社は、英国、米国、アジアをはじめとした世界 各国で業務を展開しています。 ●最終親会社グル プはいち早くアジアの成長性に着目し アジアでは14の国や地域で生命保険および ●最終親会社グループはいち早くアジアの成長性に着目し、アジアでは14の国や地域で生命保険および 資産運用を中心に金融サービスを提供しています。最終親会社グループの運用資産総額は、2014年 6月末現在、約4,570億ポンド(約78兆円、1ポンド=172.63円)に上ります。 アジア株式・債券の運用拠点であるイーストスプリング・インベストメンツ(シンガポール)リミテッドについて ■アジア地域を幅広くカバーする資産運用会社で、インドネシアを含むアジア株式・債券に関する専門知識と豊富な経験を最大限活用した運用を行い ます。 ■株式運用においてはボトムアップ・アプローチによる銘柄選択で厳選したポートフォリオの構築とリスク管理を重視、債券運用においては金利、クレ ジ ト 為替に対して ジット、為替に対してファンダメンタルズ、バリュエーション、テクニカル等複数の視点で分析、ポートフォリオを構築し、トータル・リターンの最大化を目 ダメ タ ズ バリ シ テク カ 等複数の視点で分析 ポ ト リオを構築し ト タ リタ の最大化を目 指した運用を行います。 [当資料に関しご留意いただきたい事項] 当資料は、インドネシアの証券市場と政治、経済、文化等にかかる情報提供のみを目的として、イーストスプリング・インベストメンツ株式会社(「当社」)が 株式会社DZHフィナンシャルリサーチに情報提供を依頼し作成したもので、特定の金融商品等の勧誘・販売を目的とするものではありません。また、金融 商品取引法に基づく開示資料でもありません。当資料には、現在の見解および予想に基づく将来の見通しが含まれることがありますが、事前の通知なく これらを変更したり修正したりすることがあります。また、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。当資料で使用しているグラフ、パ フォーマンス等は参考データをご提供する目的で作成したものです。数値等の内容は過去の実績や将来の予測を示したものであり、将来を保証するもの ではありません。当資料は信頼できると判断された材料を使い、十分な注意を払って作成していますが、当社および株式会社DZHフィナンシャルリサーチ はありません 当資料は信頼 きると判断された材料を使 十分な注意を払 作成し ますが 当社および株式会社 ナ シ リサ チ は、必ずしもその正確性、完全性をお約束するものではありません。また、掲載された企業につきましては、あくまで直近のトピックとしてご紹介させてい ただいたものであり、個別銘柄の売買の推奨を意図したものではなく、当社が運用を行う投資信託への組入れを示唆するものでもありません。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第379号 加入協会 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会 150304(05) 2/2
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