発行:兵庫県水産技術センター ℡(078)941-8601 兵庫のり研究所 ℡(078)942-1531 珪藻赤潮情報 KH-26-13(播磨灘) 平成 27 年 3 月 4 日 発行 珪 藻 赤 潮 プランクトン調 査 の結 果 をお知 らせします。 調 査 年 月 日 :3 月 2 日 〔調 査 箇 所 は地 図 上 に▲(東 部 )および●(西 部 )印 で表 示 してい ます。〕 概 況 播磨灘北部(高砂~赤穂)の沿岸域では、キートセロスを主体とした様々な珪藻類の出現が継 続しています。ユーカンピアの発生量及び分布範囲は前回の調査時(2/19)とほぼ同様です。コスキ ノディスクスはわずかに認められる程度まで減少しています。明石海峡周辺及び西淡を除く播磨灘北 部、西部では珪藻類の発生等により、DIN 濃度は低い状況です。 水温は、白浜以西では 8.6~9.5℃、家島諸島周辺では 8.3~8.6℃、江井ヶ島・高砂周辺で 8.6~9.0℃、明石海峡付近 並びに西浦では 9.0~9.8℃、鹿ノ瀬周辺では 8.6~9.4℃でした。 相生 網干 0.2 (0.3) 赤穂 0.3 (0.2) 0.1 (1.2) 0.3 (0.5) 1.1 (0.7) 1.1 (1.6) 0.1 (1.4) 家島 高砂 4.7 (0.9) 別府 東二見 3.4 (1.8) 0.4 (1.6) 坊勢 0.3 0.4 (2.0) (0.3) 1.6 (1.8) 1.2 (3.3) 溶存態無機窒素 DIN (μg-at/ℓ ) 白浜 尾崎 134 (70) 赤穂 53 (20) 140 (119) 9 (0) 36 (37) 家島 坊勢 15 (0) 37 (0) ※ 底層の値を( )で示しています。 林崎 5.3 (4.8)垂水 5.2 (4.7) 須磨 浦 森 仮屋 郡家 江井 相生 網干 2.9 (3.0) 1.9 4.3 (1.6) (4.4) 1.7 4.9 (1.6) (4.6) 富島 3.2 浅野 (2.7) 室津育波 2.9 (2.9) ※ 底層の値を( )で示しています。 江井ヶ島 ユーカンピア ( cells/mℓ ) 白浜 28 高砂 (111) 80 (66) 別府 97 東二見 (13) 65 江井ヶ島 10 (44) 0 林崎 0 (81) 0 (0) (0) 垂水 (12) 0 17 0 (0) (43) 5 (0) 0 (0) 0 (0) (0) 0 富島 浦 浅野 (0) 森 育波 室津 尾崎 0 (0) 郡家 江井 仮屋 須磨 相生 網干 0 (0) 赤穂 0 (0) 5 (0) 家島 0 (0) 0 (0) 0 (5) 0 (5) 坊勢 0 (0) 0 (0) 0 (0) コスキノディスクス ( cells/ℓ ) 白浜 5 (5) ) 5 (0) 0 (0) 高砂 別府 0 東二見 (5) 江井ヶ島 0 林崎 0 (0) (0) 0 0 (5) 0 (0) (0) 0 0 (0) (0) 富島 0 浦 浅野 森 (0) 室津育波 郡家 ※ 底層の値を( )で示しています。 江井 沿岸西部 12 点平均 DIN(μg-at/ℓ)※ 12 沿岸東部 11 点平均 DIN(μg-at/ℓ)※ 8 6 10 8 6 4 4 2 2 0 11月 12月 1月 2月 H21 H22 H23 H24 H25 H26 12 H21 H22 H23 H24 H25 H26 10 3月 4月 0 11月 沿岸西部 12 点平均 ユーカンピア細胞密度(cells /mℓ)※ 350 ~ H21 300 350 374 200 150 50 12月 1月 2月 3月 4月 0 11月 沿岸西部12 点平均 コスキノディスクス細胞密度(cells/ℓ)※ 500 400 ~ 1,847(H22) ~ 1,146(H24) H21 H22 H23 H24 H25 H26 300 200 4月 12月 1月 2月 3月 4月 沿岸東部11 点平均 コスキノディスクス細胞密度(cells/ℓ)※ 500 400 H21 H22 H23 H24 H25 H26 ~ 1,222(H22) ~ 687(H24) 300 200 100 100 0 11月 3月 H22 H23 H24 H25 H26 150 50 2月 H21 200 100 1月 沿岸東部 11 点平均 ユーカンピア細胞密度(cells /mℓ)※ 250 100 0 11月 12月 300 H22 H23 H24 H25 H26 250 仮屋 尾崎 0 (0) 須磨 垂水 12月 1月 2月 3月 4月 0 11月 12月 1月 ※1:数値はすべて表層の値です。2:調査地点は、沿岸東部 11 点は▲、沿岸西部 12 点は●で表示しています。 2月 3月 4月 平成27年3月2~3日の水平分布状況(表層、実測値) 溶存態無機窒素濃度(DIN、μg-at/L) ユーカンピア(cells/ml) 100 L H 50 50 コスキノディスクス(cells/L) H H 1 5 コスキノディスクスは、一部の海域でごくわずか に確認される程度です(5cells/L以下) 4 3 L 2 *Hは濃度又は密度が高く、Lは低いことを示しています 播磨灘における今後の栄養塩等に関する動向見込み 播磨灘北部(高砂~赤穂)の沿岸域では、キートセロスを主体とした様々な珪藻類の出現が継 続しています。ユーカンピアの発生量及び分布範囲は前回の調査時(2/19)とほぼ同様ですが、 シケによる海水混合や降雨等の気象条件により、再び増加する可能性もありますので、念のため 動向にご注意下さい。コスキノディスクスはわずかに認められる程度まで減少しています。 明石海峡周辺及び西淡を除く播磨灘北部、西部では珪藻類の発生等により、DIN 濃度は低い状 況が継続しています。気象庁の週間天気予報では、降水量は平年並みとされており、河口域周辺 では栄養塩の供給も期待されますが、全体の短期的な栄養塩濃度の推移は現状維持程度と考えら れます。 週間天気予報 気象庁 3 月 3 日 16 時 32 分 発表 ※気象庁ホームページより転載 向こう一週間の近畿地方は、気圧の谷や寒気の影響で雲が広がりやすく、雨や雪の降る日があ るでしょう。 最高気温、最低気温ともに、概ね平年並か平年より高いですが、期間のはじめと終わりは、平 年より低いところがある見込みです。 降水量は、平年並でしょう。 その他の情報 ・岡山県の調査 (3/2) では、 日生周辺海域の表層DIN は0.1~0.9μM、 ユーカンピアは60cells/ml 以下、コスキノディスクスは 30cells/L 以下でした。 ・香川県の調査については、以下の URL から参照してください。 http://www.pref.kagawa.jp/suisanshiken/jyouhou.htm 【今後の予定】 ・平成 27 年 4 月上旬まで毎月 3 回程度(上・中・下旬)の発行を予定しています。 ・次回は平成 27 年 3 月 12 日頃に発行予定です。 *この情報は、ホームページでも見ていただけます。以下のURLにパソコン等からアクセスして下さい。 http://www.hyogo-suigi.jp/
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