Title 雁行型経済発展論 : 小島ヴァージョンの成果と課題 - HERMES-IR

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Type
雁行型経済発展論 : 小島ヴァージョンの成果と課題(上)
小島, 清
世界経済評論, 50(5): 8-19
2006-05
Journal Article
Text Version publisher
URL
http://hdl.handle.net/10086/16741
Right
Hitotsubashi University Repository
2
雁行型経済発展論
郡
堅
即
松 オ- ジナ ルの理論化 ・モデ ル化」
に多年努力を重 ねてきた。そ の成 果
(
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英文に要約されて いる。
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gm論を公刊した。
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- 小島ヴ ァー ジ ョンの成 果 と課 題-
一 課題
七四) は' 1九三五年論文 「
吾国羊
が次に集成 された。
恩師赤松要博士 (1八九六- 1九
毛 工業 品 の貿 易趨勢」 (
名 古屋高 商
港- 日本経済 ・アジア経済 ・世界経
小島 清 ﹃
雁行型経済発展論 ・第 一
・産業 経済論 叢 第 13巻上期) にお
いて、産業発展 の 「
雁行形態 の基本
これら 一連 の研究成果を 「
雁行 型
ァー ジ ョンを大枠 とし て継承し っつ、
これは'赤松オリ ジナ ルと小島 ヴ
h
経 済 発 展 論 ︰小 島 ヴ ァ ー ジ ョ ン
繊維産業へ重化学 工業'電気産業、
W
そし て現在 (
八五オ)
、余 命 の許
自動車tITなど産業別 に'経営学
型と副次型 (
多様化)
」を創嶋し た。
英文 の l九六 1年論文へ
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す限-第三巻 ﹃
国際経済 と金融 メカ
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」と総称し て、そ の要約
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1橋大学 におけ る直系 の弟 子たる
Econom
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発表を
契機 に 、雁行形
態論は世界的 に有名 にな ってきた。
を以下 の本稿 で示す ことにし た い。
同
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文具 堂へ二〇〇三 ・五、pp.
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s homo・ MA.USA.pp.
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雁行型経済発展論 ・第 二巻ni
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o・ よる書評が ﹃世 界経済論﹄ 二〇〇五
アジアと世界 の新秩序-﹄ (
文異堂' ge
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6,
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3-463.
一二に出た)
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36)
.)
二〇〇四 ・三、pp
小島 清 は、 「
経済発展 の 一般 理論 と
ニズ ム﹄を追補す べも 精進を続け
て いる。
し て の雁行形態論」をめざし て 「
赤
- 8-
( 006)
月号
5
世界 経済評論
5月号(
2
0
0
6
)
世界経済評論
雁行型経済発展論 :小島ヴァージ ョンの成果と課題 -
いる。 これ を 「
雁 行型経済発 展 ・
にし て成功したかを詳細 に跡づけ て
的考察も加味し て、 日本 の雁行型産
業発展 (
キ ャ ッチ ・ア ップ) が いか
ろがⅩ産業よりも Y産業 の方 が資本
副次型 (
な いし変型) であ る。 と こ
化 ・高度化す る。 これが産業発展 の
いと いう よう に、産 業 構 造 を 多 様
る境 界 財 即 ち 限 界競争 優 位 (
Mc
て輸出可能財と輸入可能財とを決め
発した図3が措かれる。 これによ っ
も のを陽表的 に示す、われわれ の開
す る ことにな った。他方、 ケイ ンズ
う べき課題とかそ の実証問題を披 涯
し て示すことにな った。また今後補
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) の全 貌を要 約 を
蘇 (
小島v
る。そ こで、資本蓄積 のスピード に
図3によって、 一国 の対世界貿易 だ
同
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on」 と私は名 づけ た い。 集約度 が高 いとすると、多様化 エロ
Oza
度化 のためにもより多- の資本 が要
私が敢え て 「
小島 ヴ ァー ジ ョン」
応じ て' どれだけを生産 の能率化 に
けでな-、 二国間貿易も検討す る こ
とが可能 になる。また対外収支 の調
節)
0
整策を吟味する ことも できる (
第四
動態分析をわれわれ の雁行型発展論
態 分析 である。そ の長期的 ・動態的
変動は明ら かにされて いな い。 こ の
均衡 は究明されて いるが'それは静
A)財 が見出される。それは資本蓄
の体系 の中心は、有効需要分析 に見
積と要素価格比率 の増大 に照応す る。 られるよう な静態的 マク ロ経済分析
このMCA財 が重要な役割を演ず るO にあ る。有効需要 の発生源たる消費'
投資'貿易など の T般生産 (
供 給)
使う か、 どれ だけを産業構造 の多様
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w
つ
ぎ 現し
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on」
と命名した のは、 「
Oz ave
化 二島度化 に使う べきかと いう選択
の問題 に直面す る。 この選択 が経済
日本発 の雁行形態論をし て世界
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に出
、
のごとき新研究 が次
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neL、拡充 ・深化
を希望し期待 し て いるから であ る。
的水準 に高 め、広-活用される こと
ー'-オリー ン (
H-0)理論 に従 っ
し て達成 される均衡生産体系 が明ら
か にさ れ ね ば な ら な い。 へク シ ャ
の雁行的発展を描き出す。
特定 Ⅹ商 品 に ついてまず輸入増加
技術 の習得 が進 み生産規模 が拡大 さ
が必要 とされる。 だが外国 の優 れ た
要 の保証と いった幾多 の保護育成措
置が必要 とされる。また外国 の優 れ
た技術 の導 入、外国 の直接投資な ど
〟) が描かれ、輸 入
と いうカーブ (
生産 (
P) が開始される。もとより
も忠実 に表現し た のが図1であ る。
国内生産の初期段階 では、 一方、関
横軸 には歴史的時間をとる。縦軸 に
は諸変動 の実質値 (
数量)をはかる。 税 そ の他 によ って外国 の競争を阻止
す る ことと、他方、補助金や政府需
う 規模 に達す るとへ ち時点 で'国 内
内生産 に踏 み切 っても引き合う と い
に需要 が植え つけられたそ の量 が国
が相当な量 に達し'したが って国 内
雁 行 型 経 済 発 展 諭 の基 本 モ デ ル
た資源配分図 (図2)が描 か
を用い
図1 ・aには消費財 (
Ⅹ)産業 の雁
so・cost範域が、区別
7価格 にな るi
が補完す ることになる のであ る。
発 展 の径 路 (
pat
h)を 決 め るO こ
