32.3D キャンパスツアーシステムのための歩行動作検出に関する研究 学籍番号 20-081 学生氏名 宮城 諒 指導教員 平石 広典 1.序 論 3D モニタを利用したキャンパスツアーシステムを利用し,モニタの前で歩行動作を行うことで,あたか もキャンパス内を実際に移動しているかのように見せることのできるシステムを実現する. 本研究では,人間の動作を検出可能にする KINECT センサー,機械学習の手法を利用することにより, 歩行状態や停止状態,歩行の速さや振り向き動作をモニタの前で利用者がジェスチャーすることで利用可 能にする,直感的なキャンパスツアーシステムを設計する. 2.研 究 方 法 KINECTで歩行動作を検出する際,上半身の9つの部 位を基準とし,xyz空間のデータが得られるプログラム を作成した.また,歩行のような時系列の動作を認識 するために,1秒で5個のデータを得られるようにし, 135次元のデータを1つ分としてSVM(Support Vector Machine ) 形 式 の デ ー タ が 得 ら れ る よ う に し た . KINECTの前で被験者が停止状態,歩行状態を測定す る.また,機械学習の手法としてSVMを用い,測定デ ータに基づいたモデルを構築し,そのモデルと新たに 図 1 ハードウェア構成 測定したデータを評価する.このモデルを基準にし, KINECTで新たに検出した被験者の停止状態,歩行状 態を比較検討することで,3Dカメラで撮影した動画映像を,どの程度の速さで再生するかを制御した. 3.結 果 ・ ま と め 120 測定データ数と SVM で得られた精度の 100 80 ら精度が上がり 80 個付近から精度が上がら 60 なくなった.これは,SVM の汎化能力は学 習し過ぎると低下するという特徴から精度が 停滞,低下する傾向が得られたと考えられる. しかしながら,データ数が 80 個付近での精度 は 96%という結果が得られた. 精度[%] 関係を図 2 に示す.データ数が 70 個付近か 40 非線形 20 0 0 20 40 データ数[個] 60 80 100 図 2 SVM によるデータ数と精度の関係 4.今 後 の 課 題 本研究で設計したシステムは,KINECT の検出範囲が上半身のみである.このため,歩行動作を検出す る際に基準となる部位が少ないため,速度の違いの境界が曖昧になる傾向がある.そのため,下半身の検 出範囲を加えることで,部位の基準が多くなり,より精度の高い歩行検出を実現できると考えられる.
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