XXXXX インドネシア中央銀行、予想外の利下げ

インドネシア中央銀行、予想外の利下げ
XXXXX
2012年2月以来およそ3年ぶりの利下げ、インフレ率の低下を予想
ご参考資料 2015年2月23日
2012年2月以来およそ3年振りの利下げ
(図表1) ジャカルタ総合指数の年初来推移
2月17日、インドネシア中央銀行(以下、BI)は政策金利を0.25% (2015年1月2日~2月20日)
引き下げ、7.5%としました。今回の利下げは2012年2月以来 (ポイント)
およそ3年振りのものとなりました。BIは昨年11月の臨時会合で、 5,500
燃料補助金削減に伴うインフレ懸念に対応して予防的に政策 5,400
金利を0.25%引き上げたばかりであり、金融市場ではBIが政策
金利を据え置くとの見方が大方を占めていました。インドネシア 5,300
の1月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比で+6.96% 5,200
と昨年12月の+8.36%から減速し、原油価格の大幅な下落に
よって足元の物価が落ち着きを見せているため利下げが適当と 5,100
判断したと見られます。BIのアグス総裁は同日の会見で、今後 5,000
01/02
01/16
01/30
02/13 (月/日)
もインフレ率は一段と低 下し2015~2016年はインフレ目標
出所:
Bloomberg
L.P.のデータに基づきイーストスプリングインベストメンツ作成。
レンジ(+3〜5%)の下限に落ち着くであろうとの見通しを示しまし
た。また通貨ルピアの下落基調が続いていることについては、
(図表2) 10年国債利回りの年初来推移
製造業の輸出競争力改善などから経常収支の赤字が改善する (2015年1月1日~2月20日)
との見解を述べました。サプライズとなった利下げでしたが、BI (%)
の発表後、市場では年内の追加利下げを期待する見方も出て 8.4
います。
市場の反応
8.0
2月20日の株式市場(ジャカルタ総合指数)は利下げ発表直前
の17日終値比で1.2%上昇の5,400.1ポイント、債券市場(10年
国債利回り)は同日比0.25%低下の7.2%、インドネシアルピア
は同日比0.8%下落の1ドル=12,859ルピアとなっています。
7.6
運用担当者からのコメント
今回の利下げは債券市場にはポジティブですが、通貨ルピアに
とっては注視が必要と考えられます。
<金融政策の動向> BIはインフレ見通しを前回から前向きに
変えており(インフレ目標3-5%の予想レンジ内→同予想レンジ
の下限)、少なくとも25bpsの追加利下げの可能性があると思わ
れます。一方で、BIは米国の利上げが新興国市場への資金
フローに与える影響を考慮し、今後は積極的な利下げには慎重
にならざるを得ず、市場の反応を見ながら金融政策を検討する
ものと思われます。
7.2
6.8
01/01
01/15
01/29
02/12
(月/日)
出所: Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリングインベストメンツ作成。
(図表3)インドネシアルピア(対米ドル)の年初来推移
(2015年1月1日~2月20日)
(ルピア)
13,000
ルピア安
12,800
12,600
12,400
<為替動向> 経常赤字の改善が小幅にとどまっている為、インド
ネシアは通貨安による輸入の需要抑制・輸出競争力の強化に 12,200
よって経常赤字の縮小を図っていくと考えられます。なお、外貨
準備高は順調に回復しており、今後通貨が過剰に売られる局面 12,000 01/01
では必要に応じてBIが介入して下支えすることが期待されます。
ルピア高
01/15
01/29
02/12
(月/日)
出所: Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリングインベストメンツ作成。
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