う いう 問題が本稿第 二節 で究明され
るO
二
こう し て本稿 は、雁行型経済発展
ら新展開 の出発点 とな-基礎 とな る
民経済 の資源 (
資本E
<と労働エ) の
そし て 「
小島 ヴ ァー ジ ョン」 がそれ
ことを確信し て いる のであ る。
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雁行型経済発 展論 (
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諸財生産 への最適配分、そ の結果 と
発工業国 が先進経済 にキ ャ ッチ ・ア
成-立 って いるO 即ち'第 一に、後
開
れる。競争優位 パター ンがD型 (
のと ころ次 の三命 題 (
モデ ル) から
ブす るためには、 消費財 の輸入から
始まりへ自己生産 に移-、次 いで輸
先進国
発途上国 型) になるかA型 (
この間題 に答 えるためには、 一国
or
y) の小島 ヴ ァー ジ ョンは今まで
出 へと或 る産業を成長させるDそう
行的発展を、図 1 ・bにはⅩ産業よ
資本財)
-も資本集約的なY産業 (
- 産 業 発 展 の能 率 化 と 多
様 化 ・高 度 化
す るためにはよ-資本集約的な生産
型) にな るか、 それとも多数財 が同
競争優位線 がD型 かA型か、i
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st範域、それに世界価格と いった
赤松要博士 のオリジナ ル着想を最
方法を採用し'生産方法を能率化 せ
ねばならな い。 これが産業発展 の基
。
される (
第三節)
uaE (
財の単位生産関数)
て、i
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本型 であ るが、 それには資本蓄積 が
要る。他方、繊維産業 (
Ⅹ財) だけ
でな-重化学 工業 (
Y財)も持 ち た
5月号 (
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代替から始ま-輸出 にであり、輸 入
輸入が減り、輸出
にな(
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る)
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なさ
るれ
と
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開始
ち時点 でやがて急増するよう にな 、
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るO
生産 できるよう あ るいはそれ以下 で
(
輸出)と いう 三 つの
これが〃 (
輸入)1Q
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生産
ぎ に生起す る雁行形態カーブ が次 つ
い-後発工業国 での先進
ま国
で進出し て
ッチ ング ・アブ のプ ロセ ス へのキ ャ
る㌣
。時点 に達す ると輸
な のであ
と 1致し、国内生
出Ⅹが輸入〃
チ ・アブ期とる。 ここま でをキ ャ ッ
(
そ れ はn
l+〟 -産n
lと国内需要か
るOそれまで
E) と 同 1にな
う ることになの入超から出超 に転じ
赤 松雁 行形 態見 てよ い。 オリジナ ル
グ ・アブ ・プ ロ
論 は こ のキ ャ ッチ ン
に力点がおかれ セスを究明す ること
島)は これをcat
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輸入が国内需 要
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のを輸入技術 (
bよう に能 率化す る
役割をも つとす るを開拓す ると いう
大し、輸出 できることと、生産を拡
O
gy) に依存す orrowed techn
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る
(1・b)資本財
<
れ界
世
る価
に格
つれ
と、
同じ
コスI は逓減しや がて
世界 経済評 論
図 1 産業の雁行型発展
財とし てお-) の 1部 が逆輸入肝さ
れる ことになる。
間財も含まれるが、簡単 のため最終
度 化」 (
雁行 形態 の変 型 (
副 次 型)
とも言う) が目ざされることになる。
多様化 ・高
行う と いう産業構造 の 「
-、より資本集約的なY財 の生産も
明される ことになる。 Ⅹ財 だけ でな
での多様化 ・高度化 と いう 問題 が解
よ る要素 賦 春慶 (
K
IJ
E) の上 昇 に
であ るが'それは資本蓄積 の進展 に
か が産 業 発 展 径 路 (
pat
h) の問 題
化 ・高度化 とをど のよう に選択す る
い、
かに最適 に配分す るかが問われね
ばならな い。
依 存 す る. こ の要 素 芽 とL
J)を
均衡 生産体系
以上 は、消費材Ⅹ産業 に ついて の
〃1 n
ll E と いう 三 つ の カ ー ブ
(
雁行)が次ぎ つぎ に継起す ると い
産業構造 の多様化 ・高度化をも成功
各産業 の基本型を完遂す ると同時 に、
三
う産業発展 の 「
基本型」 であ る。同
(
r
ent
a) を R で示す なら、MN線
の報酬 (
賃金率)をW、資本 の価格
財 の最適均衡生産点 であ る。労働 へ
の傾斜 琵KJ
LI W J
Rとし てあらわ
・
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oquant
Ⅹ財産出量 は最大 にな る。 これがⅩ
様な基本型 が、時間を へだてて、次
させることが、 経済発展 (
成長) の
一国 民 経 済 で の資 源 (
生産諸要
目標となる のであ る。
秦) の最適配分を解 明す るには'各
から)。そ し て最 適生 産点 A では労
と資本 (
塾
す るこ
と
に
よ ってⅩ財 が 1単位生産
入
よ び そ の延長 線) は、 そ の傾 斜 が
原点0 からA点を結 んだ直線 (
お
働 の限 界 生 産 力\資 本 の限 界 生 産
力= W J
Rとなる.
のためには、そ の生産手段たる資本
消費財 Ⅹ産業 の生産 ・輸出 の拡大
るとしよ、
つ。
財 の生産関数をti
s
oquaロt (
等産出
量曲線或 いは等量曲線) で示す のが
の産業 Yでも繰-返えされる。Yは
Ⅹより資本集約度 の高 い産業 であ る
が'赤松博士 に従 い 「資本財」 であ
便利 であ る。図 - のⅩ曲線 がそれ で
と って代 って国内生産 と' さら に輸
KxJLx即 ち Ⅹ財 の要素集 約度 (
f
ac・
Lの逆数 が W J
Rであ る
せる. (
KJ
経済発展 (
成長) の二目標は いか
あ る. このi
soq
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Xは労働 (
ら)
ち時点で Sカー ブ が始 発 す るO図
出 に成功す るためには、よ-資本集
できることを示す。 Ⅹ曲線 が原点 に
2 経済 発展 の目標 ・政策
に、各産業 の基本型 に従 い、輸入に
財 (
Y) の輸入が必要不 可欠 であ る。 にし て達成されるであ ろう か。第 一
1 ・b のよう にt だ時点 で、国内向
約的な高能率 の生産方法 に移り'国
投
け に改良 された機械 ・資本設備 の生
際競争力を獲得 しなければならな い。 向 って凸型 であ る のは'投入す る労
で
産 ♪カーブ が起 こるOそし て生産性
産
出
量が増し、限界
は' それぞれ
を 種 々の組合 せ
を改善し'国際競争力を′
つけ ると、
rintensi
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)を示す。
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次 に、Y⊥soquaローに ついても 同
量
H
) と資本 (
塾
増 せば
Y曲 線 がMN線 -W J
働
投
る 。
これには資本 (
E
g) が要 る。資本蓄
様 に言 え
回 の資本 ・労働賦存比
積を進 め' 1
適
産力は逓減す る。 し たが って両者 の
財生産 の要素 集 約度 KYJLyを 示す.
