「VBA 延納・物納申請書」システムのご利用と注意事項 - Soft

■ 「VBA 延納・物納申請書」システムのご利用と注意事項について
≪システムのご利用について≫
このシステムは、データ入力用のユーザーフォームと表示と印刷用のエクセルのワークシートにより構成されて
います。
このシステムの利用には、Microsoft 社の Excel 2013/2010/2007 が必要になります。
このシステムは、Excel のマクロを有効にしないと使用できないため、Excel のマクロを有効にする方法は、「マク
ロを有効にする方法.pdf」ファイルをダウンロードして確認してください。
≪システムの使用許諾書について≫
このシステムをご利用いただくには、下記の「システムの使用許諾書」に同意をしていただくことが使用条件とな
っていますのでご了承ください。
1)システムの使用期限
平成 26 年版のシステムの使用期限は、使用開始日から平成 27 年 12 月 31 日までとなっています。
平成 27 年版のシステムの使用期限は、使用開始日から平成 28 年 12 月 31 日までとなっています。
このシステムは使用期限の経過後は使用することができません。
2)著作権および所有権
本システムの著作権および所有権は Soft-j.com が所有します。
3)使用権
本システムの使用権は、使用者が所有する一台のコンピュータで使用することを意味します。
本システムの使用権は、いかなる方法によっても第三者に譲渡および貸与することはできません。
本システムを制作者の許可なく、ホームページ、雑誌などへの掲載をすることはできません。
4)免責事項の明示
本システムが使用できないことまたは本システムの使用および使用結果について、使用者および第三者の直接的
および間接的ないかなる損害に対しても、本システムの制作者ならびに掲載者は一切の責任を負いません。
計算誤りまたは印刷誤りがないか必ず使用者自らによって確認していただき、本システムによって発生した計算
誤りまたは印刷誤りは、使用者の責任で対処していただくという原則で使用してください。
損害の可能性について、制作者が事前に知らされていた場合でも同様とします。
あらゆる損害に対する免責をご承諾いただくことを使用条件とします。
≪システムの注意事項について≫
1)ファイル名の変更について
システムのファイル名は変更しないでそのまま使用してください。
ファイル名を変更すると「
『Microsoft Visual Basic』実行時エラー'9':インデックスが有効範囲にありません。
」とい
う VBA エラーが発生します。
2)IME モードの設定について
日本語の IME モードのため、数値入力で半角の入力モードが不安定になる場合があります。
入力用ユーザーフォームの数値の入力欄は、自動的に半角モードになるように設定します。
しかし IME を全角モードのままで入力用ユーザーフォームを開くと、数値入力の IME の動作が不安定になる。入
力用ユーザーフォームを開く際には、必ず IME の全角モードを OFF にしてから開くことが必要になります。
Windows XP Excel2003 のサポート終了について
マイクロソフト社による Windows XP Excel2003 のサポートは平成 26 年 4 月で終了します。このサポート終了に
より、平成 26 年 4 月以降は弊社でも Excel2003 以前での動作の保証はできません。
このシステムの仕様は、ユーザー様からの機能追加および仕様変更のご要望により予告なく変更することがありま
すのでご了承ください。
■ 「VBA 延納・物納申請書」システムについて
「VBA 延納・物納申請書」は、延納申請書と物納申請書および金銭納付困難理由書を作成します。
相続人、相続財産、相続税額のデータから延納申請書と物納申請書と金銭納付困難理由書の表示と印刷をします。
平成 27 年 1 月以降の相続で、一般の相続の場合と農業相続人がいる場合の納税猶予の計算に対応します。
相続税は金銭での一括納付ができない場合には、延納または物納の申請ができます。
延納税額と物納税額の計算には、相続した財産と申請者の財産、収入金額と生活費から金銭納付困難理由書を作成
する必要があります。
このシステムでは、相続人全員の延納税額と物納税額及び利子税の計算から、相続税の納付予定表を作成すること
