病害虫防除情報

彩の国
埼玉県
コバトン
病害虫防除情報
平成27年
2月26日
埼玉県病害虫防除所
1 情 報 名 イネの種子消毒について
2 情報内容
(1)気象要因について
2月19日に気象庁が発表した季節予報によれば、関東甲信地方の向こう1か
月の気温は平年並または高く、降水量は平年並または多いと予想されています。
(2)イネの種子消毒
種子伝染性病害(いもち病、ばか苗病、ごま葉枯病、もみ枯細菌病、心枯線虫病)
の発生を防止するため、採種ほ産種子を必ず使用し、種子消毒を行いましょう。
種子消毒は、農薬を使わない温湯消毒を実施しましょう。60℃のお湯に 10~15
分間浸漬し、その後直ちに冷水で冷却します。
農薬を用いる場合は、次の薬剤を参考にしてください。消毒後は水洗いせず、浸
種します。また、廃液は河川等に流さないでください。
イネのいもち病によるずりこみ症状
イネのばか苗病による徒長イネ
イネの心枯線虫病による黒点米
イネのもみ枯細菌病による不稔
表1
いもち病、ばか苗病、ごま葉枯病、もみ枯細菌病の種子消毒の薬剤例
FRAC
薬
剤
名
系
統
使用
使用時期
コード
回数
3(G1),
テクリードCフロアブル
EBI、無機銅
浸種前
1
浸種前
1
M1(多)
スポルタックスターナS
31(A4),
キノロン、EBI
E
3(G1)
ヨネポン
表2
有機銅
M1(多) 浸種前
1
(使用基準は平成27年2月24日現在)
心枯線虫病の種子消毒の薬剤例
FRAC
使用
薬
剤
名
系
統
IRAC
使用時期
回数
コード
は種前(浸
ベンズイミダゾ
ベンレート水和剤
1(B1)種前又は浸
1
ール
種後)
スミチオン乳剤
有機リン
1B
は種前
1
(使用基準は平成27年2月24日現在)
2
IRACコード及びFRACコードの記載について
病害虫の薬剤抵抗性発現防止の観点から、IRAC(世界農薬工業連盟殺虫剤抵
抗性対策委員会)及びFRAC(同連盟殺菌剤抵抗性対策委員会)の農薬有効成分
作用機構分類コードを平成26年度から新たに記載することとしました。農薬の使
用にあたっては、同一コード薬剤の連用を避けるよう心がけてください。
なお、IRACコード、FRACコード及び分類表については、農薬工業会ホー
ムページで最新の情報を確認できますのでご活用ください。
農薬工業会ホームページ
http://www.jcpa.or.jp/labo/mechanism.html
<農薬使用上の注意事項>
1
農薬は、必ず最新のデータ及びラベル等を確認の上、使用する。
2
剤の使用回数、成分毎の総使用回数、使用量及び希釈倍率は使用の都度確
認する。特に、蚕や魚に対して影響の強い農薬など、使用上注意を要する薬
剤を用いる場合は、周辺への危被害防止対策に万全を期すること。
3
農薬の選定に当たっては、系統の異なる薬剤を交互に散布する。
4
農薬を散布するときは、農薬が周辺に飛散しないよう注意する。
5
周辺の住民に配慮し、農薬使用の前に周知徹底する。
問い合わせ先
埼玉県病害虫防除所
TEL:048-525-0747