学則の変更の趣旨等を記載した書類 (a) 学則変更(収容定員変更)の内容 <1> 人間発達学部児童教育学科 京都橘大学学則第5条に定める人間発達学部児童教育学科の入学定員を、現行の 120 人から 2015(平成 27)年度に 140 人に増員する。 <2> 現代ビジネス学部経営学科 現代ビジネス学部に設置する現代マネジメント学科を、2015(平成 27)年度に経営学 科に改組し(2014(平成 26)年6月設置届出予定)、同時に、京都橘大学学則第5条に定 める現代マネジメント学科の3年次編入学定員5人を、経営学科では設定せず0人と する(収容定員減)。なお、現代マネジメント学科の3年次編入学定員については、年 次進行により 2017(平成 29)年度に学生募集を停止する。 このことにより、経営学科は、入学定員 130 人、収容定員 520 人とする。 上記2件に関する収容定員の変更内容は、次の表のとおり。 2014(平成26)年度 学 部 学 科 2015(平成27)年度 入学定員 編入学定員 収容定員 学 部 学 科 入学定員 編入学定員 収容定員 人間発達学部 児童教育学科 120人 - 480人 → 人間発達学部 児童教育学科 140人 - 560人 現代ビジネス学部 現代マネジメント学科 130人 5人 (3年次) 530人 → 現代ビジネス学部 経営学科 130人 0人 520人 (b) 学則変更(収容定員変更)の必要性 <1> 人間発達学部児童教育学科 児童教育学科は、2007(平成 19)年4月に文学部に設置した。その後、2010(平成 22) 年度に、同じ文学部にあった英語コミュニケーション学科とともに発展独立させ、こ の2学科をもって人間発達学部に改組した。 文学部児童教育学科(入学定員 100 人)は、現在も引き続く、小学校教員の大量退職 による人材需要の増大や、女性の社会進出の進展などを背景にした保育サービスの供 給不足など、社会的な人材養成ニーズの急速な高まりに対応することを目的に設置し た。このとき同学科内には、近畿厚生局長から指定を受けて保育士養成課程(定員 60 人)を開設している。 児童教育学科は、卒業後の進路に対応した2つのコースを設定している。主に乳幼 児の成長と発達を援助する保育・教育学を学ぶ「幼児教育コース」と、幼児・児童の 1 成長と発達を援助する教育について学ぶ「児童教育コース」である。幼児教育コース では保育士養成課程を置いて保育士資格および幼稚園教諭一種免許状を、児童教育 コースでは小学校教諭と幼稚園教諭の一種免許状を、それぞれ取得できるように教育 課程を編成している。 2010(平成 22)年4月の人間発達学部児童教育学科の設置においては、2011(平成 23) 年度からの小学校における「外国語活動」の導入に対応し、同学部内の英語コミュニ ケーション学科と連携し、児童英語関係科目を配置して教育課程の充実を図った。ま た同時に、児童教育学科の保育士養成課程の定員を 60 人から 80 人に増員し、あわせ て学科の入学定員を 20 人増員して 120 人とした。これは、さらなる保育ニーズの増大 に対応することと、学科設置以来、入学した学生の保育士養成課程に対するニーズが 予想以上に高かったことが理由となっている。 今回、2015(平成 27)年度から児童教育学科の入学定員を 20 人増員する申請を行った 理由の一つは、2010(平成 22)年度と同様、引き続く保育ニーズへの対応と、学生の高 い保育士養成課程希望への対応のためである。保育士養成課程の定員については、近 畿厚生局長に対し、20 人増員して 100 人にするよう、すでに必要書類を提出して審査 を受けているところである。また、文学部に児童教育学科として設置以来、入学志願 者数は安定的に推移し、入学志願倍率(入学志願者数÷入学定員)は常に 10 倍を超えて いる。このような受験生の強いニーズにも応える必要があると判断し、今回の収容定 員増を申請した。 なお、児童教育学科におけるコース選択は、1年次後期に行う。