平成26年労働災害発生状況がまとまりました ∼労働災害は減少するも転倒災害がワーストワン!!∼ 岡谷労働基準監督署 平成26年における労働災害による休業4日以上の死傷者数は187人(うち死亡1人)となり、平成2 5年198人(うち死亡3人)と比較して11人(5.6%)減少しましたが、死亡災害が発生し、1 人の尊 い生命が失われています。各事業場におかれましては、労働災害の撲滅はもとより、労働災害の発生要因(災 害リスク)の除去・低減に向けて安全衛生活動の強化をお願いします。 ◎労働災害数は全体としてやや減少するも、2月・12月は大幅に増加 グラフ1:各月に発生した死傷者数 (人) 30 25 26 24 21 20 20 15 15 15 18 17 14 12 13 16 1817 18 19 1818 15 13 11 11 10 8 8 5 0 1月 2月 3月 4月 5月 平成25年 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 平成26年 平成26年2月および12月は降雪の影響等により積雪・凍結に起因する転倒災害が多発したため、前年同月比 で災害発生件数が大幅に増加している。 ◎労働災害の4分の1は「転倒」災害! グラフ2:事故の型別構成比 平成26年(187人) 平成25年(198人) 墜落・転落 22人(11.1%) その他 39人(19.7%) 無理な動作 24人(12.1%) 切れ・ こすれ 21人(10.6%) その他 36人 (19.3%) 墜落・転落 29人(15.5%) 転倒 45人(24.1%) 転倒 無理な動作 55人(27.8%) 24人(12.8%) はさまれ・ 巻き込まれ 22人(11.1%) 飛来・落下 15人(7.6%) 切れ・ こすれ 20人(10.7%) はさまれ・ 巻き込まれ 23人(12.3%) 飛来・落下 10人(5.3%) ① 通路等での「転倒」災害が45人で、前年と比較して10人減少したが、全体の約25%を占めている。 ② 高所からの「墜落・転落」災害が29人で、前年と比較して7人増加している。 ③ 機械設備等への「はさまれ・巻き込まれ」災害が23人で、前年と比較して1人減少している。 ◎製造業はやや増加し、特に金属製品製造業が大幅な増加! 建設業はやや減少するも、死亡災害が発生! その他の事業(第3次産業)は大幅な減少! グラフ3:業種別構成比 平成25年(198人) ビル管理業:10 人 平成26年(187人) ビル管理業:7 人 製造業 51人 (25.8%) 卸・小売業:39 人 製造業 56人 (30.0%) 卸・小売業:22 人 社会福祉施設:11 人 社会福祉施設:13 人 旅館業:10 人 旅館業:9 人 鉱業 1人(0.5%) 鉱業 1人(0.5%) その他の 事業 82人 (43.9%) 建設業 28人(14.1%) その他の 事業 101人 (51.0%) 林業 5人(2.5%) 運輸貨物業 12人(6.1%) 運輸貨物 業17人 (9.1%) 林業 4人 (2.1%) 建設業 27人 (14.4%) ① 平成26年は前年と比較し、製造業及び運輸貨物業で増加し、建設業で減少している。 ② 製造業は56人と前年比で増加(+5人)しており、特に金属製品製造業が18人(+10 人)と大幅に増 加している。 ③ 建設業で1人の死亡災害が発生している。 ④ その他の事業は前年と比較して19人減少し、特に卸・小売業が大幅に減少している。 グラフ4:製造業・建設業における事故の型別構成比 製造業(56人) その他 12人 (21.4%) 墜落・転落 2人(3.6%) 建設業(27人) 飛来・落下 4人(7.1%) 無理な動作 10人 (17.9 %) 切れ・ こすれ 10人 (17.9%) ① 無理な 動作 3人 (11.1%) 転倒 6人(10.7%) はさまれ・ 巻き込まれ 12人 (21.4%) その他 2人(7.4%) 墜落・転落 10人 (37.1%) 切れ・ こすれ 3人 (11.1%) はさま れ・巻き 込まれ 5人 (18.5%) 飛来・ 落下 1人(3.7%) 転倒 3人 (11.1%) 製造業で機械設備等への「はさまれ・巻き込まれ」災害が12人で最も多い。また、 「無理な動作」による災 害(主として災害性腰痛)が10人(+5人)、 「切れ・こすれ」災害が 10 人(+3人)で前年と比較して 増加している。 ② 建設業は、高所からの「墜落・転落」災害が10人(+2人) 、機械設備等への「はさまれ・巻き込まれ」災 害が5人(+3人)で前年と比較して増加している。 岡谷署管内の労働災害は前年に比べやや減少していますが、依然として転倒災害の占める割 合が高く(24%)、製造業では機械設備等への「はさまれ・巻き込まれ」災害が、建設業及び 運輸業では高所からの「墜落・転落」災害が多く発生しており、より一層安全衛生対策の推進 を図る必要があります。
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