F24マンスリーレポート2月号

FUTURES
24
MONTH
MONT
HLY REPORT
DAIICHI COMMODITIES CO.,LTD.
2/4/2015
フューチャーズ24
フューチャーズ24情報
24情報・
情報・マンスリーレポート 2015
2015年2月号
◆1月の相場概況
●金相場
NY金は原油安や欧州経済の先行き懸念のほか、スイス国立銀行のフランの対ユーロ相場上限撤廃や欧州中央銀行
(ECB)の量的緩和策導入などが安全資産としての金需要を拡大したことで、中心限月の期近2月限は22日に5カ
月ぶりの高値となる1307.80ドルまで急伸した。その後は米連邦公開市場委員会(FOMC)声明が売り材料視
され29日には1251ドルまで急反落したが、30日に発表された昨年第4四半期の米GDP速報値が市場予想を下
回ったことが買い材料となり、1280ドル台まで急反発した。
東京金はNY金が急伸し1300ドル台に乗せたのを受け、先限は23日に1年9カ月ぶりの高値となる4958円
まで急騰。ただ、その後はNY金の下落を受けた買い方の手じまいなどの売り物に30日には4750円台まで急反落
した。
●白金相場
NY白金は金相場高を映し上昇したが、欧州経済の先行き懸念が圧迫材料となり、金価格を下回る展開となった。東
京白金は21日に約5カ月半ぶりの高値となる4933円まで上昇したが、その後はテクニカル要因による売りや為替
の円高で軟調に推移した。
●原油相場
昨年末からの需給緩和懸念で月初に50ドルの節目を割り込んだ後も、米金融大手による弱気な相場見通しや米国内
在庫の増加などに圧迫され29日には43ドルまで急落。ただ、その後は米国内の生産減少見通しで48ドル台まで反
発。
●穀物相場
シカゴ大豆・トウモロコシとも需給緩和見通しに圧迫され下落。
◆2月の相場見通し
●金相場=安全資産としての需要拡大なら上値追いの展開に
今後発表される米経済統計で今年半ば以降とみられている米利上げ開始が後ずれするとの思惑が強まり、欧州や世界
経済の先行き懸念が安全資産としての金の魅力を高めれば、NY金は急伸し1350ドルの節目を突破する可能性があ
る。東京金はNY金相場高または為替の円安・ドル高が進行かすれば、2013年4月以来となる5000円を突破す
ることが予想される。
●白金相場=上値重い展開
欧州経済の先行き不透明感や中国経済の減速懸念を背景とした需要減少懸念が圧迫材料となり、上値重い展開になる
ことが予想される。
●原油相場=値固めができるかが焦点
米国内の供給減少見通しで50ドルの節目を回復したが、世界的な需給緩和観測が払拭されておらず、同節目で値固
めできるかが焦点。
●穀物相場=軟調な展開
シカゴ大豆・トウモロコシとも1月に続き、需給緩和懸念が圧迫材料となり、軟調に推移する見通し。
第一商品株式会社 〒150150-0045 東京都渋谷区神泉町 9 番 1 号 神泉プレイスビル
神泉プレイスビル フューチャーズ・
フューチャーズ・24
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◆金相場概況(1月)
●NY金=一時は1300ドル台に乗せる場面も、安全資産としての需要拡大で
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は年明け2日、為替のユーロ安・ドル高などで売られ、中心限
月の期近2月限は1167.30ドルまで急落し、2014年12月1日(1141.70ドル)以来、1カ月ぶりの
安値を付けた。ただ、同日発表された2014年12月の米ISM製造業景況指数の悪化で買われ1200ドル近くま
で急反発。6日には世界的な株安やギリシャの政局不安も買い材料となり、1220ドル台まで上昇した。
その後も、2014年12月の米雇用統計で示された賃金低下で米利上げ開始が遅れるとの見方が買い材料になった
ほか、原油安や欧州経済の先行き懸念、スイス国立銀行によるフランの対ユーロ相場上限目標撤廃を背景とした金融市
場混乱に対する懸念や中央銀行の信認低下・・・などからリスク回避の動きが強まり、安全資産としての需要が拡大し
たことで、9日から20日まで7営業日続伸。さらに、国際通貨基金(IMF)による世界経済成長率の下方修正や、
欧州中央銀行(ECB)の量的緩和導入決定も買い材料となり、22日には1307.80ドルまで急伸し、2014
年8月15日(1316.50ドル)以来、5カ月ぶりの高値を付けた。
月末にかけては、1月27-28日開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、米景気認識が上方修正さ
れたことや「ゼロ金利を相当の間維持する」との文言が削られたことで、
「今年半ば以降の米利上げ開始シナリオに変
わりはない」との見方が強まり、29日には1251ドルまで急落した。ただ、翌30日に発表された2014年第4
四半期の米GDP速報値が市場予想を下回ったことが買い材料となったほか、29日の急落による安値拾いの買い物が
入ったことで1280ドル台まで急反発した。
●東京金=一時は1年9カ月ぶりの高値を付ける場面も
東京商品取引所の金先物相場は、NY金が世界的な株安や米利上げ開始が遅れるとの見方を背景に急伸したのを受け、
14日には中心限月の2015年12月先限は4720円台まで上昇。しかし、翌15日には円相場が1ドル=115
円台後半まで上昇したことが売り材料となり、4590円台まで急反落した。
その後、NY金が急伸し5カ月ぶりに1300ドル台に乗せたのを受け、23日には4958円まで急伸し、201
3年4月12日(5038円)以来、1年9カ月ぶりの高値を付けた。しかし、月末にかけては、NY金が米FOMC
声明を受けて急落したことから、買い方の手じまいなどの売り物が膨らみ、30日には4750円台まで急反落した。
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3|
◆金相場展望
●2月のNY金=安全資産としての需要拡大なら上値追いの展開に
米連邦準備制度理事会(FRB)は1月27-28日開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、事実上のゼロ金
利据え置きを決定、利上げに向け「忍耐強く」対応するとの指針(フォワードガイダンス)を維持した。しかし、声明
では米経済の拡大ペースについて、前回の「緩やか」から「堅調」に上方修正し、雇用の伸びも「力強い」として回復
が進んだと評価されたうえ、前回引用した「相当の間」ゼロ金利を維持するとの表現が削られたことにより、NY市場
では「今年半ば以降の利上げシナリオに変化はない」との見方が広がった。
しかし、1月30日発表された2014年第4四半期の米国内総生産(GDP)速報値は前期比2.6%増加と、大
幅に拡大した前期の5.0%増から鈍化し、市場予想の3.0%増も下回った。GDPの約7割を占める個人消費は8
年9カ月ぶりの高い伸びを示したが、輸入の増加や設備投資・政府投資が落ち込むなど回復の足取りが一本調子ではな
いことを示した。その後も2月2日発表された2014年12月の米個人消費支出は前月比0.3%減少と11カ月ぶ
りのマイナス。1月の米ISM製造業景況指数も53.5と1年ぶりの低水準になるなど、米FOMC後に発表された
米経済統計は弱い内容となった。
今回の声明では利上げ決定に際して国際情勢を考慮することを明記した。FRBがFOMC声明で国際情勢に言及す
るのは2013年1月以来のことで、市場関係者の一部には「FRBが利上げを秋まで先送りするサイン」との見方が
聞かれる。
その国際情勢で注目されるのが欧州。ギリシャでは1月25日の総選挙で緊縮財政への反対を掲げた最大野党・急進
左派連合(SYRIZA)が勝利し26日には連立政権を樹立。首相に就任したSYRIZAのチプラス党首は、欧州
連合(EU)と国際通貨基金(IMF)による金融支援の条件である民営化計画の一部を凍結すると発表。一方、EU
とIMFの高官らは「支援は緊縮策の継続が条件だ」と述べており、2月末に期限を迎える現行のギリシャ支援策の延
長協議の難航が予想される。また、ギリシャ新政権は対外債務減免要求を撤回し、同国の公的債務をGDP連動債なと
ど交換する案を提示したのを受け、2月3日のNY金市場は投資家のリスク回避の動きが後退したことから売られた。
ただ、新政権の債務交換案について、ユーロ圏当局者からは「詳細情報がもっと必要で、債務減免の新たなトリックに
過ぎないのではとの懸念がある」
、
「法的・現実的な問題が伴う」
、
「GDP連動債で基準となる数値はどのように決定す
るのか」
・・・など、懐疑的な反応を示している。
さらに、世界経済についても、国際通貨基金(IMF)が1月19日発表した世界経済見通しで、2015年の世界
全体の成長率を3.5%とし、14年10月時点の予測から0.3ポイント下方修正した。米経済が好調なものの、日
本とユーロ圏、中国が伸び悩むと判断した。
今後発表される米経済統計が米FOMC声明の景気認識と相反する結果となれば、今年半ば以降とみられている米利
上げ開始時期が後ずれするとの思惑が強まり、ドル売り/金買いの動きになることが予想される。さらに、前述の欧州
情勢や世界経済の先行き懸念が安全資産としての金の魅力を高める材料となれば、NY金は1350ドルの節目を突破
する可能性がある。一方、FOMC声明の景気認識を裏付ける結果となれば、ドル買い/金売りの動きとなり1250
ドルの節目を割り込む場面が予想される。ただ、前述の欧州情勢や世界経済の先行き懸念に加え、世界的な金融緩和の
流れも支援材料になるとみており、1250ドルを割り込む水準では買い拾われ、下げ幅は抑えられるだろう。
2015年に入り、欧州中央銀行(ECB)が1月22日に量的緩和策に踏み切ったほか、スイス、インド、デンマ
ーク、トルコ、カナダ、オーストラリア、シンガポールが相次いで金融緩和を決定したことは、金利を生まない資産で
ある金にとってはプラスの材料。また、金融緩和による通貨安競争は、通貨の信認を低下させ、安全資産としての金の
魅力を高める材料にもなっており、今後もこうした動きが加速すれば、金相場を押し上げる要因として期待される。
●2月の東京金=5000円突破も
東京商品取引所の金先物相場は、NY金が安全資産としての需要拡大で急伸しすれば、先限は2013年4月以来と
なる5000円を突破し、2013年2月に付けた上場来高値5081円を突破する可能性もある。 一方、今後発表
される米経済統計が米FOMCの景気認識通りに強い内容となり、今年半ば以降の米利上げ開始シナリオに変化がなけ
れば、ドル高/NY金相場安となり、東京金はNY安が嫌気され買い方の手じまいなどの売りが膨らむ可能性がある。
しかし、利上げ開始のタイミングを探る米国と、緩和を続ける日本の金融政策の方向性の違いが再認識され、為替の円
安・ドル高が進行し、NY金の下げ幅が抑えられれば、先限は5000円の大台に乗せることが予想される。
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4|
◆為替・株式相場概況(1月)
▽円・ドル相場=一時は1カ月ぶりの円高・ドル安水準
2015年明け2日は、日米金利差拡大の思惑による円売り・ドル買いで、1ドル=120円台後半まで下落。その
後、2014年12月の米雇用統計で平均時給が低下したことや、同年12月の米小売売上高の大幅減少を受け、米利
上げ開始が遅れるとの見方が強まったことに加え、世界銀行が2015年の世界経済見通しを下方修正したことが円買
い・ドル売り材料となり、16日には一時、115円61銭と、2014年12月16日(115円53銭)以来、1
カ月ぶりの円高・ドル安水準を付けた。
その後、1月27-28日開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)声明を受け、既定路線通りに米利上げが年
内に決定されるとの見方が円売り・ドル買い材料になる一方、ギリシャの政局不安や2014年第4四半期の米GDP
速報値が市場予想を下回ったことが円買い・ドル売り材料となり、20日以降は117-118円での取引となった。
▽ユーロ・ドル=一時は11年4カ月ぶりのユーロ安・ドル高水準
2014年12月のユーロ圏消費者物価指数・速報値が5年2カ月ぶりにマイナスを記録したほか、15日のスイス
国立銀行によるフランの対ユーロ上限撤廃決定は「欧州中央銀行(ECB)が量的緩和策に乗り出すサイン」と受け止
められたことで、ECBが22日の定例理事会で量的緩和策を導入するとの見方が強まった。さらに、25日のギリシ
ャ総選挙で緊縮路線の見直しを唱える最大野党急進左派連合(SYRIZA)が勝利する可能性が高まったことも、ユ
ーロ売り・ドル買い材料となり、16日には2003年11月以来となる1ユーロ=1.15ドルの節目を割り込んだ。
その後、ECBが22日の定例理事会で月額600億ユーロ国債などの買い入れを含む量的緩和策を3月から実施す
ると発表したのを受け、ユーロ売り・ドル買いの動きが加速、23日には1.1094ドルまで急落し、2003年9
月9日(1.1050ドル)以来、11年4カ月ぶりのユーロ安・ドル買い水準を付けた。月末にかけては、買い戻し
や安値拾いの買い物などで、23日の安値から反発した。
▽NY株式相場=乱高下
ダウ工業株30種平均は急速な原油安でエネルギー関連企業が打撃を受けるとの懸念から、5日と6日の2営業日で
約462ドル安の1万7200ドル台まで急落。その後、9日発表の2014年12月の米雇用統計への期待や良好な
年末商戦の結果などで、6日と7日の2営業日で約536ドル高の1万7900ドル台まで急反発。しかし、米雇用統
計の発表を終えて当面の利益を確定する動きが広がったほか、世界経済への懸念や弱い米企業決算が嫌気され、9日か
ら15日まで5営業日続落し、1万7200ドル台まで急反落した。
1月後半は、ECBが22日に量的緩和策導入を決定したのを受け、大量に供給される資金が米金融市場にも流入す
るとの期待が高まったことで、1万7800ドル台まで急伸した。その後は弱い米企業決算や、米FOMC声明を受け
て利上げが近付いたとの警戒感から売られ、28日に1万7100ドル台まで急落。29日には予想を上回る米企業決
算が好感され1万7400ドル台まで反発したが、翌30日に発表された2014年第4四半期の米GDP速報値が市
