Vol.14 2011年5月号 発行:そよかぜ薬局 発行人:花房 理恵 〒675-0054 加古川市米田町平津392-58 TEL079-451-7930 FAX079-451-7931 開局時間 月・火・水・金 9:00~18:00 木・土 9:00~13:00 ※24 時間電話対応しています。 閉局後は直接薬剤師に繋がります 5月13日からイレウスで入院しました。 12月末からイレウス状態を繰り返して入退院の繰り返しです。 イレウスを頻繁に繰り返し ているので、5月19日、外科の先生に診て頂きました。 今の一番の方法として、胃ろうを造る話がでました。胃ろうを造っても口から食べられ CTを診たら、癒着している、レントゲンでは小腸、大腸お腹全体にガスがたまっていると言 るし、在宅で管理しやすいメリットがあると。吐き気が出たときはチューブを開放できる われました。癒着もあるが癒着だけでなく他の問題もあるのではないか?と… し、そうしたらガスも抜けると思うから、少しずつ食べれるようになるかなと…。 私は、薬で様子をみてきましたが限界で今の状態 (お腹の動きが弱くガスや便が出なくて 先生とお母さんと私で胃ろうを造るか相談した結果、選択肢はストーマ、腸ろう、胃 お腹が張って吐き気や嘔吐したりする→イレウス状態)やったら苦しく辛いから何とかして欲 ろうの3つで今の最善の方法は胃ろうを造るしかないと胃ろう造設に決定しました。 しいと訴えました。 胃ろうを造って、ガスが抜け、張り、吐き気がなくなりお腹が少し楽になりました。長い ストーマのときは調子良かったという事をいい、ストーマを再び作る話もでましたが、再びス 間苦しんだので楽になり良かったです。 トーマを作ると、お腹をあける事によりまた癒着してしまうし、元々短い小腸にストーマを作 今は少しずつ食べられ、食べる事が楽しみです。 ると、吸収ができず栄養の問題があるし、皮膚の障害などがあるから、今作る段階ではない イレウス(腸閉塞)…食べ物や消化液の流れが小腸や大腸で滞(とどこお)った状態 と。最後の手段と言われました。 胃ろう…主に経口摂取困難な患者に対し、人為的に皮膚と胃に瘻孔作成、チューブを留置し、水分・栄養を流入させるための処置 薬局と佳織さんの歩み~H22年8月~9月 日付 H22.8.4 出来事 佳織さんの様子 薬学管理の抜粋 繊維筋痛症による身 体の痛みが強い ◆服薬によるADL・QOLへの影響考察 慢性疼痛緩和を開始するものと思われる。 今回はリンコデの咳止めとして使う場合の一般量である。今後増量するものと思われる。 ◆服薬によるADL・QOLへの影響考察 ♯1.排便状況の確認 リン酸コデイン(リンコデ)って? ⇒昨日から便の回数が減ってきていたが、今日の 効能・用途 午前中は全く出なかったので、昼前にレシカルボ 各種呼吸器疾患における鎮咳・鎮静 ン坐剤を使って排便した。最初は軟便で続いて水 疼痛時における鎮痛 様便が大量に出たとのこと。 激しい下痢症状の改善 レシカルボン坐剤を使ってまで排便することは滅 多にないので、リンコデの影響かもしれない。 ◆服薬によるADL・QOLへの影響考察 ♯2.内服薬の服用状況⇒問題なし ♯3.疼痛について 【併用薬 リン酸コデインの副作用について】 ご本人によると、リンコデを飲まないより飲 眠気は少し落ち着いてきている。前回見られた んでいる方が痛みが軽いとのこと。現在の 傾眠傾向は、服用開始初期に見られる眠気で 服用量は少ないので、痛みの軽減があっ あって、副作用として問題になるものではない たとしても、本当にリンコデの作用によるも 可能性高い。吐気は全くない。便秘も少し落ち のか、心因的なものか、体調が良かっただ けか、見極め困難。 着いてきたとは言われているが、短腸症という 特別な状態であるので、慎重な経過観察必要 と思われる H22.8.6 新レシカルボン坐剤って? 便通をつけるお薬です。 H22.8.13 日付 H22.8.20 H22.9.1 H22.9.10 H22.9.17 H22.9.24 出来事 佳織さんの様子 薬学管理の抜粋 食欲旺盛。