産点 であ-、OB線 の傾 斜 が、Y
第 二に、産業構造を多様化 二向度
限 界代 替 率 (
AKxJALx) は逓 減 す
るから であ る。
生
Rに按す るβ点 がY財 一単位 の最
化す るにも資本蓄積を必要 とす る。
の下 で も)Kx
JLx<KYJLyで あ る
を
資本財 (
Y) の輸出 gカーブ が生起
生産力 は正であ る。 だがそ の限界生
(LJ
す る。こうし てこの 産業Yにお いて
率 (
K
IL
I)を高 めねばならな い.
け だしⅩ産業よ-もよ-資本集約的
図2にⅩ曲線上 のA点 のよう に、
入
も 桝1 ♪1 gと いう 雁行 型 産 業 発
資本財生産 とし て説 明し たが'同じ
なY産業を興しそれを拡大しよう と
本型 が完遂 される。 Y産業を
展の基
繊維産業、或 いは同じ電気産業 の中
する のであ るから であ る。
uant
がMN線 即ち労働対資本 の と仮定す る。 即ちⅩ財生産 は労働集
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要素価格比率線 と摸す る点 にお いて、 約的、 Y財生産 は資本集約的 であ る
ただし常 に (いかな る要素価格比率
での'よ-手 のこんだ高 級品'高度
各産業 の能率化 と産業構造 の多様
な付加価値 晶と解し てもよ い。 そう
す ると同 一産業 (
大きな範喝) の中
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世界経済評論 5月
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2回 以 上 交 sa
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に資本 (
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一国 民 経 済 の要素 賦 有 量 (
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入しよう
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世界経済評論
かりによ-資本集約的なY財を生
それ
産しょう としたらどうな るか (
tJと い
生産 に完全特化した方 が良 いと いう
ことになる。
が成 立ち、す べて 一 (
ド ル) と いう
価格 になるも のとす るO各国 (
自国
ち) は この世界的均 1価格 で生産し
売- (
輸出)買 い (
輸入)す ること
は この国 では不可能 だが)
。
Ⅹ財 の W J
R線 と等 し い線
最も労働集約的な財 ほど最も低廉 に
生産され、資本集約度 が高まるに つ
れ生産費 が順次高-な って い-。縦
軸 に生産費 (
=価格)をと-、横軸
に労働集約度 の高 いも のから低 いも
の (
より資本集約的なも の) へと財
をなら べた図表 (
次 の図 3)を描-
競 争 優 位 パ タ ー ン の逆
e
) は右 上
と競 争 優 位 線 (
CAL i
n
- (
増加関数) になる のであ る。
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)を解
転
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)は打 点で のそ
れ(
Kx\Lx)よりもより資本集約
l線よ
的 であるO このため、γ線 は.
ざか っている
-も原点0 からよ-遠
のでtPx<PYとな る。
資 本 蓄 積 が進 展 し、 K
JJ
L
Iが高 ま
-、 W r
Rが Iより大 にな ったとし
ようO労働 が割高、資本 が割安 に転
パター ンは、 W J
R< )な る限 -、
でf
これ がH0 の第 一命 題 であ る。 じた のである.例えば線2とか線 グ
のよう に、 MN 線 よ -も 急 な スロ
それは通常のリカード的比較優位説
at
i
ve advant
age
) であ
(
Compar
ープ にな ったとしよう。均衡生産点
る。 われわれは諸財 の価格を絶対的
はⅩ財 に つきが' Y財 に つき即 に決
に比較 できるよう にしそ の低廉 さを
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ま る。両 点 a
ge= KxJLx<KYJLYであってr
eversalは
競争優位 (
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CA) と呼ぶ の であ る が、そのCA
じ な い. だ が財 価 格 比 率
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生
Yとなり、 W JR< )のケー スとは
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た い。
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eversatJなる
小島 の新命題
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明し ておき
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ここで' 「
寮争優 位 パター ンの逆
か- て、 労働 が割 安 (W J
R< ))
なときには、労働集約財 (
Ⅹ) が 資
本集約財 (
Y)よ-もへよ-低廉 に
生産 できる。
べて の産業 で 均 l)Oか 点 が割 安賃
金 率 (W J
R< )) の下 で の資本集
約財 Y の均衡生産点 であ る。 OB'
線
a
c
tor
の ス ロー プ が 示 す Y 財 のf
R
l -要素 価格 比 率 はtY⊥so
費 にな る財 を 限 界 競争 優 位 (
mar
u
q
antに
gt
nat comp
eti
t
i
ve adva
nt
age: B'
点 で按す る (W J は 一国内 のす
既述 のよ- に、均衡生産点 はi
s
?
MCA)財と名づけ よう。それが重
要な役割を演ず る ことになる。
q
ua
ntが所与 の要素価格線 と接す る
点に決まる。そこで (
労働 の限界生
産力 小資本 の限 界生 産力) = W J
R
とな って、所与 の要素価格比率 の下
での極大最小費用生産 が達成 され る
から であ る。
いま自国 の W J
Rか線 1 の ス ロー
プ (
MN 線 に- ら べ労働 が割 安)
であ ると、 打 点 がⅩ財 の最適均衡生
そ の延長線) が
産点 とな る 。 〇年 (
f
a?
この時 の労働 ・資本投 入比率 (
e
ns
i
t
y)
、Kx
J
Lx
' とな るが'
t
orn
it
そ れはA点に-ら べ 'よ-労働集約
的生産方法を採用した ことにな る。
要素 賦 存 比 率 (
K
IJ
L
1 がL,
i
.点 のご
と-、労 働豊喜 ・資 本 稀 少 の状 態
(
発展 の初期段階) にあ るから であ
る。 この自国 は労働集約的なⅩ財 の
逆転す る。要素価格比率 の逆転 が生
じ たから であ る。競争 優 位 (
CA)
線 は右下り (
減少関数) に転 ず る の
であ る。 つまり'
「W JR> )と'労 働 が 割 高、資
本 が割安 になると、より資本集約的
な財ほど、よ-低廉 に生産 でき る。
」
これがH-0第二命題 であ る。
競争優位パター ンの逆転 は いかな
る条件 の下 で生じる のか。 それは財
ct
ori
nt
ensi
t
yがtKJLj
I
生産 のf
a
・
・nk )' Factor
L (
iIX,Y・
pri
ce rati
o が 薫\
R1
=) (
jI L.