場予想を下回ったことで失望感が広がったうえ、ギリシャやロシアの経済情勢をめぐる懸念も引き続き燻っていること
で、再び1万7100ドル台まで反落した。
18400
為替相場の
為替相場の推移
円/ドル
円/ドル
ユーロ・
ユーロ・ドル
ユーロ/
ユーロ/ドル
18200
114
1.26
115
1.24
116
1.22
117
1.20
118
1.18
17600
119
1.16
17400
120
1.14
121
1.12
122
14/12/01
1.10
14/12/19
15/01/09
15/01/30
NYダウ
NYダウ平均日足
ダウ平均日足
18000
17800
17200
17000
14/12/01
14/12/18
15/01/08
15/01/30
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5|
◆金需給動向
●金価格=2015年予想平均は1170ドル
トムソン・ロイター・ゴールド・フィールズ・ミネラル・サービシズ(GFMS)社は1月29日、金の調査報告書
「ゴールド・サーベイ2014、アップデート2」を発表。
2014年の世界の金現物需要は前年比18.7%減4041トン。金価格下落にともなう調整が入った。同年平均
価格は1トロイオンス=1266ドルと、2010年以来の安値圏。需要が減少した一番の要因は個人投資の減少によ
るもので、金貨・金地金への投資は同40%減、宝飾需要は同10.5%減。
2014年後半は急速な米ドル上昇に影響され、6月末から年末までに金価格を8.3%押し下げた。一方、他の通
貨では、ユーロ建て金価格は3.3%上昇、円建て金価格は8.2%上昇、ルーブル建て金価格は49.2%上昇。全
ての買い手が価格下落の恩恵を得た訳ではないが、中東や中国などの主要な金消費国の市場ではドルに連動しているた
め、金現物の購入が見られた。しかし、その増加量は、世界全体の金需要の減少を止めるには不十分であり、金現物需
要は14年下半期でみると前年同期比7.4%減、通年では同18.7%減少した。
この金需要の減少は、それぞれの分野ごとにばらつきがある。個人投資家が主に購入する投資用の金地金や金貨など
は同40.1%減の1057トンとなり、記録的な高水準だった2013年(1765トン)から大幅減少。同期間中
の宝飾市場は、投資としては金地金や金貨と同様に価格下落の影響を受けたが、14金や18金などへの需要が増加し
たことに補われ、2014年の宝飾需要は前年比10.5%減の2133トンに留まる見込みとなった。一方、各国中
央銀行の公的金購入は461トンと前年比12.7%増加した。
2014年の国別の需要は、インドが中国を追い抜き、世界一の座に返り咲いた。インドの金現物需要は880トン。
一方、中国の金現物需要は前年比約3割減の866トンと4年ぶりの低水準に沈み、金スクラップ供給が21%増の1
82トンに膨らんだ。
このうち貴金属用の金需要は、中国が経済成長の減速や汚職対策の強化を背景に608トンと33%の大幅減。一方、
インドは14%増の690トンと、過去最高を記録した。
供給面では、2014年下半期の鉱山生産高は新規の鉱山開発が進展したことで過去最高の1650トンを記録した
が、スクラップ回収の減少に相殺され、世界全体の供給量は前年同期比約3%減の2180トンとなった。金価格下落
による新規鉱山開発の減少により、2015年の鉱山生産高は減少する見通し。また、スクラップ回収量も過去4年間
で減少したが、今後も減少し続けると考えられている。
2015年の年間予想平均価格は1170ドル。2014年は価格に反応しやすい買い手に買い支えられたのと同様
に価格の下落により新規需要が増加し、今年度末にかけては現在の下降トレンドが反発に向かうことが期待される。し
かし、現在は世界的な金融政策やドル高見通しがドル建て金価格の上値を押さえるため、15年上半期は弱含みと予想
される。
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6|
◆世界の
世界の金需給動向(GFMS
金需給動向(GFMS発表
(GFMS発表)
発表)
▼年度
2013 年
<供
*2014 年
前年比
給>
鉱 山 生 産
3,049
3,109
2.0%
スクラップ回収
1,262
1,122
-11.1%
鉱山会社ヘッジ
-39
42
---
供 給 合 計
4,272
4,273
±0%
2,385
2,133
-10.5%
279
267
-4.2%
歯科
36
34
-5.8%
その他工業用
93
87
-5.8%
工業用合計
408
389
-4.7%
公的機関購入
409
461
12.7%
1,385
808
-41.7%
380
250
-34.4%
小売投資合計
1,765
1,057
-40.1%
現物需要
4,968
4,041
-18.7%
現物需要と供給の格差
-695
232
---
ETF現物保有量
-880
-152
-82.7%
-98
1
---
需 要 合 計
3,989
3,889
-2.5%
需 給 格 差
283
384
35.8%
1411.23
1266.40
-10.3%
<需
要>
宝 飾 用
エレクトロニクス
金地金投資
金貨投資
取引所在庫
ロンドンPM・FIX価格
注1:単位はトン。
注2:*印は予想値。
注3:四捨五入のため、合計が一致しない場合がある。
注4:鉱山会社ヘッジのマイナスはヘッジ売り解消、プラスはヘッジ売りを示す。
注5:現物需要と供給の格差は、プラスが供給過剰、マイナスが供給不足を示す。
注6:需給格差は、プラスが供給過剰、マイナスが供給不足を示す。
注7:FIXは平均価格。単位はオンス当たり米ドル。
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7|
▼半期
13 年上半期
<供
13 年下半期
14 年上半期
*14 年下半期
*15年上半期
前年同期比
給>
鉱 山 生 産
1,428
1,622
1,459
1,650
1,492
2.3%
スクラップ回収
626
636
571
551
531
-7.0%
鉱山会社ヘッジ
-29
-11
63
-21
30
-52.7%
供 給 合 計
2,025
2,247
2,093
2,180
2,053
-1.9%
1,286
1,099
1,056
1,077
1,043
-1.3%
<需
要>
宝 飾 用
エレクトロニクス
141
138
134
133
131
-2.3%
歯科
18
18
17
17
16
-7.1%
その他工業用
48
45
44
43
43
-2.0%
207
201
196
193
191
-2.7%
公的機関購入
223
186
242
219
200
-17.4%
金地金投資
857
528
426
382
405
-4.8%
金貨投資
235
146
120
130
118
-1.8%
工業用合計
小売投資合計
1,092
674
545
512
523
-4.2%
現物需要
2,808
2,160
2,040
2,001
1,957
-4.1%
現物需要と供給の格差
-782
87
53
179
97
82.3%
ETF現物保有量
-579
-301
-42
-110
-75
76.5%
取引所在庫
-111
13
14
-13
---
---
需 要 合 計
2,117
1,872
2,011
1,878
1,881
-6.5%
需 給 格 差
-92
375
82
302
172
110.5%
1523.29
1301.81
1290.76
1242.62
1180.00
-8.6%
ロンドンPM・FIX価格
注1:単位はトン。
注2:*印は予想値。
注3:前年同期比は2015年上半期と2014年上半期との比較。
注4:四捨五入のため、合計が一致しない場合がある。
注5:鉱山会社ヘッジのマイナスはヘッジ売り解消、プラスはヘッジ売りを示す。
注6:現物需要と供給の格差は、プラスが供給過剰、マイナスが供給不足を示す。
注7:需給格差は、プラスが供給過剰、マイナスが供給不足を示す。
注8:FIXは平均価格。単位はオンス当たり米ドル。
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8|
●昨年12月のロシア金準備、9カ月連続増加=IMF統計
国際通貨基金(IMF)が1月27日公表した統計によると、2014年12月のロシアの金準備は前月比20.7
3トン増の1208.20トンと9カ月連続の増加。同国は世界第6位の金保有国(国際機関を含む)
。
また、トムソン・ロイターがまとめた金の調査報告書「ゴールド・サーベイ2014、アップデート2」によると、
中央銀行などの公的部門による2014年の金購入量は前年比13%増の461トン。中でもロシア中央銀行の購入額
が最も多く、14年の1月から11月までの間では152トンだった。ウクライナをめぐる紛争激化を背景に、特に4
月ごろから急速に金の購入を活発化させたもようだ。
同社は14年のロシアの購入量について、少なくともソビエト連邦崩壊以降で最大になったと分析。
「地政学的な不
安定さが増すにつれて買い入れを加速させているのは明らかで、準備資産のドル依存を抑え、低迷する自国通貨ルーブ
ルを多少下支えしたいという願望を強めていることも鮮明になっている」と指摘している。
このほか、旧ソビエトのカザフスタンやアゼルバイジャンなどの購入が目立った。一方、ウクライナは19トンを売
却したという。
ロシア中央銀行
ロシア 中央銀行の
中央銀行 の 金保有量推移
13 00
12 00
11 00
10 00
9 00
8 00
7 00
6 00
単位 : トン
2 0 1 1 年9 月
2 0 1 2 年1 0 月
2 0 1 3 年1 1 月
2 0 1 4 年1 2 月
●2014年の香港経由の中国金輸入=前年から大幅減少
2014年の中国による香港経由の金純輸入量は813.13トンと、過去最高を記録した2013年(1158.
16トン)を大幅に下回った。香港統計局からロイター通信に届いた電子メールの情報で明らかになった。ただ、中国
の金純輸入量としては過去2番目の高水準で、2012年の557.5トンを大きく上回っている。
中国で金輸入を行う資格を取得している15銀行のうちの1行に所属する上海のトレーダーは中国の金輸入に関し
て、「依然として高水準であり、消費者需要も引き続き旺盛だ」と指摘した。中国国内では、金の宝飾品や地金、金貨
などが投資家に人気があり、小売店が拡大していることで容易に購入することができる。
また、2014年12月の中国の純金輸入量は71.38トンと、前月の99.111トンから減少し3カ月ぶりの
低水準を記録。中国は2月に春節(旧正月)を迎えるため、今年最初の数カ月の輸入は増加するかもしれないが、上海
のトレーダーは「幾つかの銀行は12月に決算を迎えるため、さほど多く輸入を行った訳ではなかった」と述べた。
中国本土の香港からの金輸入量
160
140
単位:トン
120
100
80
60
40
20
0
13年1月
13年4月
13年7月 13年10月 14年1月
14年4月
14年7月 14年10月
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9|
●金、米利上げで3年連続下落へ=来年は上昇
ロイター通信の調査によると、金相場は2015年、米連邦準備理事会(FRB)が利上げに向かう中、3年連続で
下落するが、その後は底打ちし、2016年は反転上昇する見通し。
アナリストとトレーダー38人を対象に1月に実施した調査では、2015年のドル建て金現物相場の平均価格は1
オンス=1234ドルと、前年比で約3%下落する見通し。ただ、その後は反発し、2016年の平均価格は1278
ドルになると予想されている。
金は12年にわたり上昇を続けた後、2013年に急落し、2014年はほぼ横ばいだった。2015年は米国の利
上げでドルが上昇し、金利のつかない金を保有することによる機会損失が高まると見られるため、金は売り圧力にさら
されそうだ。
金は2015年に入り、ユーロ圏情勢の不安定化や世界経済をめぐる懸念、アジアの消費者による着実な需要を背景
に約8%上昇した。これらの要因が最終的には金相場を支えるとみられている。
三井プレシャスメタルズのアナリスト、デービッド・ジョリー氏は「米欧の国債利回り格差を踏まえると、中短期的
にはドルへの資金流入が続き、ドルには上昇圧力、金には下落圧力が掛かるとしか予想できない」と述べた。その上で
「しかし利上げ予想は金相場にほぼ織り込み済みと見ており、米国あるいは世界経済が少しでも減速すれば金は上昇軌
道に乗る可能性がある」と付け加えた。
金は先週、欧州中央銀行(ECB)が量的緩和を発表した後に5カ月ぶり高値の1306.20ドルをつけた。その
前にはスイス国立銀行(中央銀行)がスイスフランの対ユーロ上限を撤廃するという出来事もあった。
アナリストによると、ECBの量的緩和による金への影響は未知数。金融市場がさらに不安定化し、インフレ率上昇
の兆しが生じれば金相場を支える可能性がある反面、量的緩和を好感した株式市場の上昇やユーロ安は金相場の下落要
因となり得る。
●投資需要
▽ETF=1
ETF=1月は約50トン
50トン増
トン増、月間では
月間では3
では3年2カ月ぶりの増加量
ぶりの増加量
ニューヨーク証券取引所に上場されている世界最大規模の金ETF「SPDRゴールド・シェア」現物保有量は、2
月3日現在で昨年12月末比55.92トン増加の764.94トン。
年末年始にかけて、為替のユーロ安・ドル高が進行したことや、NYダウ平均が1月7日から2営業日連続で上昇し
たことが売り材料となり、7日に704.83トンと、2008年9月19日(679.60トン)以来、約6年4カ
月ぶりの低水準を記録した。
しかし、その後は、スイス中央銀行が1月15日、フラン対ユーロ相場の上限目標撤廃を決定したのを受けた金融市
場の混乱や、中央銀行に対する信認低下を背景にリスク回避の動きが強まり、安全な投資先としての需要が拡大。また、
欧州中央銀行(ECB)の量的緩和観測も買い材料視され、16日に前日比13.74トン増加と、1日の増加幅とし
ては2011年8月18日(前日比14.84トン増加)以来、3年5カ月ぶりの大きさを記録。20日には同11.
