情報提供資料 2015年2月5日 公益財団法人 日本中毒情報センター ヘリウムガスを吸い込む事故に注意しましょう! 日本中毒情報センターには、「子どもが銀色の風船のガスを吸い込んでしまった」「声が変わるガ スを吸い過ぎた」というような、玩具に使用されたヘリウムガスを吸ったことによる事故に関する相談 が、2001年4月から2013年3月までに32件寄せられています。日本中毒情報センターでは事故防 止の観点から、これらの事故について、厚生労働省の『家庭用品等に係る健康被害病院モニター 報告』の「家庭用品等に係る吸入事故等に関する報告」 1) において報告しています。 玩具に使用されたヘリウムガスを吸ったことによる事故32件の特徴は次のとおりです。 ・ 原因となったのは、風船のガスが26件、声が変わるガス(ヘリウムと酸素の混合ガス)が5件、不 明1件でした。 ・ 患者の年齢は5歳以下が13件、6-12歳が18件、成人が1件でした。 ・ 半数にあたる16件で、意識消失、嘔吐、顔面蒼白、気分不良などの症状を認めました。 事例1 風船のヘリウムガス 3歳女児 空気中で浮く風船を店で貰った。子どもが吹き込み口にストローを挿して、中のガスを吸 った。その後、フラフラ歩いてきて真っ青になって倒れたが、10秒ほどで泣き始めて、いつ もどおりに戻った。 (平成23年度『家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告』 1) 掲載事例) 事例2 声が変わるガス(ヘリウムと酸素の混合ガス) 7歳女児 子どもが声の変わる玩具を吸いすぎて、意識消失した。背中をたたいたところ意識は改 善した。その後、嘔吐が出現した。 (平成24年度『家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告』 1) 掲載事例) 万一吸い込んで症状がある場合は、早めに医療機関や日本中毒情報センターにご相談くださ い。 公益財団法人日本中毒情報センター 中毒110番電話サービス(一般向け) ■大阪中毒110番(365日 24時間対応) 072-727-2499 ■つくば中毒110番(365日 9時~21時対応) 029-852-9999 参考資料 1) 厚生労働省医薬食品局審査管理課化学物質安全対策室:家庭用品等に係る健康被害病院モニ ター報告. http://www.nihs.go.jp/mhlw/chemical/katei/monitor(new).html 本資料を引用又は使用して資料作成・報道等を企図される場合は、必ず事前にその内容につ いて日本中毒情報センター(本部事務局 電話:029-856-3566)の承諾を得、「公益財団法人 日 本中毒情報センターの調査による」旨明記して下さい。 公益財団法人 日本中毒情報センター Copyright(C) 2015 Japan Poison Information Center. All Rights Reserved. 以上 1
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