高浜原発3・4号機の再稼働について

2015 年予算特別委員会小委員会 知事総括質疑
光永敦彦(日本共産党・京都市左京区)
2015 年 3 月 6 日
日本共産党の光永敦彦です。引き続きまして質問をいたします。
高浜原発3・4号機の再稼働について
まず、高浜原発3・4号機の再稼働について伺います。
先日、京都府は関西電力と、いわゆる「安全協定」を締結しました。しかし「再稼働に対する同意権」はまっ
たく抜け落ちて、高浜原発の再稼働は協定の対象外となりました。知事は今回の安全協定に関西電力による事前
説明と府の意見に対する回答義務が明記されたことをもって、一歩前進と評価されているようですが、私は、む
しろこの時期にこの内容で安全協定を結んだことが、事実上、再稼働に同意したとみなされるものとなるのでは
ないか、と極めて重大だと受け止めております。
そこで、複合災害やすでに搬入されているプルサーマル等は検証していない、など決して安全とはいえない新
規制基準にもとづく安全審査が了承され、この秋にも再稼働が狙われる高浜原発3・4号機について、本府は今
後、どのように対応し、知事としてどう行動するのか、お答えください。
【知事】一つ重大な協定上の問題があるのですけれども、同意権というのは、これは福井県と関西電力の協定の
なかで、明確に了解を得るとなっているのは、唯一増設だけなのです。ですから、同意権自身というのは、福井
県と関西電力との協定のなかには書いてございません。逆に言うと事前協議ですから、了解と事前協議、書き分
けているので、普通の解釈でいけば、そちらのほうは同意権ではないという解釈になるわけです。ですから、協
定をもとにして、あれは同意権とかそういうことをいっているのではないというのが、私は普通に法学部的な解
釈をしていけばそういうふうになっていく。どちらかというと、歴史的な協議とか、経緯とか、そうした関係の
なかでのやりとりのなかでつくられたのであって、その点からすると、むこうは事前協議だけですから、それに
対して私たちはきちっと意見を申し上げて、回答をもってやっていく、これは日本語でいえば協議ですよ、はっ
きり言いますと。そこらへんまで持っていくことができたということで、私は前進をしたということを申し上げ
ているのでありましてですね、その点についてはご理解いただきたいと思っております。それから、実際問題と
して事前協議が行われるのは、重大事故で止まったときですから、定期稼働の今度のときには、福井県の協定自
身も適用がありません。それは、福井県も認めておられるところであります。
そのなかで、私どもは今回、高浜原発3・4号機再稼働についてでありますけれども、2月の 12 日に、申請基
準に適合しているとの原子力規制委員会からの許可を受けたところでありますので、それにもとづいて私たちは
これからしっかりと、まず、今回やっていくことは初めてだと思うのですけれども、高浜発電所にかかわる地域
協議会を設置いたしましたので、このなかにおいて、関西電力、原子力規制庁からこの内容をまず説明を受ける。
そして、そのときには、私どもにつきましては、原子力専門委員も同席していただきまして、安心安全について
そういう話をして、それに対して京都府としての意見を述べて、安心安全の確保をまず講じていくということが
まず、第一になっていくと思います。そしてそのあとは、まさに説明会と、そして意見を言っていく、そうして
そのあとの流れは、それに応じて、また考えていくことになろうかと思います。
【光永】福井のことは私も存じておりますけれども、問題は、知事自身も認められたように、今回の高浜原発3
号・4号機の再稼働が差し迫っておりますね。そのときに京都府は安全協定を結びました。その上に立って、で
は、今後どうするのかということが問われているのではないかと思うのです。この間、いろいろなアンケートが
されていますけれども、マスコミの調査では、
(原発から)30 キロ圏内にある立地自治体以外の周辺 117 市町村
のうち、再稼働への同意権がないことに 60 市町村が妥当だと思わないというアンケートもありましたし、また、
住民団体のアンケートでも、30 キロ圏内の 180 人の議員のうち、9割近くが同意権を必要と述べられたうえで、
住民説明会も必要だとおっしゃっておられます。
そこで、高浜原発3号・4号の再稼働との関係で、同意権を求めるべきと改めて考えますが、その点はいかが
かということと、先ほどの知事の答弁だと、京都府は説明を受けるということがありましたけれども、私は、原
子力規制委員会からの説明も、関西電力からの説明も、これは住民説明会を開くべきだと考えますが、いかがで
すか。
【知事】ですから、同意権の問題は、さっき申しましたように、福井県と関西電力の協定の問題ではないわけで
す。そのわりには、政府のほうが、立地自治体に同意を求めなさいとおっしゃっている。そうした点について、
根拠を明確にしてください。なぜ、京都府としては立地自治体という形になるのか、ならないのかということも
含めて、政府に対して問いただしていかなければならないと考えているところであります。ですから、その同意
権の問題について、なんとなく、同意権がないのですていっているで、その、福井県との協定がないと同意権が
ないということを、光永議員はご存知のようなのですけれども、私も聞いたが多くの方が、