2. ・
・
・
N 国)を 境 界 値 と し、そ れ
i
neは
ら が1よ- 小 な る間 はCA-1
i
soICt
OS
c
o
ne
右上-' 1よ-大 にな ると右 下- に
逆転す るわけ であ る。
<
資本 蓄 積 が進 み、要 素 賦 存 比 率
(
K
IJ
L
-)が高 ま るに つれ'最 も労働
集約的な Ⅹ財 の完全特化生産 が最も
能 率的 である範域 ︰Oから、 Ⅹ財 だ
け でな-資本集約的Y財をも生産す
る'不 完 全 特 化 範域 ︰Ⅰ に 進 む。
L
Lがさら に大 き - なると'資本
K
IJ
集 約的 Y財 だけ の完 全 特 化 生 産 範
域 ︰Hに前進しう る。 これが産業構
- 1
3-
によ って極大 の利潤を獲得 できる こ
とになる。世界価格 と 一致す る生産
雁行型経済発展論 =小島ヴァージ ョンの成果 と課題 世界経済評論 5月号 (
200
6
)
■
一一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
■
ー●
一
一
一
一
一
一
ト
ー
=
二
二一
一
一
一
ト
ー
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
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一
一
一
一
一
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一
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一
一
一
一
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一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
■
-一
一
一
ー
ー
■
一
一
一
→
・
一
一
一
一
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一
一
一
一
・
一
一
一
一
一■
-■
一一
一
■
一一
■
一
一
一
一
一
一
一
一
■
ー
●
一
一
一
一
一
■
■
■
-■
一一
一
一
■
∼
道 の多様化 ・高度化 であ る。
図 2 に お いてt MN 線 で示 さ れ
ス-よ-割安 であ る。労働集約的Ⅹ
皮) に平行 にA
l
a
Z線を引-。 つま型の平行四辺形が求め
Ⅹ財 の生産 は 仇点 で、 Y財 の生産 は
られる。平行四辺形 の定理によ-'
ダイ ヤ モンド
れ点 で行う よう にそれぞれ資源配分
財が競争優位をも つのでそ の生産と
輸出を拡大す る。 それは労働 への需
要を相対的 に増加す る ので、貨幣 賃
る要素価格比率 W JRI Lの下 での
金率 Wを引上げ る。 W JRがMN 線
のスロープ にま で高まり、A点を選
Ⅹ財 の貴通均衡生産点 はA点、Y財
のそれ はβ点 であ る。 OA線 と OB
線 でか こま れ るCone (
三角 鐘) が
べることが可能 にな る。打点からA
点 への移 行 は'低 いK
-ILL (
f
a
c
t
o
r
労働 一人当-資本装備率 が高ま-、
を 1単 位 よ り多 い量 (
Ob
2小OB∬
).
3
7
) を生産 できる のであ る 。
需要条件 に左右されるが' かり に
各 国 のⅩ、 Y両 財 への支 出 割 合 が
- ︰Iである な ら ば'労 働 豊 富 な
Ⅰ国 は、労働集約的なⅩ財を輸出 し、
資本集約的なY財を輸入す る。資本
豊富なH国 は逆 にⅩ財を輸入し てY
財を輸出す ることになる。 これがい
わゆる 「へクシャー-オリー ン命 題」
の 1つの重要な帰結 であ るC
以 上 のi
s
?c
ostco
neの分析 から
い- つか の
示唆が得られる。
広
s
になる範城 はかな り
m i
s
?c
ot
いとい
うことであ るOそ の範域 は
OA∬1.
3)o これ に対 し Y財 は 1
+OB%〇_
2
7
)o
(
Obl
単位よりも少 い量し か生産できな い
次 に tより い っ そう資本蓄積 が進
み、K
IJ
L
-が <
c
Q
点 に高 ま った状態 を
考えよう。 Ⅰ国 がそ こま で発展した
A点 とβ点 の両限界 の他 にtKl
JLl
がそ の中間 に- る い- つか の財 が存
T
4
;
JRj
=) (
jI L, 2, - N 国)
か つPl
It (
i
IX. Y. ・
・
・
n財)
と いう条件 で劃さ れ るわけ であ る が'
-も長い。したが ってⅩ財を 一
単位
Oa
l・
叶
よ り も 多 - 生 産 でき る (
の距離 に比例す る。 そ こでOa
lの長
さは' Ⅹ財 の単位 最適生産費OAよ
引 いた半直線 (
ve
c
t
or
) の原点 から
の
下では産出量 の大小は、 点 から
con
st
antreturnstos
c
aleの仮定
原
を行えば'労働 ・資本 の完全 雇用が
実現 できる ことが分かる。
描 き 出 さ れ る。 こ のconeが範域 Ⅰ
であ る。 こ のc
oneの中 で は、Ⅹ、
特化生産)す べて均 一の コス- (
-
労働 の生産性を改善したことになそれが賃金率 (
Ⅳ) の引上げを可能
Y二財 (
も っと多 数の財にしてもよ n
i
t
ensi
t
y) か ら よ り 資 本 集 約 的 な
い)の種々の組合わせ量を (
不完全 生産方法 へ移 った ことを意味す るD
価格) たる 一ド ルで生産しう る。 つ
ま りi
s
oICOS
t COneで あ る。 こ の
は'各国 は均 1の W JR或 いは l人
coロeの中 に諸国 が入 - こむ場 合 に
にす る。 だがかかる生産 の能率化 の
ため には資本 一
方 の増 加 が不 可欠 で
あ る ことが強調されねばならな い。
る。要素価格均等化 (
f
ac
t
o
r pr
i
c
e
当-国民所得を達成す る ことができ
に入 ったとしよう。こ の範 内 で の
c
域
e
quat
i
zat
i
on) が 成 立 す るC こ の
coneの中 では等所 得 水 準 圏 内 の分
最適資源配 分が究明できる段階 に達
す る。
さて資本蓄積 が進展し'要素賦有
が,
<
点 のよう にi
s
oIcost oneの中
業 と貿易が実現す る。
自国 とし た Ⅰ国 は要 素 賦 存 (
K
I
A
.
点 から <
N
点 への移行 のよう に'よ
-資本集約的な財 (
Y)をも生産 し、
資 蓄積を進 めK
IJ
L
Iを高 めね ばな
らな い。 そ の範域 の中 に入 っても、
本
とし てもよ い。代りに' 入
.
はⅠ国 の、 在しう るわけ である。
<
E
q
はH国 の発展段階をそれぞれ反映
o・cost範域 に入 るため には
似 i
s
い。後者 の分析を試 みよう。
産業構造を多様化LtY財 の比重を
変動を敢行す る- ためには、資本
す るも のとし て'比較し てみてもよ
最適資源配 分 の方法をⅠ国 に つい
るH国 では、上 と同様 に作図し て、
Ⅹ財'Y財 の生産関数はそれぞれ
両国 で同 1とす ると'資本豊富国 た
- 最適 資源配分
て説 明しよう。資源 (
労働と資本)
L
I) が机点 にあ-労働豊富 ・資本稀
少のため打点を最適均衡生産点とし
て選び労働集約財Ⅹの生産に完全特
化す るのが最も能 率的である。資本
既存点 .
i
.からOA線 (
Ⅹ財生産 の要
労 働 集 約 財 を 一単 位 よ り 少 2小OA∬0.
87
)'資本集約財 Y
(
Oa
高 める (
高度化) - そう いう構造
んに来れば∬点 で のⅩ財生産 が可能
ま た OB線 (
Y 財 生産 の要 素 集 約
素集約度) に平行 に^
1
b
l線を引-.
