2015/ FXウィークリー 3/2 投資情報部 FX ストラテジスト 金岡 直一 ドル円は重要イベントをにらみ上値を試す展開を想定 (先週のレビュー) ドル円はFRB議長の 議会証言で上振れす るも続かず。119円台 を中心に方向感の乏 しい展開 先週のドル円は米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言で一時的に上振れした が続かず、119円台を中心に方向感の乏しい展開となった。2/23(月)は翌日にイエ レンFRB議長の議会証言を控え119円前後でもみ合い。2/24(火)は米上院でイエ レンFRB議長が「毎回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを検討」と述べ るとドル円は一時119.84円まで上昇した。しかし同議長が「利上げ前に(金融政策の 指針である)フォワードガイダンスを修正するが、その後1~2回のFOMCで利上げが 行われるとは限らない」と慎重な見解を示すと一転してドル売りが強まり、119円台を 割り込んだ。2/25(水)は公的年金による国内債の保有比率を引き下げるとの報道か ら119円台に乗せたが、下院での議会証言でイエレンFRB議長が改めて利上げに 慎重な姿勢を示すとドルの上値は重くなった。2/26(木)は米1月耐久財受注等の上 振れにともなう米長期金利の上昇から119円台半ばまで上昇。2/27(金)はいったん ドルが弱含んだ後、米経済指標の予想比上振れ等から119.80円付近まで上昇した が、120円台をうかがう展開とはならず、119円台半ばに押し戻された。 ユーロドルは2/20(金)に欧州連合(EU)が対ギリシャ金融支援の延長で合意したこ とが下支え役となったが、欧州中央銀行(ECB)による3月の量的緩和開始を控えて 戻り売り圧力が強まり、週後半にかけて1.12ドル台を割り込む場面が見られた。 その他通貨では、2/24(火)にトルコ中銀が政策金利を引き下げたが、利下げ幅 が小さいことに同国のエルドアン大統領が不満を示すとトルコリラが下落した。 主要通貨の対ドルレート騰落率 ( 2015/2/20→2015/2/27) 主要通貨の対円レート騰落率 ( 2015/2/20→2015/2/27) ブラジルレアル メキシコペソ NZドル 1.00 ド ド ル ↓ ↑ル 高 安 0.54 ユーロ スイスフラン トルコリラ (%) 0.63 米ドル ▲ 0.43 円 0.76 カナダドル ▲ 0.14 豪ドル 1.01 英ポンド 0.13 カナダドル 0.50 南アランド ▲ 0.50 0.37 豪ドル 0.07 ▲ 1.63 ユーロ ▲ 1.13 ▲ 1.69 スイスフラン ▲ 1.19 トルコリラ ▲ 1.69 ▲ 2.18 ▲ 2.50 ▲ 2.00 ▲ 1.50 ▲ 1.00 ▲ 0.50 1.05 NZドル 0.25 南アランド 円 円 ↓↑ 高 安 メキシコペソ 0.50 英ポンド 1.51 ブラジルレアル 0.00 0.50 1.00 1.50 (%) ▲ 2.00 ▲ 1.00 0.00 出所:ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 1 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 1.00 2.00 2015/3/2 FXウィークリー 2014/19/18 今週のドル円は、海外の重要指標やイベントをにらみ、上値を試す展開を想定。 (今週の見通し) ドル円は重要イベント 雇用統計をはじめ、米重要指標の発表を受けて最近のレンジ相場を脱却できるか をにらみ上値を試す展 に注目。 開を想定 国内では3/2(月)に2014年10-12月期の法人企業統計が発表されるぐらいで材料 は少ない。しかし海外では、3/2(月)にユーロ圏2月消費者物価速報値と米2月ISM 製造業景況感指数の発表、3/3(火)は豪準備銀行(RBA)理事会とブラジル中銀金 融政策委員会(~4日)の開催、3/4(水)は豪14年10-12月期GDP、米2月ADP全米 雇用報告、同ISM非製造業景気指数の発表と米地区連銀経済報告(ベージュブッ ク)の公表、3/5(木)は中国の全国人民代表大会(全人代)とECB理事会の開催、 3/6(金)は米2月雇用統計の発表等、注目材料が目白押しとなっている。 先週のイエレンFRB議長の議会証言は、米1月雇用統計の強い内容を受けてタカ 派色が強まるとの事前の思惑に反して、利上げに慎重な姿勢をみせたことで6月 FOMCでの利上げ観測の後退につながった。ただ、2/26発表の米1月消費者物価 (エネルギーと食品を除くコアCPI)が市場予想を上回ると、今度は利上げ先送り観 測が後退している。