平成 26 年(2014 年)教育長から職員に向けての年頭あいさつ ・はじめに

平 成 26 年 (2014 年 )教 育 長 か ら 職 員 に 向 け て の 年 頭 あ い さ つ
・はじめに
新年明けましておめでとうございます。職員の皆さんも、ご家族の方と一緒
に、健やかな春を迎えられたことと思います。
昨年、一昨年と、いじめの問題、学力の問題、また体力・運動能力の問題、
不登校の問題など教育に関する多くの課題がございましたが、こうした課題へ
の取り組みを進め、本年はその確固たる基盤の上に、新たな滋賀の教育を組立
て、発展させることができるのではないかと思っています。
また、昨年は7月に国体開催の内々定をいただいたところです。開催までに
は、主会場の選定、選手強化など多くの課題があります。最初のうちにどれだ
けしっかりとしたものを組み立てられるかということが非常に重要です。大き
な仕事ですが、夢のある仕事です。力を合わせて準備を進めていきたいと思い
ます。
課題はたくさんありますが、その課題を解決する中で、大きな力を我々自身
が身に付け、そしてその身につけた力を子どもたちに伝えていくことが必要で
あると思います。
・教育について
教育は、子どもたちの持つ「大なるもの」を見つけ、それを育て伸ばすとい
うことです。
「 そ の 人 を し て そ の 人 の 大 な る も の を 知 ら し め る 。こ れ が 教 育 で あ
る 。」 と 聞 い た こ と が あ り ま す 。
人はそれぞれその人だけの大変すごいものを持っています。そのすごい力、
すごい感性、能力、そういう力を十分に発揮し、組織として協働し、目の前の
課題に取り組み、そしてそれを解決する。さらにはそこに新たなものを組み立
てていくという営み、これが教育であると思います。そしてそれが生きる力で
あり、そういう力を伝えていきたい。新年にあたり、そういう思いを新たに持
ったところです。
教育の力をどのように育てるかということですが、教育の力には三つありま
す。
一つは人に教え、人に教えられることです。人にいいものを教えてもらう、
これが一つの大きな力になります。何を教えてもらうか、逆に教師としては何
を 子 ど も た ち に 教 え ら れ る か 、伝 え ら れ る か 、と い う こ と が 大 事 だ と 思 い ま す 。
そして二つ目が、議論です。大きく成長するためには人と話をし、議論をし
なければ、絶対に新しい大きなものは生み出せません。一人ではとても無理で
す。教育の中でも議論ということは非常に重要だと思っています。
そして三つ目は自分自身でやるということです。どんな教えを乞い、誰と議
論をしても、そこから得たものを自分のものにし、自分で考え、創意工夫し、
そして、自分で行動しなければ、最終的にそれは力にならないと思います。
そういう意味で子どもたちに教育の力を与えるということは、何かものを授
けるのではなくて、いろいろな事柄をさせることによって自分で学び取り、そ
して友と議論し、自分自身で考え行動する力を与えるということです。そうい
う、ものに取り組む姿勢、また、意志力といってもいいかもしれませんが、自
分はこういうことをやりたいと思わせることができるかどうかが大事です。
さらには、いろいろなものに対して誠実に、本当に自分で、全身全力で取り
組むことができる、そういう子どもを育てることが実は教育なのではないか、
というところに思い至ったところです。
課題は山積していますが、課題が問題ではありません。その課題を引き受け
てそしてそれをいかに解決するのか、その力を子どもたちに身につけさせるこ
と、これが大変重要なのだろうと思います。学力の問題も、いじめの問題も、
運動の問題も、体力の問題も、道徳的な心の問題も、人権の問題も、すべては
自分自身で、自分の力でやるという力を子どもたちから引き出す教育、一人ひ
とりが自分自身の力を信じ、自分の力で立ち上がる、自分の力で未来を切り拓
く力を身に付けるような教育ができるかにかかっているのではないかと思って
おります。
我々がそういう力を引き出す教育委員会になれるかどうかは、この多くの課
題の中で我々自身がそういう力を発揮し、教育を動かすことができるかどうか
が大きな問題であると思います。
・最後に
最後になりますが、本年は午年です。
馬にちなむことわざはたくさんありますが、その中に「千里の馬は常に有れ
ども伯楽は常には有らず」という故事があります。名馬は 1 日に千里を走り、
その千里を走る名馬は常にある。しかしその千里を走る名馬を見出し、育て、
本当に千里を走れる馬にするかどうかというのは、伯楽がいるかどうかだとい
う故事です。
名馬は単なるエリートという意味ではないと思います。すべての人間には必
ず人にはない自分の宝物があり、子どもたち一人ひとりに素晴らしいものがあ
ります。その素晴らしいものを見抜き、それを育て、そして素晴らしい人生を
送らせる、自分で未来を切り拓けるような人に育てる。これが名馬を見出す、
また育てる伯楽の仕事であろうと思います。
教育委員会の皆さんが、滋賀の子どもたちを、滋賀の教育を、名馬に導く、
その良さを見つけ、伸ばす施策をしっかり生み出す伯楽になっていただきたい
と思います。
本年は教育振興基本計画が4月に始まり、新しい教育が始まります。国体、
学力、人権、スポーツそして文化財、さらには地域との協働、そして何よりも
教育そのものをしっかりとリードしていく、教育環境を整える、そういう大き
な使命を私たち教育委員会は担っております。
この一年が滋賀の教育にとってすばらしい年になりますよう、一致団結をし
て力を尽くしていただければと思います。一緒に滋賀の教育のために頑張って
いきたいと思いますので今年一年どうぞよろしくお願いします。