35トン増加の742.24トンと、2営業日連続で10トン以上の増加を記録。
1月25日のギリシャ総選挙で緊縮財政への反対を掲げた最大野党・急進左派連合(SYRIZA)が勝利、26日
には保守政党・独立ギリシャ人党と連立政権樹立で合意し、SYRIZAのチプラス党首が新首相に就任。今後、新政
権と欧州連合(EU)
・国際通貨基金(IMF)で行われる金融支援延長などの交渉が難航するとの見方が広がった。
さらに、27日発表された昨年12月の米耐久財受注が予想外の減少となったことや、一部の米企業決算が低調だった
ことを背景に米株価が急落したのを受け、安全資産としての需要が拡大し23-27日まで3営業日連続で増加。
29日はNY金相場が米連邦公開市場委員会(FOMC)声明を受けて急落したものの、ギリシャ問題など世界経済
の先行きに対する不透明感が燻っていることが買い材料となり増加。1月30日には昨年12月末に比べ49.35ト
ン増加の758.37トンと、月間としては2011年11月(54.98トン)以来、3年2カ月ぶりの高水準を記
録。さらに、2月2日には766.74トンと、2014年10月7日(767.47トン)以来、4カ月ぶりの高水
準となった。
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10 |
NYの
NY の 金 ETF月間増減
ETF 月間増減の
月間増減の 推移
100
2011年11月 54.98
2015年1月 49.35
50
0
-50
-100
単位 : トン
-150
2011年11月
2012年5月
2012年11月
2013年5月
2013年11月
2014年5月
2014年11月
▽CFTC=
CFTC=ファンド筋
ファンド筋の買い越し、2年2カ月ぶりの高水準
米商品先物取引委員会(CFTC)が発表したNY金の建玉報告によると、ファンド筋の買い越しポジションは1月
27日現在で18万8925枚(588トン)となり、2012年11月27日(19万3742枚、603トン)以
来、2年2カ月ぶりの高水準を記録。
1月15日にスイス国立銀行(中央銀行)がフランの対ユーロ相場の上限目標撤廃を突如発表したのを受け、金融市
場の先行き不透明感や中央銀行に対する信認低下が安全資産としての需要を拡大。また、欧州中央銀行(ECB)が1
月22日開催した定例理事会で、国債などの債券を月600億ユーロ(約8兆円)購入する量的緩和策の導入を決定し
たのを受け、通貨に対する今後市場に出回る通貨の量が増えることで、インフレヘッジとしての金の魅力が高まったう
え、量的緩和で市場に供給される大量の資金が金市場にも流入するとの思惑も広がった。
780
600
NYの
NYの金ETF現物保有量
ETF現物保有量の
現物保有量の推移
NY金買
NY金買い
金買い越し残高
760
500
740
400
720
300
700
200
680
100
単位:
単位:トン
単位:
単位:トン
0
660
14/11/03
14/12/17
15/02/03
14/10/07
14/12/02
15/01/27
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11 |
◆外部要因
●ECB、量的緩和導入=デフレ阻止へ3月から―国債など1兆ユーロ購入
欧州中央銀行(ECB)は1月22日に定例理事会を開き、ユーロ圏諸国の国債などの購入を通じて市場にお金を大
量に供給し、物価を押し上げる量的金融緩和策の導入を決めた。購入額は約1兆1000億ユーロ(約150兆円)
。
ユーロ圏のデフレ入りを阻止するため、設立以来、初めての措置に踏み切った。世界2位の規模の通貨圏での大型の緩
和策は、為替市場などを通じて世界的に大きな影響を及ぼしそうだ。
これまで購入していた民間証券に加え、3月からユーロ圏諸国の国債や公的機関が発行した債券を流通市場で月60
0億ユーロ購入。2016年9月まで継続する。対象は原則、投資適格級の資産に限る。購入の大部分は、ECBでは
なくユーロ圏各国の中銀が、自国の国債などを買う形で実施。ECBへの出資割合に応じて各国の購入額を決めるため、
最大出資国ドイツの購入分が最も多くなる。
ドイツを中心に、他国の国債から発生した損失を負担することに抵抗が強かったため、購入した資産のうち国債を含
む8割については、損失が出た場合、各国中銀が独自で負担することとした。残り2割はユーロ圏全体で損失を共有す
る。ギリシャなど財政再建中の国の国債買い取りには特別の条件を付ける。
ユーロ圏の消費者物価上昇率は14年12月、約5年ぶりにマイナスに転落。原油安や不況による需要低迷で、当面
は大幅な上昇は見込めない。この状況が長引けば、将来の物価安を見越して消費や投資が手控えられ、経済がさらに冷
え込む悪循環に陥るとの懸念が強まっていた。
量的緩和によりユーロ圏の金利が低下することでユーロ安が進み、円やドルの相場が上昇する可能性がある。ユーロ
を導入していない周辺の欧州諸国も、ユーロ安・自国通貨高の圧力の高まりで、一段の金融緩和を迫られそうだ。
◇量的緩和策
中央銀行が民間銀行から各種資産を買い入れることで、市場に出回るお金の量を増やす金融緩和策。金利を低下させ
たり、物価を押し上げたりする効果があるとされる。政策金利を引き下げられなくても実施できるため、ゼロ金利下で
用いられることが多い。買い入れる対象は流通量が多い国債が中心。日銀が2001年に導入したのが先駆けで、その
後米国や英国でも採用された。ユーロ圏19カ国の金融政策を担う欧州中央銀行(ECB)は、複数の国の国債を買う
必要があるなど特有の問題があり、これまで実施していなかった。
●ECB量的緩和、インフレ率目標への押し上げには不十分=エコノミスト調査
欧州中央銀行(ECB)が1月22日発表した、ユーロ圏諸国の国債などを購入する量的緩和策について、ロイター
通信が同日エコノミスト45人に緊急調査を行った結果、ユーロ圏のインフレ率をECBが目標とする2%弱に押し上
げるには不十分であるとの回答が24人と、ぎりぎり過半数に達したことが分かった。
また、量的緩和策が、ECBが期限に設定した2016年9月以降も続く公算が大きいとみるエコノミストは45人
中30人と、過半数に上った。6人は、期間延長の可能性が極めて高いと予想した。
●米FRB、景気認識引き上げ=金融政策は現状維持
米連邦準備制度理事会(FRB)は27~28日、金融政策を決定する連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、
事実上のゼロ金利の据え置きを決めた。
景気認識を引き上げるとともに、利上げに向けて「忍耐強く」対応するとの指針(フォワードガイダンス)を維持。
国際情勢を含めて経済動向を慎重に見極める姿勢を示した。
イエレンFRB議長は昨年12月のFOMC後の記者会見で、
「忍耐強く」との声明文言について「今後2回の会合
で利上げを決定する公算は小さい」と説明。今回この文言を残したことで、利上げは次の2回(3月と4月)の会合で
は見送り、その次の6月以降になる可能性が示されたとも受け止められる。
声明は、前回引用した「相当の間」ゼロ金利を維持するとの表現を削除。米経済の拡大ペースについては、前回の「緩
やか」から「堅調」に上方修正し、雇用の伸びも「力強い」として、回復が進んだと評価した。
インフレに関しては、エネルギー価格の低下を反映し、目標の2%を「一段と下回った」と指摘した。短期的にはさ
らに低下を見込むが、原油安などの一時的な影響がなくなれば中期的には徐々に目標に向かうと予想。長期的なインフ
レ見通しも安定しているとした。
また、エネルギー価格の低下は「家計の購買力を押し上げている」とプラスの見方も示した。決定は10人の全会一
致だった。
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12 |
●「反緊縮」野党が勝利=ギリシャ総選挙連立合意、チプラス首相就任
ギリシャ総選挙(議会定数300)が1月25日投開票され、サマラス政権の緊縮財政への反対を掲げた最大野党・
急進左派連合(SYRIZA)が149議席を獲得して勝利、チプラス党首が26日、新首相に就任した。与党・新民
主主義党(ND)は76議席と完敗。前政権の緊縮政策に不満を募らせた国民は野党にかじ取りを委ねた。
SYRIZAの党首は、開票結果を受け「破滅的な緊縮策は終わりだ」と勝利宣言し、債務減免や融資の一部返済免
除を求めて欧州連合(EU)との交渉に取り組む意向を強調した。ただ、SYRIZAは単独過半数には届かず、チプ
ラス氏は26日、保守政党・独立ギリシャ人党との党首会談で連立政権樹立に合意した。これを受けユーロ圏で初めて
の反緊縮策を掲げる政府が誕生することになった。
チプラス新首相は27日、新内閣の閣僚名簿を発表。債務減免に向けて欧州連合(EU)などとの協議に当たる注目
ポストの財務相には、アテネ大学の経済学教授ヤニス・バルファキス氏を任命。同氏は強硬な「反緊縮財政派」の論客
として知られ、強気の態度で交渉に当たる新政権の姿勢を鮮明にした。
SYRIZAが次期政権でEUに強硬姿勢を貫いた場合、ギリシャのユーロ離脱や資金不足に伴う政府閉鎖などの事
態が現実味を帯びる。EU主要国などは、ギリシャが再び世界経済の波乱要因となる事態を警戒している。
ギリシャでは2009年末に巨額の債務隠しが発覚し、欧州債務危機の震源地となった。10年以降、EUなどから金
融支援を受けて国家破綻を回避したものの、条件として増税や年金減額といった厳しい緊縮策が課され、国民が不満を
強めていた。
チプラス新首相は選挙戦で、自身が政権を取ればEUなどに債務の減免を認めさせ、緊縮策から早期に脱却すると主
張。一方、首相だったサマラス氏は、EUと対立すれば支援を受けられなくなり、経済はさらに困窮すると訴えたが、
支持を得られなかった。
●ギリシャ支援、緊縮策継続が条件=IMF・EU、急進左派連合をけん制
ギリシャ総選挙で野党・急進左派連合(SYRIZA)が勝利したことを受けて、ギリシャに金融支援を実施してい
る国際通貨基金(IMF)や欧州連合(EU)の高官らは1月26日、
「支援は緊縮策の継続が条件だ」と強調し、緊
縮財政に反対するSYRIZAをけん制した。
IMFのラガルド専務理事は26日付の仏紙ルモンドに対し、
「
(ギリシャを)特別扱いすることはできない」と強調。
ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のデイセルブルム議長(オランダ財務相)も同日、ブリュッセルで記者団に対
し、
「ギリシャが同意した条件を履行すれば、引き続き協力すると常々言ってきた」と述べ、支援継続には、ギリシャ
が引き続き緊縮策に取り組む必要があるとの認識を示した。
また、ロイター通信によると、欧州中央銀行(ECB)のクーレ専任理事はパリで、
「債務は返済しなければならな
い。欧州内にはルールが存在する」と指摘し、再度の債務減免に否定的な考えを示した。
●ギリシャ、支援延長要請せず、調査団にも協力しない=財務相
ギリシャのバルファキス財務相は1月30日、同国を訪れている欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)の調査
団に協力しない方針を明らかにし、国際支援プログラムの延長を要請しないと言明した。
ギリシャ新政権との協議のため現地入りしているユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のデイセルブルム議長(オ
ランダ財務相)は、ギリシャと国際支援団は、現行の支援プログラムが終了する2月28日までに、次の行動について
決定する見通しとした。
バルファキス財務相は記者団に対し、支援プログラム延長の要請によって同プログラムに対する疑問をうやむやにし
ないことが、新政権がとる最初の行動と言明した。
ギリシャの競争力を向上させ、財政均衡を目指す改革を実施していく計画であることをデイセルブルム議長に確約し
たとしつつも、デフレや存続不可能な債務が招く危機は受け入れられないと語った。 議長は新政権に対し、ギリシャ
が国際支援団とすでに合意している支援条件を順守するよう求め、一方的な行動に出ることをけん制した。
YâàâÜxá EG
13 |
●ユーロ圏当局者、ギリシャ新政権の債務交換案に懐疑的反応
ギリシャ新政権が先に、同国の公的債務を、国内総生産(GDP)連動債などと交換する案を提示したことについて、
ユーロ圏当局者らは2月3日、それぞれ懐疑的な反応を示した。
バルファキス財務相は2月2日、欧州中央銀行(ECB)が保有するギリシャ債や、ユーロ圏諸国政府に対する債務
の一部(相対での融資530億ユーロ)をGDP連動債または永久債と交換する案を提示した。
同案が、債務減免要求の撤回を伴うものなのかどうかは不明。同相は、政府は債務減免要求を支持すると述べたが、
ある筋は、そのような要求はもはやなくなったと語った。
どちらにせよ、ギリシャへの金融支援の交渉にあたるユーロ圏当局者はこの交換案に冷めた反応を見せた。
ある当局者は「詳細情報がもっと必要だ。ただ最初の反応はかなり懐疑的。債務減免の新たなトリックに過ぎないの
ではとの懸念がある」と話した。
同案には法的、現実的な問題が伴う。別の当局者は「GDP連動債で基準となる成長率はどのように決めるのか。今
後その数字が改定された場合どうなるのか」と述べた。
ユーロ圏当局者らは、ECBがギリシャのGDP連動債ないし永久債の保有に同意するとは考えにくく、またギリシ
ャが現在、欧州金融安定化基金(EFSF)から融資を得ている条件に今後改善の余地は乏しいと指摘した。
●資源安で金融緩和ラッシュ=デフレ、景気下振れ懸念で
原油など資源相場の下落を背景に、金融緩和に踏み切る国・地域が相次いでいる。デフレ懸念が台頭するとともに、
経済成長が下振れするリスクが高まっているためで、市場では「緩和競争」との指摘も聞かれる。
欧州中央銀行(ECB)は1月下旬、物価押し上げを狙って量的金融緩和策の導入を決定した。デンマークやトルコ
も次々と利下げを実施。
資源安で深刻な打撃を受ける資源輸出国のカナダは1月、市場が予想していなかった0.25%の利下げを断行。鉄
鉱石相場安に苦しむオーストラリアも2月3日、0.25%の利下げを決めた。
「緩和のドミノ倒し」
(市場筋)さなが
らの様相を示している。
金利が高いままだと自国通貨の相場が上昇し、輸出競争力が失われるほか、輸入物価の低下で物価全体がさらに落ち
込む恐れがあることも各国が利下げを急ぐ理由だ。
原油相場は、需要低迷や供給過剰でこの半年間で5割以上急落。ガソリン安の恩恵を受ける家計には朗報だが、その
一方で、物価全体が押し下げられ、一部の国や地域ではデフレ懸念が強まっている。
2月3日にはオーストラリア準備銀行が0.25%の利下げを発表するなど、各国の中央銀行では金融緩和の動きが
相次ぐ。ソシエテ・ジェネラルのアナリスト、ロビン・バー氏は「中銀の利下げが金塊相場を下支えしている。各国が
通貨安競争を加速させる中、金塊は資産の逃避地になっている」と指摘した。
▽中銀による
中銀による利下
による利下げや
利下げや金融緩
げや金融緩和
金融緩和(2015年
2015年1月以降。
月以降。日付は
日付は発表日)
発表日)
・トルコ
・カナダ
・欧州中央銀行(ECB)
・シンガポール
・デンマーク
・ニュージーランド
・ロシア
・オーストラリア
1月20日
1月21日
1月22日
1月28日
1月29日
1月29日
1月30日
2月 3日
0.5%利下げ
0.25%利下げ
量的緩和導入
為替誘導を通じた金融緩和
10日間で3度目となる利下げ。マイナス0.5%に
金融運営姿勢「引き締め」から「中立」に緩和
2%利下げ
0.25 %利下げ
YâàâÜxá EG
14 |
◆白金相場概況(1月)
●NY白金は乱高下、欧州経済の先行き不透明感が圧迫材料
NY白金は上伸。年明けに発表された12月のユーロ圏消費者物価指数が前年同月比0.2%低下と5年2カ月ぶり
にマイナスとなり、欧州経済のデフレ懸念が強まると共に、デフレに対抗して欧州中央銀行(ECB)が量的緩和策を
導入するとの観測が強まるなか、堅調に推移。その後、15日にはスイス国立銀行(SNB、中央銀行)によるスイス・
フランの対ユーロ上限撤廃が発表されると質への逃避として同じ貴金属である金塊相場が急進したことにつれ高。22
日に開催されたECB理事会で国債買い入れ型の本格的な量的緩和実施が決定され、規模も市場予想のほぼ上限、1兆
1000億ユーロ。これを受け、金塊相場が一段高となったことを映した買いに値を伸ばし、NY白金は高値1トロイ
オンス=1290.3ドルを記録した。
しかし、月末に掛けては値位置を維持できずに急反落。原油価格の下落により商品価格全般が押し下げられるなかで、
米連邦準備制度理事会(FRB)は6月にも事実上のゼロ金利政策を解除するとの見方が引き続き示されていることや、
南アの白金生産会社ノーザム・プラチナムのゾンダレインデ鉱山でストライキを実施していた鉱山労働者らは20日夜
からの職場復帰に合意し、1週間続いたストが終結したことが発表されたことも、白金の供給懸念を後退させる要因と
なった他、欧州経済の先行き不透明感を背景に自動車の排ガス除去装置触媒用の工業需要が後退するとの懸念や、ユー
ロ安ドル高を背景としたドル建てNY白金相場の相対的な割高感からの売りに圧迫された。
●東京白金は軟調、テクニカルの売りや為替の円高が圧迫要因
2015年1月の東京白金は、金塊相場の上昇につれ高し、1月21日に高値4933円をつけ、昨年7月31日(高
値3943円)以来、約5ヶ月半ぶりの高値をつけた。しかし、その後は値位置を維持できずに急反落し、4600円
から4800円のレンジ内に押し戻されると共に、昨年10月17日安値と12月17日安値を結ぶ上昇トレンドの下
限を割り込む下落となった。
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15 |
◆白金相場展望
●白金は上値重い展開、金価格と白金価格が逆転
白金相場は、欧州経済の先行き不透明感の強さや中国経済の減速懸念を背景とした、需要減少懸念が相場の圧迫材料。
白金は自動車の排ガス除去装置用触媒として用いられ、特に白金を多く利用するディーゼル車の普及割合の高い欧州経
済に影響される。市場調査会社IHSオートモーティブが2月2日に発表した、2015年の世界販売台数は前年比2.