また、市場では最近のFRB高官発言を受けて次回3/17~18の FOMCで声明文中の「(利上げに対して)忍耐強くなれる」の文言が削除されるとの 見方が多い。このため、2月の雇用統計で非農業部門雇用者数の増加幅が12ヵ月 連続で前月比+20万人超となり、賃金も1月(前年比+2.2%)から伸びが拡大する等、 強い内容となった場合には6月FOMCでの利上げ観測が再燃する可能性がある。 また、RBA理事会では2月の会合に続き利下げが行われるとの見方が増えており、 翌日に発表される豪10-12月期GDPと併せて豪ドル相場への影響に留意したい。 中国では、2/28に人民銀行が利下げを発表しており、全人代についても景気対策 への期待が高まる可能性がある。ECB理事会では、1/22の会合で決定された国債 を含む量的緩和の実施に関する詳細が発表される見通し。ドラギ総裁の会見や3ヵ 月ごとに公表されるマクロ経済予測を踏まえ、足元で軒並み過去最低水準付近ま で低下している欧州主要国の長期金利や、ユーロ相場の反応が注目される。ブラ ジル中銀金融政策委員会では、インフレ抑制のため政策金利(現行:12.25%)を 12.75%に引き上げるとの見方が優勢。米国やユーロ圏だけでなく、資源国・新興国 の材料を受けて、為替市場の振れ幅が拡大する可能性に留意したい。 主要通貨の対ドルレート推移 (日次:2013/12/31~2015/2/27) 2013/12/31=100 110 106 102 98 94 90 86 ドル安 ↑ ↓ ドル高 円 トルコリラ メキシコペソ 82 78 13/12/31 14/3/25 14/6/17 出所:ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成 ユーロ 豪ドル 南アランド 英ポンド NZドル ブラジルレアル 14/9/9 14/12/2 15/2/24 (年/月/日) この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 2 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 2015/3/2 FXウィークリー 2014/19/18 IMM通貨先物ポジション動向(2015年2月24日時点) ≪主なポジション動向≫ ○円のネットショートは6週連続で縮小し、2012/11/13以来、約2年3ヵ月ぶりの低水準となった ○ユーロのネットショートは3週連続で縮小 ○豪ドルのネットショートは2週連続で拡大し、2014/1/28以来の高水準となった ○主要8通貨に対するドルの買い越し額合計は3週連続で縮小 IMM通貨先物 非商業(投機筋)のポジション(週次:2011/1/4~2015/2/24) 円(JPY) (兆円) 1.0 JPY LONG 85 0.0 95 (1973/3=100) 100 600 USD LONG 500 0.5 米ドル(USD) (億ドル) (1ドル=円) 75 95 400 300 90 200 ▲ 0.5 100 105 85 0 ▲ 1.0 ▲ 100 115 JPY SHORT ▲ 1.5 125 ネットポジション(金額、左目盛) ▲ 300 ドル円為替レート(右逆目盛) ▲ 2.0 11/1 12/1 12/7 75 USD SHORT ▲ 400 13/1 13/7 14/1 14/7 ドル合成ポジション(金額、左目盛) ドル指数(右目盛) 135 11/7 80 ▲ 200 ▲ 500 11/1 15/1 (年/月) 70 11/7 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 (年/月) ユーロ(EUR) (億ユーロ) 200 EUR LONG 150 (億豪ドル) (1ユーロ=ドル) 1.55 ネットポジション(金額、左目盛) ユーロドル為替レート(右目盛) 豪ドル(AUD) (1豪ドル=ドル) 150 1.10 1.50 100 AUD LONG 1.45 50 1.05 100 1.00 1.40 0 50 1.35 0.95 ▲ 50 1.30 ▲ 100 0.90 0 1.25 ▲ 150 0.85 1.20 ▲ 200 EUR SHORT ▲ 50 AUD SHORT 1.15 ▲ 250 0.80 ネットポジション(金額、左目盛) ▲ 300 11/1 1.10 11/7 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 ▲ 100 11/1 15/1 豪ドル米ドル為替レート(右目盛) 11/7 12/1 12/7 13/1 0.75 13/7 14/1 (年/月) 14/7 15/1 (年/月) (注)枚数を契約金額により、当該通貨に換算。