蓄 積 が進 みK
IL
Iが OA延 長 線 上 の
になる。打点 でのⅩ財 の生産費 は、
よ-資本集約的な Y財 のh点 での コ
- 1
4-
5月号 (
2
0
0
6
)
世界経済評論
約
には困難 に陥 る。資本不足を補う た
めに、Ⅹ'Y両財 の生産方法をより
労働集 的なも のに後退させること
さえ必要 になるQ
O B線 を 超 え てそ の
時 にはどうなる
し た
開放経済
次 にK
IL
-が
左側 の0計 に達
四
か.か点 で資本集約財Yの完全特化
生産をす るのが最も能率的 である。
し
即点 では W JRが-以上 に高ま- ㌔
かもY財がⅩ財よ-も割安に生産
できる。代-に、Y財よりも いっそ
う資本集約的なZ財を開発しtY財
とZ財をとも に生産すると いう産業
構造 のい っそう の高度化をはかる こ
とも できる。 これが先進高所得国 の
行動 であ るO
である。
図3 の WW '
線は 「
諸財 の世界価
可能財) になる。 これに対しょり資
本集約的なS財 の コス-は S点 のよ
値 に対応す る。
今度 は右下- のZ
ta'
線を引 こうO
これがA型 (
高所得先進国) のCA
線 である。N点 を通 るよう に K
I
NJ
N- WNJRNがⅠより大 にな るとそ
L
-
格wo
ユdp
r
c
i
e
s」を示す。 ここで l う に高価 になる (競争劣位 財 =輸入
きる財 の量をそ の財 の 可 能 財) にな るC こう し て、 W J
ド ルで生産で
増 加関
物理朗単位とする。そ-す るならば' R< )な る限 り、右 上 り (
す べての財が WW '
線上 です べて 1 数 ) のCA線 が描 け る。 こ のCA線
の小 さ い
のス ロープ は1より小なる W JRの
ド ルであ るよう にtKJトi
も のから大き いも の への順になら べ
られる。 この世界価格 - 一ド ルとな
る世界市場 にお いて' 自由競争 によ
-、す べての財が需給が均衡す るよ
う売り買 いされる.それが 「一物 1
財を限界競争優位財 (
MCA=
good
)と言う。
KF
JLFI WT
F
JRF=0.
5と す る。
この労働 の相対価格が国内 の他 の産
業 でも 支配的 にな る (
均 一要 素 価
よ-低廉 になる (
競争優位財=輸出
棉)
。そ こでF財よりもよ-労働集
約的なC財 のコス-は C点 のよう に
s
sa
i
n
t
格) がはかられ る。横軸 には二 つの 重要な意 味をも つ.例え ば Wl
JRl
も のが同時 に示されるo lつは、財
の所得水準 に達した国 は、それと等
別資本集約度 (1単位生産用)KJ し い値 のKx
J
Lxとな る財 を 限 界 費
Lが、最も労働集約的産業から次第
争優 位 (
MCA)財とす る こと が で
にl
e tbori
nt
e
ns
i
ve (
Imo
recapi
・ き るo W2
JR 2
にま で所 得 水 準 が高
t
at e
ns
i
ve
)なも のへの順序でな
ま る とよ - 資 本 集 約 的 な KY
J
LY産
tの下 で
実的 でな い。先 の図2で解明し たよ
う に、要 素 賦 存度 (
K
IJ
L
I) が i
s
o・
cos
t
範域内 に入ると、同 じ W JR I
(
それ が図2 では MN 線
Iが
価」 の原則 である (
one p
rice for うな る。資本蓄積 が進 み (KIJL
高ま-)
、 レンタ ルが割安 にな るな
0
i
t
y)
即ち国別要素価格比率 がはかられる。 onecommot
この 叫は実際には'共通通貨 (
Us
図3に先ず右上り のiu線を引 こう。 ど、資本集約財 であるほど'よ-低
競争優 位パ タ ー ン図
廉 に生産しうるから である。N点 が
ド ル)建ての 一人当り国民所得水準
低所得発展途上国型)
これがD型 (
「
競争優位 パター ンの逆転」命 題
によ って示される (
それが代理変数
競 争 優 位)線 であ る。 W JR この国 のMcA財となる。
CA (
(
-)
は小島 の新発見 である。競争優位線
になる)O低 いも のから高 いも の へ
CA線が右上-から右下- に逆転
が 1 よ-小な る WF
JRFに達す るとt
(
com pet
i
t
ive advant
a
ge t
i
ne: となら べた所得水準 の大きさは要素
-KJL
IKI
F点 でF財 の均衡生産がきまる。そ
す る のはtK点 のよう な K
CA-line) を陽表 的 に描き出 し た 集約度 の大きさと対応す る。 ただし こ で aKFJaL
FIKFJL
F= WFJRFと WJRxI Lとな る状況 にお いて で
のが図-であ る。 この図 の縦軸には
からである。このようになるF ある。実際 には 一人当り所得水準 が
なる
KJLi
= LJ(
RS
JWE
)- 薫 \Rj
である
n
i=即 ち・
ノ国 の・
∼財 の コス- (
=価
からである. この工夫 (
de
vic
e
)が
一万ド ルぐら いの水準 に達したと こ
ろでこの逆転が生ず る。
K 点)
W JR= )な る或 る 1点 (
で 突 然 に逆転が生ず ると見るのは現
一
一
らべられる 。も- 1つ'u1
J- 月\Rj 業をMCA財とす ることができ る の
- 1
5-
蓄積 を高 め ねばな ら な い。所与 の
K
IJ
L
-の制 約 に席らし て、資本集約
財 のシ ェア (
比重)を過大に大きく
しょう と いう政策目標をかかげる時
- 雁行型経済発展論 :小島ヴァージョンの成果 と課題 世界経済評論 5月号 (
2
0
0
6
)
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
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一
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一
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一
.
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一
一
一
一一
一
一
一
一
一
一
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--■
一
世界経済評論 5月号 (
2
0
0
6
)
で示され た)
tf
a
c
t
o
ri
Eensi
t
yの違
さらにi
nt
eロSi
t
yが
う Ⅹ財 と Y財 (
その中間にあ る諸財) がいずれも同
1cos
t(
PxIPYI t) で生 産 さ れ
s
? cos
tにな る財 を、図
えた。このi
3では1- K」 L財だとしてお こうQ
つまりtC
Aパター ンの逆転 が起 る
い った 一
点 にお いてではな
のは方 と
生産性 (
価格)Q
ID ・
・
l
- 相当広 い範 囲 (
r
aロge) の中 で生
ず る のであ る。
現実 の世 界市 場 では、w w 、
線の
ごと-す べての財が 「一物 一価」原
財を実現し て いるわけ でな い。貿 易
そ の分 だけ 貿 易 さ れ な い非 貿 易 財
(ロ On ・traded
即 ち 国内 財 が
oo
ds)
g
s
?
