投資のヒント - 三井住友トラスト・アセットマネジメント

Column
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「投資のヒント」
2015年3月11日
※以下、ピムコジャパンリミテッド提供のレポートをご紹介します。
足元のブラジルレアルの動向と今後の投資ポイント
 足元で調整は進むが、レアルは通貨安競争とイールドハンティングの流れに対応可能な通貨
 当局は引き続き高金利政策によるインフレ抑制を最優先し、インド式の構造改革を進める姿勢
 レアル投資では中長期で相対的に高いインカムを積み上げ、経済の回復を待つ姿勢が重要
2月以降レアルは再び調整局面に
レヴィ新財務相の就任後、財政健全化策の発表や追加利上げの実施を背景にレアルは1月は堅調に推移。2月以降は当局による
為替、財政健全化策の実現性に対する思惑や石油大手ペトロブラス社の格下げなどを背景に1レアル=40円を下回る水準まで調整
2015年初来のブラジルレアルの推移(対円)
年初来のレアルの主な変動要因
(+)レヴィ新財務相のもと、増税案や支出削減案など
財政健全化に向けた具体的な施策を続々と発表
47
(+)ブラジル中央銀行は年初以降も追加利上げを継続
45
(円)
レヴィ財務相がレアル安
抑制策の縮小を示唆
+0.5%の
追加利上げ
46
44
(-)レヴィ財務相がレアル安抑制策縮小を示唆
43
(-)石油大手ペトロブラス社が汚職問題の影響で決算
発表が遅れる中、ムーディーズ社が同社を格下げ
42
(-)緊縮財政策の大統領令が上院で否決されるなど、
新政権の進める財政健全化策が難航
40
緊縮財政策の大統
領令を上院が否決
燃料税の再導入等
の増税案を提示
ムーディーズが
ペトロブラス社を格下げ
41
給与税減税措置の廃止
等の支出削減案を発表
39
+0.5%の追加利上げ
38
期間:2014年12月31日~2015年3月6日
出所:WMロイター
37
12月31日
1月15日
1月30日
2月14日
1レアル
=39.7円
3月1日
レアル =「通貨安競争」と「イールドハンティング」に対応可能という強みは不変
足元では政策面での舵取りに対する思惑がレアルの変動性を高めているものの、年初より高まる「通貨安競争」と「イールドハン
ティング」の流れに対し、レアルは高金利政策による「通貨安への対応」と「利回り面での魅力の高まり」が相対的な強みに
各国の政策金利の推移
「通貨安競争」と「イールドハンティング」
(%)
 米国での利上げが視野に入るなか、利下げなど緩和策
を強化する国が増加。通貨安によって輸出面からの回
復を狙う「通貨安競争」の様相が高まる
14
 マイナス金利が導入される国もみられるなど、依然として
世界的な低金利が続くなか、より高い利回りを求める
「イールドハンティング」の動きが加速
10
ブラジル
12.75%
12
利下げによる通貨安競争の中
でもブラジルは利上げを継続
8
インド
7.50%
高金利政策が維持されるレアルは特異な存在
6
 ブラジルはインフレ抑制を政策上の最優先課題とし追加
利上げを継続。「通貨安競争」と一線を画す
中国
5.35%
4
メキシコ
3.00%
豪州
2.25%
カナダ
0.75%
 10%以上の利回りを有するレアルは、「イールドハンティ
ング」の面からも魅力が高まる
期間:2013年2月末~2015年3月6日
出所:ブルームバーグ
2
0
13年2月
13年8月
14年2月
14年8月
15年2月
※上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。
当資料はピムコジャパンリミテッドの情報を基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基
づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。
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レアル投資の今後のポイント
ポイント①:レヴィ財務相を中心とした「インド式構造改革」は続く
<これまでの政策>
<これからの政策>
インフレ抑制
インフレ抑制
財政健全化への課題は多いが、改革への意志は固い
 今年1月に新財務相に就任したレヴィ氏は、これまでの
大衆迎合的な財政支出を見直し、財政再建に取り組む
姿勢を明確化
 「利上げと財政緊縮によるインフレ圧力の抑制」という姿
は、近年において回復著しいインドの改革アプローチと
類似
 足元では財政健全化に対し政権と議会の間の意見の不
一致が表面化したことが市場の不安材料に。短期的に
は同国が格下げされるリスクは残るも、現政権の財政健
全化の実現に対する意志は固い
2015年3月6日時点 出所:PIMCO
 利上げの継続の
明確化
 持続的な利上げ
 レアル買い介入
インフレには
×
逆効果
インフレに
も効果
積極的な財政政策
財政引き締め
 社会福祉策の充実
 財政支出の削減
 積極的な減税
 増税
低失業/高賃金の中で
の財政刺激策はインフレ
の温床に
利上げ/緊縮財政ともに
インフレ抑制に効果
ポイント②:利上げ継続のトーンを強める姿勢は、レアルの金利面での魅力を高める
ブラジルのインフレ率(左)と政策金利(右)の変化
(2012年末と足元*の比較)
利上げによるインフレ/レアル安抑制姿勢を強める
 3度にわたり延長された為替介入プログラムが3月末で
予定通り終了するとの観測もレアルの売り要因に
 当局は利上げ継続のトーンを強めることで「インフレ抑
制」を達成する姿勢を徐々に明確化。利上げによる金利
面での魅力の高まりはレアルの買い材料に
 足元のレアル下落は既に輸入品の物価上昇を通じて中
央銀行の目標上限を上回る水準までインフレ率を押し上
げており、インフレ抑制を最優先課題とする当局は無制
限のレアルの下落は容認しない見込み
*足元は左図は2015年2月末時点、右図は2015年3月6日時点
出所:ブルームバーグ
(%)
8.0
7.0
6.0
(%)
14.0
7.70
12.75
12.0
当局の
目標上限
=6.5%
10.0
7.25
8.0
5.84
6.0
4.0
5.0
2.0
4.0
0.0
2012年末
時点
2012年末
時点
足元*
足元*
ポイント③:中長期でインカムを積み上げ、ブラジル経済の回復を捉える投資が有効
中長期での回復を捉える投資=インカムの積み上げ
 レヴィ財務相を中心とした利上げと緊縮財政によるインフ
レ抑制を柱にした政策は、短期的にはブラジルの経済成
長を鈍化させる見込み
 既に同様の政策で回復著しいインドで見られるように、イ
ンフレ率をまず安定させることでバランスのとれた息の長
い成長を目指すことが可能に
 金利面での魅力が圧倒的に高まるレアルへの投資を通
じて中長期でインカムを積み上げ、ブラジル経済の回復
を捉える投資が、足元の「イールド・ハンティング」、「通貨
安競争」の環境でも特に有効に
各通貨の短期金利の比較
(%)
12.5
11.6
10.0
6.9
7.5
5.2
5.0
2.3
2.5
2.8
1.0
0.0
カナダ
ドル
豪ドル
メキシコ
インド
ブラジル
ルピー
レアル
中国元
ペソ
2015年3月6日時点 出所:ブルームバーグ、JPモルガン
使用した短期金利はカナダドル、豪ドルは銀行間手形1か月の利回りを、その他通貨はJPモルガンELMI+の各サブインデックスの利回りを使用
※上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。
当資料はピムコジャパンリミテッドの情報を基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基
づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。
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