その際、保育士養 成課程を置く幼児教育コースの希望者が、保育士養成課程の定員を超えた場合は、ま ず教員と学生との面談を行って調整し、その上で保育士養成課程の定員超過が見込ま れるときは学業成績および面接・小論文による選考を行うことにしている。 <2> 現代ビジネス学部経営学科 現代マネジメント学科を改組して設置する経営学科の教育課程では、将来の進路に 応じて、体系的に学びを深める5つの学びのコース(本学ではラーニングコースと呼 ぶ)を設定する。「企業経営」「金融」「公共経営」「医療経営」「グローバルビジネス」 の各コースに従って、学生が4年間をかけて目的を持ってじっくり学べるように工夫 している。また、コース選択に資するため、1年次前期に「経営学入門」「金融入門」 「公共経営入門」「医療経営入門」「グローバルビジネス入門」を学科共通の専門導入 科目として開講する。経営学科では、このような教育課程を導入するため、1年次か らの段階的な履修がより適切であると判断した。 一方、現代マネジメント学科の編入学定員は、2005(平成 17)年4月に学科を設置し た際、5人を設定した。学科設置3年後の 2007(平成 19)年度入試から編入学試験を実 施したが、これまで編入学定員を充足することができなかった。現代マネジメント学 科における編入学試験の過年度推移は、以下のとおりである。 2 入試年度 2007年度 2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 (平成19) (平成20) (平成21) (平成22) (平成23) (平成24) (平成25) (平成26) 入学志願者数 4 4 3 4 4 2 6 1 合格者数 3 2 3 1 4 2 4 1 入学者数 2 2 2 1 3 2 4 1 未充足の背景には、18 歳人口の減少の影響があり、短期大学や専門学校等からの編 入学者が 2000(平成 12)年度をピークにして全国的に大きく減少していることがあげら れる。また、2013 年度の編入学試験では定員を超える入学志願者があったが、試験の 結果が本学の編入学基準に達しなかったため、定員を下回る合格者数とせざるを得な かったという事情もあった。 以上2点の理由から、今回、現代マネジメント学科を改組して、経営学科を設置す るにあたり、3年次編入学定員を設定しないこととした。 (c) 学則変更(収容定員変更)に伴う教育課程等の変更内容 <1> 人間発達学部児童教育学科 今回の児童教育学科 20 人の入学定員増に伴う教育課程や教育方法、教員組織などの 充実策について、本学では、収容定員増を前提として 2013 年度から前倒しで順次進め てきている。 まず、2013(平成 25)年度に専任教員2人を増員し、次のような教育方法の充実を図っ た。 一つは、教員・保育士に必要とされる音楽的な素養とピアノ演奏技術の向上を図る ため、1年次前期の「音楽演習入門」 、1年次後期の「音楽演習Ⅰ」の教育方法を改善 した。具体的には、担当の専任教員に加え、6人のピアノレッスン講師(兼任)を配置 し、50 人を上限とするクラスを、専任教員1人を含む7人が担当し、きめ細かな指導 ができるようにした。なお、両科目は、学生のピアノ技術のレベル別に3クラスずつ 開講している。 また、これにあわせ、児童教育学科の専用教室棟である児優館を改修し、ピアノの 個人レッスン室を、2室から9室に増設した(このほか、ピアノを配置した開放レッス ンエリアも設置している)。個人レッスン室には、授業を担当する時間を除いて、専任 教員を常時配置している。学生は、月曜から金曜までの9時から 18 時の間、必要に応 じて、適切な指導が受けられる。なお、個人レッスン室は、月曜から土曜までの間、 8時 45 分から 20 時 30 分まで開放している。 二つ目に、保育実習および幼稚園実習の指導体制の充実を図った。実習の事前指導 を行う「保育実習指導Ⅰ‐1」「保育実習指導Ⅰ-2」「保育実習指導Ⅱ」「教育実習指 導(幼稚園)」について、8クラス編成として徹底した少人数指導とした。新たに任用 した実務経験豊かな専任教員が全体のコーディネートを行い、統一したシラバス・教 3 育内容とした上で指導を行っている。