05 東京都 荒川区立第一中学校 2年 福岡 楓

平成 26 年度「土砂災害防止に関する絵画・作文」作文中学生の部 優秀賞(事務次官賞)
「土砂災害について」
東京都 荒川区立第一中学校 2年
ふくおか
福岡
かえで
楓
8月 20 日広島県広島市で死者 70 人以上の犠牲者を出す大規模な土砂災害が発生しました。
朝1番のニュースでその現状を見て「本当に日本で起きたことなのか。
」と衝撃的で悲しい映像
でした。大きな石や大木、たくさんの土砂、家や車までも無残な姿で押し流されていました。色々
なニュースを見て、どうしてこのような残酷な光景になってしまったのか少しずつ原因を知ること
が出来ました。
地球温暖化による気候の変化によってゲリラ豪雨や集中豪雨が日本各地で起こり、思いもよらな
い状況が起きている気がします。今回おこってしまった広島市の災害発生直前の降水量も平年を
100 ミリ以上も上回る雨が短時間に降ったようです。その結果、地盤の緩みが進行し土砂災害を招
いてしまったようです。
なぜ、日本の色々な所で土砂災害が起きてしまうのか疑問に思ったので、調べることにしました。
私達の住むこの日本は、世界でも有数の土砂災害の多い国です。平均すると年間 1,000 件ちかく
の土砂災害が発生しているそうです。その理由としては、日本列島の気象や地質、地形などが考え
られるようです。日本は世界の国々の中でも雨が多い国で1年を通して平均して降るのでは無く、
季節によって大量に降るという特徴もあります。また、国土の 50 パーセントが積雪地帯でその豪
雪地帯にも町があり人がたくさん住んでいます。そしてなにより、山地が多くもろい地質の山が多
いことです。日本列島の 70 パーセントが山や丘陵です。また川も急流が多いそうです。その他に
も地震が多く、火山も多いなど様々な地形からも考えられるということを知りました。
また、日本列島には平地が少ないので川の扇状地や崖の下の狭い平地などにたくさんの人が住ん
でいます。特に大都市の周りでは山の斜面を切り開いたり、谷だった所を土で埋め、住宅地にして
いる所が数々あります。このような社会条件も土砂災害を引き起こす理由だということを知りまし
た。調べていくうちに私達の住む日本は土砂災害が発生する要因がたくさんあるのだと分かりまし
た。
どうしたら、土砂災害を減らせるのか私なりに考えてみました。
まず、1番大切なことは自分達がどのような特徴のある土地に住んでいるのかを理解し、おこり
うる災害を予測することだと思います。そして、地域の方や行政と連携を取りながら正しい知識や
対策を学び考え進めていくことも大切ではないかと思います。
今回の広島市の災害のように想定外のことが一瞬におこることがありうるのです。ですから、過
去のデータや情報だけにとらわれず、早め早めの決断や行動が大切だと改めて思いました。また、
住居を建設する際にも販売元が土地の調査をしっかり行い住居に適しているか見極めることも大
切だと思います。
土砂災害危険箇所の多い日本では、砂防ダムや遊砂地の建設、山の斜面の石や土砂が崩れないよ
うに木を植える対策は時間や費用の面で厳しいかもしれません。しかし、広島市の土砂災害の時も
砂防ダムのおかげで被害も少なくて済んだ場所もあったそうです。
このような対策は、とても有効的なんだと強く思いました。今、存在する多くの危険箇所に少し
ずつでも砂防ダムや遊砂地などが造られることを願います。
今回の広島市の土砂災害をきっかけに、私は土砂災害のことを調べて学び考えることが出来まし
た。私のように、土砂災害に対する知識の無い人もたくさんいるかと思います。
大きな被害をもたらした土砂災害があった時こそ、情報に耳をかたむけ一人一人が親身になって
考え、2度と同じことがおこらないようにすることが大切だと思います。
いつ起こるか分からない土砂災害。今回学んだ知識を忘れずに、これからも過ごしていきたいと
思いました。そして、学んだことを友達や家族に伝えていけるよう努力していきたいです。