ができます。
このシステムは、相続人・被相続人、相続税額・相続財産、延納申請書、物納申請書、金銭納付困難理由書データ
の入力用フォームがあります。
「VBA 相続税申告書」から相続人・被相続人と相続税額・相続財産のデータを読込処理することができます。
延納申請書と物納申請書には、この他に「担保提供関係書類チェックリスト」
「物納手続関係書類チェックリスト」
「抵当権設定登記承諾書」
「納税保証書」「担保提供書」「境界線に関する確認書」「工作物等の越境の是正に関する
確約書」 「物納財産売却手続書類提出等確約書」など多くの書類が必要になります。
延納申請と物納申請に必要な書類は、国税庁のホームページからダウンロードできます。
金銭納付困難理由書で計算した延納許可限度額と物納許可限度額は、延納申請書と物納申請書にはコピーされない
仕様になっています。 延納申請書の延納申請税額と物納申請書の物納申請税額は、それぞれ金銭納付困難理由書の
許可限度額を参考に入力してください。
延納の利子税は、各年の延納期限の末日に納付した場合で計算しています。そのため延納期限のよりも早く納付し
た場合は利子税の計算は違ってきますのでご注意ください。
延納の利子税の割合は、日本銀行が定める基準割引率により変更されます。
このシステムを公開する時点の利子税の特例割合で計算していますので、申請書を計算するときの利子税の特例割
合につきましては お近くの税務署または国税庁のホームページでご確認をお願いいたします。
このシステムのパスワードを解除すると、CSV ファイルへのデータを保存できるので、複数のデータの管理ができ
ます。納付税額の試算をされるには、
「ファイルへの保存」処理でデータを保存してください。
■「VBA 延納・物納申請書」では以下の帳票が作成できます。
・被相続人・相続人一覧表
・相続財産の種類別価額表
・相続税の延納申請書
・延納申請の担保目録及び担保提供書
・不動産等の財産の明細書
・金銭納付を困難とする理由書
・延納の利子税計算書
・相続税の物納申請書
・物納申請の財産目録
・相続税納付額合計表
≪「VBA 延納・物納申請書」システムのデータ入力と申請書について≫
「VBA 延納・物納申請書」システムで使用するデータの入力用ユーザーフォームとエクセルの表示と印刷用シート
です。
■ 「VBA 延納・物納申請書」システムのメインメニュー
このシステムのメインメニューは「開始」「編集」「表示」「印刷」「ヘルプ」「HP情報」「終了」のコマンド
ボタンの構成になっています。
○「開始」
使用者データの登録、データの削除、ファイルへの保存と読込ができます。
○「編集」
ユーザーフォームから延納申請書、物納申請書、金銭納付困難書データの登録と編集を行います。
○「表示」
延納申請書、物納申請書、金銭納付困難書の表示用 Excel ワークシートに移動します。
○「印刷」
延納申請書、物納申請書、金銭納付困難書の印刷用 Excel ワークシートを印刷します。
全データを一括印刷は、印刷途中での中止はできません。
○「ヘルプ」
システムの使用方法や年末調整についての簡単なヘルプを、PDF ファイル形式で表示します。
○「HP情報」
Soft-j.com のホームページを表示して、システムの最新情報とエラー情報の確認ができます。
○「終了」
「終了」ボタンでシステムを終了して Excel に戻ります。データを保存してから Excel の設定を元に戻しますので、
システムの終了時には必ずこのボタンを使用してください。
■ 「開始」メニューとシステム設定
「開始」メニューで使用者データの登録からシステムの初期設定をします。
○ 編集データの削除
全ての編集中のデータを一括削除します。
一括削除したデータは復元ができませんので、データの削除処理の前には「ファイルへの保存」処理でバックアッ
プをしてださい。
○ ファイルへの保存
システムに登録してあるデータを、CSV ファイルへの保存処理でバックアップします。
○ ファイルから読込
CSV ファイルにバックアップしたデータを、ファイルから読込処理でシステムに復元します。
※ 以下の手順で、入力したデータを新しいバージョンのシステムに引き継ぐことができます。
1・「開始」メニューの「ファイルへの保存」でデータを CSV ファイルへ保存して古いシステムを終了します。