os
tケ
の
すむ
えi
る
。c
逆
転
しー
なス
いで
の生産 が最適 となり、McA (
限
界競争優位)財が決まる。図3のW
W、
線上 の左 方 から 次 つぎ に右 方 に
右 上- のD型CA線 が描 かれ る。 そ
れら は次第 に緩やかな ス ロープ の線
次第 により資本集約的な財 の生産 を
す るよう生産を多様化し、産業構造
高
るま
のる
であ
とる
い。そ
「
れ
経済
発進
展国
」A
が生起す
は先
を高度化す る。そ の間 に所得水準 が
る。逆 に関税 が引下げ
at
Chi
n
g・u
い つ- と いう C
転換期を経過し てさら に資本蓄積
転換期となる。 A型 へC
A線 が移 る
s
? cos
t
範域 で
力 か- て'。
人 口 ・労働
に準
つれ
水
が、
上昇
Wす
J
R の所 得
よう に、右方 に移行し て い-0 な る
財こう し て、後 の図 5のよう な'国
が進 み、 W JRが-以上 に達す ると、
右下 り のCA線 に逆転す る。そ
そ のス ロープ が次第 により急 にし て
増
Rt
と
等
し(
いJ
る
f
。
J
i
a
c
to
r
n
e
ns
i
t
y
K
J
L
)W
の
既で
存の(
資
K
I
本
J
L
I
嘗)
積の
、増
要素
大
率 の増加'それを上 回
あ る。 D型 から
限る界
争る
優。位 財
の競
であ
は比 較 生 産 費 (
われ
位)
わ れ の競 争 優
とにな
の歴史的 ・動態的変化を示す こ
-
目した い。例えばD型 のF点を取上
J
げ よ うO F 点 で こ の国 は、 WF
5な る 賃 金 水 準 の 下 で、
RFIO.
P I tの コス- でF財 の均 衡 生 産
も
輸と
入も
さす
れる。それ故 F財は輸出
ル)
一致
な即い
非
t
a
re
d dgoods
(
n。
oロ・
)
ち
国貿
内易
品財
とな
る
しMc
性(
従
に依
って
存F
す財
る
。)一
般 均 衡生 産 体 系
も
は
際貿易構造図が描き出 される。 それ
(と
い
う
1
v
at
s
e
t国
m
)経を済反の映価す格る体。系
u
ey
s
の
賃金率は、t
国 の平均的労働生産
そ
の下 で他 の諸財の均衡生産 が行金
る
わ率
れ
F 点 は WF
J
RFIO.
5な る 賃
)
と
今あま で n on
t
r
a
de
dで
J
L
I
が
1の下
で
複相 当 に拡 大 しt W JRしか
A財は為替減価 とか相手
国の
貿易される こった 財 が
が均 1価 数財、例えばJ、b
g、上
これは貿易 とにな る。 最適
格 (
PJ-PKIPL=))で' 出可能
に引下げなどによ-容易 に輸
関税
な る限界的輸出可能 財 であ
ことになるを拡大す る
たと均
し衡
よ生
う産
。を
こ行
れい
がう
iるよう にな っ る。
pproces
s
実現する。それは世界価格 (1ド
F
を
られる (
自由貿易協定
であ
K
Iる。
型 へ追
り(
P T A)な ど に よ
範囲 が広がるわけ であ
る)
I
t
<と 王 の増 加 に比例 す
の拡 大 (
ここでMCA (
限界黄争優位)財
労働集
な拡
財大(
す
産業
る。
)か
こら
れ始
が最
まも
り' が重大な意味と役割をも つことに注
に約
つ的
れ'
取引 に要す る運送費と関税 そ の他 の
になる。また線 の長さは経済活動水
貿易障害 と いう 取引 コス- がかかる。 準
集約度 狗:
-W
狗
J/
K,
也 :
1
財別資本
.
5
国別要素価格比率
〓
競争優位線 (
CAl
i
ne)
図 3
安 であ るから輸出 されるO最初 はC
され (
貿 易前 )
、世 界価格 よりも割
えば労働集約的なC財 は C点 で生産
競争優位をもち輸出可能 であ る。例
形 で、貿易利益 が計測される。
易前 のそれよ-も大き-なると いう
出財と輸入財 の入手量 の価値 が、貿
であ る。貿易後 の価格 で評価した輸
値開き の大きさに比例す る。 これが
供給サイドから みた貿易収支 の決定
ばC財を取上げ ると'相手国 の潜在
存在す ることが明らかである。例え
し相手 のH国 で補完的な輸入需要 が
自国) の輸出可能財 に対
る。 Ⅰ国 (
i
a線 のうちaN線 で示され
可能性はー
1 Cな る価格差 があ る ので利潤が得
られる。生産を拡大し' コス-が逓
4
的位置 にあ る。F点よ-左側 の財 は
増す るが (
逓増 コス-を偵走)C点
右 下り (
A型) のCA線 (
例えば
Ⅰ
I
a)をも つ外 国 に ついても、そ の
1国 の諸財 の価格、n
=t がそ の国
の通貨建 て (
例えば円建 て) であ る
と'諸価格 の平均 が円建 て物価水準
「
価値体
(
C点)よ -も割高 であ る。自国 の
コス- (C点) に-ら べればはるか
に割高 で あ る。両国 の価格差 の中間
たる世界価格 でこの財 の需給が均衡
す るよう 取引 の合意 が成立す る。世
界価格以外 では、他 の第三国 が競争
bi
at
e
r
a-t
r
ade
) の考察 が可
貿易 (
と右下-A型 (
H国)と いう対称的
な 2本 のCA線が描け ると' 2回間
ら世界価格 にまで価格 が低下す る間
入関数)はこのC財 の潜在 コスI か
に至 るわけ ではな い)
。競争劣 化財
の生産縮少 から放出される労働 ・資
そう
な- 2国間貿易も検討 できることが、 に生ず るそ の財 の生産量減少 (
小島 モデ ルの 一つのメリ ッ- であ る。 いう供給 の価格弾力性) に依存す る
と いう こと にな る。 こう 見 る のが
相手国 (
H国) の輸入額 (
即ち輸
得であ る。 S点 で引合うま で生産を
能 になる。 一国 の対世界貿易 だけ で
的 に参入し て来 て'世界価格 に落着
く ことにな る。
財 の生産を放棄す ると いう完全特化
古典 派 のよう に輸入競争
縮少す る (
対世界貿易 は以上 と同様 に解 明しう
る。 だが ここに右上-D型 (
Ⅰ国)
的 コズーは C点 であ って、世界価格
で売 れるま で輸出を増す。世界価格
C では限界利潤 はゼ ロにな るが'そ
こに至 るま でに利潤 の極大化を達成
(
ちな みにケイ ンズ の 一般均衡生産
体 系 も、以 上 と同 じ シ ステ ムであ
る)
。
l) の逆数 が通
となるO物価水準 (
n
貨 (
円) の価値をあらわす。自国 の
できるd他方 Fよ-右側 の資本集約
1つの
二国 間貿易
の交換比率 が為替 レー- であ る。 こ
通貨 (
円) と外国 の通貨 (
ド ル)と
財 の コス-、例えば S点、 は世界価
格5点より割高 な の で輸入す るのが
の為替 レI- がもう
