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はじめに
平成 26 年、佐倉市は誕生からちょうど 60 年を迎え
ました。60 年の間、市の人口は約 5 倍に増え、経済の
成長とともに、住宅地や工業団地、商業施設等の開発
が大規模に進みました。市の姿は大きく変わりました
が、印旛沼や里山などに代表される豊かな自然が、現
在も佐倉市に残されています。これらは、先人が残し
た歴史や文化の薫り高さと相まって、「歴史 自然
文化のまち」を誇るわがまちの大きな財産となってい
ます。これらの財産を保全し、またさらに磨きをかけ、
次世代に引き継ぐためのより一層の努力を、市制施行 60 周年の節目に決意
するものでございます。
一方、この 60 年の間には、特に昭和 40 年代以降の都市化等に伴い、印旛
沼の水質悪化が進み、平成 23 年からは 3 年連続で全国湖沼ワースト 1 の水
質となっています。水質の浄化に向けて、多くの皆様のご努力をいただいて
いるところですが、国・県による取組みも欠かせないことから、平成 25 年
5 月に流域 13 市町長の連名で、千葉県知事に沼の浄化に欠かせない浚渫と
水の流動化に向けての要望書を提出いたしております。一人でも多くのかた
に、かつての美しい姿を取り戻すために、お力をお貸しいただければと思い
ます。
昨夏、日本列島が騒然としたニュースの一つに、デング熱の国内感染があ
りました。この感染症を媒介するヒトスジシマカの分布は、気候の温暖化に
伴い北上しているとのことです。感染症の拡大や異常気象の原因となり、私
たちの生命に危機をもたらしかねない地球温暖化。これをくい止める一助と
するため、市では、平成 20 年 3 月に市民、事業者、行政が一丸となって地
球温暖化対策に取り組む地域推進計画を策定し、また、平成 26 年 3 月には、
市役所の業務における実行計画を策定いたしました。今後、必要に応じ、最
新の知見に基づく改定を行い、地球温暖化への対策を進めてまいります。
本書は、平成 25 年度における佐倉市の環境の現状と保全に関する事業や
その成果について、概要をとりまとめたものです。本書を通じ、多くの皆様
が、環境に対する関心を深められるとともに、本市の環境行政の推進により
一層のご理解とご協力を賜れば幸いです。
平成 27 年 2 月
佐 倉 市 長
蕨
和 雄