タイ王国の発行体格付BBB+/A

NEWS RELEASE
2015年02月13日
【格付維持】
タイ王国
外貨建発行体格付: BBB+ [格付の方向性:ネガティブ]
自国通貨建発行体格付: A- [格付の方向性:ネガティブ]
外貨建短期債務: a-2
格付投資情報センター(R&I)は上記の格付を公表しました。
【格付理由】
2014年5月に軍が統治権を掌握して以降、軍政下で表面的には政治の安定は確保されている。海外直接
投資による電子・電気機器や自動車など、製造業の集積が経済を支えるという構造が崩れる懸念も限定
的だ。経済は緩やかながら回復し、財政運営は保守的で財政状況が大きく悪化する懸念は小さい。プラ
ユット暫定政権は政治の安定を背景に重要課題に取り組んでおり、競争力の強化や政治混乱を生み出す
所得格差の是正に向けた税制改正を進める一方、政治の混乱により遅れていた大規模インフラ整備にも
着手している。以上を踏まえて、外貨建及び自国通貨建発行体格付を維持した。
民政移管は2016年にずれ込む公算が大きく、その後に政治の安定を実現できるかは不透明だ。約2.4兆
バーツ規模のインフラ整備は2015年から7年間で実施されるもので、民政移管後も継続的な努力が必要
だ。その他の課題についても、1-2年の短期間の取り組みだけでは成果は表れない。所得格差是正や競争
力強化といった暫定政権の取り組みが、実効的な形で継続されず経済基盤の強化が遅れる懸念も残る。
このため、格付の方向性を引き続きネガティブとした。経済・財政運営や景気の動向に加え、中長期的
に政治の安定を確保できるような方向で政治改革が実施されるかどうか注視していく。
政治が混乱した2014年の実質国内総生産(GDP)成長率は1%を下回った模様。2015年は予算の前倒し
執行や緩和的な金融政策が後押しとなり、内需の持ち直しが見込める。ただ、主要な輸出相手国の経済
の不調で、輸出は力強さを欠いたままとなりそうだ。政府は2015年の実質GDP成長率を3.9%と見込む。
経常収支は2012年と2013年に小幅ながら赤字となったが、内需低迷に伴う輸入減少により貿易収支が
改善し、2014年は黒字を確保した。今後も黒字を維持するとみられる。対外債務はGDP比40%以下にとど
まり、外貨準備は短期対外債務の2倍以上の規模となっている。
2014年度(2013年10月-2014年9月)の財政赤字は、GDP比2.1%に収まった。政府予算では2015年度の
財政赤字をGDP比2.0%としている。公的債務残高は2014年12月時点でGDP比45.8%。財務省の試算では今
後もGDP比50%以下に抑制されるとしている。インフラ整備などの財政負担などにより公的債務残高が増
加していく可能性はあるが、GDP比50%を超える程度であれば現行格付では許容できる。
保守的な財政運営スタンスが続いてきたが、その背景には予算を計画通りに消化できないという事情
もある。所得格差の是正や経済成長の促進という課題を抱えるタイにとって、財政政策のあるべき姿と
は言い難い。暫定政権は、景気刺激という目的とはいえ、予算を前倒しで執行しており、これまでのと
ころ予算は早いペースで消化されている。こうした予算執行姿勢を保ちつつ、財政収支を計画通りの水
準に抑制することができるか注目される。
■お問合せ先 :インベスターズ・サービス本部 TEL.03-3276-3511 E-mail [email protected]
■報道関係のお問合せ先 :経営企画室(広報担当) TEL.03-3276-3438
株式
会社
格付投資情報センター
〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1 日本橋一丁目三井ビルディング http://www.r-i.co.jp
信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありませ
ん。また、R&Iは、信用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に
際し関連情報の正確性等につき独自の検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につ
き、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。
ⓒRating and Investment Information, Inc.
NEWS RELEASE
【格付対象】
発行者:タイ王国
名称
格付
格付の方向性
外貨建発行体格付
BBB+(維持)
ネガティブ
自国通貨建発行体格付
A-(維持)
ネガティブ
名称
格付
外貨建短期債務
a-2(維持)
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ん。また、R&Iは、信用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に
際し関連情報の正確性等につき独自の検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につ
き、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。
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NEWS RELEASE
信用格付に関わる事項
信用格付業者
登録番号
株式会社格付投資情報センター
金融庁長官(格付)第6号
直近一年以内に講じられた監督上の措置は、ありません。
主任格付アナリスト
原 一樹
信用格付の付与について
代表して責任を有する者
神林 尚
信用格付を付与した日
2015年02月05日
主要な格付方法
ソブリンの格付の考え方 [2012.03.16]
上記格付方法は、格付を行うにあたり考慮した他の格付方法とともに以下のウェブサイトに掲載して
います。
http://www.r-i.co.jp/jpn/cfp/about/methodology/index.html
評価の前提は、以下のウェブサイトの格付付与方針に掲載しています。
http://www.r-i.co.jp/jpn/ratingpolicy/index.html
格付符号とその定義は、以下のウェブサイトに掲載しています。
http://www.r-i.co.jp/jpn/cfp/about/definition/index.html
格付関係者
タイ王国
注 格付関係者は、金融商品取引業等に関する内閣府令第三百七条に基づいて、R&Iが判断したものです。
利用した主要な情報 政府を含む公的機関が作成した財政・経済資料
品質確保のための措置 政府を含む公的機関が作成した、またはそれに準じた信頼性が確保さ
れている資料であること。
情報提供者 -
信用格付の前提、意義及び限界
R&Iの信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定
通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見です。R&Iは信用格付によって、個々の債務等
の流動性リスク、市場価値リスク、価格変動リスク等、信用リスク以外のリスクについて、何ら意見
を表明するものではありません。信用格付は、いかなる意味においても、現在・過去・将来の事実の
表明ではありません。また、R&Iは、明示・黙示を問わず、提供する信用格付、又はその他の意見に
ついての正確性、適時性、完全性、商品性、及び特定目的への適合性その他一切の事項について、い
かなる保証もしていません。
R&Iは、信用格付を行うに際して用いた情報に対し、品質確保の措置を講じていますが、これらの
情報の正確性等について独自に検証しているわけではありません。R&Iは、必要と判断した場合に
は、信用格付を変更することがあります。また、資料・情報の不足や、その他の状況により、信用格
付を保留したり、取り下げたりすることがあります。
利息・配当の繰り延べ、元本の返済猶予、債務免除等の条項がある債務等の格付は、その蓋然性が
高まったとR&Iが判断した場合、発行体格付又は保険金支払能力とのノッチ差を拡大することがあり
ます。
信用格付に関わる留意事項
当該信用格付は、格付関係者からの依頼によるものではありません。
格付関係者から信用評価に重要な影響を及ぼす非公開情報は入手していません。
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