4%増の8860万台と増加の予想。しかし、ロシア経済の停滞が周辺諸国やユーロ圏に悪影響を及ぼすとみられるこ
とから、欧州での自動車販売台数は3%増と伸び率の鈍化が見込まれ、ユーロ圏の景気回復見通しが強まらない限り、
白金は上値の重い。しかし一方で、金価格が白金価格を上回る逆転現象が発生しているため、大きく下げた場面では金
売り白金買いの裁定取引が入り易いため値崩れも起こり難く、目先はレンジ内での値動きが続くと予想する。
ギリシャのチプラス新政権に対する不安も圧迫材料。ギリシャの急進左派連合(SYRIZA)は、同国への240
0億ユーロの金融支援合意に基づく緊縮政策を終わらせ、債務を再編すると公約し、1月25日の総選挙で勝利。欧州
諸国との債務交渉が難航するとの懸念が強まっていた。
ギリシャのバルファキス財務相は2月2日までに英フィナンシャル・タイムズ紙(FT)に対し、債権者との対立解
消に向け、未払い負債を新たに発行する国内総生産(GDP)連動債と交換する案を提案したことを明らかにし、同国
のチプラス首相は3日の記者会見でこれを追認。欧州内に亀裂を生じさせることは望んでおらず、欧州のパートナーと
新たな債務合意に向けた交渉を模索し、代替案を受け入れる可能性を排除しないとの考えを示すなど、態度を和らげて
いることがギリシャ政局を巡る懸念を後退させ、2月4日の白金価格を押し上げた。
ただ、ロシア経済については、欧州復興開発銀行(EBRD)が1月19日、2015年のロシアの実質GDP(国
内総生産)伸び率が4.8%減(14年は0.4%増)と、大幅なマイナス成長に陥ると予想。14年9月時点の予想
から4.6%ポイント下方修正。EBRDは同国経済の急速な落ち込みの背景として、原油価格急落や根深い構造問題、
投資家及び消費者の信頼感の低さ、米欧の経済制裁といった諸要因の「複合」と分析した。その上で、生産設備の老朽
化や高インフレ、ルーブル急落という深刻なリスクを踏まえれば、これまでの石油収入の蓄えである各種基金を動員し
て「大規模な財政刺激策を打っても効果がないだろう」と強調。15年の経済見通しに対するリスクとして、ロシアの
銀行システムや通貨ルーブルが一段と圧迫される可能性を指摘。約1500億ドルと見積もられている同年の対外債務
償還や、外貨準備高の減少などを懸念要因として挙げられており、一段と悪化する可能性もある。
供給面では、南ア鉱山の操業は引き続き不安定な状況が続いている。南ア鉱山は年初から電力不足が問題視されてい
る。南アの都市部では2008年以降初めてとなる計画停電が15日間実施された。国営電力会社エスコム・ホールデ
ィングスが、2010年に南アで開催されたサッカーのワールドカップ(W杯)期間中などに行っていた通常のメンテ
ナンス作業を延期してでも電力供給を行うという方針を撤回したことで停電が頻発しており、白金の精錬や深度鉱山で
の採掘に多くの電気が必要となる白金鉱山では特に影響が大きくなっている。また、昨年度に発生した5ヶ月間に及ぶ
ストの影響で採算の悪化した白金鉱山会社が今後、不採算鉱山の整理を進めることで白金生産高の減少が見込まれるこ
となどファンダメンタル(基礎的要因)からの買いも下支え材料となりそうだ。
YâàâÜxá EG
16 |
◆白金需給動向
●世界の自動車販売台数
▽米国=1月は金融危機前上回る高水準
米調査会社オートデータが2月3日発表した、1月の米新車販売台数は前年同月比13.7%増の115万1123
台と、同月としては金融危機前の2006年(114万3296台)を上回る高水準だった。堅調な景気回復を追い風
に、記録的な寒波の影響で5年ぶりに前年実績を下回った14年から一転、大幅増を達成した。
昨年末以降のガソリン安を背景に、米市場ではスポーツ用多目的車(SUV)などの大型車が市場をけん引している。
乗用車への依存が高い日本勢も、トヨタ自動車のピックアップトラック「タコマ」やホンダのSUV「CR―V」など
大型車の伸びに支援され、大手3社はいずれも2桁増となった。大型車に強い米大手3社も軒並み2桁増を確保。
ただ、急増する大型車需要について、
「ガソリン価格の動向次第」
(フォード・モーター幹部)や「長期的なトレンド
にはならない」
(トヨタ幹部)などの声が聞かれ、各社は乗用車との生産バランスを慎重に見極める考えだ。
米国の
米国 の 新車販売台数の
新車販売台数 の 推移
20 0
30%
新車販売台数(
新車販売台数 ( 単位:
単位 : 万台 )
前年同月比
15 0
20%
10 0
10%
50
0%
0
-10%
14 年 1 月
14 年 3 月
14 年 5 月
14 年 7 月
14 年 9 月
14 年 11 月
15 年 1 月
▽日本=1月の新車販売、19.1%減=増税後最大のマイナス
日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会が2月2日発表した、1月の新車販売台数は前年同
月比19.1%減の40万1366台と2カ月ぶりに前年実績を下回った。前年が消費税増税前の駆け込み需要で高水
準だったため、増税後で最大のマイナス幅になった。
このうち、軽自動車は19.4%減の16万4196台と2カ月ぶりのマイナスになった。軽以外は18.9%減の
23万7170台と6カ月連続で減少した。自販連による販売店への調査では、対前年比の受注は8割を下回っている
といい、依然として本格回復が見通せない状況だ。
80
40%
日本の
日本 の 新車販売台数の
新車販売台数 の 推移
60
20%
40
0%
20
-20%
新車販売台数 ( 単位 : 万台 )
前年同月比
0
-40%
14 年 1 月
14 年 3 月
14年
14 年 5 月
14 年 7 月
14 年 9 月
14 年 11 月
15 年 1 月
YâàâÜxá EG
17 |
▽ユーロ圏=2014年は7年ぶりの増加
欧州自動車工業会(ACEA)が1月16日発表した、2014年の欧州連合(EU)域内の新車販売台数(乗用車)
は前年比5.7%増の1255万0771台となり、2007年以来、7年ぶりにプラスに転じた。
スペインや英国など景気の比較的堅調な国で販売が大きく伸び、全体をけん引した。スペインは約18%増と過去最
高の増加率となった。これまで買い控えられてきた反動の買い替え需要もあり、ドイツ(2.9%増)
、イタリア(4.
2%増)などの主要市場も好調だった。
なお、2014年12月は前年同月比4.7%増の95万1329台。
欧州の
欧州 の 新車販売台数の
新車販売台数 の 推移
160
14%
140
12%
120
10%
100
8%
80
6%
60
4%
40
2%
20
新車販売台数 ( 単位 : 万台 )
0%
前年同月比
0
-2%
13 年 12 月
14 年 2 月
14 年 4 月
14 年 6 月
14年
14 年 8 月
14 年 10 月
14 年 12 月
▽インド=2014年度は1%増にとどまる見通し、優遇税制廃止響く
インド自動車工業会(SIAM)は1月9日、2014年度(14年4月-15年3月)の乗用車販売台数が前年比
1%増にとどまるとの見通しを明らかにした。従来予想は4%弱としていた。優遇税制の廃止で今月から税額が上がり、
特に小型・低価格車の販売が落ち込んだという。
SIAMのスガト・セン副事務局長は記者団に対し、
「われわれは物品税の優遇税制が続くと想定していた。それが
廃止された今、成長は一段と落ち込むだろうが、マイナス圏には突入しないことを期待している」と述べた。
優遇税制は落ち込んだ自動車販売を回復させるため14年2月に導入され、その後14年末まで延長された。自動車
メーカーは、工場渡し価格の3-6%に相当する優遇税制が15年も継続されることを望んでいたが、政府は昨年末で
打ち切った。
なお、SIAMによると、昨年12月の乗用車販売台数は前年同月比12.4%増の20万9025台。
インドの
インドの 新車販売台数の
新車販売台数 の 推移
25
30%
20
20%
15
10%
10
0%
5
-10%
新車販売台数 ( 単位 : 万台 )
前年同月比
0
-20%
13 年 12 月
14 年 2 月
14 年 4 月
14 年 6 月
14 年 8 月
14 年 10 月
14 年 12 月
YâàâÜxá EG
18 |
▽中国=2014年、伸び率鈍化も6年連続世界一
中国自動車工業協会が1月12日発表した、2014年の同国新車販売台数は前年比6.9%増の2349万190
0台と、米国の約1652万台を大きく上回り、6年連続の世界一となった。景気減速などを受け、13年の13.9%
増から鈍ったものの、一定の伸びを確保した。
新車販売のうち乗用車は9.9%増の1970万0600台。引き続きスポーツ用多目的車(SUV)が好調で、3
6.4%増の407万7900台と乗用車全体の5分の1を占めた。一方で、景気の影響で商用車の販売台数は落ち込
んだ。
北京、上海などの大都市では激しい交通渋滞が慢性化し、ナンバー登録の制限や中心部の通行規制を導入しているこ
とで、各社は「市場拡大の舞台は地方都市に移る」
(日系メーカー)とみて、販売網の拡大や宣伝強化に取り組んでい
る。
中国の内陸部では、初めて車を買う人が購入者の8、9割に達する。内陸部主導で右肩上がりの成長が当分続くとみ
られており、同協会は15年の新車販売台数が7%増加し2500万台を超えるとの予測を明らかにした。
なお、昨年12月は前年同月比12.9%増の241万0100台。
中国の
中国 の 新車販売台数の
新車販売台数 の 推移
新車販売台数(
新車販売台数 ( 単位 : 万台 )
前年同月比
2 60
24%
2 40
21%
2 20
18%
2 00
15%
1 80
12%
1 60
9%
1 40
6%
1 20
3%
1 00
0%
13 年 12 月
14 年 2 月
14 年 4 月
14 年 6 月
14 年 8 月
14 年 10 月
14 年 12 月
●15年の世界新車販売、8860万台と予測=米中が堅調―民間調査
市場調査会社IHSオートモーティブは2月2日、2015年の世界新車販売台数について、前年比2.4%増の8
860万台となる予測を発表した。世界の二大市場である中国と米国で堅調な需要が見込まれる。
IHSによると、世界最大の中国市場は7%増の2520万台の予想。経済成長率は鈍化するものの自動車ローンの
浸透やディーラー網の拡充、政府の排ガス規制などを背景に堅調な伸びを維持するという。特にスポーツ用多目的車(S
UV)の需要が強く、15年にはシェアを前年の26%から28%に拡大するとみられている。
14年に金融危機前の水準を回復した米国は、2.3%増の1690万台の予想。ガソリン安や消費者の購買意欲の
改善が寄与するという。
一方、欧州市場は3%増と伸び率鈍化が見込まれる。ロシア経済の停滞が周辺諸国やユーロ圏に悪影響を及ぼすとみ
られるため。ただ、欧州中央銀行(ECB)の追加緩和策によって通貨ユーロが一段安になれば上ぶれする可能性もあ
る。エコノミストのナイジェル・グリフィス氏は、
「15-16年はロシア市場の縮小規模が自動車メーカーにとって
の最大の不確実要素だ」と指摘した。
また、14年の販売台数が前年比10%減となったブラジルなどの南米諸国は、15年も引き続き政治的、経済的な
不透明感から伸び悩むとみられ、直近の高水準を回復するには数年かかる可能性があるという。
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19 |
●投資需要
▽南アフリカの
アフリカの白金ETF
白金ETF=
ETF=約8カ月半ぶりの
月半ぶりの高水準
ぶりの高水準
南アフリカのアブサ・キャピタルの白金上場投資信託(ETF)、ニュー・ゴールド・プラチナム(ニュープラット)
の現物保有高は、2月3日現在で昨年12月末比0.38トン減少の33.97トンと、2014年5月20日(33.
