事業報告(抜粋) - 港湾荷役機械システム協会

平成26年度
事業報告(抜粋)
公益事業
1.調査、資料収集等による技術の普及
(1)情報の収集・整理・開示
港 湾 荷 役 に 関 連 す る 研 究 発 表 会 や 講 演 会 と 国 内 外 の 書 籍 な ど の 情 報 を 収 集 し 、関 連 情
報は機関誌「港湾荷役」及びホームページ等での情報提供を行った。
協 会 ホ ー ム ペ ー ジ は 、定 期 的 更 新 を 行 い 、メ ー ル マ ガ ジ ン に よ る 情 報 の 共 有 化 を 図 っ た 。
な お 、 ICHCA 出 版 物 7 1 点 及 び 荷 役 関 連 海 外 誌 掲 載 記 事 4 2 8 編 ( 平 成 1 8 年 ~ 平 成 2
6年)について、その報告内容の概要を日本語にて紹介を行った。
(2)図書の発行
平 成 2 5 年 度 末 に ア ン ケ ー ト 調 査 を 6 5 港 に 対 し て 実 施 し 平 成 2 6 年 度 版「 日 本 に お
けるコンテナクレーン一覧表」を平成26年4月に刊行した。
(3)技術相談
港 湾 管 理 者 、企 業 等 か ら の 港 湾 荷 役 機 械 、コ ン テ ナ ヤ ー ド 設 備 等 に 関 す る 問 い 合 わ せ
に対して、協会の蓄積した情報等をもとに技術相談に応じた。
2.機関誌発行、視察研修会、講演会開催等による技術の普及
(1)機 関 誌 「港 湾 荷 役 」の発 行
機 関 誌「 港 湾 荷 役 」を 隔 月 ご と に 7 0 0 部 を 発 行 し 、会 員 、関 係 官 庁 、関 係 団 体 な ど
に配布した。
(2)海 外 視 察 研 修 会 の実 施
平 成 2 6 年 1 0 月 に 、 国 際 荷 役 調 整 協 会 ( ICHCA) 並 び に ICHCA Australia の 協 力 を
得 て 豪 州 ブ リ ス ベ ー ン 、シ ド ニ ー 、ニ ュ ー キ ャ ッ ス ル の 各 港 湾 施 設 の 視 察 及 び そ れ ぞ れ
の 港 湾 関 係 者 と の 多 方 面 に わ た る 意 見 交 換 を 行 っ た 。参 加 者 は 、団 長 の 篠 原 理 事 と 会 員
9名と事務局1名の11名であった。
(3)講 演 会 の開 催
平 成 2 6 年 6 月 、通 常 総 会 終 了 後 に 講 演 会 を 開 催 し 、明 治 大 学 教 授 杉 原 厚 吉 氏 に「 錯
覚 の 不 思 議 と 安 全・安 心 へ の 指 針 ~ あ な た の 視 覚 は 計 算 済 ~ 」を 講 演 い た だ き 、参 加 者
総数は100名であった。
3.調査研究及び開発並びに成果の活用
以下の4部会に研究委員会を設けて調査研究を実施した。
(1)第1部会「コンテナクレーン遠隔操作システム調査研究委員会」
①調査研究テーマ
コンテナクレーン遠隔操作システム調査研究(継続)
②調査研究活動報告
平成25年度に引き続き国内外の事例を調査するとともにコンテナクレーンの遠
隔 化 を 実 現 す る た め の 技 術 的 な 課 題 等 に つ い て 整 理 し た 上 で 、実 証 実 験 を 実 施 す る 場
合 の 概 算 費 用 を 算 出 し 、試 験 方 案 を 取 り ま と め 、「 コ ン テ ナ ク レ ー ン 遠 隔 操 作 シ ス テ
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ム調査研究報告書」を作成した。
(2)第2部会「荷役機械に係る異分野技術調査研究委員会」
①調査研究テーマ
荷役機械に係る異分野技術調査研究(継続)
②調査研究活動報告
荷 役 機 械 技 術 と 土 木 技 術 、ユ ー ザ 、行 政 と の 接 点 技 術 に つ い て 平 成 2 5 年 度 に 引 き
続き、課題の抽出し、その内容について検討した。
1)クレーンレールの維持管理基準とレールクランプの性能
こ れ に つ い て は 問 題 点 を 指 摘 の 上 、付 帯 施 設 標 準 化 調 査 研 究 委 員 会 に 検 討 を 依 頼 し
た。
2)地方港湾におけるコンテナ荷役システムの在り方
これについては実態を調査するため38の港湾管理者に対しアンケートを調査票