「ああ、そうなんです
か」と正直いって、おっしゃっている現状でありまして、その点については、ぜひともその委員会を通じて、府
民のみなさんにもご理解いただきたいと思っているところであります。
そして、そのうえで私どもは、まさに地域協議会を設けたところでありますから、あそこにおいての意見を聞
いていくということのなかで、しっかりとした安心安全のやりとりを展開していくことになろうかなと思ってお
りまして、これはまさに、全国でも初めての試みとして行っていくことになろうと思っておりますので、そうし
た点をふまえて、安心安全のまず過程をつくりあげていくということに努力をしていきたいと考えております。
【光永】同意権については、知事もいろいろなところでおっしゃってますけれども、協定も含めて、法的な整備
を国がしっかりするというのは当然のことだと、私たちは当然だと思うのです。ただし、いまこの局面、つまり
再稼働が狙われているという局面で、
府民の代表としてどう行動するのかということが、
すごく大事なわけです。
例えば、函館の市長さんなんかは、大間の原発の建設にあたって、同意権がないから、裁判まで起こされていま
す。沖縄県では、新米軍基地建設にあたり、これは原発の話ではありませんけれど、あらゆる手段を講じて、知
事が県民の代表としてがんばりますということで、県民と一緒になって取り組みを進めておられるのです。そう
いうことを考えると、私は、いま、このときに、知事が再稼働について、しっかりと、
「再稼働すべきではない」
ということを表明することこそ、一番大事なことではないかと考えているのです。その点はいかがでしょうか。
【知事】私も専門家ではないわけですので、この問題については。しっかりと専門家にきいていただき、安心安
全について判断していただくというのが、まず、第一にやるべきことではないでしょうか。そして、そうした状
況というものを住民の代表である府議会、または、市町村の場合は市町村議会でお話していくなかで、住民の理
解を得ていくように努力をしていくということが、一番筋という形になって、何も聞いていない段階から、いき
なり私がまた、 判断をするというのも、これまた、協定を結んで、説明を受けてやっていくという筋からする
と、ちょっと飛び越えた話だというふうに思います。
【光永】結局、いろんなところで論議があるのは、国が決めることですと。関西電力が再稼働を申請することで
す。専門家に意見は聞きますと、全国どこでも同じ論議がされているのです。知事も同じですよ。ここは問題な
わけですよ。つまり、責任もって府民の代表として、どうするのかということを、政治家として意見を表明する
ことが、一番いいわけです。そこがはっきりしていないから、結局、関西電力八木社長が記者会見で、京都府の
申し入れにより、同意権のない協定を結ばせていただきました、みたいなことを平気でいわれるわけですね。あ
とで抗議して、謝罪されたようですけれども、それは、一枚も二枚も上手なわけですよ。
だから、そういう協定を結んだもとで、いま知事が協定の中身も含めて、同意権が本当に必要なのだと、それ
が取られない以上は、再稼働はやらないのだということを府民にむかってしっかりというということが、私は政
治家がいまとるべき態度だと、そのことを強く求めて、次の質問に移りたいと思います。
「ブラック企業規制条例」を全国に先駆けて制定すべき
【光永】次に、雇用問題について伺います。
青年のみなさんが、先日、京都府に申し入れをされたと思います。それで、本府議会にも請願が提出されてい
ます。そこで、青年のみなさんから実情を聞きました。
「仕事のシフトをバイトが作るなど、本当に常態化してい
る」ということから、大変だという話をたくさんお聞きしました。そこで、深刻な雇用実態が、なかでも大手チ
ェーン店をはじめとしたアルバイトや非正規雇用の実情を把握すること、ブラックバイトも含めた総合的な労働
相談窓口の拡充することや、
中学校や高校で労働法の教育を行うことなどを盛り込んだ
「ブラック企業規制条例」
を全国に先駆けてつくってはどうかと考えますが、知事のお考えはいかがでしょうか。
【知事】いわゆるブラック企業に対する規制の条例なのですけれども、一番重要になるのは、条例事項、法律な
ら法律事項というように、
権利義務の抑制の部分をどういう形で構成するかというところでありまして、
例えば、
相談ですとか、そういう問題でしたら、我々、気軽に労働相談ができるように、府内全大学の 42 キャンパスにチ
ラシ、ポスターを配布している。また、セブンイレブンを対象に 229 店全店にチラシの配架をお願いしておりま
すし、
府の一般労働相談や若者等労働ホットラインなども相談窓口をつくって、
周知徹底をはかっておりますし、
そのなかでやっている。さらに、若者の早期離職率が高いなど、就労環境について課題をかかえている企業につ
いては、社会労務士が訪問して就労環境の改善など、社員の定着につながるアドバイスを実施して、設備投資つ
いて助成を行っている。それから、労働教育についても、労働条件や給与、各種保険などの具体的な事例をまと
めた専用テキストをつかった 出前講座を中学生から大学生を対象に実施しているという形で、一応、やってい
るわけであります。そうしたところからすると、その条例をつくるところの条例事項にあたるものは、一体どう
