2月のユーロ圏 PMI:市場心理、改善

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ピクテ・マーケット・フラッシュ 2015年2月24日
先進国
Pictet Market Flash
2月のユーロ圏PMI:市場心理、改善
2015年2月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI、総合指数)は、前月改定値、市場予想をともに上回りました。
サービス業PMIの大幅上昇を受け、市場心理が改善しました。もっとも、域内経済には追い風と向かい風が同時に
吹きつけており、今後の動向が注視されます。
図表1:ユーロ圏PMIの推移
ユーロ圏PMIは改善基調
(月次、期間:2006年1月~2015年2月)
2015年2月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI、総
合指数)は、市場予想を上回りました。製造業PMIが前
月と同水準に留まった一方で、サービス業PMIが大きく
上昇し、総合指数を押し上げました。このことから、
ユーロ圏GDP(国内総生産)は、2014年10-12月期の
予想外の上昇に続き、2015年1-3月期も改善を続ける
公算が高いと考えます。
65
60
PMI総合指数
サービス業PMI
55
50
製造業PMI
分岐点
45
40
35
製造業指数は変わらず、
サービス業指数は上昇
GDPマイナス成長
30
06年
製造業PMIは前月とほぼ変わらずの51.1となり、市場
予想の51.5に届きませんでした。一方、サービス業PMI
は、市場予想の53.0を上回り、前月比では+1.2ポイント
の53.9となりました。この結果、(両指数を加重平均し
た)2月のPMI総合指数は53.5と1月の52.6を上回って
3ヵ月連続の上昇となり、2014年7月以来の水準を回復
しました(図表1参照)。
07年 08年
GDPマイナス成長
09年 10年 11年 12年
13年
14年 15年
出所:ピクテグループのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
ドイツ:サービス業PMIは上昇
サブ指数:事業期待指数が上昇
製造業PMIのサブ指数は、概ね変わらず、大きく上昇し
たのは、前月比+1.0ポイントの51.8と7ヵ月ぶりの水準
を回復した新規輸出受注のみでした。生産ならびに仕
入価格は、上昇したものの景況感の境目となる50を下
回る水準に留まっており、指数の低下基調を示唆して
います。
一方、サービス業PMIはすべてのサブ指数が大きく上
昇しました。事業期待指数が前月比+1.0ポイントの64.9
と、2011年5月以来の水準を回復したことは、特に注目
されます。
2015年2月のドイツの製造業PMIは、市場予想の51.5を
下回り、前月比変わらずの50.9に留まりました。製造業
PMIのサブ指数で前月の水準を上回ったのは、前月比
+1.3ポイントの50.8を付けた新規輸出受注のみだった
ことには留意が必要です。
一方、サービス業PMIは、前月比+1.5ポイントの55.5と
好調でした。
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ピクテ投信投資顧問株式会社
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先進国
フランス:製造業PMIは低下基調を
脱せず
2015年2月のフランス製造業PMIは、前月比-1.5ポイン
トの47.7と低下基調を辿り、10ヵ月連続で50を下回りま
した。サブ指数は総じて低調でしたが、なかでも、新規
受注指数(前月比-2.8ポイントの45.1)ならびに生産指
数(同-2.1ポイントの47.0)の大幅低下が際立ちました。
一方、サービス業PMIは、前月比+4.0ポイントの53.4と
50を回復しました。
ユーロ圏経済の見通しは変わらず
2015年2月のユーロ圏PMIは、2015年1-3月期のユー
ロ圏実質GDPが、前期の成長率を若干上回って上昇
することを示唆していると考えます。もっとも、当指数は、
2014年を通じてGDP成長率を過大評価する傾向が認
められたこと、また、2月の指数が製造業活動の低調な
先行きを示唆していることには留意が必要です。
ユーロ圏経済を取り巻く環境については、原油安、
ユーロ安、緊縮財政の緩和、マネーサプライの改善、
欧州中央銀行(ECB)の量的金融緩和等が強い追い風
になるものと予想されます。一方で、金融機関の債務
圧縮、デフレの脅威、構造問題、政局の不透明感等は、
引き続き域内経済の向かい風です。
ピクテでは、2月のユーロ圏PMIの上昇が追い風となり、
ユーロ圏GDP成長率の改善を後押しするものと考えま
す。したがって、2015年のGDP成長率予想は、従来予
想を維持します。
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