資料5 - 千葉市

資料5
地域の課題等の考え方について
1
「地域の課題」とは
障害者が地域で生活するには、制度の未整備や関係機関の連携不足等、さまざま
な「問題」がある。また、障害者のライフスタイルの多様化に伴い、これらの問題
も多様化・複雑化している。こういった問題を解決・改善し、障害者の地域生活を
安心・充実したものにするための具体的手段を「地域の課題」と定義する。
なお、「地域」での問題にこだわらず、幅広く抽出するものとする。
問題・・・困った事柄。厄介な事件。
課題・・・問題を解決するために果たすべき仕事。
※ 第5回 千葉市地域自立支援協議会 全体会(H22.6.7 開催)資料2抜粋
※ なお、運営事務局会議への報告にあたっては、
「地域の課題等報告書」を利用し
ているため、問題点の報告のみでも良いこととしている。
2 事例紹介
(1)グループホーム運営補助金の増額について
千葉県と千葉市の GH 運営費補助制度に相違があり、千葉県の補助額が高いこ
とから、千葉市内 GH の入居者は市外利用者が多い実状がある。千葉市において
も、千葉県との整合性を図り、補助額を増額してはどうか。(精神障害者 GH からの相談)
※ 花見川・稲毛区部会にて(H22.12.16)。運営事務局会議には未報告。
※ 中央・美浜区部会からも同様の事前相談あり(H22.12.2)。
(2)GH への公費支出の仕組み
【国制度】
厚生労働省令に規定された報酬単価に基づき支出(利用者への助成。代理受領)
【市制度】
千葉市障害者 GH 等運営費補助金交付要綱に基づき、補助基準額に応じて支出
している。(運営費の補助。国制度に加算)
→ 千葉県と千葉市の補助制度に相違があるため、市内利用者と市外利用者で補助
額に差が生じている。但し、市内利用者を受け入れることで一律に不利益が生じ
ているわけではなく、高い場合と低い場合があることに注意が必要。
(3)本件に係る当課の対応
本件については、行政に対する財政的な要望であると想定されることから、中
央・美浜区部会からの事前相談を受け、相談支援事業者及び GH 管理者、当課担
当係長等が同席のうえ、まずは実態把握のための意見交換会を開催。
(H22.12.20)
→ その後、担当者が実態把握と問題点の追究、対応案を検討中。
<参考>(意見交換会 担当係長発言要旨)
○ 行政の立場からは、1事業所の要求のみをもって、財政的な対応をすること
は極めて困難であるが、特にこれからの障害福祉の推進を考えるにあたっては、
行政と民間が一体となり、官民協働によるべきものと考えている。
○ こういった観点からは、たとえば、事業所の横のネットワークを図り、協議
会等を設立するなどして、事業所サイドでも、全市的な現状の把握に努めるよ
うな取組みも必要ではないだろうか。
○ 行政としては、障害福祉を推進し、障害者の地域生活を支援する立場である
ため、これら協議会等の要望を一方的に切り捨てるような対応はするべきでは
ないと考えているとともに、公費を投入した場合の「補助効果の実例」の蓄積
にも期待している。
3 今後の方針(案)
(1)地域の問題・課題等について
今年度の全体会において定義された「地域の課題」については、極めて幅広く、
曖昧なものであり、現時点ではその整理が困難であることから、地域部会におい
ては、引き続き幅広い観点から地域の問題を抽出することとし、利用者の声、事
業者の声を問わず、さまざまな視点からの問題提起に期待してはどうか。
なお、地域部会の場において、問題提起に関する議論を妨げる趣旨ではない。
(2)地域の課題等の報告について
抽出されたさまざまな問題のうち、相談支援事業者間において、運営事務局会
議の場での議論になじまないと判断される場合には、行政としても実態を把握す
る必要があることから、一義的な窓口を自立支援協議会担当者として、事前相談
をすることとしてはどうか。(まずは実態を把握し、問題点の追究につなげる趣旨)
(3)「地域の課題等」になじまないと想定される事例への対応
今回の事例を標準的なフローチャートとして、今後においても、必要に応じて、
担当係における適切な対応に期待したい。