いうところになるのかというのが、一番大事だと思うので、その点を含めて検討すべき話ではないでしょうか。
【光永】その点も含めて検討して、
「ブラック企業規制条例」
、成立させていただきますように強く求めておきた
いと思います。私もその成立にために、全力をつくしたいと思います。
それで、長時間労働の解決もどうしても必要なわけです。その際、足元の京都府職場がどうかということは、
これまでわが党も、くりかえし、この改善、体制の充実などを求めてきましたし、先ほども、他の委員からも、
そういう意見もあったところです。
そこで、職員団体の調査によりますと、昨年6月に、6時 30 分以降に退庁した職員が 1114 人。7月も 1042
人。10 月にいたっては、ノー残業デーなのに、1000 人という、これは委員会の審査でも指摘をしたところであり
ます。職員からは、
「現場や府民の声を直接聞きに行くなどの取り組みができていない」という声が出ています。
これは、せっかく努力されてスキルがあっても、府民のみなさんの直接的な努力や御苦労や政策立案にどうして
も必要な実態がつかめないということになっているのではないかと思います。
そこで、府職員を増やすための職員採用計画を策定する必要があると考えますが、いかがでしょうか。
【知事】人件費に、制限がなければ良いわけでありますけれども、どこかを増やせば、どこかを削らなければな
らない。ですから、職員を増やすときに、では、どこを削るのですかという話をしないかぎり、この問題はなか
なか難しいと思います。しかも、地方財政計画上、我々はある面でいくと、分権を求めているわけでありますけ
れども、人件費に関しては、一定の枠がかかっている。そうしたなかで、私どもも、採用計画をある程度立てて
やっておりますけれども、さらにいま状況が続いている、例えば、大規模災害、福島だけでも 20 人近い人を派遣
しておりますので、そうした状況をふまえて、新たにいわば早期の試験を行ったり、いろんな形で前倒しを行っ
たりして人員の確保を行ってきているということであります。なかなか、難しい話ではありますけれども、こう
したなかでも職員のみなさんの健康に注意するように、これからも全力をあげてまいりたいと考えております。
【光永】職員を増やすというところが、非常に大事な局面だと思います。
人員削減がされ、外部委託がどんどん進むというなかで、そのことが結局、府民とそこにお住まいの地域に重
大な影響を与えているということが出ているかと思うのです。
例えば、府立洛南病院では、6人おられた調理員が4人になっていて、今春一人が定年退職の予定です。そう
なると、24 時間 365 日、給食を治療の一環としてどう提供していくのかということで、まさに、質の担保が問わ
れるような事態が起こるわけです。また、公共事業の設計業務もコンサルがやっているということになっていた
り、さらに道路パトロールも広域で人が減り、チーム編成に支障をきたすというような話も職場ぎわから、悲鳴
のように声があがってきています。
先日、私、驚いたのですけれども、建設交通部の書面審査で、答弁のなかで「先日、京都府建設業協会と面談
し、府の行う社会人の採用については控えると胸張って述べた。
」とありました。副知事も聞かれていたと思いま
す。これは、府の技術職員が減り、本府が社会人採用をする方針をもち、建設業協会などにお願いにいったと聞
いています。その際に、
「せっかく民間で育てた技術職員を横取りするつもりなのか」と、批判があがって、その
批判されたことに端を発して、先ほどの答弁につながっているわけです。つまり、職員を減らしすぎていて、技
術継承もできていなくて、結局、即戦力がいるようになって、業界団体に求めて、批判を浴びるという、これは
大企業が即戦力を求めているやり方とまったく同じになっているのですね。
そこまできているということだから、
これでは府民の安心安全も守れない事態になっているのではないでしょうかと、その点の認識はいかがでしょう
か。
【知事】まさに、状況を考えていただくとわかると思うのですけれども、東日本の大震災を我々は経験して、そ
ちらのほうにいまも 20 人近い職員を派遣している。
そうしたときに3年連続でいままで経験したことのない災害
に見舞われている。これはすべて、いままで経験したことのないことばかりなのですよ。そうしたなかで我々は
社会人採用を含めて努力をしている。そこへまた、アベノミクスの公共事業が入ったから、一般の会社のほうも
人手不足になってきているというさまざまな要因が重なってきているということをご理解いただきたい。そのな
かで、今回も私どもも経験者採用、たぶん他の府県からでありますけれども、何人か行うとか、努力をしていま
要員の確保に努めているところであります。
【光永】知事、そうおっしゃるのでしたら、振興局再編前にあった土木事務所職員は、現在 25 年段階で 113 人減
っています。技術職員も 46 人減っています。こういう事態をつくって、先ほど述べたような事態が起こっている
わけですから、やはり職員を増やすことが、府民の安心安全を守ることにつながるのだということを、政策目標
を掲げて計画をもっていただきたい。そのことを強く求めておきたいと思います。
地方創生については、知事とゆっくり論戦したかったわけですが、時間がないので、これにて質問とさせてい
ただきます。ありがとうございました。