特集法人所得税とVATを中心に解説ＶＡＴの還付請求が多いベトナムの税金還付制度の概要と実務上の留意点ては還付申請がよく行われるため調査担当官も経験があり、会社が還付を行う理由や調査のポイントについても慣れていることが多い。そのため、税務調査を行い、還付するまで比較的短時間で終了している。一方でその他の税目、法人所得税や個人所得税で還付申請が行われた場合、調査担当官には経験がほとんどないため、還付に関する税務調査が終了する時期が予測できないことが多しかしながら、還付申請に対するしたがって、本稿では、ＶＡＴを谷中　靖久中谷　剛之このようにベトナムではさまざま税務調査は、税務当局が主体的に動 KPMG Vietnam 公認会計士有限責任あずさ監査法人公認会計士ベトナムの税金還付制度は税務行政な税金が還付制度の対象となるが、中心に、法人所得税および個人所得い。法に定められている。税務行政法通達くものではないため、調査担当官のびその留意点ならびに対応策を解説ＶＡＴを除いて還付申請があまり行金に関する税務調査にもかかわらする。税も含めて還付が生じるケースおよナムにおいても他の国と同様、企業ず、他の税目の追徴に関する指摘が対応は、一般的に遅い。また、還付「 Circular156 」という）において、税金の還付は次の条件に合致する場合が税金の還付申請を行う場合、原則行われ、これを認めないと還付を行われていないのが現状である。ベトに認められている。として税務調査が実施され、完了しＶＡＴの還付わないといった事態になり、指摘を認めた結果、還付金が減額されると税務当局による調査が行われた後に規制上、還付申請がなされた場合、に還付の理由を問わず行われる。法れると速やかに入金されているのがけて行われ、問題ないことが確認さ後２カ月以内に最大で１カ月程度かＶＡＴ還付の税務調査自体は申請採用している。ＶＡＴは物品の販売業主が控除方式（インボイス方式）をベトナムのＶＡＴはほとんどの事いったことも生じている。還付が行われる場合と、まずは還付通常である。そのため、還付申請後や役務提供の対価に課税され、仕入 ⑴ 通常の活動から発生する還付が行われた後で当局による調査が行何年もの間還付が認められず、還付少額である場合を除き、税目ならび還付申請時の税務調査は還付金がないと還付金は入金されない。・同一の税目から発生した税金金額、遅延利息ならびに罰金（以下、「税負債」という）を控除（相殺）後・税金過払いから６カ月以内に発生する税負債が存在しないでは付加価値税 Circular 156 われる場合が規定されている。調査れに係るＶＡＴは仕入ＶＡＴとし（、以下、「ＶＡＴ」 Value Added Tax という）、特別消費税、環境保護税、金が入金されないということはほとでき、仕入ＶＡＴ控除後に残った売が行われた後に還付が行われる場個人所得税およびその他の税金等のただしこれはＶＡＴの還付申請に上ＶＡＴについて申告・納税するこて、売上ＶＡＴから控除することが日以内限定した状況である。ＶＡＴについんど起きていない。合、還付申請書類受領からに調査を行い、結果を通知すると規還付手続が規定されている。ただし、法人所得税や関税においても還付が定している。 40 発生し得る状況は生じる。経理情報●2015.3.10（No.1407） 25 第6章（ Circular156/2013/TT-BTC 、以下、 ASEANの税金還付ガイド