(ファイル名は自由につけることができます。)
2・新しいシステムを解凍して、パスワードを解除します。
3・「開始」メニューの「ファイルから読込」で CSV ファイルからデータを新しいシステムに読み込みます。
「ファイルへの保存」処理の前にシステムを解凍すると、入力したデータは消えてしまいますので注意してく
ださい。
≪ご注意≫
エクセルのファイルは、決して堅牢ではありません。ファイルの読込と保存やデータの入力のために破損すること
があります。そのためデータの定期的なバックアップをお願いします。
○ 相続税データ読込
「VBA 相続税申告書」システムから相続人と被相続、相続税額、相続財産のデータを「VBA 延納・物納申請書」
システムに移行します。
○ パスワードの解除
編集データの保存とシート印刷には、パスワード(ライセンスキー)の解除が必要です。
■ 「編集」メニューと入力用ユーザーフォーム
被相続人と相続人、相続財産と相続税額、延納申請書、物納申請書、金銭納付困難書のデータを入力します。
■ 被相続人と相続人データの入力用フォーム
被相続人(死亡した人)の氏名、フリガナ、生年月日、
年齢、住所、職業を入力します。
法定相続人や遺贈を受けた人の氏名、フリガナ、生年月
日、年齢、郵便番号、住所、電話番号、職業などを入力
します。
法定相続人の氏名から法定相続分のデータを入力しま
す。各相続人の法定相続分の合計が必ず1になるように
入力してください。
■ 相続財産と相続税額データの入力用フォーム
○ 相続税額
相続税の総額を、各相続人の実際の分割割合に応じて按
分計算します。各相続人の相続税額から、配偶者の税額
軽減など税額控除の金額を控除します。
さらに税額控除の控除後の金額から、相続時精算課税の
贈与税額を差し引いて、各相続人の納付税額を求めてい
ます。
○ 相続財産の種類別価額表
相続税申告書の第15表から各相続人の相続財産を種
類別に集計して、債務と葬式費用を差し引き課税される
相続財産の価格を計算します。
相続税のかかる財産を「土地・土地の権利」「家屋・構
築物等」「有価証券・債権」「現金・預貯金等」「事業・
家庭用財産」「その他の相続財産」に区分します。さら
に「みなし相続財産」として生命保険金や死亡退職金の
金額も入力します。
○ 債務・葬式費用
債務および葬式費用などの相続債務を控除して、相続税
のかかる遺産の総額を計算します。
差し引くことができる債務は、被相続人が死亡したとき
にあった債務で確実と認められるものです。
葬式費用は債務ではありませんが、相続税を計算すると
きは遺産総額から差し引くことができます。
※ 「VBA 相続税申告書」システムから相続人と被相続、相続税額、相続財産のデータを「VBA 延納・物納申請
書」システムに移行することができます。
■「延納申請書」データの入力用フォーム
相続税は金銭で納付することが原則ですが、相続税額が
10 万円を超え、金銭で納付することを困難とする事由
がある場合は、申請によりその納付を困難とする金額を
限度として担保を提供することにより年賦で納付する
ことができます。
この延納期間中は利子税の納付が必要となります。
延納申請は、
「延納申請書」
「金銭納付を困難とする理由
書」「担保提供書類」などを申告期限までに税務署へ提
出します。
○ 延納の要件
延納は次に掲げるすべての要件を満たす場合に、許可を
受けることができます。
① 相続税が 10 万円を超えること
② 金銭で納付することを困難とする事由があり、かつ、
その納付を困難とする金額を限度としていること
③ 延納税額及び利子税の額に相当する担保を提供す
ることただし、延納税額が 50 万円未満で、かつ、
延納期間が 3 年以下である場合には担保を提供しな
くても延納の許可を受けることができます。
④ 延納しようとする相続税の納期限又は納付すべき
日(延納申請期限)までに、延納申請書に担保提供
関係書類を添付して税務署長に提出すること
○ 担保の種類
延納の担保として提供できる財産の種類は、次に掲げるものに限られます。
① 国債及び地方債
② 社債、その他の有価証券で税務署長が確実と認めるもの
③ 土地
④ 建物、立木、登記された船舶などで保険に附したもの
⑤ 鉄道財団、工場財団などの財団
⑥ 税務署長が確実と認める保証人の保証