系連結環」 になる。 F点 のごときM
cA財 にお いて、対外収支 が均衡す
ることが望まし い。 だが対外収支 が
せる (
対内的調整) - それ には幾
本を、競争優位 (
輸出)財 の生産拡
不均衡 の場合 には物価水準を変化さ
大 によ って吸収し'完全雇用を保 つ
Ⅰ圏 (
自国) の輸出可能 財 (
l
u線
依存す る ことにな るO実際 には供給
あ る。輸入額 は需要 の価格弾力性 に
て需要量 が増す と いう 「
需要税」 が
それは 「
競争優位 パター ンの逆転」
命題を導 入し た ことによ ってはじめ
だが- 、それとも為替 レ1-を適
多 のファンダ メ ンタ ルズ調整 が必要
のう ちA∼F財) に ついては世界価
「
供給税」 の立場 であ る。
そう ではな- て'価格低下 に応じ
線) で売 れ る限-輸 出す
格 (WW'
の弾力性と需要 の弾力性と の合計 に
て可能 にな った のであ る。
る。 つま-供給サイド の条件 (
輸出
「
価格効果」 が生ず る のである。
下 に応 じ て輸 入額 が増 え ると いう
と いう 配慮 が要 み。 とまれ'割安な
世界価 格 で売 - (
輸 出)
、 か つ買
供給 の価格 弾力性) によ って輸出額
が決ま る。 このことは二国間貿易 で
世界価格 で輸入す れば、輸入におけ
(
利潤極大化)をも たらす。輸出量
う (
輸 入) こ と が 貿 易 から の利 益
も妥当す る。 H国 (
相手国) の輸入
応させる こと (
対外的調整) が必要
となる のであ る。
と輸入量 の大きさは'貿易前 (
アウ
る利潤極大 が達成されるO
タ ルキー時) コス- と世界価格と の
- 対 世界貿易
一国 の対世界貿易 は次 のよう に行
わ れ る。自国 のCA線 がH
uであ ると
よ って輸入額 は左右される。価格低
しょう。 MCA財 はF であり、境界
- 1
7-
平均的労働雀産性'平均賃金率、物
価水準 の3着 が'外国経済 と の 「
価
値体系 の連結環」 になる のであ るO
- 雁行型経済発展論 :小島ヴァージョンの成果 と課題 世界経済評論 5月号 (
200
6
)
■
■
一
一
一
一
一
一
一
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一
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一一
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-一
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・
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→
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一
→
-一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
■
一
一
とまれ、右上- と右下りと いった
対 称的なCA線をも つ二国 間 では各
し、相手国 で輸入需要 が存在す ると
財 に ついて、 一方国 の輸出供給 に対
- MCA の移 行 ︰所 得 効 果
自国 と外国 の間 で、或財 の コス-
へ上方 シ フ-す る。賃金率 の
h であ ったとす る と、それ が
線
は'
l、
u'
上 昇
であ ったも のが' 1
、
fへ右 方 に移行
は異 った結 果 が生ず る.最 初 t
h線
し たとしよう。McA財 がNからP
よ-労働集約財 の コス-をよ-多u線 より
に移る ので、輸出可能財 の範囲 は縮
引上げ る から'H
、
u、
線 はtl
小し、輸入可能財 の範囲 は拡大す る。 も緩やかな ス ロープ にな る。そう す
るとMcA財 はF点 からD点 へ左方
(
‖価袷)差 があ る場合'世界価格
従 って こう いう A 型 国 (
リーダー
いう 補完的関係があ-'補完的な貿
易 が発生し拡大す る。D型国 とA型
範域)を増す
て、輸出可能 品 の数 (
国) は新製品 (
例えばⅤ)を開発し
ことが必要 であ る。 これが世界経済
は 「
価格効果」 によるも のであ る。
と ころがもう 一つ'発展志向 に基 づ
t
i
erを拡張す るこ
全体 の発展 のf
r
on
とにもなる。
でそ の財 の輸出額 -輸入額均衡を達
成す る取引 が成立す る。 そう なる の
きMcA財が右側 (
或 は左側) へ移
貿易 がこれ であ-' 「
南北貿易」と
.
国 の間 (
或 いは異質構造国 の間) の
名 づけ てお いてよ い。
Ⅰ国 の輸入に ついてはどう なるか
移 行する。輸 出可能 財 の範 域 はA
∼F財からA -D財 へ縮小し'それ
だけ輸入可能財の範域 が拡大す る。
つま-、名目賃金率 の引上げ は、M
C A 財 の左 方 移 行 と いう 「
所 得効
果」を ひき起 こし、輸出減'輸入増
行すると いう変化 が生ず る。 これ が
韓国 の 一九 八〇年代 の高成長 は、
賃金 (
退 職金を含 む)引上げ によ っ
貿易額 の 「
所得効果」的変化をも た
以上 の資本蓄積 (
K
IJ
L
Iの増大)
t
(
n
l) の騰貴 (
イ ンフレ) は自国為
の引上げ要求 が高 まる。それが物価
水準を い っそう高騰させ'入超 が増
え る。も と のⅠ国 のCA線 が図 3 の
名目)賃金率 (
〟)
国民的貨幣 (
meメカ ニズ ム)0
に陥 る (
Hu
期的問題 に光をあ てる ことも でき る。
示とは逆 に'I
u線よ-もより急 な傾
斜 になる。 そう いう違 いはあか が、
昇は諸財価格を 1律 にプ ロポー シ ョ
ナ ルに引上 げ る ので、H
、
u、
線は、図
方 シフ-させるO ただし物価水準上
貨幣 賃 金 率 の引 上 げ'物 価 水 準
て、阻止される懸念 が大き い。
第 一は'貨幣 メカ ニズ ムによる調
二種 の貿易収支調整策を取上げよう。
としよう。 これ はー
u線 をl
、
u、
線 に上
替レー- の減価 (
de
pr
e
ci
ati
on)を
ドル高 にな った
必然化す る。円安 ・
を使って対外収支 の調整と いう中短
l) が上昇し、入超
一般物価水準 (
n
整 であ る。貨幣供給量 が増加す ると
とな-、貿易収支を い っそう悪化す
る ことにな るo
WJ
R の上昇 によ るMC A財 の右方
てピーク ・オ フし た。中国 の現在 の
急成長も'賃上げ とイ ンフレによ っ
- 貿易収 支 調整 策
Ⅰ国 のCA線 が'最 初 i
、
u、
であ っ