また、 「保育実習Ⅰ-1」 「保育実習Ⅰ-2」 「保育 実習Ⅱ」 「教育実習(幼稚園)」も同様に、新任教員を含む2人でコーディネートを行い、 8クラス編成できめ細かい徹底した指導を実施している。 さらに、2015(平成 27)年4月からの保育士養成課程の定員増にあわせ、保育系の演 習科目については、1クラス 40 人の2クラス編成から、1クラス 33~34 人の3クラ ス編成に変更し、少人数を徹底することにしている。加えて、2016(平成 28)年1月末 頃までに竣工予定で、新棟(仮称:学生コミュニティ・研究棟)の建設を計画している が、この建物に現在の保育実習室の2倍程度の広さとなる実習室の設置を予定してい る。 以上のような充実策を実施することにより、収容定員変更後も児童教育学科の教育 の質を維持し、さらには向上できると確信するところである。 <2> 現代ビジネス学部経営学科 現代マネジメント学科を改組して経営学科を設置するにあたり、以下のような教育 課程、教育方法、教員組織などを準備し、教育研究の充実を図っている。 経営学科の教育研究上の目的(学則第3条の2)は、教学理念である「自立」「共生」 「臨床の知」に則り、 「営利・非営利の組織体の経営に関する専門的な知識と技術を身 につけた、これからの産業や社会の発展に貢献できる人材を育成すること」である。 この目的を現代の日本社会の状況を踏まえて、人材養成目標として表現すると「経営 や会計の知識と技能を有し、グローバル社会で活躍できる人材を養成する」こととい える。 経営学科の教育課程は、教育研究上の目的および人材養成目標を具現化するため、 会計学を含む経営学を中心に据えつつ、最も関わりの深い隣接学問である経済学分野 を加えた科目を柱に構成している。また、学生の系統的な学修を促し、進路目標を明 確にすることで、グローバル化した現代の産業や社会に貢献する人材を養成するため に、前述のとおり、緩やかに体系づけられた5つの学びのコースを設定している。そ の上で、学生がラーニングコースを積極的に活用できるように4年間の学びのロード マップを教授する目的で、1年次前期に各コースに対応した入門科目を配置している。 それぞれのラーニングの教育内容は、以下のとおり。 ①企業経営コース 企業がビジネスを展開する上で不可欠となる、ヒト・モノ・カネ・情報に関する知 識とスキルを総合的に学ぶコースである。 ②金融コース 財政や金融システムについて理解し、銀行や証券会社、保険会社などの組織と機能 を学ぶコースである。 ③公共経営コース 行政やNPO法人など営利を目的としない組織体について、経営学をベースに学ぶ コースである。 4 ④医療経営コース 医療政策や病院経営の現状などを考察し、医療機関の近代的経営に必要な知識を学 ぶコースである。 ⑤グローバルビジネスコース グローバル化した経済社会のなかで、広く事業を展開する企業の経営やビジネスに ついて学ぶコースである。 経営学科の教員組織は、大学設置基準における学部の種類および規模に応じて定め る専任教員数を上回る 11 人(うち教授8人)で編成する。教員の主要な研究分野は、経 営学(外国企業やグローバル企業の経営を含む)、会計学、生産・労務管理、マーケティ ング、公共政策、医療経済学、診療情報管理などであり、専門教育科目の必修科目の すべて、および選択必修科目における主要授業科目をはじめとする開講科目を担当す る教員スタッフ編成となっている。専門教育科目の必修科目と選択必修科目をあわせ て7割を超える科目に専任教員を配置している。 教員の年齢構成は、開設年度において、教授が 60 歳代3人、50 歳代2人、40 歳代 3人、専任講師・助教が 60 歳代1人、30 歳代2人と、年齢層に偏りがなく、バランス のとれた構成になっている。保有学位は、博士8人、修士2人、学士1人となってお り、教員組織全体では7割を超える教員が博士の学位を保有している。教授の保有学 位は、博士7人、修士1人である。 5
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