ほぼ一人前食べることができる。食事を 摂れているので、エレンタールは服用していない。 元々短腸症のため水様便だったが、コデインリン酸塩 ◆服薬によるADL・QOLへの影響考察 散1%を服用するようになり、1日2回程度の排便にな り、硬さについては、以前はほとんど水様便だったの NRS⇒数値評価スケール:NRS(Numeric Rating Scale)1)痛みの評価 が軟便程度になった。 方法の一つ。痛みを「0:痛みなし」から「10:これ以上ない痛み(これ まで経験した一番強い痛み)」までの11段階として、数字を選択する 方法です。NRSは国際的に痛みの評価ツールとして合意されている スケールで、痛みの変化を調べるのに意義があるとされています。 リンコデが倍量になったが、痛みはあまり改善してい ないように思う。便秘が頻度程度共に強くなりレシカ ルボンを使うことが増えている。 ♯3. 慢性疼痛緩和について コデインリン酸塩散1%服用開始3 ~4日で眠気がなくなったので、増 量可能との判断か、本日より1日12 gに増量。一度に倍量になったので、 副作用発現に注意必要。 ◆服薬によるADL・QOLへの影響考察 ♯1.排便状況の確認 ♯2.内服薬の服用状況⇒問題なし ⇒1日1回から2回。便秘5回あり、 【併用薬 リン酸コデインの副作用につ レシカルボン挫剤6回使った(9/6 いて】 から毎日9/102回)。便の状態は、 眠気は本人の申告では『少し』とのこと。 始めは硬くだんだん柔らかくなるが、 お母様によると、日中ウトウトしている 以前のように軟便や水様便にはな ことも多く『少し』ではなく、『眠気があ らないとのこと。 る』という表現になる。リンコデ導入時 便秘薬について坐薬を強く希望されたが、便秘の薬 吐気なし。 の会話中に目が閉じてしまうような強い にもよって作用の仕方の違いがあり、「坐薬がいい」と 眠気ではないが、服用1週間目でも眠 いう希望だけではお薬を決められないこと説明。 気の強さが変わっていない様子。 ガバペンって? 吐気、便秘については前述。 てんかん発作を予防 するお薬。 痛み、痺れ、身体のこわばりが非常に強い。 ♯2.内服薬の服用状況 パキシルって? リンコデの副作用は気にならなくなった。 ⇒問題なし てんかん発作を予防 【併用薬 リン酸コデインの副作用につ するお薬。 いて】 眠気は9/16に少しあったが、他の日は どちらも痛み止めを ほとんどなしとのこと。お母様もほぼ同 助けるお薬です。 シムビコートって? じ感想。慣れてきたのかもしれないとの 『鎮痛補助薬』として 喘息の長期治療薬。 こと。吐気、便秘については上述。 使われることもあり ドライパウダー吸入式の成人 ます。 喘息治療配合剤。 ♯3.疼痛について 痛みはやはりNRS:8~9。台風が 接近した日の前後は気圧の変化が 原因か9が続いた。 痛み、痺れ、身体のこわばりが非常に強い。 ここ3日間ほど喘息の発作が起きている。シムビコー トを1日2回に増やしているが治まらない時は注射を うってもらった。 リンコデの副作用は気にならなくなった。 ♯3.疼痛について 痛みはNRS:9が5回、10が2回。 やはりリンコデの効果が全く出てい ない様子。 ♯1.排便状況の確認 ⇒1日1回から2回。便秘が1週間 で3回あり、レシカルボン坐剤で対 応した。吐気は2回あり、その内1 回は嘔吐した。いつも便秘になると 気分が悪くなるので、それが原因 かもしれないとのこと。 ♯2.内服薬の服用状況 ⇒問題なし 【併用薬 リン酸コデインの副作用につ いて】 眠気は9/22に少しあったが、他の日は ほとんどなしとのこと。 吐気、便秘については前述。 ♯3.疼痛について 痛みはやはりNRS:8~10。9が多 い。 リンコデの効果が全く出ていないか もしれない。 ガバペンも効果不明。(増量による 効果が本人に実感できなかった) パキシルが鎮痛のために処方され ているのであれば、三環形抗うつ薬 の方がよいかもしれない。 佳織さん奮闘記!NO.14 2011年5月号
© Copyright 2024 ExpyDoc