相続又は遺贈により取得した財産に限らず、相続人の固有の財産や共同相続人又は第三者が所有している財産であ
っても担保として提供することができます。
○ 延納から物納への変更
延納の許可を受けた相続税額がその後に延納することが困難となった場合は、申告期限から 10 年以内で納期限が到
来しない税額については延納から物納への変更を行うことができます。
■「物納申請書」データの入力用フォーム
相続税は、金銭で納付することが原則ですが、相続税に
ついては、延納によっても金銭で納付することを困難と
する事由がある場合は、申請によりその納付を困難とす
る金額を限度として一定の相続財産による物納ができ
ます。
物納申請をした場合には、物納財産を納付するまでの期
間に応じ、利子税の納付が必要となります。ただし、税
務署の手続に要する期間は利子税が免除されます。
物納申請は、
「物納申請書」
「金銭納付を困難とする理由
書」「物納手続関係書類」などを申告期限までに税務署
へ提出します。土地を物納するには、その土地の地積測
量と隣地との境界標の設置、隣地の所有者との境界確認
書などが必要です。
○ 物納の要件
物納は次に掲げるすべての要件を満たしている場合に、
許可を受けることができます。
① 延納によっても金銭で納付することを困難とする
事由があり、かつ、その納付を困難とする金額を限
度としていること
② 物納申請財産は、納付すべき相続税の課税価格計算
の基礎となった相続財産のうち、次に掲げる財産及
び順位で、その所在が日本国内にあること
第 1 順位 国債、地方債、不動産、船舶
第 2 順位 社債、株式、証券投資や貸付信託の受益証券
第 3 順位 動産
○ 管理処分不適格財産と物納劣後財産
管理処分不適格財産は、担保権が付いた不動産、権利について係争中の不動産、境界が未確定の土地、譲渡制限が
ある株式など物納することができない財産です。
物納劣後財産は、市街化区域以外の区域内の土地、居住用または事業用の建物と敷地(物納申請した場合を除く)、
事業休止中の法人株式など他に物納にする適当な財産がない場合に限り物納することができる財産のことです。
なお相続時精算課税による贈与財産は、物納の対象とすることはできません。
○ 物納手続関係書類の提出期限
納期限又は納付すべき日(物納申請期限)までに物納申請書に物納手続関係書類を添付して提出する必要がありま
す。
■「金銭納付を困難とする理由書」データの入力用フォーム
○ 延納・物納する相続税額の計算
「金銭納付を困難とする理由書」は「延納申請書」また
は「物納申請書」を税務署に提出する場合に作成します。
「納付すべき相続税額」から「納期限までに納付できる
税額」を差し引いて「延納許可限度額」を計算します。
さらに「延納によって納付できる税額」を差し引いて「物
納許可限度額」を計算します。
○ 相続した現金と預貯金と換価容易な財産
相続税申告書から現金と預貯金の金額および相続債務
と葬式費用の金額が表示されます。
換価容易な財産とは相続、遺贈により取得した次のもの
・その他の有価証券等、出資証券、抵当証券、商品券等
・預貯金以外の債権で退職金、貸付金、未収金等
・ゴルフ会員権等の権利で取引市場があるもの
・養老保険、財産形成貯蓄、生命保険などで解約による
負担が少ないもの
相続した現金と預貯金から支出したその他の支払費用
・墓地、墓石の購入費用
・相続登記の費用
・税理士費用など
○ 相続人の固有の現金と預貯金と換価容易な財産
申請者の現金の額は、申請者の固有財産に係る納期限
(納付すべき日)における手持ちの現金の額
預貯金の額は、申請者の固有財産に係る預貯金について、
主な取引金融機関名とその納期限における残額
定期預金等で払出期日が納期限には到来していないも
のについても、納付困難金額の計算に当たってはその日
現在の残額を記載します。
換価の容易な財産は、申請者の固有財産に係る換価の容
易な財産の種類と納期限における時価見込み額を記載
します。
○ 申請者の生活費及び事業経費の計算
生活費の計算における国税徴収法の規定による金額
・申請者は 100,000 円×12 月
・配偶者その他の親族は 45,000 円×12 月×人数
・前年の所得税額、源泉所得税額、地方税、社会保険料
生活費の検討に当たって加味すべき金額
・治療費、養育費、教育費の支払額、住宅ローンなどの
経常的な支払い
