珪藻赤潮情報 KH-26-4 - 兵庫県立農林水産技術総合センター 水産技術

発行:兵庫県水産技術センター ℡(078)941-8601
兵庫のり研究所
℡(078)942-1531
珪藻赤潮情報 KH-26-4(播磨灘)
平成 26 年 12 月 5 日 発行
珪 藻 赤 潮 プランクトン調 査 の結 果 をお知 らせします。
調 査 年 月 日 :12 月 1 日 (西 部 海 域 )、4 日 (東 部 海 域 )〔調 査 箇 所 は地 図 上 に▲(東 部 )お
よび●(西 部 )印 で表 示 しています。〕
概 況 前回の調査時に比べて播磨灘北西部を中心に沿岸西部では、時化前だったこともありギナル
ディアやキートセロス等の珪藻類が増加し、DIN 濃度が急激に低下しています。ユーカンピアも北部
沿岸で確認されていますので、栄養塩や植物プランクトンの動向に注意してノリ養殖管理をお願いし
ます。水温は、白浜以西では 16.8~18.3℃、家島諸島周辺では 17.6~18.4℃、江井ヶ島・高砂周辺で
15.8~17.8℃、明石海峡付近並びに西浦では 17.0~17.7℃、鹿ノ瀬周辺では 16.5~17.8℃でした。
相生
網干
1.1
(1.2)
赤穂
1.5
(2.8)
2.2
(1.3)
6.8
(3.8)
1.3
(2.9)
1.5
(3.3)
2.0
(3.1)
家島
高砂
1.9
(1.7)
別府
東二見
6.5
(3.6)
2.3
(2.6)
江井ヶ島
6.1
(6.4)
4.1
3.4
(3.8) (4.3)
4.6
(5.0)
5.9
(6.1)
※ 底層の値を( )で示しています。
11
(19)
9
(2)
赤穂
尾崎
江井
7
(5)
0
(0)
家島
0
(17)
5
(0)
坊勢
0
(5)
0
(0)
※ 底層の値を( )で示しています。
ユーカンピア
( cells/mℓ )
高砂
36
(87)
16
(0)
0
(0)
0
(0)
別府
1
(0)
0
(2)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
須磨
郡家
白浜
33
(57)
7.2
(7.2)垂水
6.7
(6.5)
浦
森
仮屋
相生
網干
林崎
4.8
6.2
(4.8)
(6.5)
4.3
6.5
(4.6)
(6.5) 富島
5.6
浅野
(5.5) 室津育波
坊勢
4.0
(5.3)
溶存態無機窒素
DIN
(μg-at/ℓ )
白浜
東二見
江井ヶ島
0
(0)
0
(0)
0
(0)
富島
浦
浅野
森
育波
室津
仮屋
尾崎
郡家
江井
林崎
0
(0) 垂水
0
(0)
須磨
相生
網干
5
(0)
赤穂
15
(0)
5
(5)
家島
0
(0)
0
(0)
0
(5)
高砂
別府
15 東二見
(0)
江井ヶ島
5 林崎 0
(0)
(0)
5
0
(5)
0
(5)
(0)
0
0
(0)
(0)
富島
0
浦
浅野
森
(0) 室津育波
0
(0)
坊勢
5
(0)
0
(0)
5
(0)
コスキノディスクス
( cells/ℓ )
白浜
0
(10)
)
10
(5)
0
(15)
郡家
※ 底層の値を( )で示しています。
江井
沿岸西部 12 点平均 DIN(μg-at/ℓ)※
12
沿岸東部 11 点平均 DIN(μg-at/ℓ)※
8
6
10
8
6
4
4
2
2
0
11月
12月
1月
2月
H21
H22
H23
H24
H25
H26
12
H21
H22
H23
H24
H25
H26
10
3月
4月
0
11月
沿岸西部 12 点平均 ユーカンピア細胞密度(cells /mℓ)※
350
~
H21
300
350
374
200
150
50
12月
1月
2月
3月
4月
0
11月
沿岸西部12 点平均 コスキノディスクス細胞密度(cells/ℓ)※
500
400
~ 1,847(H22)
~ 1,146(H24)
H21
H22
H23
H24
H25
H26
300
200
4月
12月
1月
2月
3月
4月
沿岸東部11 点平均 コスキノディスクス細胞密度(cells/ℓ)※
500
400
H21
H22
H23
H24
H25
H26
~ 1,222(H22)
~ 687(H24)
300
200
100
100
0
11月
3月
H22
H23
H24
H25
H26
150
50
2月
H21
200
100
1月
沿岸東部 11 点平均 ユーカンピア細胞密度(cells /mℓ)※
250
100
0
11月
12月
300
H22
H23
H24
H25
H26
250
仮屋
尾崎
5
(0)
須磨
垂水
12月
1月
2月
3月
4月
0
11月
12月
1月
※1:数値はすべて表層の値です。2:調査地点は、沿岸東部 11 点は▲、沿岸西部 12 点は●で表示しています。
2月
3月
4月
平成26年12月1、3、4日の調査結果を統合した水平分布状況(表層、実測値)
溶存態無機窒素濃度(DIN、μg-at/L)
ユーカンピア(cells/ml)
コスキノディスクス(cells/L)
*Hは濃度又は密度が高く、Lは低いことを示しています
播磨灘における今後の栄養塩等に関する動向見込み
前回の調査時(11/20)に比べて、特に播磨灘北西部沿岸域では大型珪藻(ギナルディア、デト
ヌラ等)
、小型珪藻(キートセロス等)とも大幅に増加し、多種多様な珪藻類が混在して出現して
います。コスキノディスクスは、数は少ないですが全域で確認されています。また、ユーカンピ
アは、北部沿岸域を中心に前回調査時よりもやや増加しています。コスキノディスクスは、今後
短期間で大量発生する可能性は低いと考えられますが、ユーカンピアについては今後の動向にご
注意下さい。播磨灘の DIN 濃度は 1~7μg-at/ℓ の範囲で推移していますが、植物プランクトンの
発生量が多い北西部沿岸を中心に DIN 濃度が急激に下がっています。
気象庁の週間天気予報では、降水量は平年並みか平年より少ないとされ、まとまった雨量は期
待できないことから、短期的な栄養塩濃度の推移はやや減少傾向と考えられます。
週間天気予報 気象庁 12 月 4 日 16 時 32 分 発表
※気象庁ホームページより転載
向こう一週間(12/5~12/11)の近畿地方は、中部や南部では、高気圧に覆われて晴れる日もあ
りますが、気圧の谷や寒気の影響で雲が広がりやすく、明日(5 日)は雨や雪の降るところがある
見込みです。
なお、明後日(6 日)にかけて、北部を中心に大雪となるおそれがあります。
最高気温、最低気温ともに、期間の前半は、平年並か平年より低く、かなり低い日があるでし
ょう。後半は、平年並か平年より高い見込みです。
降水量は平年並か平年より少ないでしょう。
その他の情報
・岡山県の調査の最新情報はまだありません。
・香川県の調査については、以下の URL から参照してください。
http://www.pref.kagawa.jp/suisanshiken/jyouhou.htm
【今後の予定】
・平成 27 年 4 月上旬まで毎月 3 回程度(上・中・下旬)の発行を予定しています。
・次回は 12 月 12 日頃に発行予定です。
*この情報は、ホームページでも見ていただけます。以下のURLにパソコン等からアクセスして下さい。
http://www.hyogo-suigi.jp/