教育の情報化を推進するための学校支援の在り方に関する研究

発表 1
教育の情報化を推進するための学校支援の在り方に関する研究
-校内研修を支援する取組を通して-
情報教育室
山 本 浩 二
國久保 浩 二
野 村 竜 也
小 山
清
渡 部 浩 二
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研究の目的
教職員の資質・能力の向上を図るために、教職員研修の充実が求められている。その中で、校内
研修は、学校の現状に応じて目標を設定できたり、日時や内容を決定できたりするため、研修の効
果が高い。本教育センターでは、校内研修の支援を目的として、出前講座や講師派遣を実施してい
るが、全ての学校に出向くことは難しい。そこで、各学校の教職員が、校内研修の講師を務めるこ
とができるようにするために、そのまま活用できるテキストやプレゼンテーション資料等をパッケ
ージ化して提供することとした。
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研究の内容
⑴ 校内研修の支援方法について
教育の情報化では、教員が授業中にICTを活用して指導する能力や児童生徒のICT活用を
指導する能力が求められている。そこで、プレゼンテーションソフトの効果的な活用方法と作成
方法についての校内研修が実施できる研修用資料を提供することとした。
⑵ 校内研修パッケージの作成
校内研修パッケージ「プレゼンテーション教材作成」を作成した。研修講師は、研修のねらい
や実施手順をまとめた「研修の進め方」を読めば、研修内容や事前準備を容易に理解できる。実
施する校内研修は、プレゼンテーション教材作成の考え方について理解することを目的とした講
義と、スライド作成の実践力を身に付けることを目的とした実習の二つの形式とした。
講義「プレゼンテーション教材作成の考え方」を実施するために、「講義用スライド」「講義
用説明原稿」「講義用配布資料」を作成した。また、実習「プレゼンテーション教材作成実習」
を実施するために、「実習用テキスト」「実習用スライド」「画像ファイル」を作成した。
⑶ 研究員による校内研修の実施
小・中・高等学校において、校内研修パッケージを用いて、研究員を研修講師として校内研修
を実施した。
⑷
アンケート調査による検証
校内研修を実施した学校に対してアンケート調査を実施したところ、研修内容については、ほ
とんどの受講者から肯定的な回答を得ることができた。また、研修講師からは、「研修のポイン
トが分かりやすい。」「講師の負担を軽減できる。」という意見があった。しかし、実習形式の
校内研修は、一律の速度と内容で実施することは難しいことが分かった。
⑸ 校内研修パッケージの追加
「情報セキュリティ」と「学校における著作権」の校内研修パッケージを追加作成した。とも
に講義形式とし、研修時間は20分である。作成した校内研修パッケージは、本教育センターのホ
ームページからダウンロードすることができる。
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研究のまとめ
本教育センターが校内研修パッケージを提供したことによって、各学校の校内研修を支援するこ
とができた。本研究によって、学校で活用することができる研修用資料のパッケージ化の在り方を
検証できた。今後は、提供する校内研修パッケージの数を増やしていきたい。