・その他申請者等の資力・職業・社会的地位・その他の
事情を勘案して社会通念上適当と認められる金額
申請者が負担すべき金額
生活費のうち申請者が負担すべき額として、一定の算
式により計算された金額
○ 事業経費の計算及び生活費の計算
事業費の計算は前年の実績により年間事業の経費から、
臨時的な支出項目及び減価償却費を除いた額です。
経済情勢等をふまえた変動等の調整金額は、季節的な変
動、その他経済情勢等より事業経費の額を調整します。
当面の生活費(3月分)うち申請者が負担する額は、年
間の生活費の額に3/12を乗じた額です。
当面の事業経費の額は、年間の事業に要する経費から臨
時的な支出項目及び減価償却費を除いた額に1/12
を乗じた額です。
○ 延納の納付金額の計算
経常収支による納税資金は年間の収入見込み額から年
間の生活費及び事業経費を差し引いた額(年間納付可能
資金)に延納年数を乗じて納税資金を計算します。
延納年数は物納申請に係る相続税額が、延納申請税額で
あったとみなした場合に適用することができる延納可
能年数(最長)となります。
臨時的収入は概ね1年以内に見込まれる臨時的な収入
(資産の譲渡、貸付金の回収、退職金の受給等)です。
臨時的支出は概ね1年以内に見込まれる臨時的な支出
(事業用資産の購入等)です。
■ 延納期間及び利子税
▼ 延納期間と利子税の割合
イ 通常の場合
延納期間は最長 5 年、利子税の割合は年 6%となります。
ロ 相続又は遺贈により取得した財産の価額の合計額のうちに、不動産、不動産の上に存する権利、立木、事業用
の減価償却資産 及び一定の同族会社株式(以下「不動産等」といいます。)の価額の占める割合(以下「不動
産等の割合」といいます。
)が 50%以上 75%未満の場合
その不動産等の価額に対応する延納全額については、原則として、延納期間が最高 15 年、利子税の割合が年 3.
6%となります。
不動産等以外の価額に対応する延納税額については、延納期間が最高 10 年、利子税の割合が年 5.4%となり
ます。
ハ 不動産等の割合が 75%以上の場合
その不動産等の価額に対応する延納税額については、原則として、延納期間が最高 20 年、利子税の割合が年 3.
6%となります。
不動産等以外の価額に対応する延納税額については、上記ロと同様になります。
※ 上記イの場合で延納税額が 50 万円(ただし、上記ロでは 150 万円、上記ハでは 200 万円)未満のときの延納
期間については、その延納税額を 10 万円で除して得た数(1 未満の端数切り上げ)に相当する年数に制限され
ます。
▼ 利子税の割合の特例
延納税額にかかる利子税の割合については特例が設けられています。
各年の延納特例基準割合が 7.3%に満たない場合の利子税の割合は、次の算式により計算される割合(特例割合)が適
用されます。
(算式)延納利子税割合(年割合)× 延納特例基準割合 ÷ 7.3% ※ 0.1%未満の端数は切り捨て
延納特例基準割合
各分納期間の開始の日の属する年の前々年の 10 月から前年の 9 月までの各月における銀行の新規の短期貸出約定平
均金利の合計を 12 で除して得た割合として各年の前年の 12 月 15 日までに財務大臣が告示する割合に、年 1%の割
合を加算した割合のことです。
■ 特定物納制度(延納から物納への変更)
延納の許可を受けた相続税について、その後に延納条件を履行することが困難となった場合には、申告期限から 10
年以内に限り、 分納期限が未到来の税額部分について、延納から物納への変更を行うことができます。
特定物納申請をした場合には、物納財産を納付するまでの期間に応じ、当初の延納条件による利子税を納付するこ
ととなります。
なお、特定物納に係る財産の収納価額は、特定物納申請の時の価額となります。
■ 物納の管理処分不適格財産及び物納劣後財産
後順位の財産は、税務署長が特別の事情があると認める場合及び先順位の財産に適当な価額のものがない場合に
限って物納に充てることができます。
特定登録美術品(美術品の美術館における公開の促進に関する法律第 2 条第 3 号に規定する登録美術品で相続開始
の時において既に登録を受けているものをいいます。)については、上記の順序にかかわらず一定の書類を提出する
ことにより物納に充てることができます。