82トン)以来、約8カ月半ぶりの低水準。
単位:
単位 : トン
南 ア 白金ETF
白金 ETF現物保有量
ETF 現物保有量と
現物保有量 と NY白金価格
NY 白金価格の
白金価格 の 推移
40
単位:
単位 : ドル
1300
35
30
1250
25
20
1200
15
南 ア 白金ET
白金 ET F
NY白金価格
NY 白金価格
10
1150
14/10/01
14/10/24
14/11/18
14/12/11
15/01/08
15/02/03
▽NYの
NYの白金ETF
白金ETF
ニューヨーク証券取引所(NYSE)で上場されている、英国のETFキュリティーズの子会社が運営する白金ET
F「ETFフィジカル・プラチナム・シェアーズ」の現物保有量は、2月3日現在で昨年12月末比0.62トン減少
の15.38トンと、2012年12月4日(15.29トン)以来、2年2カ月ぶりの低水準。
▽米CFTC
米商品先物取引委員会(CFTC)が発表したNY白金の建玉報告によると、ファンド筋の買い越しポジションは1
月27日現在で3万4843枚(54トン)となり、2014年9月9日(3万7624枚、59トン)以来、約4カ
月半ぶりの高水準
17
NY白金
NY白金ETF
白金ETFの
ETFの現物保有量推移
60
NY白金買
NY白金買い
白金買い越し残高
50
40
16
30
20
15
10
単位:
単位:トン
単位:
単位:トン
14
14/11/03
0
14/12/17
14/02/03
14/10/07 14/11/04 14/12/02 14/12/30 15/01/27
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20 |
◆外部要因
●中国
▽中国、
中国、輸入減少続く
輸入減少続く=内需の
内需の弱さ浮き彫り―世界経済に
世界経済に影響も
影響も
中国税関総署が1月13日発表した2014年の同国輸入総額は、前年比0.4%増にとどまった。同年12月は前
年同月比2.4%減と、2カ月連続でマイナス。
「世界経済のけん引車」と各国から期待される中国だが、不動産不振
を背景に、内需の弱さが浮き彫りとなっている。
世界貿易機関(WTO)によると、中国は13年に世界一の貿易大国に浮上した。輸出入のうち輸入総額は米国に迫
る2位。中国の高度経済成長が続き、それに伴って輸入も増えれば、世界経済の押し上げに大きく貢献する構図となっ
ている。
しかし、中国経済の先行きは不透明感に包まれており、最大の不安要因は住宅販売の不振。これまで、ひっきりなし
にマンションが建設されることで、セメント、鉄鋼、ガラスといった素材産業をはじめ、家具や家電など多くの業界が
潤ってきた。この成長モデルがつまずき、14年1月-11月の住宅販売面積は前年同期比10.0%減少した。
政府は公共投資の拡大で苦境を乗り切ろうとしているが、まだ目立った成果は見られない。バブルや公的債務の増大
を警戒し、大規模な景気刺激策に二の足を踏んでいるからだ。世界各国が中国の景気てこ入れに期待するが、雇用不安
が生じない限り、当面は慎重な経済政策が続く見通しだ。
▽14年
14年の中国成長率、
中国成長率、7.4%に減速=
減速=24年
24年ぶり低
ぶり低い伸び
中国国家統計局が1月20日発表した2014年の国内総生産(GDP)は、物価変動の影響を除いた実質ベースで
前年比7.4%増にとどまった。1989年の天安門事件の影響が残った1990年以来、24年ぶりの低い伸びで、
政府目標の7.5%増に届かなかった。目標未達は98年以来、16年ぶり。また、14年第4四半期(10月-12
月)の実質GDPは前年同期比7.3%増。
中国の経済成長率が減速した大きな要因は、住宅販売の落ち込みだ。2014年の住宅販売面積は前年比9.1%減
となった。中国では住宅市場の好不況が周期的に訪れるが、今回は買い控え局面が長引く可能性が指摘されている。
住宅販売が減ったことで、不動産開発向け投資が伸び悩み、セメント、鉄鋼、ガラスといった素材産業が軒並み打撃
を受けた。また、住宅価格が下落し資産価値が下がっている影響で、幅広い分野で消費マインドが冷え込んだもようだ。
今のところ、景気減速による雇用不安は見られないが、政府は公共投資の加速などを通じて、急激な冷え込みを回避
する努力を続けている。中国人民銀行(中央銀行)は14年11月、2年4カ月ぶりに利下げに踏み切った。今年も景
気動向をにらみながら、公共投資と金融緩和で、適度にてこ入れを図る見通し。
中国の
中国 の 国内総生産(GDP)
国内総生産 (GDP)の
(GDP) の 推移
12%
11%
10%
9%
8%
7%
6%
08Q1
08Q4
09Q3
10Q2
11Q1
11Q4
12Q3
13Q2
14Q1
14Q4
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21 |
▽IMF、中国成長率見通
IMF、中国成長率見通しを
中国成長率見通しを下方修正
しを下方修正=
下方修正=15年
15年は7%割れを予測
れを予測
国際通貨基金(IMF)は1月21日までに発表した世界経済見通し(WEO)で、2015年の中国の経済成長率
が6.8%にとどまるとの予想を示した。14年10月時点の予測を0.3ポイント下方修正した。16年については、
0.5ポイント下方修正して6.3%とした。
中国国家統計局が20日発表した14年の成長率は7.4%と、1990年以来24年ぶりの低さとなった。IMF
は「成長減速への政策対応はそれほど行われないだろう」と予想。大規模な対策は控え、適度なてこ入れを図るとみて
いる。
幅広い投資動向をカバーする都市部固定資産投資は14年、前年比15.7%増にとどまり、13年の19.6%増か
ら鈍化した。住宅市場の不振を受けた不動産開発投資の伸び悩みが要因だ。
21日付の中国紙・21世紀経済報道によると、IMFのブランシャール主任エコノミストは北京市内で開いた記者
会見で、中国政府は今年、景気の急激な冷え込みを回避するため、不動産支援、財政政策、金融政策を通じて安定成長
の維持を図るとの見通しを示した。
一方、国際的な原油安が中国の成長率を押し上げる可能性が指摘されている。同紙によると、中国人民銀行(中央銀
行)研究局の馬駿・首席エコノミストは原油価格が年平均で10%下落した場合、中国の成長率は0.12ポイント押
し上げられると予想している。
▽1月の中国景況感、
中国景況感、49.
49.8=2年4カ月ぶりに節目割
ぶりに節目割れ
節目割れ
中国国家統計局と中国物流購買連合会が2月1日発表した、1月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は49.8
と、2012年9月以来、2年4カ月ぶりに景気判断の分かれ目となる50を割り込んだ。50を上回れば製造業の活
動拡大、下回れば縮小を示す。
14年の中国経済成長率は7.4%と24年ぶりの低い伸びにとどまり、政府目標の7.5%に届いていない。同連
合会は「成長率が依然、下振れ傾向にあることがPMIからうかがえる」と分析した。政府は15年の成長率目標を7%
程度に引き下げるとみられている。
中国PMI
中国 PMIの
PMI の 推移
52 .0
51 .5
51 .0
50 .5
50 .0
49 .5
49 .0
50が
50 が 製造業の
製造業 の 拡大・
拡大 ・ 縮小の
縮小 の 分岐点
13 年 1 月
13 年 4 月
13 年 7 月
13 年 10 月
14 年 1 月
14 年 4 月
14 年 7 月
14 年 10 月
15 年 1 月
●米国
▽昨年12
昨年12月
12月の小売売上高=
小売売上高=予想外の
予想外の大幅減少
米商務省が1月14日発表した2014年12月の小売売上高は季節調整後で4429億3100万ドルと、前月比
0.9%減少。同年1月(1.3%減)以来、最大の減少率だった。市場予想は同0.1%減少。
減少はほぼすべての品目に及び、2014年第4・四半期に消費支出の伸びが急速に加速したとの見方に冷や水をか
ける内容となった。ただ、エコノミストの間では、落ち込みは一時的との見方が大勢。
キャピタル・エコノミクス(ロンドン)のエコノミスト、ポール・ディグル氏は「雇用が増加し、消費者信頼感も高
まっていることを踏まえると、今回の結果は消費活動が停滞し始めたことを示唆するものではない」と指摘。
「小売売
上高はそれほど遠くない将来に再び上向く」との見方を示した。また、BNPパリバ(ニューヨーク)のエコノミスト
は、年末商戦が絡む12月の小売売上高は季節調整が困難になると指摘。今回の減少の背景には季節調整要因があった
との見方を示した。このほか、ガソリン価格の下落で得られた余分な所得は消費ではなく貯蓄に回っているとの見方も
出ている。
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22 |
▽昨年第4
昨年第4四半期の
四半期の米GDP、2
GDP、2.6%増に鈍化=
鈍化=輸入増加、
輸入増加、設備投資などは
設備投資などは低迷
などは低迷
米商務省が1月30日発表した2014年第4四半期(10月-12月)の実質GDP(国内総生産)速報値は、季
節調整済み年率換算で前期比2.6%の増加と、大幅に拡大した前期の5.0%増から鈍化し、市場予想(ロイター通
信調査)の3.0%増も下回った。
GDPの約7割を占める個人消費が4.3%増(前期3.2%増)と、2006年第1四半期(4.6%増)以来、
8年9カ月ぶりの高い伸びを示した。一方で、設備投資は1.9%増(同8.9%増)と、2014年第1四半期(1
月-3月、1.6%増)以来、3期ぶりの大幅鈍化となり、回復の足取りが一本調子ではないことをうかがわせた。物
価や賃金の伸びも低迷しており、米連邦準備制度理事会(FRB)は今年半ばの事実上のゼロ金利解除を視野に、今後
の推移を注視する構えだ。
住宅投資も加速するなど明るい材料がある一方で、輸出は伸び悩み、輸入は幅広い部門で拡大、成長率を押し下げた。
5.0%の大幅増となった前期の反動の可能性もあるが、欧州など海外の景気減速やドル高なども一因とみられる。
インフレ関連指標では、個人消費支出(PCE)物価指数が0.5%低下(同1.2%上昇)とマイナスに転じ、2
09年第1四半期(2.2%低下)以来、5年9カ月ぶりの落ち込み。インフレ低下についてFRBは原油安によるも
のと分析し、短期的には一段と落ち込むと警戒感を示している。労働省が30日に発表した別の統計では、賃金の伸び
の鈍化が示されたが、利上げを判断する上で賃金の上昇加速が必要との指摘もある。
FRBは28日の連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、12月中旬以降の米経済は「堅調に拡大した」として景
気認識を引き上げた。インフレも中期的には目標の2%に近づくとしているが、経済データが予想より加速、鈍化した
場合は、利上げの時期やペースも調整する方針だ。
米国内総生産(GDP)
米国内総生産 (GDP)の
(GDP) の 推移
1 0%
5%
0%
- 5%
- 1 0%
08Q1
08Q4
09Q3
10Q2
11Q1
11Q4
12Q3
13Q2
14Q1
14Q4
▽1月の米ISM製造業景況指数
ISM製造業景況指数、
製造業景況指数、53.
53.5に低下=
低下=1年ぶり低水準
ぶり低水準
米サプライ管理協会(ISM)が2月2日発表した1月の米製造業景況指数は53.5と、前月の55.1(改定値)
から低下した。昨年1月(51.8)以来、1年ぶりの低水準で、市場予想(ロイター通信調べ)の54.5も下回っ
た。
景気の拡大・縮小の境目である50は20カ月連続で上回った。調査対象の全18業種のうち、14業種で景気が拡
大していると回答。一方、繊維、非鉄金属の2業種が縮小していると答えた。ISMによると、大半の業種で堅調な需
要がみられるが、西海岸の港湾ストが引き続き輸出入や在庫に悪影響を与えているとの声も上がっているという。
65
米 ISM製造業景況指数
ISM 製造業景況指数の
製造業景況指数 の 推移
60
55
50
50が
50 が 製造業の
製造業 の 拡大・
拡大 ・ 縮小の
縮小 の 分岐点
45
1 0年1 月
1 0 年1 1 月
1 1 年9 月
1 2 年7 月
1 3 年5 月
1 4 年3 月
1 5 年1 月
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23 |
●ユーロ圏
▽1月のユーロ圏
ユーロ圏CPI、0
CPI、0.6%低下=
低下=デフレ、
デフレ、一段と
一段と加速―
加速―EU統計局
EU統計局
欧州連合(EU)統計局が1月30日発表した1月のユーロ圏消費者物価指数上昇率(インフレ率)速報値は前年同
月比0.6%低下(前月は0.2%低下)となった。マイナス0.6%のインフレ率は過去最低だった2009年7月
と同水準。ロイター通信が事前にまとめた市場予想(0.5%低下)も下回った。
原油価格急落などエネルギー価格安を背景に、ユーロ圏のデフレ傾向深刻化が鮮明となった。デフレリスクが強まる
中、欧州中央銀行(ECB)は量的緩和導入を決定した。
▽ユーロ圏製造業
ユーロ圏製造業PMI、
圏製造業PMI、1
PMI、1 月改定値は
月改定値は51.
