Abstract: J. M. Sommer, et al. Abstract(Laboratory science ) 血漿試料に対する遺伝子組換え型第 VIII 因子 Fc 融合蛋白質の活性を評価 する止血検査室現地調査の比較研究 Comparative field study evaluating the activity of recombinant factor VIII Fc fusion protein in plasma samples at clinical haemostasis laboratories J. M. Sommer, N. Moore, B. Mcguffie-Valentine, S. Bardan, Y. Buyue, G. D. Kamphaus, B. A. Konkle and G. F. Pierce 異なった試薬を用いて凝固 1 段法および発色基質法 を実施した場合,修飾型血液凝固因子製剤の一部で は不一致が生じる。本研究では,重症血友病 A 治 療のため現在臨床開発中の遺伝子組換え型第 VIII 因子 Fc 融合蛋白質 ( rFVIIIFc ) 製剤の効果について, 臨床止血検査室において各種凝固 1 段法および発 色基質法を用いて評価することを目的とした。検 査室 30 ヵ所において,ルーチン手順および標準血 漿試料を用いて血友病血漿試料に rFVIIIFc 製剤あ るいは ADVATE®0.05,0.20,または 0.80 IU mL-1 を添加してスパイク試験を行った。検査室内および 検査室間のばらつき,正確度,rFVIIIFc 特異的アッ セイの不一致の可能性について,データを評価し た。凝固 1 段法の場合,ADVATE® と rFVIIIFc 製 剤の両剤とも 0.8 IU mL-1 において求めた予測値に 対し,回収率の平均値は 95 ∼ 100% であった。検 査室内の変動係数( CV,パーセント表示 )の範囲 をみると,ADVATE® は 6.3 ∼ 7.8%,rFVIIIFc 製 剤は 6.0 ∼ 10.3% であった。検査室間の CV の範 囲 に つ い て は,0.8 IU mL-1 で の ADVATE®10%, rFVIIIFc 製剤 16% から,両剤とも 0.05 IU mL-1 に おいて 30% 超となった。発色基質法の場合,FVIII 回収率の平均値は,3 種類の濃度全体で ADVATE® の 場 合 表 示 力 価 の 107%±5%,rFVIIIFc の 場 合 124%±8% で あ っ た。 血 漿 rFVIIIFc 製 剤 濃 度 は, 臨 床 検 査 室 で ル ー チ ン に 実 施 さ れ て い る, 凝 固 Haemophilia (2014), 20, 294–300 © 2013 Biogen Idec Inc. Haemophilia Published by John Wiley & Sons Ltd. 27 Abstract: J. M. Sommer, et al. 1 段法か発色基質法のいずれかによりモニター可能 であり,検査室において製剤特異的な rFVIIIFc 製 剤標準試料を必要としない。正確度に関しては,凝 固 1 段法の場合,rFVIIIFc 製剤と ADVATE® との 測定結果はほぼ同等であったが,発色基質法を用い た場合,rFVIIIFc 製剤に僅かに高い結果を認める 可能性がある。 28
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