案 - 旬刊経理情報

特集 連続特集第4弾
年度のみの表示が行われる場合に
は、
株主資本等変動計算書において、
い、当該買取請求による自己株式取
得に際し、分配可能額を超える金銭
条1項に規定す
の支払がされたときに義務を負う取
締役等が、会社法
十)。
⑾ 渡辺邦弘
「解説会 会社法改正に伴う法務省
令改正の解説」『月刊監査役』(2015年4月)
、
頁。
(会計規
るべき取締役等の規定に追加された
る剰余金の配当等に関して責任をと
464
期首残高に対する影響額を区分表示
するとともに、当該影響額の反映後
⑶ 株式買取請求に応じて株
式を取得した場合に責任を
負うべき者に関する規定の
整備
改正会社法において、株式の併合
の期首残高を記載することとされた
ことを踏まえ、会社計算規則の株主
の 4 ① )に 伴
159
はじめに
会計監査の観点から平成
年改正
会社法等に関連 する事項として、平
一部 改 正の公 開 草 案 を 公 表 した。 以
いう)
および監査基準委員会報告書の
である「監査役等」として、
取締役会、
ケーションを行うべき「統治責任者」
基報 ED第9項、品基報1ED第
え て 監 査 等 委 員 会 が 明 記 さ れ た( 監
監査役、監査役会、監査委員会に加
改正会社法等への
対応
項一等)
。 ま た、 本 年 3 月 に 金 融
庁・東証から公表されたコーポレー
計として、「監査等委員会設置会社」
改正会社法では、株式会社の機関設
の 監 視・ 監 督 を 求 め て い る( コ ー ド
外取締役の役割・責務として、経営
「 コ ー ド 原 案 」と い う )で は、 独 立 社
ト ガ バ ナ ン ス・ コ ー ド 原 案( 以 下、
当該改正に関連する品質管理基準委
が新設された(会2十一の二)。これ
第 1 章 で 述 べ た と お り、 平 成
員 会 報 告 書1号「 監 査 事 務 所にお け
年
下、公開草案の主な内容を紹介する。
有限責任 あずさ監査法人
公認会計士
坂本 幸寛
監査報 「監査役等とのコミュ
ニケーション」(案)
等の改正概要
監査人の義務の明確化など
と と な っ た こ と( 会
株主による買取請求が認められるこ
により端数となる株式について反対
⑦)
。
資本等変動計算書の表示に関する規
定が改正されている
(会計規
改正会社法において、募集株式の
引受人等は、募集株式の払込金額の
払込み等を仮装した場合には、株式
会社に対し、払込みを仮装した払込
金額の全部の支払等をする義務を負
うこととされた
(会 の2①等)
。こ
れに基づき、募集株式の引受人等が
義務の履行により株式会社に対して
)
。
他方、
支払われた金銭等の額は、その他資
本剰余金とされる
(会計規
42
原案原則4─7、
4─8)
。当原則も
ED 」という )を 公 表 し、
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引受人等ではなく、仮装に関与した
ことを理由として責任を負う取締役
年2月 日、日本公認会計士協
会は、監 査 基 準 委 員 会 報 告 書 「 監
成
の 3)に は 特 段 の 規 定 が 設 け ら れ て
査役等とのコミュニケーション」(以下、
等がその義務を履行した場合
(会
おらず、通常の損害賠償の責任と同
「監基報
ることになる ⑾。
和久 友子
(わく・ともこ)
有限責任 あずさ監査法人 パートナー
公認会計士
監査業務のほか、
品質管理本部にて監査の
品質管理業務を担当。2000年~ 2002年
の通商産業省産業政策局
(現 経済産業
省経済産業政策局)企業行動課勤務、
2002年~ 2009年の法務省民事局調査
員。
日本公認会計士協会監査基準委員会コ
ミュニケーション起草委員会委員長。著書
『会社法決算の実務
(第9版)
』
『
、会社法の計
算詳解
(第2版)
(
』いずれも中央経済社)
等
多数。
29
26
様に、損益取引として会計処理され
213
260
260
に対応して、会計監査人がコミュニ
260
26
213
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る品質管理」(以下、「品基報1ED」と
経理情報●2015.5.1(No.1412)
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第2章
27
96
⑵ 出資の履行の仮装に係る
義務が履 行 さ れ た 場 合 に 関
する規定の整備
改正会社法の要点詳解【会計監査編】