51.0=ユーロ安効果見
ユーロ安効果見られず
安効果見られず
マークイットが2月2日発表した1月のユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は51.0と速報値か
ら変わらずとなった。ユーロ安はほとんど海外からの新規受注増につながらなかった。PMIは6か月ぶりの高水準と
なったが、景気の拡大と縮小の分かれ目となる50をわずかに上回る水準にとどまっている。12月は50.6だった。
マークイットの首席エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「ユーロ圏の製造業は年初の低迷から抜け出す兆候
が見られるが、拡大のペースは期待外れで欧州中央銀行(ECB)の積極的な行動の正当性を裏付けている」と指摘し
た。調査の大半はECBが1月の理事会で量的緩和を決定する前に行われた。
▽独GDP、15
GDP、15年
15年は1.5%増=就業者数、
就業者数、9年連続で
年連続で過去最高更新へ
過去最高更新へ―政府予想
ドイツ政府は1月28日に発表した経済年報で、2015年の同国の国内総生産(GDP)は、前年比1.5%増に
なるとの予想を示した。14年10月に発表した従来予想の1.3%増から上方修正した。就業者数が9年連続で過去
最高を更新するなど好調な雇用情勢が、成長を下支えるという。
15年の就業者数は、4280万人となる見通し。1月から導入された1時間当たり8.5ユーロの最低賃金制度も、
国民の所得増に貢献するという。政府はまた、15年は14年と同様に新規借り入れをせず、財政規律を維持すること
を確認。一方で欧州の成長に貢献するため、国内外で公的、民間の両部門の投資を強化する方針も示した。
●世界経済
▽15年
15年の世界成長3
世界成長3%に下方修正=
下方修正=日本の
日本の停滞など
停滞など懸念
など懸念―
懸念―世銀見通し
世銀見通し
世界銀行は1月13日に発表した世界経済見通しで、2015年の世界全体の成長率を3.0%とし、14年6月時
点の予想3.4%から下方修正した。日本とユーロ圏の経済停滞や中国の成長鈍化などを踏まえ、数値を見直した。原
油安は世界全体にプラスと評価したが、価格急落による産油国の財政悪化に懸念を示した。
報告書は日本について、14年4月の消費税増税後の停滞や輸出の伸び悩みを指摘。実質賃金の上昇が進んでいない
ことなどを考慮し、14年の成長率を0.2%(前回1.3%)に、15年も1.2%(同1.3%)に引き下げた。
成長には金融緩和の維持が必要だとした上で、雇用制度などの構造改革も促した。
ユーロ圏も15年成長率を1.1%(同1.8%)に下方修正した。一方、米国は労働市場の回復により経済が拡大
していると分析し、3.2%(同3.0%)に上方修正した。
原油安に関しては15年も続くと予想。バスー主任エコノミストは会見で、日欧などのインフレが低水準にとどまる
ほか、
「米国の利上げが予想よりも遅れる可能性が高い」との見方を示した。ただ報告書は、石油輸入国の財政収支は
改善し、インドなどの成長は加速すると見込んでいる。
一方、産油国の財政悪化は世界経済のリスク要因だと指摘。ウクライナ問題をめぐる米欧の経済制裁にも直面するロシ
アについては、成長率をマイナス2.9%(同プラス1.5%)に引き下げた。
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▽15年
15年の世界成長、
世界成長、3.5%に下方修正=
下方修正=日欧停滞、
日欧停滞、原油安を
原油安を懸念―
懸念―IMF経済見通
IMF経済見通し
経済見通し
国際通貨基金(IMF)は1月19日発表した世界経済見通しで、2015年の世界全体の成長率を3.5%とし、
14年10月時点の予測から0.3ポイント下方修正した。米経済が好調なものの、日本とユーロ圏、中国が伸び悩む
と判断した。また原油安を世界経済成長の押し上げ要因と評価したが、ロシアなど輸出国の経済への打撃に懸念を示し
た。
IMFは日本について14年4月の消費税増税後、内需が予想よりも低迷したと指摘。追加の金融緩和や原油安など
が経済活動を刺激しても、15年成長率は0.6%と、前回予測から0.2ポイント下がると予想した。
ユーロ圏も経済が停滞しているとして15年成長率を1.2%と、0.2ポイント下方修正した。一方、米国は原油
安に伴い内需が拡大するとみて3.6%と、0.5ポイント上方修正した。
新興国では中国の投資停滞などを予想し、アジア諸国の経済に対する影響に懸念を示した。またロシアについては原
油安に加え、ウクライナをめぐる米欧の経済制裁の影響を考慮し、成長率をマイナス3.0%と、3.5ポイント引き
下げた。
IMFは原油安について「価格の先行き不透明感が世界経済の新たなリスクになった」と指摘。欧州などの先進国で
インフレが低下する懸念も示し、金融緩和の継続を促した。また米国が利上げを実行した場合、金融市場が混乱する恐
れもあるとした。
2016年の世界成長率については3.7%と、0.3ポイント下方修正した。
IMF・
IMF・世界経済見通し
世界経済見通し
最新予想
2015
2016
世界
3.5
3.7
先進国
2.4
2.4
新興国
4.3
4.7
米国
3.6
3.3
ユーロ圏
1.2
1.4
ドイツ
1.3
1.5
フランス
0.9
1.3
日本
0.6
0.8
英国
2.7
2.4
ロシア
-3.0
-1.0
中国
6.8
6.3
インド
6.3
6.5
ブラジル
0.3
1.5
(注)実質GDP伸び率、単位=%
10月予想からの変化
2015
2016
-0.3
-0.3
+0.1
±0
-0.6
-0.5
+0.5
+0.3
-0.2
-0.3
-0.2
-0.3
-0.1
-0.2
-0.2
-0.1
0.0
-0.1
-3.5
-2.5
-0.3
-0.5
-0.1
±0
-1.1
-0.7
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◆原油相場概況(1月)
●NY原油=月末を除いてほぼ右肩下がりの相場展開
前半は、世界的な景気減速を背景に需給緩和懸念が強まった昨年11月頃からの流れを概ね引き継ぐ格好。5日の取
引で、2009年4月29日以来およそ5年8カ月ぶりに50ドルの節目を割り込んだ後は、売り過剰感や米原油在庫
の減少などを受けて下げ渋る場面もありながら、ロシアの生産量やイラクの原油輸出量増加を背景とした供給過剰懸念
や、米金融大手ゴールドマンサックスによる弱気な原油価格見通しに圧迫されて売りの流れは継続。13日の取引では、
同年4月21日以来となる45ドルの節目割れを演じた。
後半に入ると、供給過剰懸念の根強さに圧迫されながらも、オプション絡みのテクニカル要因などを背景とした買い
に支えられるなど、売り買いが交錯して上下に振れる値動きが続く格好。ただ、月末になると相場展開が一変。29日
の取引では、米原油受け渡し拠点のオクラホマ州クッシング在庫が増加したことを受けて43ドル台まで下落したが、
翌30日になると米国内の石油海洋掘削装置(リグ)稼動数が大きく減少したとの報を受けて急伸。48ドル台まで大
きく水準を切り上げた。
1月の東京石油市場は、海外相場安に追随したほか、昨年12月の米雇用統計で時間当たり賃金が低下したことを嫌
気する向きから円高に振れたことも圧迫要因となり、3品ともに水準を切り下げる格好。東京原油先限は、7日の取引
で2010年7月8日以来となる4万円の大台割れを演じると、15日には2009年7月14日以来の安値圏となる
3万5000円台へと下落。ただその後は、海外相場同様に売り買いが交錯し、狭いレンジ内でもみ合う値動きとなっ
た。
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◆原油相場展望
●2月の展望=NY原油、50ドルの節目で値固めできるかが焦点
2月のNY原油市場は、1月末の米国内での石油リグ稼動数減少を受けた大幅高の流れを引き継いだほか、米製油所
でのストも短期的な支援要因となり、50ドルの節目を回復するなど堅調に推移。3日の電子取引では、直近の目安と
なる1月15日高値51.27ドルを上抜いた。また、これまでの下落トレンドに対する反動からの押し目買いも見受
けられているようである。
米国内での石油リグ稼動数の減少傾向が今後も続き、米製油所労働者らのストが長期化するようであれば、エネルギ
ー供給不足につながり相場の支援要因となる。よって、2月のNY原油は短期的には堅調地合いを継続する展開となり、
50ドルの節目で値固めができるようならば、1月2日高値55.11ドルを試しに行く可能性もある。ただ、米国や
ロシアでの原油生産が増加傾向であるなど、供給過剰懸念は未だ根強いため、注意が必要となる。
2月の東京石油市場も、海外相場の急伸を眺めて3品ともに買い物が殺到。東京原油先限は4万円の大台を再び回復
するなど大きく水準を切り上げる展開となっている。為替が円高気味であるのは気がかりだが、海外相場に底打ちの兆
しが見えてきた現状を踏まえると、2月の東京石油市場は3品ともに買い優勢の展開が続くと思われる。
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◆原油需給動向
●原油安の影響、石油メジャーにも波及
原油価格は1月時点で昨年6月以来約60%下落しているが、家計や個人消費に恩恵が出ている一方で、国際石油資
本(石油メジャー)などの業界大手は原油安の影響で事業見直しに迫られている。石油メジャー6社(エクソンモービ
ル、シェブロン、ロイヤル・ダッチ・シェル、トタル、BP、コノコフィリップルス)の株価は原油価格が急落したこ
とを受け、4~24%下落している。
仏石油メジャー・トタルのプヤネ最高経営責任者(CEO)は1月21日、英紙フィナンシャル・タイムズに対して
2015年は設備投資を10%削減する計画だと述べた。この結果、15年の設備投資は前年の260億ドルから20
億~30億ドル削減される見通し。
米石油メジャー・コノコフィリップスは1月29日、原油価格の大幅下落を背景に、2015年の探査投資計画を縮
小すると発表。コノコは昨年12月、15年の投資額を20%引き下げて135億ドルにするとしていたが、最新の計
画ではさらに15%縮小の115億ドルとした。
同日には英・オランダ系石油メジャーのロイヤル・ダッチ・シェルが15~17年にかけて投資額を150億ドル圧
縮する方針を表明。翌30日にも、米石油メジャー・シェブロンが2015年の投資額を350億ドル(約4兆100
0億円)と前年比13%削減すると発表した。
エネルギー調査会社ウッド・マッケンジーは、英国産標準油種の北海ブレントが1バレル=60ドルで推移すると想
定した上で、昨年の純負債水準を維持するためには、業界全体でコストを計1700億ドル(37%)縮小する必要が
あるとの見解を示した。ブレント価格は足元で14年平均(99ドル)の半値程度にとどまっている。同社のアナリス
トらは原油安に関して「08年の金融危機以降では、石油・ガス業界の収益や財務健全性を脅かす最大の脅威となって
いる」と強調した。
●米石油リグ稼動数の落ち込み、原油相場の支援要因に
原油安の影響で、米国のエネルギー各社は支出削減や掘削計画の延期、海洋掘削装置(リグ)契約の見直しを進めて
おり、こうした背景から石油リグ稼働率の落ち込みが目立っている。
米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが1月5日公表したデータによると、2日までの1週間の同国石油リグ稼働
数は4週連続で減少。前週比17基減の1482基となり、2014年3月以来の低水準に落ち込んだ。リグ稼働数は
昨年10月半ばに過去最高の1609基を付けて以来、12週間中9週で減少。
9日公表のデータでは、9日までの1週間の同国石油掘削リグ稼働数は5週連続で減少。前週比61基減の1421
基となり、昨年2月以来の低水準に落ち込んだ。減少幅は24年間で最大。翌週公表のデータでも6週連続の減少。前
週比55基減の1366基となり、2013年10月以来の低水準となった。特に、稼働数最多のテキサス州では44
基減少の766基まで落ち込み、11年以来の低水準となった。
30日発表されたデータでは、前週比94基減の1223基と、2012年1月以来3年ぶりの低水準に落ち込んだ。
1週間の落ち込み幅としては1987年以来最大。これで14年12月12日から8週連続の減少。この間の減少幅は
352基に達した。稼働リグ数は1年前に比べると199基の減少となっている。
30日に発表されたデータは市場関係者にとってもインパクトは大きかったようで、同日のNY原油相場は買いが殺
到。2月にもこうした流れは持ち越された。今後もリグ稼動数の落ち込みが続くようだと、相場を支援し続ける可能性
もある。
また、米石油掘削サービス会社ヘルメリッチ・アンド・ペインは29日、原油価格下落を受けたリグの稼働休止に伴
い、2000人の人員を削減する可能性があると発表。同社はまた、当初ハイテク掘削リグ「フレックスリグ」の建設
を15年は月4基のペースで行う計画だったものの、2基にとどめると表明した。同社は米国での活発なシェール掘削
活動の恩恵を受けており、これが第1四半期まで続いたものの、今では損なわれつつある。
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●米製油所労働者らがスト突入
全米鉄鋼労組(USW)は1月26日、石油会社との労使交渉に関して、製油所労働者の要求が受け入れられない場
合は、スト入りする可能性があると示唆した。製油所労働者による米全土でのストが前回実施されたのは1980年で、
約3カ月続いた。労働者側は、年間給与を前回契約額の2倍に引き上げることなどを要求。一方、製油所側もストが実
施された場合に備え、代替労働者の準備を進めていた。
そして2月1日、USWに加入している製油所や化学工場の労働者らは年間賃金の倍増を求め、全米9カ所でストに
突入。スト対象の工場の製油能力は、合計で全米の製油能力の約10%に相当する。石油各社は原油価格の急落でコス
ト削減を迫られており、労働契約の更改をめぐる労使交渉は難航。企業側の交渉窓口となっているロイヤル・ダッチ・
シェルは、USWが5度目の提案の受け入れを拒否したとして、交渉を一時中断した。シェルはテキサス州の製油所の
操業を正常に保つため、ストに備えて策定した非常事態計画を発動。テソロなどの他社も、幹部が作業を代替する対応
策を取っている。
1日のストでは交渉が決裂し、翌日もストに突入。ストが生産に与えている影響について、製油業者はほとんどない
か、全くないと説明。ただ、卸売業者をはじめとするガソリンや軽油の買い付け当事者は神経を尖らせ、入手可能な供
給の調達を急いでいる。シカゴのプライス・フューチャーズ・グループのフィル・フリン氏は「短期的にストが価格上
昇要因になっているのは間違いない」とコメントした。
●米政府と議会、パイプラインをめぐり対立
米野党・共和党主導の上院エネルギー委員会は1月8日、カナダのオイルサンドと米テキサス州の製油所をつなぐパ
イプライン「キーストーンXL」の建設を承認する法案を可決。同法案は同日の下院でも賛成多数で可決したほか、パ
イプライン経由地のネブラスカ州最高裁も9日、建設を承認する判決を下した。
「キーストーンXL」は2008年に
カナダの企業が建設認可を申請したが、オバマ政権は環境評価が確定していないことなどから認可を先送りし続けてい
る。一方、米石油業界やカナダ政府は早期建設を求めている。
その後、米議会上院は26日に動議採決で議事妨害(フィリバスター)の阻止に必要な60票の賛成を得られなかっ
たが、29日には建設承認法案を62対36で可決。下院も上院可決案を近く通過させる見通しだが、オバマ大統領は
環境悪化などを懸念して拒否権を発動する方針で、建設を求める共和党との対立は必至。
パイプラインの経済効果を重視する共和党は、先の中間選挙で上院も制して今回の可決に持ち込んだが、大統領の拒
否権を封じる67票には届かなかった。共和党指導者のベイナー下院議長は29日の声明で「雇用を創出する法案だ」
と訴えて拒否権の発動を牽制したが、アーネスト大統領報道官は同日「大統領は署名しないだろう」と改めて明言した。
また米内務省は25日、大統領がアラスカ州北東部の「北極圏国立野生動物保護区」のうち、原油・ガス資源の豊富
な北極海沿岸平野部を含む約4万9700平方キロを、規制のより厳しい自然保護区域に指定するよう近く議会に勧告
すると発表。指定が実現すれば同区域内の原油・ガスの採掘は禁じられ、同州のエネルギー開発は大きな制約を受ける
ことになる。大統領は指定により環境や生態系の保護を強化したい考えだが、アラスカの資源開発を求めてきた共和党
は反発を強めており、
「キーストーンXL」建設と並ぶ政治的争点に浮上する可能性もある。
●サウジアラビア国王交代も、原油政策に変更なし
石油輸出国機構(OPEC)の盟主国であり、世界最大級の石油産出国サウジアラビアで20年近く実権を掌握して
きたアブドラ・ビン・アブドルアジズ国王が1月23日に死去。同日の原油相場は、アブドラ国王死去を受けて不透明
感が強まり堅調に推移したが、アブドラ国王の異母弟で新国王となるサルマン皇太子もこれまでの原油政策を継承する
と見られ、不透明感は長く続かなかった。
そして同日にサルマン新国王は国民向けに演説を行い、アブドラ国王の政策を引き継ぐとともに、ヌアイミ石油鉱物
資源相を留任させることを明らかにし、不透明感は払拭された。20年にわたりサウジアラビアの石油相を務めるヌア
イミ氏が退任すれば、同国の政策・OPEC・原油価格に影響が及ぶ可能性があったため、この演説で石油市場の不安
を緩和する狙いがあったと見られている。新国王は27日にオバマ米大統領と会談し、国際エネルギー市場へのサウジ
アラビアの対応について、アブドラ国王の政策を継承する考えを改めて表明した。
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●1月のOPEC産油量、前月比13万バレル増