を送付し24の港湾管理者から回答があり解析を進めた。
(3)第3部会「付帯施設標準化調査研究委員会」
①調査研究テーマ
コンテナクレーン製作工事共通仕様書の見直し(新規)
②調査研究活動報告
平 成 1 1 年 3 月 に 改 訂 し た コ ン テ ナ ク レ ー ン 製 作 工 事 共 通 仕 様 書 を ベ ー ス に 、前 回
改 訂 以 降 の 技 術 の 進 歩 を 反 映 し た 内 容 と す べ く 記 述 内 容 の 見 直 し を 行 っ た 。ま た 記 述
内容の見直しの際に根拠、参考とした資料等を解説編にまとめた。
現 状 、第 4 章「 鋼 構 造 部 」、第 5 章「 機 械 設 備 」に 関 す る 見 直 し を 終 了 し た 。進 捗
度は50%程度と予定通りである。
(4)第4部会「荷役機械用電機設備調査研究委員会」
①調査研究テーマ
コンテナクレーン制御システムのリスクアセスメント調査研究(継続)
②調査研究活動報告
国際標準である安全規格をコンテナクレーンの制御システムに適用し評価を行い、
現在稼働している最新のコンテナクレーンの安全性を定量的に証明できた。
ま た 、将 来 さ ら に 複 雑 に な る と 思 わ れ る 制 御 シ ス テ ム に つ い て も 安 全 性 を 評 価 す る
手 法 を 確 立 で き 、よ り 安 全 な コ ン テ ナ ク レ ー ン を 設 計・製 作 す る た め の 指 標 と な る「 コ
ンテナクレーン制御システムのリスクアセスメント調査研究報告書」を作成した。
4.荷役機械の維持管理、運用に係る情報提供による支援
平 成 2 5 年 度 か ら 風 に よ る コ ン テ ナ ク レ ー ン の 逸 走 防 止 を 目 的 と し た「 風 情 報 表 示 装
置の開発」を行い、また逸走事故防止を目的とした講習会への協力等を行ってきたが、
一層の逸走事故防止の徹底を図るため国土交通省港湾局の協力を得て講演会を平成2
7 年 1 月 に 開 催 し た 。講 習 は「 逸 走 事 故 と 対 応 技 術 」並 び に「 コ ン テ ナ ク レ ー ン の 逸 走
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防 止 の た め の モ デ ル 運 用 規 定 及 び 点 検 診 断・維 持 管 理 に 関 す る 最 近 の 取 り 組 み 」の 2 テ
ーマとし、参加者数は100名を超えた。
5.国際団体等との協調
(1) 国 際 荷 役 調 整 協 会 (ICHCA)
① ICHCA 理 事 会
ICHCA 理 事 会 が 平 成 2 6 年 1 1 月 に 英 国 リ バ プ ー ル で 、 ま た 平 成 2 7 年 3 月 に は ロ
ン ド ン で 開 催 さ れ 、 専 務 理 事 の 上 田 寛 が ICHCA 理 事 並 び に ICHCA Japan 会 長 と し て 出
席した。
② ICHCA 国 際 安 全 パ ネ ル
ICHCA 国 際 安 全 パ ネ ル ( ISP7 2 ) が 英 国 リ バ プ ー ル で 、 平 成 2 6 年 1 1 月 に 開 催
さ れ 、国 土 交 通 省 港 湾 局 技 術 監 理 室 長 の 遠 藤 仁 彦 氏 が「 船 舶 の 綱 取 り 放 し 時 の 事 故 パ
タ ー ン の 分 析 と そ の 防 止 方 策 に つ い て 」 の 報 告 を 行 っ た 他 、 協 会 並 び に ICHCA Japan
理事の篠原正治氏が出席した。
(2)国 際 団 体 との連 絡 ・協 調
国 際 港 湾 協 会 ( IAPH) 、 国 際 航 路 協 会 ( PIANC) 及 び 国 際 港 湾 交 流 協 力 会 ( JOPCA)
などの協会と連絡・協調を図るとともに、それら各団体の事業推進に協力した。
受託事業
平 成 2 6 年 度 は 、国 土 交 通 省 、港 湾 管 理 者 等 か ら 技 術 開 発 業 務 、調 査 研 究 業 務 、港 湾
荷役機械の設計業務等について合計19件を受託した。
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