ドル指数は主要通貨に対するドルの価値を示し、米インターコンチネンタル取引所(ICE)にてリアルタイムで算出される。 米ドルはユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、スイスフラン、カナダドル、メキシコペソ、円の差し引きから算出 出所:米商品先物取引委員会(CFTC)、ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成 2015/2/24現在のポジション(ドルベース) 対前週比 (億ドル) (億ドル) 15 500 LONG LONG 400 10 300 5 200 0 100 0 ▲5 ▲ 100 ▲ 10 ▲ 200 SHORT SHORT ▲ 300 ▲ 15 ユーロ 英ポンド 豪ドル NZドル スイスフラン カナダドル メキシコペソ 円 米ドル ユーロ 英ポンド 豪ドル NZドル スイスフラン カナダドル メキシコペソ 円 米ドル (注)米ドルはユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、スイスフラン、カナダドル、メキシコペソ、円の差し引きから算出 出所:米商品先物取引委員会(CFTC)、ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 3 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 2015/3/2 FXウィークリー 2014/19/18 (1ドル=円) ドル円 一目均衡表 (日次:2014/5/22~2015/2/27) 123 (1ドル=円) 123 121 121 119 119 117 117 115 115 113 113 111 111 109 109 107 107 105 105 103 103 101 101 2014/06 2014/08 転換線 基準線 出所:各種資料よりみずほ証券作成 (1ユーロ=ドル) 1.42 2014/10 先行スパン1 2014/12 2015/02 先行スパン2 遅行スパン ユーロドル 一目均衡表 (日次:2014/5/22~2015/2/27) 2015/04 (年/月) (1ユーロ=ドル) 1.42 1.38 1.38 1.34 1.34 1.30 1.30 1.26 1.26 1.22 1.22 1.18 1.18 1.14 1.14 1.10 1.10 2014/06 2014/08 転換線 基準線 出所:各種資料よりみずほ証券作成 2014/10 先行スパン1 2014/12 先行スパン2 2015/02 遅行スパン 2015/04 (年/月) この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 4 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 2015/3/2 FXウィークリー 2014/19/18 金融商品取引法に係る重要事項 当社取り扱いの商品等(外貨建商品等も含む)にご投資いただく際には、各商品等に所定 の手数料(投資信託の場合は銘柄ごとに設定された販売手数料および信託報酬等の諸費 用等)をご負担いただきます。債券を当社との相対取引によりご購入いただく場合は、購入 対価のみをお支払いいただきます。 各商品等には価格の変動や発行者の信用状況等の悪化等により損失を生じるおそれがあ ります。 なお、債券の利金・償還金の支払いについて、発行者の信用状況等によっては、支払いの 遅滞・不履行が生じるおそれがあります。 外貨建商品等の売買等にあたり、円貨と外貨を交換する際には、外国為替市場の動向を ふまえて当社が決定した為替レートによるものとします。また、売却時等の為替相場の状況 によっては為替差損が生じ、損失を被るおそれがあります。 商品ごとに手数料等およびリスクは異なりますので、当該商品等の契約締結前交付書面や 目論見書またはお客さま向け資料等をよくお読みください。 商 号 等 : みずほ証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 94 号 加入協会 : 日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、 一般社団法人第二種金融商品取引業協会 広告審査番号 : MG5690-150302-20 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 5 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する
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