ロイター通信が1月30日までに出荷データや石油会社、OPEC、調査会社の関係者の情報に基づいてまとめた調
査によると、OPEC加盟国の1月の産油量は日量平均3037万バレルと、前月の3024万バレル(改定値)から
13万バレル増加。アンゴラやナイジェリアの輸出増に牽引され、サウジアラビアなどペルシャ湾岸諸国の産油量も安
定から増加を示した。
OPECは昨年11月の総会で生産目標を日量3000万バレルに据え置き、減産より市場シェアを重視する方針を
固めたが、イランやベネズエラは原油安に伴う石油収入の減少に不安を表明。1月のOPEC産油量と生産目標の差は
わずか37万バレルで、価格引き上げに向けた減産を拒否する主要加盟国の姿勢がうかがわれる。
今月最大の伸びを示したのはアンゴラで、産油量は前月比16万バレル増の日量180万バレル。ナイジェリアも産
油量が前月の日量190万バレルから195万バレルに増加。このほか、クウェートやカタール、アラブ首長国連邦(U
AE)の産油量が若干の規模で増加した。
サウジアラビアの産油量については、複数の関係者が横ばいから若干増加との見解を示している。ロイター通信の調
査では、1月は日量964万バレル、前月は962万バレルだった。国営石油会社サウジアラムコのファリハCEOは
1月27日、現在の同国産油量が日量980万バレルだと述べたものの、これが1月平均かどうかは不明。サウジアラ
ビアの原油供給を調査している関係者は「
(産油量は)横ばいとみている」と述べた上で「輸出量はやや減少したが、
製油所稼働率が若干上昇したことで(輸出収入の減少は)穴埋めされる公算が非常に高い」とコメントした。
一方、イラクの産油量は日量350万バレルと、前月の362万バレル(改定値)から減少し、OPEC加盟国の中
で1月に最も大きく落ち込んだ。荷積みデータや業界関係者の発言によると、南部からの輸出量は過去最高だった前月
を下回り、北部からの輸出量も減少した。技術的問題や悪天候による遅れの影響がなければ、イラクの原油輸出量は向
こう数カ月で新記録を達成する可能性が高い。2月の積み込み日程では、南部からの予定輸出量が記録的水準に膨らん
でいる。
●原油価格は底入れ、投資不足なら200ドルに高騰
石油輸出国機構(OPEC)のバドリ事務局長は1月26日、原油相場が底入れした可能性があり、近く上伸に転じ
るとの見解を示した。過去2番目の規模の原油価格下落が一巡したとの認識を公にしたのは初めて。また、新規生産設
備への投資が少な過ぎる場合、将来原油価格が1バレル=200ドルまで高騰する恐れもあると警告した。
事務局長は英チャタムハウス(英王立国際問題研究所)の会議が開かれた当地でロイター通信に対し、
「現在(1バ
レル)45~50ドル程度の原油価格は底値かもしれない。間もなくいくらか回復するだろう」とコメントした上で、
生産目標を据え置いたOPECの決定を擁護する姿勢を表明。減産は生産設備の遊休や投資不足につながり、最終的に
供給不足や価格高騰を招きかねないと指摘した。
事務局長は「投資がなければ供給は増えず、3~4年後に市場は供給不足となる。原油価格は高騰し、
(史上最高値
の147ドル超を付けた)2008年の事態が繰り返されるだろう」と語った。また、
「投資不足が原因で正真正銘の
供給不足に陥った場合、原油価格は200ドルまで高騰するかもしれない」と危機感を表明した。
YâàâÜxá EG
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◆大豆相場概況(1月)
●シカゴ大豆=ジリ安の展開
ブラジル・アルゼンチン産地での豊作見通しから軟調に推移した昨年末の流れを引き継いで、新年2日のシカゴ市場
は売り物が優勢の展開。テクニカル売りにも押され、昨年12月4日以来の安値を付けた。しかし、1000セントを
維持したことや、値ごろ感からの買いに5日に急反発となり、1040セント台まで切り返した。その後は、南米産地
で乾燥天候が予想されたことも支援材料となり、1060セント水準までレンジを切り上げた。
12日に発表された米農務省(USDA)需給報告で米国の生産高見通しが上方修正されたほか、ブラジルでは過去
最高の豊作が見込まれたため、ファンド筋の売り物が膨らむ格好となり、1015.50セントまで急落した。15日
に全米油実加工業者協会(NOPA)が発表した12月の圧砕量が市場予想を下回ったことも相場を圧迫し、昨年12
月3日以来の安値圏に値を沈める格好となった。
その後も、南米産地の豊作見通しが弱材料視されるなか、中国向けの大口成約が相次いでキャンセルされたほか、同
国の買い付けが南米産にシフトするとの思惑から、シカゴ市場はジリ安の展開。20日に昨年10月下旬以来の水準ま
で売られた後は、960~970セント台でのもみ合いとなったが、30日には同レンジを下回り、955セントまで
水準を下げる格好となった。
YâàâÜxá EG
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◆とうもろこし相場概況(1月)
●シカゴ・トウモロコシ=昨年11月末以来の安値
世界的な供給拡大を背景にファンド筋の売り物が膨らんだ昨年末の流れを引き継いで、新年2日のシカゴ市場は39
1.50セントまで売られ、昨年12月10日以来の安値を付けた。しかし、中南米での乾燥天候が作柄に悪影響を与
えるとの観測や、大豆相場の反発を好感した買い物に急反発となり、6日には409.50セントまで浮上した。ただ、
原油安を背景としたエタノール需要の減退観測に上値を抑えられる格好となった。その後は米農務省(USDA)需給
報告を前に持ち高調整主体となるなか、400セントを挟んでもみ合い推移となった。
12日に米農務省(USDA)需給報告では期末在庫が下方修正され、生産高見通しも強気の内容となったものの、
原油価格の急落、世界的な穀物供給過剰観測、飼料用需要の伸び悩みなどが圧迫材料となり急落商状。14日には37
6セントまで売られ、昨年12月4日以来の安値圏に値を沈める展開となった。
実需筋が安値拾いの買いに動き輸出需要が拡大するとの観測から、21日には392.50セントまで切り返したも
のの、南米産地の天候改善や、エタノール在庫の積みあがりを背景に伸び悩む格好。21日の安値を割り込んだことで
テクニカルの売りが誘われ、30日には365.75セントまで下落し、昨年11月25日以来の安値圏に値を沈めた。
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◆穀物相場展望
●2月の展望=大豆・トウモロコシとも軟調推移に
2月のシカゴ穀物相場は、引き続きブラジル・アルゼンチンなどの南米産地の豊作見通しが相場を圧迫し、大豆・ト
ウモロコシともに軟調に推移すると思われる。
大豆はブラジルの生産高見通しが下方修正されたものの、依然として史上最高の豊作が見込まれている。また、1月
中旬に見られた中国の成約キャンセルへの懸念も残り、同国の買い付けが南米産にシフトする可能性も浮上しており、
19~20日に開かれる米農産物展望会議(アウトルック・フォーラム)までは、決めて材料に欠ける中、軟調推移が
続くと予想される。今後は米国の作付け意向面積が注目されるが、米穀物調査会社インフォーマ・エコノミクスは、2
015年の米国産作付面積予想を8861万2000エーカーとし、前回予想から上方修正した。また同社はアルゼン
チンの生産高見通しも上方修正しており、これも弱気の材料となりそうだ。テクニカル面では明確な下値支持線がない
ため、950セントを割り込み下振れとなった場合は900セント付近まで下落する可能性がありそうだ。
トウモロコシは国際穀物理事会(IGC)が1月の月報で、世界のトウモロコシ生産が過去最高の9億9200万ト
ンになるとの見通しを示したことや、穀物調査会社インフォーマ・エコノミクスが2015年の米国産作付面積予想を
8861万2000エーカーに上方修正、ブラジル・アルゼンチンの生産高見通しについても上方修正したことが引き
続き圧迫材料となるだろう。ただ、中国が遺伝子組み換え(GM)トウモロコシ「アグリシュア・ビプテラ」を昨年末
に承認したことで、価格下落場面では同国の買い付けが期待されるほか、原油価格の急落が一服しているため下げ渋る
可能性もありそうだ。テクニカル面では100日移動平均線が通る365セント水準が下値支持線となっているが、同
水準を下回った場合は350セント付近まで下振れすると思われる。
◆穀物需給動向
●米国の穀物生産高見通し
▽米農務省(USDA)
米農務省(USDA)需給報告
(USDA)需給報告
1月12日に米農務省から発表された需給報告では、2014-15年度の米国の大豆の期末在庫が、事前予想を上
回る一方、トウモロコシの期末在庫は事前予想を下回った。
○米国大豆
2014-15年度の期末在庫は、4億1000万ブッシェルで前月から据え置き。事前予想の3億9300万ブッ
シェルを上回った。供給面では、収穫面積を下方修正する一方、イールドを上方修正したことで生産高を1100万ブ
ッシェル上方修正した。一方、需要面では、輸出を1000万ブッシェル上方修正した。
期末在庫率は11.2%で前月予想と変わらず。
○米国トウモロコシ
2014-15年度の期末在庫は18億7700万ブッシェルで前月予想から1億2100万ブッシェルの下方修
正。事前予想の19億2700万ブッシェルを下回った。供給面は、イールドの引き下げに伴い、生産高を1億910
0万ブッシェル下方修正した。需要面では、エタノールを2500万ブッシェル上方修正する一方、飼料用を1億ブッ
シェル下方修正した。
期末在庫率は13.8%で前月の14.6%から低下した。
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33 |
●南米および世界の穀物生産高見通し
▽アルゼンチン=
アルゼンチン=14~
14~15年度
15年度の
年度の大豆・
大豆・コーン作付面積
コーン作付面積を
作付面積を下方修正
アルゼンチンのブエノスアイレス穀物取引所は、2014~15年度の同国大豆作付面積見通しを2040万ヘクタ
ールとし、従来予想(2060万ヘクタール)から下方修正した。土壌の水分不足を要因として挙げた。
アルゼンチン農牧省は月報で、14~15年度のトウモロコシ作付面積見通しを540万ヘクタールとし、従来予想
の550万ヘクタールから下方修正した。大豆作付面積見通しについては2000万ヘクタールと、従来予想の202
0万ヘクタールから下方修正した。
▽ブラジル=
ブラジル=大豆生産見通しを
大豆生産見通しを下方修正
しを下方修正
ブラジルの農業調査会社アグロコンサルトは、1月前半の乾燥天候を理由に2014~15年度の同国大豆生産見通
しを9390万トンとし、昨年の前回予想(9480万トン)から下方修正した。ただ依然として過去最高の生産高が
見込まれている。
▽ブラジル地元紙調査
ブラジル地元紙調査=
地元紙調査=大豆生産高を
大豆生産高を下方修正
ブラジル・パラナ州の地元紙ガゼタ・ド・ポボが主催したクロップツアー「エクスペディカオ・サフラ・クロップツ
アー」の調査報告によると、収穫中の2014~15年度の同国大豆生産見通しは9320万トンとなり、従来予想の
9610万トンから下方修正された。主産地の乾燥天候が要因だという。
過去数カ月の悪天候で、主要穀物帯であるゴイアス州、マトグロソドスル州、マトグロソ州、パラナ州の一部では作
付けが遅れるなどした。ただ、同国最南端、リオグランデドスル州の生産は豊作になる見通しで、他生産地の減産分を
一部埋め合わせするとしている。
▽14~
14~15年度
15年度の
年度の世界コーン
世界コーン生産見通
コーン生産見通し
生産見通し=過去最高に
過去最高に上方修正
国際穀物理事会(IGC)は月報で、2014~15年度の世界トウモロコシ生産量が過去最高の9億9200万ト
ンになるとの見通しを示し、従来予想の9億8200万トンから上方修正した。国別ではアルゼンチン、ブラジル、欧
州連合(EU)
、ウクライナの生産量見通しを引き上げる一方、米国を引き下げた。
前年度の世界トウモロコシ生産量は9億9100万トンだった。
●ロシア、ウクライナの動向
▽ロシア=
ロシア=穀物の
穀物の輸出禁止を
輸出禁止を検討
ロシアのドボルコビッチ副首相は、ロシア通信に対し、穀物輸出を制限する措置によって期待した効果が上がらない
場合、同国は穀物の輸出禁止を検討するかもしれないと述べた。
それによると、同副首相は与党・統一ロシア党所属議員との会談で、
「対策は打った。不十分なら、もっと抜本的な
提案が必要だ。今のところ、輸出禁止の必要はないと思われるが、そうした提案も実際にある」と語った。
ロシアの穀物輸出の大半は小麦で、2015年の同国の小麦輸出は世界4位の見通し。しかしロシアは14年12月、
食料価格の上昇を抑えるため、輸出穀物の品質管理を厳格化。15年2月1日から小麦を対象に輸出税を導入している。
▽ロシアの
ロシアの冬穀物生産、
冬穀物生産、前年割れの
前年割れの見通
れの見通し
見通し
黒海沿岸のロシアとウクライナの穀物生産帯は、秋の乾燥天候で冬作物の生育状態が前年より悪く、2015年の収
穫は前年割れが見込まれている。
ロシアではウクライナをめぐる西側の経済制裁や原油安でルーブルが下落し、穀物輸出が抑制されるとともに与信レ
ートが上昇し、輸入コストが高騰。冬穀物の生育状況も悪く、15年の穀物生産見通しは弱い。ロシア穀物協会は「春
の作付面積減少や技術面から、15年の生産量減少は必然的だろう」と述べた。
農業調査会社ソブエコンは、15年の同国穀物生産量は8600万トンにとどまると予想している。14年はソ連崩
壊後2番目の高水準となる1億0400万トンだった。
一方、ウクライナの冬穀物は作付け期に雨不足の影響を受けたものの、12月~1月第1週が温暖で降雨に見舞われ
たことから、ロシアよりは良好な状態だという。
同国気象センターの農業部門責任者、タチアナ・アダメンコ氏は「例年にない温暖天候が、作物が活力を得て、成長
するのに寄与した」と述べた。作物の枯死率も平年並みで、15年は作付面積が拡大し、生産も昨年に近い水準になる
可能性があると指摘した。
YâàâÜxá EG
34 |
●米国の牛飼育頭数は8年ぶりにプラス
米農務省が発表した今年1月1日時点の牛の飼育頭数は、前年同時点比1%増の8980万頭となり、8年ぶりにプ
ラスに転じた。干ばつなどで減少が続いてきたが、ようやく歯止めがかかった。
内訳は、肉牛が2%増の2969万3100頭、乳牛が1%増の930万6900頭、未経産牛が1%増の1924
万0200頭、去勢牛が1%増の1577万8500頭など。
州別では、テキサスが6%増の1180万頭、ネブラスカが1%増の630万頭、カンザスが3%増の600万頭な
どとなった。
●米国の穀物農家の借り入れ需要が拡大
米カンザスシティー連銀が行った農業銀行を対象に実施した調査によると、同国穀物農家の農業銀行からの借り入れ
需要が拡大している。作物価格が約5年ぶり低水準に下落し、春作付けを前に事業予算が圧迫されていることが背景。
同連銀は「作物に関する利益減少が2014年第4四半期も続いたことを受け、農業部門の借り入れが大幅に増加す
る一方、農地の価値が若干落ち込んでいる」と指摘。
「作物価格安と投入コスト高が続けば、作物分野の利幅が一段と
縮小し、借金返済能力が逼迫する可能性がある」と強調した。
YâàâÜxá EG
35 |
◆ 2015
2015年1月の価格データ
価格データ
*東京金は夜間取引を含んだ価格。*NY金は中心限月。
東京金 2015.12月限
日 始値 高値 安値 終値
1
2
5
6
7
8
9
12
13
14
15
16
19
20
21
22
23
26
27
28
29
30
4577
4630
4621
4637
4649
4632
4630
4657
4667
4667
4573
4577
4602
4634
4634
4623
4610
4639
4651
4647
4646
4704
4633
4641
4709
4794
4855
4904
4876
4921
4902
4859
4878
4835
4710
4725
4657
4756
4830
4853
4938
4925
4958
4924
4902
4895
4889
4844
4620
4612
4594
4612
4698
4792
4854
4850
4830
4853
4840
4837
4829
4758
4709
4617
4649
4705
4800
4846
4917
4894
4922
4883
4855
4887
4843
4770
NY金
2015.2月限
ドル建て金現物
始値
高値
安値
終値
始値
高値
安値
終値
1184.00
1187.80
1204.00
1219.00
1211.00
1208.90
1223.00
1233.10
1231.20
1229.70
1263.50
1194.90
1207.50
1223.30
1219.40
1216.80
1224.00
1236.00
1244.50
1244.60
1267.20
1282.40
1167.30
1177.80
1201.60
1209.10
1204.20
1207.00
1217.50
1227.40
1224.90
1226.10
1255.20
1186.20
1204.00
1219.40
1210.70
1208.50
1216.10
1232.80
1234.40
1234.50
1264.80
1276.90
1280.70
1295.30
1293.70
1301.50
1292.80
1280.70
1292.00
1283.30
1258.00
1297.20
1307.00
1307.80
1302.90
1299.20
1297.40
1293.30
1285.40
1284.30
1272.10
1284.60
1279.10
1284.30
1275.60
1272.00
1279.00
1251.00
1257.00
1294.20
1293.70
1300.70
