宮崎県の経済概況(平成 27 年 2 月) Vol.172 1.景気動向指数 平成 26 年 11 月の景気動向一致指数は、有効求人倍率、大口電力使用量、大型小売店販売額 (実質)、鉱工業生産指数、鉱工業出荷指数、雇用保険受給者実人数(逆)の 6 項目がプラスと なり、全体では 85.7%と 2 カ月連続で 50%を上回った(7 項目のうちプラス 6、マイナス 1)。 先行指数は、鉱工業在庫率指数(逆) 、ホテル・旅館宿泊客数の 2 項目がプラスとなったもの の、全体では 40.0%と 3 カ月ぶりに 50%を下回った(5 項目のうちプラス 2、マイナス 3)。 遅行指数は、資本財出荷指数、貸出約定平均金利がプラスとなったものの、全体では 40.0% と 3 カ月連続で 50%を下回った(5 項目のうちプラス 2、マイナス 3)。 採 用 景 気 指 標 累 積 D.I. 3,000 先 行 指 数 (5項目) 一 1. 新規求人数(パート含む) 2. 新車登録台数(乗用車) 3. 鉱工業在庫率指数(逆) 4. 新設住宅着工戸数 5. ホテル・旅館宿泊客数 1. 有効求人倍率 2. 大口電力使用量 致 3. 大型小売店販売額(実質) 4. 鉱工業生産指数 指 5. 鉱工業出荷指数 数 6. 輸入通関実績(実質) (7項目) 7. 雇用保険受給者実人数(逆) 遅 1. 鉱工業在庫指数 2. 資本財出荷指数 行 3. 貸出約定平均金利 指 4. 家計消費支出(勤労者世帯) 数 5. 消費者物価指数 (5項目) (持家の帰属家賃を除く総合) 一致指数 2,500 2,000 遅行指数 1,500 1,000 先行指数 500 0 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 (年) 注)今月の累積DI=前月の累積DI+(今月のDI-50) 一致指数には1,000、遅行指数には600、先行指数には500をそれぞれ加算してある。 資料)宮崎県県民政策部統計調査課 景気動向指数:景気に敏感な経済指標を複数取り上げ、それぞれの値を 3 カ月前の値と比較して増加したものの割合を 出したもの。景気の現状を表す一致指数と、一致指数に数カ月先行して動き、景気の先行きを表す先行 指数、数カ月遅れて動く遅行指数の 3 つがある。一致指数が数カ月連続して 50%を上回った場合、景気 が上昇局面にあることを示す。 景気動向指数の算出方法 景気動向指数=(プラス項目数+横ばい項目数×0.5)÷(プラス項目数+横ばい項目数+マイナス項目数)×100(%) 2.鉱工業生産 11 月の鉱工業生産指数は、103.0 で前年同月比 0.1%増と 3 カ月連続で前年を上回った。 主要業種別にみると、繊維(前年同月比 27.1%減) 、食料品(同 1.7%減)は前年を下回った ものの、電子部品・デバイス(同 28.8%増) 、化学(同 8.0%増)は前年を上回った。 3.建設関連 ① 公共工事 1 月の公共工事請負高は、81 億 6,800 万円で前年同月比 27.2%増と 2 カ月連続で前年を上回 った。 発注者別にみると、国が同 1633.1%増、県が同 58.9%減、市町村が同 35.7%増、その他(独 立行政法人等)が同 294.6%増となった。 ② 着工建築物 12 月の着工建築物は、棟数 424 棟で前年同月比 27.8%減、床面積は 6 万 4,135 ㎡で同 44.2% 減となった。 内訳をみると、居住用は棟数同 29.4%減、床面積同 30.5%減となり、非居住用は棟数同 21.4% 減、床面積同 59.3%減となった。 非居住用の床面積を用途別にみると、鉱工業用同 90.5%減、商業用同 35.4%減、サービス業 用同 22.7%増となった。 1 ③ 住宅着工 12 月の新設住宅着工戸数は、415 戸で前年同月比 34.3%減と 10 カ月連続で前年を下回った。 利用関係別にみると、持家は同 34.5%減、貸家は同 44.4%減、分譲は 57.7%増(マンション は前年 0 戸→本年 0 戸、一戸建てが同 26 戸→41 戸)となった。 4.個人消費関連 ① 大型小売店販売動向 12 月の大型小売店販売額は、99 億 6,200 万円で前年同月比 0.5%増と 5 カ月連続で前年を上 回った。 商品別では、衣料品は 23 億 3,400 万円で同 3.2%減、飲食料品は 44 億 3,400 万円で同 1.7% 増、その他計は 31 億 9,400 万円で同 1.5%増となった。 ② 乗用車新車販売動向 1 月の乗用車新車登録台数は、1,614 台で前年同月比 29.2%減と 5 カ月連続で前年を下回った。 車種別にみると、普通車は 680 台で同 35.8%減、小型車は 934 台で同 23.4%減となった。 5.空港乗降客数 12 月の宮崎空港乗降客数は、24 万 2,520 人で前年同月比 1.5%減と 2 カ月ぶりに前年を下回 った。 乗客数は 11 万 67 人(前年 11 万 2,327 人)と減少し、降客数も 13 万 2,453 人(前年 13 万 3,996 人)と減少した。 6.消費者物価指数 12 月の宮崎市の消費者物価指数は、103.6 で前年同月比 2.7%上昇した。 これを費目別にみると、光熱・水道(前年同月比 4.9%増)、食料(同 4.1%増) 、家具・家事用品(同 3.5%増)など 10 費目の全てが上昇した。 7.企業倒産 1 月の企業倒産件数(負債額 1,000 万円以上)は、1 件で前年同月比 66.7%減と 3 カ月ぶりに前年を下 回り、負債総額は 8 億円で同 35.3%減と 2 カ月ぶりに前年を下回った。 業種別では、不動産業が 1 件となっている。 8.雇用情勢 ポイ 12 月の有効求人倍率は、0.99 倍で前月から 0.02ント改善した。 新規求人数は、7,425 人で前年同月比 18.3%増となった。 医療、福祉は同 34.4%増、サービス業(他に分類されないもの)は同 24.5%増、卸売業、小売業 は同 15.4%増など 13 産業が増加となった一方で、情報通信業は同 32.8%減、宿泊業、飲食サービ ス業は同 7.0%減など 4 産業が減少した。 雇用保険受給者数は、5,053 人で同 8.3%減と 31 カ月連続で減少した。 2 〈今月のトピックス〉~ 平成 25 年の農業産出額 農林水産省によると、宮崎県の平成 25 年の農業産出額は、3,213 億円(前年比 5.8%増、全国 6 位)となり、2 年連続で増加した。取引価格が好調だった畜産が全体を押し上げた。 全国の産出額は 8 兆 5,742 億円(同 0.7%減) 。都道府県別にみると、1 位が北海道(1 兆 705 億円) 、以下、茨城(4,356 億円) 、千葉(4,141 億円) 、鹿児島(4,109 億円)、熊本(3,250 億円) の順となっている。 農業産出額の推移 (億円) 農業算出額(宮崎県) 4,500 農業算出額(鹿児島県) 4,000 3,500 3,000 2,500 2,000 平成16 17 18 19 20 21 22 資料)農林水産統計 3 23 24 25 (年)
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