エンジェル会便り(税務)「平成27年3月号」

たばこを吸わないと生命保険料は安くなる?
保険会社、契約する生命保険の種類、保障の金額にもよりますが、タバコを吸ってな
くて、血圧、体格、その他総合的な健康状態が良好の場合には、保険料が割り引かれる
ことがあります。最大で約30%程度割安となるので、利用するメリットは非常に大き
いです。
非喫煙者料率を採用する保険会社でかつ、非喫煙者料率の適用可能性がある保険商品
においては、是非とも活用したい制度です。
《どのような人が非喫煙者料率を使える?》
○ステップ1
前提としては、契約を検討する保険商品について、その保険会社にて、非喫煙料率を
採用している場合ですが、告知書には、
「過去1年以内に喫煙したことがありますか?」
という質問項目があります。ステップ 1:過去1年以内に喫煙をしていないことが必要で
す。
○ステップ2
「過去1年以内に喫煙をしていない!」と自己申告をすれば、保険会社が、非喫煙料
率を使ってくれるのでしょうか?答えはNOです。非喫煙者であることを証明する検査
を実施します。
では、どのような検査なのでしょうか?それは、唾液の検査「コチニン検査」という
ものです。けっしてニコチン検査ではありません。ややこしいですね。コチニンとはニ
コチンが体内に入ったあとで一定時間後に変わる物質のこと。つまり、「タバコを吸う」
→「ニコチンが体内に入る」→「ニコチンがコチニンに変化する」このようなメカニズ
ムなのだそうです。生命保険の唾液検査は、この唾液中のコチニンの残留の有無を調べ
ることで、タバコを吸っているかどうかを判定するということです。つまりニコチンが
体内に入っていなければコチニンは作られないため、コチニンがないということはタバ
コを吸っていないということですね。証明問題のようです。ステップ2:コチニン検査
でコチニン反応が出ないことが必要です。
ちなみに禁煙後 1 年以内にコチニン検査をしても多くの場合、コチニン反応が出てし
まうようです。元喫煙者が非喫煙者の割引料率で生命保険に加入する場合には、禁煙後
最低でも 1 年以上経過してから検査を受ける必要があります。
また、目安は 1 年ですが、吸っていたキャリアと本数などによって、タバコを止めて 1
年以上経っていても、「コチニン検査」で引っかかってしまうこともあるようです。そ
の場合は、もうしばらく期間をおいて、再度コチニン検査を受けるために契約手続きを
延期するか、それとも、非喫煙者料率をあきらめて、契約手続きを進めるか、の選択が
必要となります。
最近テレビで、目にすることがある禁煙外来治療のCMでも言っていますが、「喫煙
者の寿命は10年短くなる。やめれば、その10年を取り戻せる。」なかなか、インパ
クトのあるフレーズです。非喫煙になれば、将来に加入する生命保険料も安くなる可能
性もあります。
喫煙者にとっては、余計なお世話だと思いますが、非喫煙の各種メリットも考えてみ
られては?