1292.60
1279.40
1291.70
1285.90
1254.60
1278.50
1182.20
1188.59
1204.10
1218.80
1210.16
1208.90
1222.62
1233.10
1230.36
1229.46
1261.56
1279.30
1276.15
1293.26
1292.70
1300.98
1293.29
1280.81
1291.60
1284.60
1256.86
1194.10
1207.40
1222.40
1219.10
1216.30
1223.25
1235.90
1243.60
1244.00
1266.11
1281.50
1281.26
1296.85
1305.00
1306.20
1302.50
1298.76
1297.50
1293.80
1285.50
1284.60
1168.25
1182.70
1201.10
1208.45
1204.32
1206.70
1218.17
1227.01
1224.55
1225.70
1254.88
1271.85
1273.70
1285.20
1279.05
1284.26
1275.75
1272.31
1280.75
1251.86
1256.50
1188.68
1203.70
1218.45
1210.05
1208.63
1222.65
1233.26
1230.36
1229.55
1261.16
1279.81
1276.70
1293.56
1293.06
1301.23
1294.15
1280.86
1292.08
1284.35
1256.50
1282.80
*東京白金は夜間取引を含んだ価格。 *NY白金は中心限月で、2日のみ1月限。
東京白金 2015.12月限
日 始値 高値 安値 終値
1
2
5
6
7
8
9
12
13
14
15
16
19
20
21
22
23
26
27
28
29
30
4698
4759
4688
4703
4747
4750
4762
4724
4751
4753
4691
4675
4664
4695
4723
4746
4677
4697
4735
4746
4734
4776
4700
4698
4742
4776
4840
4877
4866
4882
4826
4800
4815
4772
4782
4795
4721
4794
4826
4832
4933
4898
4919
4888
4830
4829
4825
4779
4713
4686
4647
4677
4733
4775
4839
4830
4835
4796
4774
4789
4757
4636
4779
4689
4702
4747
4788
4829
4887
4874
4879
4807
4797
4822
4777
4680
NY白金
2015.4月限
ドル建て白金現物
始値
高値
安値
終値
始値
高値
安値
終値
1209.90
1203.80
1212.30
1223.50
1219.70
1219.30
1230.10
1243.90
1242.00
1234.10
1258.60
1212.60
1219.00
1230.00
1225.10
1227.90
1234.30
1246.60
1249.40
1248.80
1267.30
1272.30
1187.70
1197.80
1209.00
1214.80
1215.90
1218.50
1227.10
1237.40
1226.00
1230.00
1254.30
1203.00
1210.90
1221.40
1220.90
1223.00
1230.10
1241.00
1247.80
1239.00
1262.80
1269.40
1272.80
1282.90
1274.80
1286.40
1271.90
1251.80
1264.90
1254.50
1221.80
1289.00
1289.50
1290.30
1286.40
1278.90
1271.30
1267.80
1258.60
1244.10
1261.10
1270.80
1270.00
1265.40
1246.60
1248.00
1252.00
1212.80
1217.70
1286.60
1276.40
1284.80
1268.70
1255.00
1264.30
1258.50
1217.30
1238.20
1205.00
1199.13
1211.25
1213.40
1210.40
1213.25
1227.49
1237.74
1235.00
1226.50
1254.24
1265.50
1261.50
1278.49
1268.50
1277.80
1264.50
1250.00
1258.75
1252.50
1217.74
1213.30
1216.75
1225.50
1222.50
1225.80
1231.00
1243.50
1246.50
1245.25
1263.50
1269.00
1270.70
1286.00
1286.00
1287.75
1284.65
1274.50
1269.25
1265.65
1256.15
1241.70
1181.30
1191.99
1202.20
1207.40
1208.60
1210.30
1219.20
1232.75
1219.40
1222.50
1247.70
1254.70
1253.40
1265.50
1264.40
1257.80
1242.00
1242.50
1247.99
1207.70
1212.50
1197.75
1205.10
1213.40
1213.50
1214.49
1224.60
1237.74
1235.00
1229.00
1253.99
1263.74
1257.80
1274.40
1268.50
1277.80
1261.60
1247.50
1258.75
1253.00
1220.05
1235.25
YâàâÜxá EG
36 |
*東京原油は夜間取引を含んだ価格。 *NY原油は中心限月。
東京原油
日
1
2
5
6
7
8
9
12
13
14
15
16
19
20
21
22
23
26
27
28
29
30
始値
高値
2015.6月限
安値
終値
43650
43300
41440
39430
40270
44010
43660
41440
40860
40840
43400
41190
39430
38960
39510
43590
41490
39450
40590
40550
40430
36780
36400
37820
37240
38570
37780
37400
38000
38390
37360
37590
38070
37550
40470
37520
38790
39990
38720
38570
38460
38160
38840
38520
38280
38250
38200
38050
37240
36320
35940
36800
37090
37750
37340
37190
37350
37070
37220
37270
37440
37380
37470
36500
38420
37200
38520
37960
37480
38140
38440
37340
37650
38040
37520
37820
始値
2015.2月限
21日から3月限
高値 安値 終値 始値
53.76
52.61
50.00
48.00
48.78
48.92
48.19
45.69
46.16
48.60
46.35
55.11
52.73
50.37
49.31
49.65
49.61
48.19
46.79
48.91
51.27
48.87
52.03
49.68
47.55
46.83
47.73
47.16
45.62
44.20
45.01
46.07
45.95
52.69
50.04
47.93
48.65
48.79
48.36
46.07
45.89
48.48
46.25
48.69
48.69
46.69
47.35
46.63
45.20
45.13
45.83
44.43
44.63
48.77
48.20
49.09
47.76
46.41
46.55
45.83
44.96
48.35
45.89
46.55
45.87
45.21
44.35
44.81
44.08
43.58
44.31
46.39
47.78
46.31
45.59
45.15
46.23
44.45
44.53
48.24
NY原油
119.81
120.49
119.56
118.38
119.20
119.59
118.21
118.30
117.85
117.29
116.13
117.39
117.51
118.76
117.92
118.37
117.62
118.34
117.84
117.42
118.23
ドル・円
高値
安値
終値
120.71
120.61
119.60
119.62
119.93
119.84
119.28
118.82
117.92
117.91
117.73
117.73
118.83
118.80
118.63
118.78
118.47
118.63
118.23
118.45
118.42
119.77
119.35
118.03
118.36
119.12
118.39
118.07
117.51
116.05
115.97
115.61
116.89
117.51
117.16
117.22
117.51
117.23
117.30
117.24
117.35
117.26
120.39
119.60
118.34
119.18
119.59
118.42
118.30
117.86
117.29
115.97
117.39
117.51
118.76
117.78
118.37
117.68
118.42
117.75
117.42
118.23
117.49
*シカゴ穀物は中心限月、大豆は2日のみ1月限。
シカゴ大豆
日
1
2
5
6
7
8
9
12
13
14
15
16
19
20
21
22
23
26
27
28
29
30
2015.3月限
シカゴ・コーン 2015.3月限
ユーロ・ドル
始値
高値
安値
終値
始値
高値
安値
終値
始値
高値
安値
終値
1017.75
1007.00
1042.75
1054.25
1054.75
1047.00
1049.50
1017.00
1005.00
1014.50
991.25
1017.75
1047.75
1057.00
1061.00
1062.00
1054.50
1061.50
1025.25
1011.50
1019.75
996.00
1002.25
1006.25
1039.25
1048.25
1047.00
1044.00
1015.50
1002.00
992.75
985.25
983.00
1002.50
1045.25
1055.75
1056.25
1048.25
1052.25
1016.00
1004.00
1009.25
991.00
991.75
396.25
395.75
405.50
404.75
396.50
394.75
399.00
402.00
386.00
382.75
380.50
398.50
406.75
409.50
407.25
398.75
401.50
407.00
406.50
386.25
388.00
388.00
391.50
394.50
402.25
395.75
392.75
393.00
390.00
384.50
376.00
376.00
379.50
395.75
406.00
405.00
396.25
394.25
400.25
402.00
385.75
381.00
380.00
387.00
982.00
983.50
984.25
977.00
971.75
982.25
972.75
969.50
968.00
986.75
991.00
992.50
980.50
984.25
985.50
977.75
977.75
972.75
972.25
977.50
975.00
967.25
967.00
972.25
966.25
967.00
955.00
982.00
983.50
976.75
972.75
983.50
973.75
970.25
968.25
961.00
385.25
390.00
387.75
384.00
385.75
383.50
380.75
373.50
372.75
391.00
392.50
390.50
388.50
388.25
386.00
381.50
373.50
373.00
382.25
386.25
382.50
382.00
382.25
380.00
373.00
368.00
365.75
390.25
388.00
383.75
386.75
384.00
381.25
373.25
371.50
370.00
1.2097
1.1945
1.1927
1.1885
1.1835
1.1777
1.1859
1.1829
1.1768
1.1785
1.1606
1.1560
1.1598
1.1544
1.1600
1.1355
1.1142
1.1224
1.1367
1.1266
1.1314
1.2097
1.1972
1.1964
1.1892
1.1843
1.1842
1.1867
1.1855
1.1842
1.1788
1.1645
1.1635
1.1610
1.1676
1.1646
1.1370
1.1291
1.1418
1.1379
1.1363
1.1359
1.1992
1.1883
1.1866
1.1798
1.1750
1.1759
1.1782
1.1749
1.1723
1.1564
1.1456
1.1547
1.1536
1.1537
1.1312
1.1110
1.1094
1.1220
1.1272
1.1258
1.1274
1.1992
1.1927
1.1866
1.1834
1.1787
1.1836
1.1827
1.1765
1.1782
1.1626
1.1556
1.1598
1.1544
1.1605
1.1361
1.1198
1.1234
1.1376
1.1282
1.1314
1.1279
YâàâÜxá EG
37 |
マンスリー予定表
マンスリー予定表(
予定表(経済・
経済・商品2
商品2月)
5日(木) 昨年12月の米貿易収支
6日(金) 1月の米失業率
1月の米非農業部門就業者数
昨年12月の米消費者信用残高
8日(日) 1月の中国貿易統計
9日(月) 1月の米労働市場情勢指数
20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(10日まで)
10日(火) 1月の中国消費者物価指数(前年比)
1月の中国卸売物価指数(前年比)
20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議
2月1日現在の米農務省・穀物需給報告
国際エネルギー機関(IEA)・石油市場月報
米エネルギー情報局(EIA)・石油市場月報
11日(水) 1月の米財政収支
米農務省・穀物長期需給予測
12日(木) 1月の米小売売上高
欧州連合(EU)首脳会議(13日まで)
13日(金) 2月の米ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値
昨年第4四半期のユーロ圏GDP改定値
欧州連合(EU)首脳会議
16日(月) 昨年第4四半期の日本GDP・1次速報
米国市場休場(大統領記念日)
17日(火) 1月のニューヨーク連銀・製造業景況指数
日銀政策委員会・金融政策決定会合(18日まで)
18日(水) 1月の米住宅着工件数
1月の米卸売物価指数
1月の米鉱工業生産指数
1月の米設備稼働率
米連邦公開市場委員会(FOMC)・議事要旨(1月27-28日分)
日銀政策委員会・金融政策決定会合
19日(木) 2月の米製造業PMI(購買担当者景況指数)・速報値
2月のフィラデルフィア連銀・製造業景況指数
1月の米景気先行指数
1月の日本貿易統計
米農務省・農業観測会議(20日まで)
20日(金) 2月のユーロ圏総合PMI(購買担当者景況指数)・速報値
2月のユーロ圏製造業PMI(購買担当者景況指数)・速報値
米農務省・農業観測会議
23日(月) 1月の米中古住宅販売件数
24日(火) 昨年12月のS&P/ケース・シラー米住宅価格指数
2月の米消費者信頼感指数
1月のユーロ圏消費者物価指数・確定値(前年比)
25日(水) 1月の米新築住宅販売件数
26日(木) 1月の米消費者物価指数
1月の米耐久財受注
27日(金) 昨年第4四半期の米国内総生産(GDP)・改定値
2月のシカゴ購買部協会景況指数
2月の米ミシガン大学消費者信頼感指数・確定値
・上記の予定は予告なく変更される事があります。
YâàâÜxá EG
38 |
重要事項のご
重要事項のご説明
のご説明
※本資料は、信頼できると思われる各種データに基づいて作成されていますが、当社はその正確性・信頼性を保証する
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いため、損失の額がお預り証拠金の額を上回るリスクもあります。又、相場変動や日数の経過によって追加預託が必要
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自身の判断と責任によりお取引下さい。
※ 当社必要証拠金の額は1枚当たり最高で 171,000
171,000 円、手数料は1枚当たり最高で 23,328 円(税込)となりますが、
相場の変動によって変更される場合もあります。詳しくはその都度お問い合わせ下さい。
(平成27年2月2日現在)
※ 当社お客様相談窓口
(東京本社)℡01200120-770770-266
※ 日本商品先物取引協会相談センター ℡0303-36643664-6243
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