静岡市埋蔵文化財保護事務に関する規則の一部改正(案)の概要 1 経緯 文化財保護法(以下「法」という。)第92条の事務に関する権限を静岡県から市が移譲を受け ることに伴い、 「静岡市埋蔵文化財保護事務に関する規則」の一部を改正しようとするものです。 また、既に移譲を受けている法第96条第2項の事務に関する規則の一部についても合わせて 改正しようとするものです。 2 規則の一部改正(案)の概要 (1)法第92条の事務に係る規定の整備 法第92条では、土地に埋蔵されている文化財(埋蔵文化財)について、調査のために土地 を発掘しようとする者は、書面をもって着手30日前までに届け出なければならないこと(第 1項)、埋蔵文化財の保護上特に必要があると認めるときは、届出に係る発掘に必要な事項 及び報告書の提出を指示し、又はその発掘の禁止、停止、若しくは中止を命ずることができ ること(第2項)となっています。 上記に関する権限を静岡県から市が移譲を受けることに伴い、規則にその旨を加え、届出 等に係る手続き及び様式を定めようとするものです。様式に定める内容は次のとおりです。 ①埋蔵文化財発掘調査届出書 記載する項目・・省令に定めるもの(所在地、調査面積、遺跡の種類、遺跡の名称、遺 跡の現状、調査の目的及び契機、調査主体者の住所・氏名等、発掘担 当者の住所・氏名・経歴、着手予定時期、終了予定時期、出土品の処 置に関する希望等)に加え、土地所有者の住所・氏名等、調査の契機 を定める。 ②埋蔵文化財の発掘調査に係る指示の通知書 記載する項目・・遺跡所在地、遺跡名、指示事項を定める。 ③埋蔵文化財発掘調査禁止・停止・中止命令書 記載する項目・・遺跡所在地、遺跡名、禁止・停止・中止の内容及びその理由を定める。 (2)法第96条の事務に係る様式の追加 法第96条では、土地の所有者又は占有者が出土品の出土等により遺跡と認められるものを 発見したときは、現状を変更することなく、遅滞なく、書面を持ってその旨を届け出なけれ ばならないこと(第1項)、届出があった場合、その遺跡が重要なものであり、かつ、その 保護のため調査を行う必要があると認めるときは、その土地の所有者又は占有者に対し、期 間及び区域を定めて、その現状を変更することとなるような行為の停止又は禁止を命ずるこ とができる。ただし、その期間は、3月を超えることができないこと(第2項)、第2項の場 合において、期間内に調査が完了せず、引き続き調査を行う必要があるときは、1回に限り、 その期間を延長することができる。ただし、当該命令の期間が、通算して6月を超えることと なってはならないこと(第5項)などが規定されています。 この度、法第96条第2項の規定による行為の停止又は禁止に係る命令書の様式を新たに定 めようとするものです。様式に定める内容は次のとおりです。 ①遺跡の現状変更行為停止・禁止命令書 記載する項目・・所在地、停止・禁止する期間、区域及びその理由 なお、法第96条の規定による行為の停止又は禁止及び同条第5項の規定による命令期間の延 長に付する基準は、個別具体の判断によるため、規則から削ることとします。 この規則は、平成27年4月1日から施行しようとするものです。
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