今期予想を見直すが、来期の見通しに変更無し

朝日ラバー
(5162・JASDAQ スタンダード)
2015 年 2 月 27 日
今期予想を見直すが、来期の見通しに変更無し
リ サ ー チ ノ ー ト
主要指標 2015/02/26 現在
株
(株)QBR
豊田 博幸
業
2014/3
1,286 円
発行済株式数
4,618,520 株
時 価 総 額
5,939 百万円
経常利益
百万円
アップデート
2014/12/08
5,677
18.5
286
111.2
296
112.3
160
109.7
35.39
新 ・ 会 社 予 想
実
前期比
%
2013/12/19
績
向
営業利益
百万円
ベーシック
前期比
%
動
前期比
%
当期純利益
百万円
前期比
%
EPS
円
6,050
6.6
132
-53.9
154
-48.0
214
33.0
47.05
旧 ・ 会 社 予 想
(2014 年 11 月発表)
6,050
6.6
300
4.8
300
1.3
180
11.8
39.58
新・アナリスト予想
6,100
7.4
180
-37.1
200
-32.5
250
55.3
54.97
旧・アナリスト予想
6,100
7.4
350
22.3
350
18.2
220
36.7
48.38
205.6
530
165.0
330
32.0
72.57
(2014 年 12 月発表)
新・アナリスト予想
2016/3
価
売上高
百万円
績
(2015 年 2 月発表)
2015/3
直前のレポート発行日
旧・アナリスト予想
(2014 年 12 月発表)
前回予想から変更無し
6,750
10.7
550
15/3 期 3Q 累計は 56%営業減益だが、純利益は 17%増
15/3 期 3Q 累計の連結業績は、売上高が前年同期比 8.4%増の 45.5 億円、営業利益が同 55.5%減の 1.1
億円、純利益が同 16.9%増の 1.7 億円。事業別に売上高をみると、工業用ゴム事業が同 10.0%増の 36.7
億円。RFID(人やモノを識別・管理する微小な無線チップ)タグ用ゴム製品にやや減速感が出てきたもの
の、ASA COLOR LED(青色 LED の色彩調整に使われるシリコーンゴム)やスイッチ用ゴムなどが自動車向け
に好調だったことが寄与した。医療・衛生用ゴム事業は同 2.4%増の 8.8 億円。プレフィルドシリンジ(薬
液充填済み注射器)用ガスケットや、採血用・薬液混在用ゴム栓など使い捨てのディスポーザブル用ゴム製
品が堅調に推移した。全体の利益面では、品質管理に係る損失処理などがあり売上総利益率が 27.2%
→25.3%に悪化。加えて、役員退職慰労引当金繰入額 1.1 億円が販管費に計上され、販管費が同 15.9%増
えたことが響き、営業利益は減少を余儀なくされた。ただ、特別利益に受取保険金 1.1 億円が計上された
ことや、役員退職慰労金に対する繰延税金資産計上に伴う税金費用の減少などにより、純利益は増加した。
【役員退職慰労金の贈呈】
14 年 10 月 1 日に創業者である、伊藤巖取締役相談役(当時)が逝去。15 年 6 月開催の定時株主総会での
承認を得て、役員退職慰労金 2.6 億円を贈呈の予定。これに伴い、引当未計上分を販管費に役員退職慰労
引当金繰入額として 1.1 億円計上。一方、伊藤巖氏逝去に伴う死亡保険の保険金 1.1 億円を受領したので、
特別利益に計上した。
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RFID タグに減速感も ASA COLOR LED の好調で吸収、今期の売上高予想は据え置き
工業用ゴム事業の好調が続いている。15/3 期に入ってからの四半期毎の前年同期比増収率は 1Q9.8%増、
2Q11.3%増、3Q8.9%増。従来見通しに対して、顧客の在庫調整により RFID 用タグに減速感が出てきたも
のの、ASA COLOR LED が自動車向けに高水準の販売を持続していることが要因だ。4Q 以降も工業用ゴム事
業は堅調な伸びが続くとみている。医療・衛生用ゴム事業はやや低調な販売が続いているが、工業用ゴム
事業の好調で吸収できる見通し。
これらより、QBR による 15/3 期の連結業績予想は、売上高が 61 億円(前期比 7%増)で変わらず。役員退
職慰労引当金繰入額の計上により、営業利益が 3.5 億円→1.8 億円(同 37%減)と減額するが、純利益は受
取保険金の計上や税金費用の減少により、2.2 億円→2.5 億円(同 55%増)に増額する。役員退職慰労引当金
繰入額や受取保険金の影響を除けば、概ね、従来の見通しに沿った動きと、QBR では評価している。
【会社計画との比較】
会社も同様の理由により、15/3 期連結業績計画を見直した。売上高が 60.5 億円(前期比 7%増)で変わら
ず。営業利益が 3.0 億円→1.3 億円(同 54%減)、純利益が 1.8 億円→2.1 億円(同 33%増)に見直した。QBR
予想は売上高で 0.5 億円、営業利益で 0.5 億円、純利益で 0.4 億円大きくなっている。主な要因は、足元
の販売動向からみて会社計画よりも「ASA COLOR LED」に好調な推移が見込まれるため、売上高は大きくな
っている。利益面ではマイクロ流体デバイス用設備導入に伴う費用負担が一段落していることや、工場稼
働率の上昇による効果などを見込み、売上高の増加分と同額大きくみている。
【QBR による 16/3 期予想は変わらず】
QBR による 16/3 期連結業績予想は、
売上高が 67.5 億円(前期比 11%増)、営業利益が 5.5 億円(同 3.1 倍)、
純利益が 3.3 億円(同 32%増)で変わらず。RFID 用タグの顧客の在庫調整が長引きそうだが、主力の「ASA
COLOR LED」の数量拡大により吸収できる見通し。競争激化や、顧客獲得のための拡販を進めるため販売価
格の下落が大きくなろうが、自動車分野に向けて接点ラバーや O リングなどの新製品の採用拡大がさらに
進むと見込まれ、自動車分野全体では売上高は拡大するとみている。加えて、マイクロ流体デバイスが下
期から本格的な量産に入ることも売上高拡大に大きく貢献する。増収効果や、高利益率の新製品寄与によ
り、利益が大幅に増加するとの予想に変更は無い。
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