「第五次宮崎県水産業・漁村振興長期計画」における重点プロジェクト検討に際しての視点 現計画における本県水産業の将来像実現のための取り組み 資 源 ◇実践的な資源管理 ・ マ ダ イ な どの 主 要 19魚 種 の 資 源 評 価 を 行 い、これに基づく資源管理指針を策定 ・カサゴ資源の回復の兆しが見られるなど、 一部に効果が発現。 ◇内水面での資源増殖 ・河川の種苗放流や産卵礁造成或いは石 倉などの増殖活動が活発。 〔カサゴの漁獲量の推移〕 管 理 放流尾数(千尾) 課 漁獲量(t) 50 500 40 漁 獲 30 量 20 t 10 400 放 流 300 尾 数 200 題 ◇実践的な資源管理 ・依然、ヒラメ等の資源は低水準であり、効 果の発現には長い期間が必要 ・回遊資源や余剰資源の積極的利用を促 進することも必要 ◇内水面での資源増殖 ・内水面漁業振興法等を踏まえた資源利 用に関する関係者の協議促進が必要 〔平成26年資源評価結果〕 ・資源動向が減少の魚種 ヒラメ,クルマエビ ・資源動向が減少から横ばいに転じた魚種 コウイカ,チダイ,キス ・資源水準が高位の魚種 キダイ,サワラ,オオニベ,カマス,ハモ 100 千 尾 0 0 H1 H3 H5 H7 H9 H11 H13 H15 H17 H19 H21 (*)H17よりカサゴ資源回復計画を実施 経 営 安 ◇収入の安定・コストの削減 ・ 収 入 減 少 時 の 共 済 (積 立 プ ラ ス )へ の 加 入 が促進 ・燃油等高騰時のSN事業への加入が促進 ◇収入の増大 ・地域及び県域での販売力強化に着手 ◇漁業の収益性回復 ・高収益漁業モデル漁船の実証が進展 ◇漁協系統組織の機能・基盤強化 ・経済事業の合理化や連携を推進 〔燃油補填金の発動状況〕 定 対 策 SN発動額 課 引下げ効果 800 16 700 14 発 600 動 500 額 400 百 300 万 円 200 12 10 8 6 4 100 効 果 ◇収入の安定・コストの削減 ・経営体維持として有効であるが、漁業の 抜本的改善としては限定的であり、経営 体の育成強化が必要 ◇収入の増大 ・ブランド化が図られつつあるものあるが、 効果が限定的。販売力の強化はこれか らの取り組み。 ◇漁業の収益性回復 ・抜本的な対策として有効であるが、普及 が課題であるとともに沿岸漁業での取り 組みが少ない。 ◇漁協系統組織の機能・基盤強化 ・漁協系統団体の原動力を確保するために 合理化の加速が課題 〔実証中の高収益漁業モデル漁船〕 題 ・かつお一本釣 ・ダウンサイジング (137t ⇒ 70t) 円 / L 2 0 0 H22 H23 H24 H25 H26 (*)H26は第2四半期までの実績 漁 ◇災害及び施設老朽化対策 ・地震・津波対策,老朽化施設の長寿命化 ◇新規就業者の確保・定着 ・就労相談等の新規就業を促進 〔漁業就業支援フェア2013(東京)〕 課 ◇災害及び施設老朽化対策 ・南海トラフ地震への対応が必要 ◇新規就業者の確保・定着 ・新規就業者が確保されつつも定着が課題 〔新規漁業就業者の状況〕 港 水産関係学校卒 ・ 60 50 新 規 漁 40 業 就 30 業 者 数 20 担 い 手 他産業からの転職 ・開催日;2013.6.22 ・本県ブース来訪者数;21名 題 人 10 0 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 本県水産業の現状 〔漁業経営体(漁業生産活動の主体)の減少〕 小型 底曳 刺網 まぐろ はえなわ 小型 定置 2,500 2,326 中小型 まき網 かつお 一本釣 船びき網 敷網 2,281 2,237 海面漁業 曳縄・釣 大型 定置 海面漁業経営体数 養殖(はまち) 2,283 〔漁業生産金額の減少〕 海面養殖業 50,000 2,232 45,000 2,051 40,000 2,000 1,792 35,000 1,603 生 産 金 額 1,402 1,500 経 営 体 百 万 円 1,153 体 30,000 25,000 20,000 1,000 15,000 10,000 500 5,000 0 0 S43 S48 S53 S58 S63 H5 H10 H15 H20 H25 S43 S48 S53 S58 S63 H5 H10 H15 H20 H25 ◇ 現 在 の 取 り 組 み は、 一定 の 成 果は 得ら れつつあ るも 、効果が限定 的かつそ の 発現に長い 期間を要するため、漁業経営体及び就業者の減少に歯止めがかからず加速している状況 ◇地域の重要な産業である漁業が衰退すれば、流通や加工などの水産関連産業の経済活 動にも影響し、漁業地域全体の経済が縮小し続ける悪循環に陥る懸念。 対 策 漁業地域の再生に向けた重点プロジェクト(施策)が必要 〔重点プロジェクトの検討に際しての視点〕 視点Ⅰ 漁業の抜本的な再生に向けた高収益漁業の構築・普及に係る施策の強化 〔特に、取り組みが遅れている沿岸漁業の強化が必要〕 視点Ⅱ 経営体の減少に歯止めをかけるため、事業承継や新規参入を促進する施策の強化 〔漁業資産のマネジメントによる事業承継の仕組みが必要〕 視点Ⅲ 資源利用のあり方に係る関係者の協議や資源水準が高い魚種の活用を促す施策の強化 〔余剰資源の利用方法(販売先の確保など)も含めた取り組みが必要〕 視点Ⅳ 視点Ⅰ~Ⅲの強化には、系統団体及び水産関連産業全ての連携・協力が必要不可欠 〔漁協系統団体の原動力の確保が必要〕
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