物納に充てることができる財産は、管理処分不適格財産に該当しないものであること及び物納劣後財産に該当する
場合には、他に物納に充てるべき適当な財産がないこと
物納しようとする相続税の納期限又は納付すべき日(物納申請期限)までに、物納申請書に物納手続関係書類を添
付して税務署長に提出すること
▼ 管理処分不適格財産
次に掲げるような財産は、物納に不適格な財産となります。
イ 不動産
・担保権が設定されていることその他これに準ずる事情がある不動産
・権利の帰属について争いがある不動産
・境界が明らかでない土地
・隣接する不動産の所有者その他の者との争訟によらなければ通常の使用ができないと見込まれる不動産
・他の土地に囲まれて公道に通じない土地で民法第 210 条の規定による通行権の内容が明確でないもの
・借地権の目的となっている土地で、その借地権を有する者が不明であることその他これに類する事情があるもの
・他の不動産(他の不動産の上に存する権利を含みます。)と社会通念上一体として利用されている不動産若しくは
利用されるべき不動産又は二以上の者の共有に属する不動産
・耐用年を経過している建物(通常の使用ができるものを除きます。
)
・敷金の返還に係る債務その他の債務を国が負担することとなる不動産
・その管理又は処分を行うために要する費用の額がその収納価額と比較して過大となると見込まれる不動産
・公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある目的に使用されている不動産その他社会通念上適切でないと認め
られる目的に使用されている不動産
・引渡しに際して通常必要とされる行為がされていない不動産
ロ 株式
・譲渡に関して金融商品取引法その他の法令の規定により一定の手続が定められている株式で、その手続がとられ
ていないもの
・譲渡制限株式
・質権その他の担保権の目的となっているもの
・権利の帰属について争いがあるもの
・共有に属するもの(共有者全員がその株式について物納の許可を申請する場合を除きます。
)
ハ 上記以外の財産
その財産の性質が上記の財産に準ずるものとして税務署長が認めるもの
▼ 物納劣後財産
次に掲げるような財産は、他に物納に充てるべき適当な財産がない場合に限り物納に充てることができます。
・地上権、永小作権若しくは耕作を目的とする賃借権、地役権又は入会権が設定されている土地
・法令の規定に違反して建築された建物及びその敷地
・土地区画整理法による土地区画整理事業等の施行に係る土地につき仮換地又は一時利用地の指定がされていない
土地(その指定後において使用又は収益をすることができない土地を含みます。
)
・現に納税義務者の居住の用又は事業の用に供されている建物及びその敷地(納税義務者がその建物及び敷地につ
いて物納の許可を申請する場合を除きます。
)
・劇場、工場、浴場その他の維持又は管理に特殊技能を要する建物及びこれらの敷地
・建築基準法第 43 条第 1 項に規定する道路に 2 メートル以上接していない土地
・都市計画法の規定による都道府県知事の許可を受けなければならない開発行為をする場合において、その開発行
為が開発許可の基準に適合しないときにおけるその開発行為に係る土地
・都市計画法に規定する市街化区域以外の区域にある土地(宅地として造成することができるものを除きます。)
・農業振興地域の整備に関する法律の農業振興地域整備計画において農用地区域として定められた区域内の土地
・森林法の規定により保安林として指定された区域内の土地
・法令の規定により建物の建築をすることができない土地(建物の建築をすることができる面積が著しく狭くなる
土地を含みます。
)
・過去に生じた事件又は事故その他の事情により、正常な取引が行われないおそれがある不動産及びこれに隣接す
る不動産
・事業の休止(一時的な休止を除きます。
)をしている法人に係る株式
■ 「表示」メニューと表示と印刷ワークシート
延納申請書、物納申請書、金銭納付困難書、相続財産と相続税額のデータをワークシートで表示と印刷をします。
■ 相続税の延納申請書
■ 相続税の物納申請書
■ 金銭納付を困難とする理由書
■ 不動産等の財産の明細書
■ 延納の担保目録及び担保提供書:土地
■
延納の利子税計算書
■ 物納財産目録(土地・家屋用)
■ 相続財産の種類別価額表
■
相続税納付額合計表