らす。しかもそれは 「
価格効果」を
上回 るよ-大きな輸出入額 の変化を
ひきお こす。 このことに注目し た い。
移行 は長期的問題 であ る. だが この
McA財 のシ 7- と いう メカ ニズ ム
I
u線 はhl点より右側 の諸財が自国 の
(Ⅰ国) の輸入可能財 であることを
示すO これ に対 し 相 手先 進国 のt
h
したが って両国 の間 に、NIU財 に
uへ右方シフ-したとし
たも のが、l
級 (
右下-) は、 NがMCA財 であ
る のでN-U財が輸出可能であ る。
ついて、上述と同 じ補完的貿易が生
起す るC
中間 にあるG∼M財は'両国 にと
ってともに国際競争力 の弱 い輸入可
-世界市場 にお いて競争 力 の強 い第
能 財 である。したが って'両国を除
易均衡を保 つとす れば輸出増 と同額
つま- 1人当り所得水準 の上昇 に 基
の輸 入額 にな る. これ はwI W J
R
よう。 McA財はDからF へ移 る。
それ に応じて'輸出可能財 の範囲 は
A-DからA∼Fに拡大す る。反対
に'輸 入 可能財 数 は E ∼U か ら G
∼Uに縮少す る。 これは必ず や輸出
額増加 と輸入額減少をも たらす。貿
-' H国 はともに入超 に陥 るわけ で
三 の国 々から競合的 に輸入す ること
にな る。 これら第 三国 に対し ては'
あ る。
づ-も のであ るから、 「
所 得 効果」
的貿易拡大 と言う べき であ る。
と ころ がA 型CA線 をも つH国 で
1
8
5月号 (
20
06
)
世界経済評論
為替減債 はMcA財を左方 へシ フさせ'貨幣賃金率引上げ と困難 な効
果をも たらす。輸出減 ・輸入増 と い
う 「
所得効果」が生ず る。為替減価
は縮小した輸出可能諸財 の 「
価格効
果的」輸出額変化をも たらす が、そ
の成果 は大き-な い (
価格 弾力性 に
依存す る)
。輸 入減 と いう 価格 効 果
に ついても同様 に考察す べき であ る
が、 この価格効果的輸入減 は通常 輸
出減を上回る。
D
と ま れ'低 所 得 発 展 途 上 国 (
型) にと っては'貨幣 賃金率引上げ
或 いは為替減価 は貿易収支 の改善 に
有効 ではな いOそれは マイナ スの所
得効果 の故 にかえ って貿易収支を悪
化させ'経済発展を停止 させる こと
になる のであ る。
第 二に、国民的労働生産性 が改善
(
引上げ)られたら (
各国賃金率 は
不変 とし て) どう なるか。 これは実
体経済 の調整 であ る。諸財 の価格 が
低 下し'最初 に i、
u、
であ ったCA線
u線 へ下方シフ-す ることになる。
がI
そうなると、既述 のよう にMcA財
げと いう 長期的発展径路 であ った。
この方策をキ ャッチ ・アブ国 は追求
す べき であ る。
だが国民的労働生産性を引上げ る
ためには ファンダ メ ンタ ルズ の構造
変動を必要とす る。教育 の向上、労
財 の範域を拡大 せねばならな い。為
小させるO そう いう所得効果的輸出
減小をも たらす から である (
それ が
これま で見逃 され て いた)
。対策 と
る (
為替 レI- (
例えばド ル) の減
価 の場合 には比例的 に上方 シフ-す
る)
。 McA財 はN点 からP点 へ右
も、貨幣 の過剰供給イ ンフレ'名 目
賃金率 の上昇 は、対外経常収支 の悪
情報 ・
〇年代 のアメリカ のICT (
通信技術)革命 はこれであ った。)
要す るにへ発展途上国 (
D型) に
お いてもへ先進国 (
A型)にお いて
(
以 下次号 )
れている. PK
..
Sc
ho
t
t.
Q.
gE
..
2
0
0
4.
(1)こう いう代理変数は、次で用いら
注
構造 の同質化と異質化と い- 問題 が
生起す る のであ る。
(
ファンダ メ ンタ ルズ) の構造改革
を必要とす る。 こう し て発展途上国
の先進国 へのキ ャッチ ・アブ'先進
国 のいっそう の前進 ・高度化 と いう
シー ソー ・ゲー ム、そし て国際経済
では労働生産性を改善し、McA財
の右方 シ 7-を実現せねばならな い。
A型国 では、同様な労働生産性 の引
上げと'新製品 の開発とを行う べき
であ る。 これらは いず れも実体経路
対外収支を改善す るには、D型国
し てとられる為替減価 は若干 の価格
替減価 による 「
価格効果」 に基づ い
て若干 の貿易収支 の改善 が達成され
効果的収支改善 をも たらす であろけれども、所得効果 による収支悪化
を はるかに下回 るであ ろう。
第二 の、労働生産性 の引上げ は'
a線 へと、CA線 が下方
Ⅰ
]
'
f
線 から t
J
るが、 それは 「
所得効果」 による貿
易収支改善をはるかに下回るも のに
なるであろう。 この点 に注意しなけ
ればならな い。
働者 1人当り資本装備率 の増加、そ
の他、企業、政治 のイ ンフラ の改善
など、広範な いわば発展段階的構造
大 し'貿易収支 は改 善 す る。 (
しか
し これは産業構造 の高度化 とは逆行
シフ-す ることと解 し てよ い。 これ
によ ってMcA財 がp点からN点 へ
左方 シフILt輸出可能財範城が拡
変動が不可欠な のであ る。
A型 の高所得先進国 にお いてはど
うなるか。調整効果 がD型国 の場合
とかなり違 って- ることに'注意 し
なければならな い。
)し た が ってか か
第 一に'貨幣賃金率 が上昇す ると、 す る方策 であ る。
るA型国 は'労働生産性改善 と'先
CA線 が I
hから i
t
'
fへシ フ- アブす
る。その傾斜 はよ-急なも のにな る。 の新製品開発 と の両者を推進す べき
であ ると言う こと にな る。 (一九 九
この点がD型国と違-)'
方 へ移- (
この先進国 にと って輸出可能 財 の範
賃金騰貴はJ
i-労働集約的な財をよ
-多- コス- ・アブ させるから であ
域を縮少Lt貿易収支 は この 「
所得
右方 へ、 A型国では右方 へシフー さ
せ' いずれも輸出可能財 の範域を縮
化をもたらし、順調な経済発展を ピ
ーク ・アウ-させる。 これら貨幣 メ
カ ニズ ムはMCA財を'D型国 では
が、 D点 からF点 へ右方 に移-、輸
効果」 にょ って' かえ って悪化す るo
Lたが って'既述 のよう に、貿易収
出増 ・輸入減となり貿易収支 は改善
す る。為替増価も同様 な効果をも つ。 支を均衡化させるためには、新製 品
(
例えばⅤ)を開発し て、輸出可能
これ が資本蓄積 によ る W J
R の引上
- 1
9-
5月
号(
2
0
0
6
)
世界経済評論
雁行型経済発展論 :小島ヴァージョンの成果と課題 -